寿建設 社長ブログ -2ページ目

寿建設 社長ブログ

福島県福島市にある建設会社です。
会社や現場の取り組み、
日々の仕事や取り組みの中での
エピソードや思うことを綴ります。

何度か紹介しているが、毎朝の散歩コースに阿武隈川に架かる松齢(しょうれい)橋がある。

 

大正時代に建設された橋で、高度経済成長とともに交通量が増加したため昭和の後半には隣に「大仏(おさらぎ)橋」が建設され、現在もⅤ字に並んで活躍している。

詳しくは以下。

川面に映る4本の橋 | 寿建設 社長ブログ

 

こちらはⅤの開いた側(南側)から撮影した写真。

どちらも直線的な部材を三角形に組み合わせた「トラス構造」を採用したトラス橋である。

トラス橋にもいろいろな種類があって(以下参照)、

トラス橋とは?-橋梁の種類その2

松齢橋が「下路ボーストリングダブルワーレントラス」で、大仏橋は「下路平行弦ワーレントラス」と呼ばれる構造なのだそうだ。(このあたりは知識が弱いし、もはやこのような言葉を記憶するのは困難)

 

散歩していると、なぜか松齢橋のこのトラスに鳩が止まっているのを目にすることが多い。

しかも先日は狭いところに大勢が「密」になっていたのが、なんだか面白い絵であった。

重なるトラス橋と鳩の組み合わせ。

 

なぜあえて傾斜のある松齢橋に多く止まっているのが気になる。

 

空と鋼材と鳩の似たような色合いも面白い。

 

これは別日。この日は向こうの大仏橋にも止まっていた。

絵の中で鋼材が複雑に交わってこれもまた面白い。

 

過去の写真を見返すと、私は「電線にカラス」の組み合わせが好きだと分かるが、

朝の電線のカラスと。 | 寿建設 社長ブログ

今度は「トラスに鳩」が加わったようだ。

 

来週末の8月30日(土)・31日(日)郡山市の日本大学工学部において、建設業を知っていただく体験が多数出来るイベント「ふくしま・けんせつフェア2025」が開催される。(主催は福島県建設業協会)

 


郡山で操作する重機が千葉で動く!という「遠隔操作体験」や、(小学生以上限定)【要整理券】

 

ここでもお馴染み、運転シミュレーター「重機でGO!」を用いた勝ち残りバトル大会、

 

最近親しくさせていただいている「重機女子」Kaoriさんによるショベルカー習字、

 

各種重機体験、

などなどに加え、以下の通り、実に盛りだくさんな内容だ。

・コンクリート工作体験
・土石流体験)
・まちづくりや防災を学べるカードゲーム(土木学会ワークショップ)
・けんせつ女子座談会
・測量などで使われている最新のIT機器体験
・最新の作業服を着て映え写真撮影
・日本大学工学部、郡山女子大学、二本松実業高校、郡山北工業高校による学校紹介・ワークショップ

 

土木関連映画の上映もしており、その中で当社の前身が施工した「高熱隧道」の記録映画も上映される。


当日会場の隣では、日本テレビ系「24時間テレビ・愛は地球を救う」による募金活動も行われている。


ぜひ足をお運びいただくとともに、一般の方々に建設業の仕事を知っていただける貴重なこのイベントの以下案内ページをチェックいただき、さらに関係者様などに広く告知いただければ幸いです。

 

【ふくしま・けんせつフェア2025】

過日、県外で開催されたインフラメンテナンスの今後のあり方について検討する会議に参加した。

この数年関わっている、大学の先生、発注者、建設コンサルタント会社、そして私のような施工会社で構成された会議体で、私は自分の経験や立場でしっかり意見を言うように心掛けて参加しているつもりだ。

 

今回は時間が短く議論もほどほどになって次回に持ち越されたが、その後の懇親会でさらに深掘りしたディスカッションが続いた。

その中で私が言ったのは、こうして直接的な関係者で議論するのも大事だが、関係者以外の方をもっと混ぜて話す必要があるということ。

関係者はそれぞれの状況を分かってはいるが、客観的な考え方に気づかないことが往々にしてある。

関係者以外の方とはいえ住民の誰もがインフラの利用者なのだから決して部外者ではない。その方々の意見をもっと取り入れるべきと思うのだ。

 

