2010年6月発症、7月に全大腸型潰瘍性大腸炎と診断されました。
アメリカでは、よほどのことがない限り入院はせずに自宅療養です。
薬も処方箋を一年分もらって、1ヶ月分くらいずつ指定のドラッグストアから買います。
気になることがあれば、ドクターとeメールか電話でのやりとり、基本的にほぼ放置状態(・∀・)、患者本人の判断がとても大切になってきます。
日本とはちょっと事情が違いますが、こちらでの治療や自宅療養などについて書いてみたいと思います。
どうぞ宜しくお願いいたします。
ベルト不要のウエスト楽々パンツ
以前、サイズが合わなくなったパンツをプルオン風のストーマパンツに作り変えた話を書きました。
あれは、サイズが小さくなって全体的に大きくした上でハイウエストにしたので、ちょっと手間がかかりました。
今回は、そこまできつくはない、もしくは逆に大きめサイズのパンツにちょっとだけ手を加えて改良します。
簡単です。
改良点は、
・ベルトをしなくてもパンツがずり落ちるのを防ぐ
・ウエストを圧迫しないので苦しくない
・きれいな形に見えるよう履ける
です。
きれいな形、というのはどういうことかと言いますと。パンツは、基本的に後ろ側を上げて前側を下げて履くと、横から見たラインがきれいに見えますよね。
あれを、履いて動き回ってもキープ出来るようにひと手間加えます。
用意するものは幅広のゴムバンド。これは7.5cmですが、お好みでもっと狭くても広くても。お手持ちのパンツの股上の深さにもよります。
これを、ウエストにぐるりと当てて、その上から手持ちのパンツを当てて位置を決めます。
そして赤線部分を縫うだけ。
ゴムバンドの長さがウエストよりも短い場合は、真ん中と脇を固定して伸ばしながら縫います。強度を上げるためにジグザグミシンや点線ジグザグでもいいです。
お腹側は、V字になるようにすると、後ろ〜脇は身体のカーブに沿って前はみぞおちを圧迫しないので楽です。
基本的に、パンツは一般的に言われているような腰ではなく背中側のカーブに沿わせて乗せる感じで履いた方が、横から見たラインがきれいだし動き回っても楽だと思います。私だけかもしれませんが、腰で履くと腰痛〜ぎっくり腰を起こすので。
夏のストーマパンツ(改良版)
以前書いた、夏のストーマパンツ。
欠点は、面板の大きさによってパウチの種類が限定されてしまうこと、見た目がちょっとあれな所(洗濯して干す時とかね)、作り方がちょっとめんどくさいこと。いちいちホックをつけたり外したりするのも面倒だし。
あれを、大幅に簡単に、見た目もシンプルにしました。
写真でざっと説明すると、
左:履いてみて、パウチの位置に印を付けます。印の付け方は、こちらを参照。
右:透明なジップロックバッグか何かに、印を転記。
左:適当なハギレに印を転記し、印同士の位置を合わせてまち針で留めます。
右:下に厚紙などを挟むと、まち針が打ちやすいです。
※このハギレですが、実際はバイアスに置くとカーブの始末がしやすいです。
左:端折りましたが、線の上下数ミリの所を縫って、リッパーで2本の縫い目の間に切り込みを入れます。
右:ハギレを裏にひっくり返して、端ミシンでおさえます。バイアステープのように端の始末を二つ折りにしたい場合、先ほど書いたようにハギレをバイアスに置くといいです。
平置きにしたらこんな感じ。ミシンがけしにくくて、縫い目が落ちたりしていますがご容赦を。手縫いでもいいかも。
この穴からパウチを出して、外付けポケットみたいなパウチカバーを上から付けるか、長いシャツで隠せばオッケー。
上のU字になった部分はフラップのように被せます。
めんどくさい時は、大きなボタンホールみたいにジグザグミシンで縫った間をリッパーで切るだけでもいいと思います。
パウチの漏れを防ぐ面板押さえ(改良版)
以前使っていたパウチの漏れを防ぐ面板押さえを改良しました。
以前の物は、普通の塩ビシートを使っていたので、体温で変形して横に伸びたり、腰側の部分が浮いたりしたので、そこを補う物を作りました。
材料は、縦横に繊維の入った塩ビシート。これは生地屋さんでも買えますが、手軽に買える書類ケースでもいいです。今回は、古いB5サイズの書類ケースを使います。
手順は、画像でダイジェスト版で行きます。
左:生地屋さんで、必要な長さを計って買えます。
中、右:B5の書類ケースを使って。面板の大きさはメーカーによって違うので、それぞれの型紙を作っています。
左:印を付けた所を縫って切り抜き、細かくハサミを入れます。
中:ひっくり返して円の周りに押さえミシン。ぐるりと縫ってもいいけど、上下だけでオッケーです。
右:好みの形に切ります。これは、画像左側が腰側で右側がお腹側。クリップが滑らないよう、端にジグザグミシンを入れました。
左:トリコット付きウレタンフォーム(3mm)
中:面板(腰側)の形に合わせて折ります。
右:重ねるとこんな感じで。
左:穴の周りから1センチ位をジグザグミシンして、余分なウレタン生地を切り取ります。
中、右:裏と表から見たらこんな感じ。ウレタン生地を少しだけ小さめに切ります。
平らな面板押さえなので、どうしても身体のカーブとのギャップが出来て、浮いたりブヨブヨになってしまうのですが、ウレタンフォームでそのギャップを埋めてくれるので、おさまりが良いです。
写真の向かって左側(狭い方)は腰側で、すぐカーブになっているのでベルトで引っ張るとどうしても円の部分が浮いてしまうんですよね。そこをウレタンフォームを使って平らにしました。意味分かるかな?説明が下手ですみません。
↓身体を輪切りにして上から見たところ。同様に、下の方もカーブになっているのでそこもウレタンフォームで隙間をうめます。
パウチカバーの要らないタイプだったらこれだけで。カバーの要るタイプだったらカバーの下に挟んで使っています。
繊維が入った塩ビシートなので変な風に伸びて変形しないし、柔らかい塩ビシートとウレタンフォーム部分がフレキシブルに押さえてくれるので、座ったり横向きで寝ても安定します。硬い面板押さえだと、しゃがんだり横向きに寝た時面板を押して剥がれたりするんですよね。私だけ?
