先週後半の日本経済新聞に出ていた「週刊文春」の広告。
ふとある一文を目にして「買わねば!」と思った。
それは神戸の殺人犯でも、長渕剛のスクープでもない。
こちらである。
文春に長く連載されてきた「タンマ君」が最終回で、作者である東海林さだおさんの対談記事が掲載されているという。
私は東海林さだおさんを「崇拝している」といっていいほどのファンである。
若い頃に東海林さんのエッセイに出会って、その着眼点、発想方法、文章の書き方など、かなり影響を受けて現在の私が出来ていると思う。(以下参照)
その東海林さんが長期連載を終了し、しかも「惜別対談」というから絶対に買って手元に残さなければならない。
ということでコンビニに行って週刊誌の並びを探す。
思えば漫画を含め週刊誌を買うという行為を長いこと忘れていたように思う。
そこでもう一つの衝撃が!
こちらである。
長年「週刊文春」の表紙を飾っていた和田誠さんのイラストが今回で最後ということを示す表紙なのだ。
和田誠さんも東海林さんと同じくらい、いやそれ以上に影響を受けた方である。
上記リンク先に書いているように和田さんは2019年にお亡くなりになられたが、以降も過去の「傑作選」のアンコール掲載ということで表紙のイラストが続いていたが、今回を持って終了とのことだ。
私の人生観の3分の1くらい影響を受けたお二方がついに表舞台から降りられるという週刊誌となってしまった。
調べてみたら、私が前回週刊誌を買ったのはやはり和田さんの絵に惹かれての2017年だった!
記事にあった東海林さんの対談。
記事下に「1937年、東京生まれ」との記載があった。なんと88歳である。
そして「タンマ君」の連載が始まったのは1968年1月ということで、私が生まれる半年以上前のなのだ。
いやーーーーすごい。連載57年!つまり私ももう少しで57歳ということになる。
そして対談の中で、東海林さんが3年前に脳卒中(脳梗塞)になったことを知った。崇拝している割にこんなことを知らなかったとは。
そして和田さんの奥様である平野レミさんと二人のご子息の座談会記事も。
私は和田さんのエッセイもほぼ全部読んできたので、ご子息の誕生の頃や幼少期のエピソードも知っているから感慨深い。
いろんな意味で、大事な、そして貴重な一冊となった。
一生大事にしたい「週刊文春」である。
我が家の本棚殿堂入り。