じゃあそれぞれの疾患に対する治療効果です。


子宮筋腫

2-4か月の治療で20-40%縮小するといわれているが、その後治療を続けても改善しません。治療中止後卵巣機能は4-6か月で元に戻ることが多いようです。ではどういう風な時に使用するかですが、閉経直前の逃げ込み療法や手術時の術前療法として用いることが多いようです。また閉経が近い患者にGnRHアゴニストを使用すると閉経が早まることが最近報告されています。


子宮内膜症

症状に対しては67-85%と優れた治療効果が報告されているようです。しかし治療終了後の再発率は30-50%と高いです。また内膜症が原因の不妊に対してGnRHアゴニスト療法で妊娠率を上昇させるという報告はあまりないようです。今後の研究に期待です。


体外受精胚移植法での排卵誘発時

GRHアゴニストによりエストロゲンが高地になってもLHサージがおこりにくくなります。その結果採卵成功率があがります。採卵前周期の黄体中期より使用するlong protocolが主流ですが、高齢、卵巣機能の低下している患者様に対しては採卵周期の月経1-2日より開始するshort protocolを行うこともある。

この治療を開始する上で、低エストロゲン状態持続による更年期様症状(ほてり、のぼせ、肩コリ、めまい、心悸亢進)や骨密度の低下などを事前に説明する必要があります。

またadd back療法と言って

子宮筋腫の発育は抑制されるが、骨密度の低下がみられない血中エストロゲン値(20-30pg/ml)に保つ方法。治療中にエストロゲンの補充をすることがあります。

プレマリン0.625 1-2日に1錠内服もしくはエストラダームM0.72 2日に1回交換

ずっとほっといてしまいましたが、アンタゴニストはどうなんだ?という疑問ですが、アゴニストと比較して使用直後よりゴナドトロピン抑制作用がみられ、調節性・即効性に優れています。しかし体外受精使用時以外にはアゴニストにように治療目的(子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症の治療、乳がん・前立腺がんの治療)には通っていないのであまり聞きなれないのですね。