数ヶ月試用していますが、今の所結構いい感じです。
クロッチ開閉ショーツ(改良版)2/2
クロッチ開閉ショーツ(改良版)1/2からの続き。
パウチ用の開閉部分の作り方です。めちゃくちゃ簡単です。
(未使用品です)
写真の青い部分にパウチの面板がきます。必ず履いてみて印を付けます。この時、面板の一番下とパウチの両端に印を付けます。
印を付けたら、パウチの両端から面板の下を通る感じでカーブを描いて(緑の線)、その上下を点線ジグザグもしくはジグザグミシンで縫います。(赤線部分)
この時、緑線部分(真ん中1ミリ程度)をあけて縫います。
縫った後、緑線部分を切っておしまい。でっかいボタンホールみたいな感じです。
iPadで指で描いたので、絵がヨレヨレですみません。まあだいたいこんな感じということで。
この開閉部分からパウチを出します。
上部が丁度フラップみたいになるので、パウチの上の部分に被せてもいいし、ちょっと内側に折り入れてパウチを全部出してもいいです。お好みで。
私は、カバーの要らないタイプのパウチ(コロプラストのセンシュラ・ミオとか)はフラップ部分を被せてます。そうすればパウチの上部を軽くおさえられてすっきりするので。
カバーを使うタイプ(ホリスターとか)は全部出してカバーを付けてます。
今の所、これが一番快適&簡単です。
クロッチ開閉ショーツ(改良版)1/2
(2024年7月9日、一番下に追記あり)
以前書いた、クロッチ開閉ショーツを使用しながら改良を重ねた最新バージョンです。
改善したかった点は、
・足の付け根に縫い目や面ファスナーが当たって痛いこと
・面ファスナーが剥がれやすいこと
・見た目
・下腹をおさえたい
です。
最新バージョンの画像はこちら(新品、未使用です)
タブを隠しました。
面ファスナーを付けるパーツを分け、元々のショーツで覆うことにより、痛くない/ 剥がれにくく。
(訂正)上の写真ではフラップ部分の面ファスナーを丸く切っていますが、これだと端の部分が丸まって鼠蹊部が痛くなる確率が高いです。
↓この青い部分(内側)に面ファスナーを付けると、さらに剥がれにくく、痛くないです。
こういうパーツを沢山作っておいて、市販のショーツに付けます。
これは、下腹を支える役割(贅肉が落ちてくるのを防ぎ、下から押し上げる)も果たしてくれて、恥骨周りに無駄肉が付くのも防ぎます。
裏は5重ガーゼです。
市販の柔らかい面ファスナー(オス)はサイズが限られているため、2つ使っています。
タブに付けるメス側の面ファスナーは、柔らかいタイプはすぐにダメになるので、普通のものを使っています。
普通に履いて正面から見ると、ぱっと見普通のショーツに見えます。
これはストーマが無くても普通のショーツとしてもトイレが楽なのでいいです。着物の方にも。
もうひとつ。これは私にとっては結構重要なのですが、飛行機とか狭いトイレで最大限に威力を発揮します。飛行機のトイレ、狭い上に国際線とかあんまり綺麗じゃなかったりするのでなるべく使いたくないけど、これだと最小限の動きで用が足せるのでいいです。スピーディ!
あと、私はトイレでショーツを上げ下げする際、不整脈のきっかけになることがあるので、それの予防にも。
この後、履いてみてストーマの位置を確認した後にストーマパウチ用の開閉部分を作ります。こちらも簡単バージョンに改良しているので、それはまた次回。
(更に改良しました)
面ファスナーが付けられる生地を探していたのですが、北米ではいいのが無かったので日本から取り寄せました。
これを使えば、面ファスナー(メス)を縫い付けなくても良いので、よりすっきりとします。
パーツの材料は以下の3つ。
左から、ガーゼ、パワーネット(ハード)、マジックテープクロス。
ガーゼは、北米では赤ちゃん用のBurp clothが丁度いいです。6重ガーゼだけど薄手で通気性がよく、使いやすいです。値段もお手頃。
パワーネットは、ショーツ本体の補強用です。
縫い方はざっくりと、
⓵ ガーゼ、マジックテープクロス、型紙を重ねて
⓶ 下の部分だけ縫う
⓷ 表に返して横と上部を点線ジグザグ縫いし、不要な部分を切り取る
⓸パワーネットを挟んで縫い付ける
面ファスナー(オス)は、端ぎりぎりに付けると剥がれにくいです。
こんな感じ。
履いた時、このパーツ部分が面ファスナー(オス)をカバーするので、痛くありません。