まずはだいぶ前の話から。
というのも飲み屋のネタをやろうと思ったらコロナ禍は一向に収まらず酒の提供自粛だの禁止だのになってしまい、ブログ投稿のタイミングを逸してしまっていたのだ。
とりあえず時間制限ありだけど店でお酒が飲めるようになったので、ようやく投稿。
川口駅あたりをうろうろ歩いていたある日、2021年2月だったか。
駅エリアで店が無い方、西口の方から戸田方面に数百メートル離れた、それこそ商店なんてほとんどない一画にふと地ビールの文字が見えた。
この道の前はそれなりに通るのだが見るべき店などほとんどないと思っていたエリア。
※通りは違うが少し離れたところに「Noodle & Spice curry 今日の一番」はある。
ずっと気づかなかったのだが、2020年9月にこんな店がオープンしていたのだ。
最初に訪れた段階ではまだブルワリーではなく、いくつかクラフトビールを提供するオープンな飲み屋って感じだった。
時刻は16時過ぎ。
まあ入店せざるを得まい
麦酒処ぬとり & ぬとりブルーイング
「ぬとり」というのが店名らしが、店の前には店名の表示がなく、「地ビール工場&お台所」という説明が大きく書かれている。
その字面につられて入ったので、狙いは成功であろう
不思議な店名「ぬとり」は、調べたら栄養物や栄養学を意味する「nutrition」が語源らしい。
ほんわかするお店のサイトがあるので、ぜひご覧いただきたい。
自家製ビールはこの日はまだ出来上がってなかった。
ぬとりブルーイングを名乗れるのは、これが出来上がった暁ということになる。
川口でクラフトビールと言えば、川口ブルワリーに何度か行っている。
これまた調べたら、川口市には川口ブルワリーの他にもあと2つ小さなブルワリーがあり、そしてこの「ぬとり」が4つめらしい。
あとの2つも気になるが。
元々川口はサッポロビールの工場があり、ビールの街のアピールもあるのかもしれない。
これを読んでいただいてるあなたの街にも小さなブルワリーがあるかもしれないので、ぜひチェックしていただきたし。
巷に溢れる、日本の飲食文化レベルを下げている味のしないあの名ばかりのビール、そうアレと比べ、次元の違う本当のビールの美味しさがあること、間違いなし
ビルやマンションというより町の古いアパートを改装したような店だけに、店内も飾りっ気が無く気軽な立ち飲み屋みたい。
実際カウンターは立飲み仕様で、ぼくはもちろん立ち飲んだ。
椅子とテーブルもあり、やはり簡素だけど悪くない。
川口ブルワリーがおしゃれ系なのに比べ、こちらは近所のたまり場系というか、部屋着でそのまま来ちゃってOKな雰囲気。
天井には全日本クラフトビール協会からの開店祝いが。
メニューはカウンターの上。
この日は店主がお世話になったが閉鎖してしまったという、広島の呉ビールのビールが何種類かあった。
クラフトビールの他にはサッポロ黒ラベルも扱っている。
しばし迷い、ダンチエールという名前に惹かれてレギュラーサイズで注文。
タップがまさにアパートの壁から生えてる感じなのが何とも面白い
ダンチエール、レギュラーサイズ、700円。
泡の量もビールに性質に合わせ、しっかり計算して注がれている。
江東区の東陽町にあるガハハビールというブルワリーのもの。
その名の通り団地の一画で作っているらしく、こちらぬとりさんとも似た感じか
アルコール5%で飲みやすいが、程々の苦味のある旨口。
美味しかった。
この日はとりあえず立寄っただけなのでアテも頼まずこの1杯のみ。
ご主人と少し話をし、退店。
さすがにビール1杯だとブログネタには弱いなと思って温存してたのだが、4月に相方と再訪した。
もちろんすでに自家ブルワリーのビールもリリースされている。
今回はテーブル席を利用。
上の写真に載せたところだ。
まずは2番の「紅のぬとり」、4番の「UPSTREAM IPA」をレギュラーサイズで注文。
この日のタップ。
