NO.2163 産交バス阿蘇営業所管内の特に重要な路線、大型車両も使用します、阿蘇火口線のご紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでは、NO.2162におきまして、産交バス阿蘇営業所の路線車両に関しましてご紹介しておりました。

 

 産交バス阿蘇営業所の路線は、上の画像のJR阿蘇駅の隣にあります阿蘇駅前バス停(産交バス阿蘇営業所)を中心に8系統の路線バスが存在しておりまして、そのほとんどが日野リエッセ・三菱ローザと言った小型車両での運行でありまして、一部車両には「阿蘇ジオパーク」のラッピングまでも施している車も存在しております。

 

 また、各路線とも番号がふられておりまして、番系統が阿蘇市環状線、杖立温泉方面の路線が番系統など、バスの前部に必ず番号が見られておりまして、わかりやすいような形が取られている事が伺わせております。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、このうちの番系統でもあります、唯一大型車両が運行されております、阿蘇駅前~阿蘇山西駅間を運行します阿蘇火口線に私も今回乗車する事ができておりましたので皆様にご紹介してまいります。

 

 

 産交バスの「阿蘇火口線」は、「阿蘇登山線」とも称されておりまして、阿蘇駅前~阿蘇山西駅間を7往復・35分で結んでおりまして、以下の停車地によりまして運行されております。

 

 阿蘇駅前~阿蘇ユースホステル前~野営場前~草千里(阿蘇火山博物館前)~ヘリポート前~阿蘇山西駅

 

 この運行区間では、阿蘇山中岳の近くまで運行されている事もありまして、後述のように車窓からは阿蘇山の外輪山などの姿をも見る事ができますし、現在は廃止されております阿蘇山ロープウェイの阿蘇山西駅まで運行している事でより阿蘇山の近くまでも運行されてもいまして、最近は外国人観光客の姿も見られております。

 

 

 停車地の一つ、草千里阿蘇火山博物館前バス停であります。この阿蘇火口線の中では最も利用者が多いバス停でもあるこのバス停でありますが、以前は別の所にバス停が設けられておりました。現在は、阿蘇火山博物館の所にバス停が設けられておりまして、実際に阿蘇火山博物館に立ち寄られる方も乗客の中にはいらっしゃっております。

 

 (バス停)

 

 

 使用車両は、NO.2162でもご紹介しておりましたように、産交バス阿蘇営業所の車両3台が使用されておりまして、いずれも大型車両が使用されておりますが、ここで、このうち3台中2台をご紹介します。

 

 

 画像は、往路で利用しました日野セレガ(熊本22か27-43、U-RU2FTAB)であります。この車は平成5年式と今年で26年になる車でもありますが、元々貸切車として導入されておりまして、その証としまして後部のシートの回転機構も残されております。

 

 (シートの回転機構も残しています)

 

 また、回転する部分を含めまして、座席の段差が見られておりまして、そう言った事から後方の座席の位置が高くなっております。私自身、これまでもいろいろな初代の日野セレガに乗車してまいりましたが、このような変わったスタイルは珍しいなとも思ったほどでした。

 

 (段があります)

 

 

 そして、復路で利用しましたヒュンダイユニバース(熊本200か14-34、LDG-RD00)であります。この車は、現在熊本~高森間の快速「たかもり号」で使用されております熊本200か14-35と同時期に導入されたものでありまして、平成29年に導入されたものでありますが、高出力車という事もありまして、坂道区間が延々と続くこの阿蘇火口線にはふさわしい車となっております。尚、翌平成30年には熊本200か15-33のヒュンダイユニバースも導入されておりまして、実際にこの路線ではこれら3台が運行されております。

 

 (車内)~外国人観光客を中心に多くの方が利用されていました

 

 (指月製液晶運賃表)

 

 (LED行先)~「8 阿蘇駅前」の表示

 

 

 さて、これから先はこの阿蘇火口線で見られる車窓の姿をご紹介してまいります。尚、車両の特性上(日野セレガが青がかったガラスとなっていたため)収められなかった部分もありましたので、復路(ヒュンダイユニバース)で収めた画像も含まれている事をご了承ください。

 

 

 阿蘇駅を発ちますと、県道111号線「阿蘇パノラマライン」を通りまして、草千里までは延々とした上り坂を走る事にもなります。走っておりますと、阿蘇山の外輪山の姿が見られるようにもなってまいりまして、外輪山に関しましてもまっすぐとなっている事がお分かりいただけます。また、道沿いでは草原の姿も見られておりまして、阿蘇山まで向かっているんだと言う事を印象付けておりました。

