現在、産婦人科の腹腔鏡下手術年間10000件強(2005年のdata)行われているようです。


内訳は子宮内膜症、両性卵巣腫瘍、子宮筋腫、子宮腺筋症などが多いです。


術中合併症として、出血、多臓器損傷(腸管、膀胱、尿管)、ガス塞栓があり、約0.8%

術後合併症として出血、腹膜炎、創部感染など約0.8%(皮下気腫は除く)であり、その中の22%は開腹手術となっているようです。


腹腔鏡というと、患者さまの中でリスクが少ない、開腹より小さな手術くらいのイメージの方が多いので、わかりやすく説明する必要があると思います。


やっぱり、人の命を預かる以上、インフォームドコンセントをがっちりできるようにならなければ!

じゃあそれぞれの疾患に対する治療効果です。


子宮筋腫

2-4か月の治療で20-40%縮小するといわれているが、その後治療を続けても改善しません。治療中止後卵巣機能は4-6か月で元に戻ることが多いようです。ではどういう風な時に使用するかですが、閉経直前の逃げ込み療法や手術時の術前療法として用いることが多いようです。また閉経が近い患者にGnRHアゴニストを使用すると閉経が早まることが最近報告されています。


子宮内膜症

症状に対しては67-85%と優れた治療効果が報告されているようです。しかし治療終了後の再発率は30-50%と高いです。また内膜症が原因の不妊に対してGnRHアゴニスト療法で妊娠率を上昇させるという報告はあまりないようです。今後の研究に期待です。


体外受精胚移植法での排卵誘発時

GRHアゴニストによりエストロゲンが高地になってもLHサージがおこりにくくなります。その結果採卵成功率があがります。採卵前周期の黄体中期より使用するlong protocolが主流ですが、高齢、卵巣機能の低下している患者様に対しては採卵周期の月経1-2日より開始するshort protocolを行うこともある。

この治療を開始する上で、低エストロゲン状態持続による更年期様症状(ほてり、のぼせ、肩コリ、めまい、心悸亢進)や骨密度の低下などを事前に説明する必要があります。

またadd back療法と言って

子宮筋腫の発育は抑制されるが、骨密度の低下がみられない血中エストロゲン値(20-30pg/ml)に保つ方法。治療中にエストロゲンの補充をすることがあります。

プレマリン0.625 1-2日に1錠内服もしくはエストラダームM0.72 2日に1回交換

ずっとほっといてしまいましたが、アンタゴニストはどうなんだ?という疑問ですが、アゴニストと比較して使用直後よりゴナドトロピン抑制作用がみられ、調節性・即効性に優れています。しかし体外受精使用時以外にはアゴニストにように治療目的(子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症の治療、乳がん・前立腺がんの治療)には通っていないのであまり聞きなれないのですね。


初回(722日)に外来を持つことに恐怖心を感じ勉強ブログを開始したわけですが、GnRH製剤についてくわしくコメントします といってほったらかしになっていました。今日は当直なんですけど、時間があるので復習できました。病棟でも疑問に思いながら、忙しさゆえにながしてきたわけですが、同じような方に少しでも共有していただけたらなと思います。


GRHアナログ製剤にはアゴニストアンタゴニストがあります。作用機序は異なりますが、いずれも下垂体におけるゴナドトロピンの産生・分泌を低下させ、低エストロゲン状態をつくるわけです


では低エストロゲン状況がどういう風な治療に役立つかというと、

子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症の治療、体外受胚移植法での排卵誘発や乳がん・前立腺がんの治療に用いられます。

アゴニスト

酢酸ブセナリン

スプレキュア

900ug/day

1日3回

酢酸ブセナリン

スプレキュアMP1.8

1.8mg/4week

4週に1度

酢酸ナファレリン

ナサニール

400ug/day

1日2回

酢酸リュープロレリン

リュープリン

1.88mg/4week

3.75mg/4week

4週に1度

酢酸ゴセレリン

ゾラデックス1.8

1.8mg/4week

4週に1度

アンタゴニスト

酢酸セトロレリクス

セトロタイド

0/25mg/day

3mg/day

11

GnRHアゴニストはGnRHレセプターがダウンレギュレーションのため減少しその結果下垂体前葉のゴナドトロピンの合成分泌は長期にわたり抑制される。そのため卵巣での卵巣発育および、排卵は抑制され低エストロゲン環境となるわけです。