何かイラストが描いてあるのも面白い。
ちなみにカウンターの具合はこんな感じ。
写真の真ん中手前に少し写り込んでるのは、店でも販売しているビールも入れられる高性能な水筒。
結構高いのだが、欲しいな~。
ここは水筒やペットボトルを持参すれば、ビールの量り売りもやってくれるのだ
紅のぬとり。
こちら、ぬとりブルーイングのもの。
あえて泡をまったく立てないで提供されたこともあり、ワインみたいだ。
アルコール度数も8.2%と高く、実際ワインみたいに香り高い。
へぇ~って感じの美味しさ
UPSTREAM IPA。
群馬は水上のオクトワンブルーイングから。
IPAだが苦味よりかはフルーティさが目立つ。
アルコール度数は6.5%。
すいすい飲めて危険なヤツだ。
この日はアテも頼んでみた。
砂肝とひよこ豆のスパイシー炒め、480円。
砂肝とひよこ豆の他、セロリも入っている。
分かりやすく美味しく、どうやってもビールに合うヤツ
そうなるともう1杯ずつ。
3番の「ぬとぺ」と6番の「アロマティックセッションラガー」をそれぞれレギュラーで。
ぬとぺ。
こちら、ぬとりブルーイングのペールエール。
意外に苦味がしっかりあってぼくの好み。
苦味は先に飲んだIPAよりも強く感じた。
アルコール度数は5.1%。
アロマティックセッションラガー。
盛岡のベアレン醸造所のホッピーラガー。
ペールエールの後で飲むとかなりスッキリした味わいに感じるが、定番的に美味しいヤツだ。
アルコール度数は4.5%。
今日のところはここまで。
会計は全部で3680円。
ご主人は2月に短時間だけ立寄ったぼくを覚えていてくれてた。
立飲み屋感覚で入ってしまうと財布には堪えるが(^-^;、レアで美味しいクラフトビールが色々飲め、何とも楽しすぎるところだ
…そして酒類の販売をやめるようなお上のお達しに、店内では飲めない時期が続く。
その頃はアテを充実させて定食にしたり、ビールはテイクアウトのみの対応にしていた。
先述の通り、ペットボトルや専用の水筒に入れるか缶詰めして持ち帰って飲むのが基本。
外飲みを我慢しているうちに待望の6/21、酒類提供が時間制限はあるものの復活。
さっそくその日の夕方に立寄ってみた。
久しぶりの店内飲み復活の日とあって、まだ開店準備の最中みたいなときだったが、一杯だけいただくことにする。
ボードにはこの場で醸造したぬとりブルーイングの3種のみだった。
これは2番だったか3番だったか、ぬとりジョッキサイズで。
フルーティで飲みやすいがしっかり味わいのある一杯を堪能。
そして後日、相方が通販で買ってきた専用の水筒=レボマックスを持参
これで500ml入るが、美味しい状態で数時間持つのだ。
それは通常の缶ビールを入れかえて持ち歩いたりして、個人的にも実証済。
先日と同じメニューから、2番の白まりのぬとりを選択。
相変わらずアパートの壁からタップ
水筒の中を氷で冷やしてから丁寧に入れてもらった。
500mlで1000円ほどは感覚的に高いと言えば高いのだが、他では飲めないビールだ。
この日はぼくが適当に作った舞茸とツナとらっきょうのパスタがアテ。
レボマックス、オープン
まったく気が抜けてない状況でとても美味しくいただけた。
ビールに限らずだが、やはり酒は素材のもつ旨味がしっかりないと。
個人的な好みはもう少し苦味が強いものだが、今後の新シリーズにも期待。
なかなか予算的に毎日のビールにはできないけど、美味しいものは美味しい
麦酒処ぬとり&ぬとりブルーイング
埼玉県川口市川口6-9-5滝沢コーポ102
048-437-2822
通常は14:00~19:00 L.O 20:00 close
※2021.6/21~7/11は平日15:00~20:00、休日13:00~20:00 酒類提供は19:00まで
定休日: 火曜日、他
醸造等で休業時間など変わる可能性あり
詳しくは各SNSないし、電話等で要確認
2021年2月、4月、6月入店