 

 (別位置より)

 

 

 草原の中には、放牧している場所も見られておりまして、多くの牛の姿がありました。これらは「阿蘇牛」として肥育されている牛たちでもありますが、よく見ますと番号が書かれました牛の姿も見る事ができておりまして、いわゆるスポーツで言います背番号的な役割を果たしている事が伺わせておりまして、迷わない策が取られているようでした。

 

 (番号が書かれた「阿蘇牛」)

 

 

 さらに登ってまいりますと、より阿蘇山の外輪山との高さにあってきた事がわかります。それにしても、外輪山の下は阿蘇地区の街並みも見られておりまして、阿蘇地区の街並みも外輪山に囲まれた所にある事もわかるのではないでしょうか。

 

 (別位置より)

 

 

 さらに登ってまいりますと、米塚(こめづか)と呼ばれる所を通ってまいります。ここは、約3300年前の噴火で形成されたとされておりまして、伝説では健磐龍命が収穫した米を積み上げて作ったとされております。また、貧しい人達に米を分け与えたことで頂上にくぼみができたとされておりまして、国の名勝及び天然記念物に指定されております。それにしても、途中にこう言った所がありますと違和感を感じさせられる所ではありましょうか。

 

 

 そして、30分足らずで阿蘇中岳火口が見られます「草千里」にやってまいりました。ちょうど真下が画像5にあります「阿蘇火山博物館」にあたりますが、この姿を見ますと阿蘇中岳の白い煙がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 

 画像が「草千里」であります。この時は復路で一度下車しました際に撮影したものでありますが、「阿蘇火山博物館」以外にもレストランや売店などの姿も見られておりまして、この時は平日ではありまして、駐車場は埋まるほどではありませんでしたが国内・海外の観光客など多くの姿がこの「草千里」におきまして見る事ができました。

 

 「草千里」の売店などがある所の反対側では、広い草原の姿が見られておりまして、乗馬ができる場所もある事から実際に楽しまれている姿も見られておりました。私自身も、このような姿を詳しく見た事がなかっただけに、大変感激するような場所でもありました。

 

 (乗馬コーナーもあります)

 

 この時の、「草千里」から阿蘇中岳の姿です。先日噴火が確認された事から、噴火警戒レベルを2に引き上げたとの報道がありましたが、この時はレベルは1となっておりまして、それが白煙からも伺わせていたようでありました。

 

 

 そして、終点の阿蘇山西駅であります。「駅」と言う所からもわかりますように、かつては阿蘇山ロープウェイも存在しておりましたが、「熊本地震」や阿蘇山の大噴火などによりましてロープウェイは平成28年以降休止の状態が続いておりましたが、残念ながら昨年10月に正式廃止となっておりまして、現在は次回ご紹介します「阿蘇山ループシャトル」が代行バスとして運行されております。

 

 (「阿蘇山ループシャトル」切符売場)

 

 現在の阿蘇山西駅バス停は、上の画像の所にありますが、かつては以下画像の阿蘇山ロープウェイの乗場の所にバス停が設けられておりました。そんな阿蘇山西駅は残念ながら画像のように解体が進んでおりまして、阿蘇山ロープウェイの乗場に隠れておりました裏手の阿蘇山上神社も見られるようになった事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 (裏手の阿蘇山上神社)

 

 尚、駅の所にありましたドライブインは、残念ながら閉鎖されておりまして、かつての建物だけがそれを偲ばせておりました。やはり、「熊本地震」や大規模噴火までこの数年の間にあった訳でもありましたので、そう言った事もありまして閉鎖に陥ってしまった事も正直残念な所ではないかとも思う所でもあります。

 

 

 そんな中でも、画像のように中岳はこの時も白煙を出しておりました。それほどこの火山が生きているという証でもありましたが、そんな近くまでバスで行かれるというのも正直いいのではないかとも思います。

 

 

 今回は、阿蘇火口線に関しましてご紹介しましたが、この時往路・復路とも利用者があっておりましたので、それほど産交バス阿蘇営業所の重要路線である事を伺わせる所でもあります。ただ、阿蘇山の状況によりましては近く(阿蘇山西駅)までは足を運ぶ事ができない時(草千里発着)もあるだけに、それほど自然と向き合っていかないといけない路線である事には間違いないのではないかとも思います。とにかく、今度のゴールデンウィークの時も多くの利用者があるのではないかとも思われますので、様々な姿も見られますので、是非とも利用していただければとも思います。