以前も書きましたが、アゴニストには点鼻薬と皮下注射があります。前回のコメントに付け加えて勉強になったのは点鼻薬の使用法として多いのは体外受精胚移植時のLHサージ抑制目的だということ。また皮下注射についても4週に1度使うことは知っていましたが、月経中より開始し、4-6回使用することや中止後も一定期間副作用が続くこと学びました。

東京に出てきた当初は仕事の事務作業をこなすことでいっぱいいっぱいガーンで、終わってからは物珍しい東京のネオン街をふらふらと遊んでいました。打ち上げ花火でも、外来をもつことが判明したり、昔担当した患者から励ましの手紙ポストをもらったりして、まだまだ偉そうなことは言えませんが、少しずつ医師としての責任感が生まれてきたのか勉強する日々が辛くなくなってきました。にひひ今日は毎月読んでいる雑誌の中でまだ理解できそうなところを振り返ってみることにしました。



子宮動脈塞栓術(UAE)は以前より分娩後や癌による制御不能な出血、動静脈奇形などに対し以前より行われていたが、最近子宮筋腫に応用されています。

方法としては透視下に右大腿動脈よりカテーテルを挿入し両側子宮動脈よりスポンゲルなどを使用し閉塞させる方法です。

ほとんどの場合は1週間で血流の再開が観察されるようです。


UAEに伴う合併症としては

①術後疼痛

②塞栓後症候群(発熱、白血球増加、嘔気、嘔吐、全身倦怠感)

③下肢静脈血栓症、肺塞栓症

④術後感染

⑤変性筋腫の経膣的排出

⑥卵巣機能不全


があります。

疼痛に関しては硬膜外麻酔で対応などするようです。

卵巣機能不全に関しては術後3カ月の時点で全体の8%に術後の無月経を引き起こすこと。また患者の年齢に無月経の率は相関するなど報告があるようです。妊娠に関しても安全性は確立されていませんが、妊娠例の報告はあるようです。


しかし症状の改善率は過多月経83%、月経困難症77%、頻尿86%と著効を示し、筋腫の縮小率は子宮35%、筋腫核42%と記載がありました。サイズ変更は3か月ほどの期間が必要でMRIがよいようです


もう一つ、おぼいておいた方がいいことが書いてありました。子宮筋腫に対する単純子宮全摘出術の時はサイズ縮小のためにGnRHアゴニストをおこなっていますが、UAEの時は血流が減少し塞栓効果が低下するため使用を控えたほうがいいようです。



今回調べた本では実施時の入院期間などの記載がのっていなかったので一度調べてみたいと思います。

素朴な疑問ですが、筋腫以外の正常部位のサイズもかわるんですかね?


参考文献

産婦人科治療 2008 vol 28

産婦人科研修の必修知識 など


少し産婦人科話題とはずれますが、今日は知り合いの内科外来のお手伝いに行ってきました。DASH!初期臨床研修がはじまってからは専門の知識は深くはありませんが、対症療法的な診断・治療は一通りできるようになります。ニコニコ

いやできるようになるは語弊を招きます。できる気になっているの方がいいかもしれませんガーン

婦人科をしていると、女性の内科疾患は必ずくるので外来の進行の仕方を含め、月に1-2回勉強させていただいております


関節リウマチでリウマトレックスとエンブレル(免疫抑制薬)を内服されている女性。

帯状疱疹で来院されました。リスクがあがるのか?帯状疱疹の薬を内服させていいのか?など疑問がうまれます。そこで膠原病内科の先生に確認したところ、もちろん免疫抑制剤の薬を飲んでいるのでリスクは増大します。でも腎障害をきたしてないならバルトレックス(帯状疱疹の薬)は内服させていいですよとのことでした。


ちなみに妊婦さんに関してはどうか?ですが

ある有名な薬本によれば

バルトレックス 

危険度B(→ある程度使っていいと僕は理解しています。):簡単にいうと、人間以外の臨床実験では安全性を確立しているが、人間に対しての臨床試験はおこなわれていない状態です。

使用法として帯状疱疹 一回1000mg 1日3回 7日間までとなっています。


また同じような薬ですが、アラセナ、カサールは危険度Cなのでバルトレックスをしようするようにします。