8年前(早い!)に福島にて、やはりこの課題をテーマとしたシンポジウムを企画、運営した。

その際に私は知人でもある世界を舞台に活躍するアスリートを登壇させたのである。

当時、東京オリンピックを目指していたトライアスロン選手の菊池日出子さんは、世界各地のレースに出場しあらゆる道路を自転車で、足で走っている。
レースの前には必ず舗装の具合や段差の有無など、道路の状況を細かく調べているから、利用者側目線で世界の道路現状を熟知しているのだ。
そんな彼女の素直な発言は、内部での話には出てこないヒントが多数あった。

↓↓以下参照

「三方よしのインフラメンテナンス in 福島」開催 | 寿建設 社長ブログ

そんな話をすると「なるほど!」と強く共感いただいた方もいた。

 

有意義な懇親が終わってホテルに戻り、しばしなんとなくテレビを見た。

自宅にテレビを置いてないので、外泊する際にはついチャンネルを変えながらいろいろ見てしまう癖がある。

 

すると、まさに今後のインフラの課題について芸能人が議論する番組をやっていたので、興味深く鑑賞した。

それは初めて知った「カズレーザーと学ぶ。」という番組で、出演者が社会課題を解決するための新しい法律のアイデアを真面目に提言し議論するという特番だった。

その最後に「災害が起きた時に危ないので町から離れて暮らす孤立住宅をなくす法」というのが提案されたのである。

 

芸人さんが、茶化すことなくしっかり老朽化の問題を説明。

 

そして税金で引っ越し費用を負担して孤立住宅は都市部などに集めることで、災害リスクやインフラへの費用負担を減らすべき、という意見なのである。

 

番組ではこの提案に賛成か、反対か、という議論が始まるわけだ。


政治家や関係者がこのようなことを発言すると、「その地域は捨ててしまっていいのか?」というような強い意見が出てなかなか進展しないものだが、バラエティ番組なのでそのあたりは対立するのではなく、それぞれの立場でしっかり意見を言っているのがとても好ましく思えた。

 

某政党が掲げた「対決より解決」という言葉に私は共感しているが、この番組にもそういう雰囲気を感じた。

意見の対決をせず、いろんな考えを交換することでお互いの思考を深め、現実に何らかの方向性を決めて動かないと、いずれインフラの機能が維持できなくなるのはもう遠い未来のことではない。

最近、いろんなインフラの機能が停止して経済にもレジャーにも不具合をきたす事件が相次いでいるが、作った施設は日々朽ちていくのに対しメンテナンスに対応の人数は年々減っていくのだから、この流れは基本的に拡大してしまうはずのだ。

だからこそ、早く解決方法を決めて具体的に進めていかなければならないと強く思う。

 

そのため一つのヒントになる番組だったと私は思った。

 

以下で1週間程度は見れると思うので、関心のある方はご覧いただきたい。

新法律をガチ提案!…高齢者運転免許の取り消し法・早く結婚すれば減税法 | TVer

スマートフォンが日常になって、デジタル化の推進とともに生活や仕事の多くがインターネットに支配されている感覚がどんどん強くなっていく。

飛躍的に便利になったことも多いが、反面で犯罪の方法も多様化してとんでも事件が起こるようになり、問題、懸念事項も少なくない。

より進化すればするほどマイナス面も進行するに違いない。何事も表と裏があるのだ。

 

若い方にとっては物心ついた頃から当たり前にあるインターネットだが、昭和世代のわれわれには人生の途中から登場したインフラである。

かなり前に一度書いたことがあるが、改めてインターネットが登場した頃の状況を振り返りたい。

 

私が「インターネット」という言葉を知ったのは、一般の方よりかなり早い時期だった。
そのタイミングははっきり覚えていて、1984年である。
当時岡山県の田舎町在住中で、住んでいた部屋の隣部屋に天文学者さんがいた。
親しかったその方と部屋でお酒を飲みながらの話の中で、「インターネット」という言葉を初めて聞いたことを、今もはっきり覚えている。

パソコンを電話回線でつなぎ、世界の天文学者たちとやりとりをしている。
どこにどんな星を見つけた、というような情報をそこで共有する。
というような内容であったと思う。
パソコン自体がまだ職場に1台あるかないかの時代である。意味がよく分からずイメージも出来なかった。

その翌年私は福島に戻るのだが、間もなく「インターネット」という言葉がニュースなどでちらほら聞かれるようになった。
前から存在を知っていただけに、私はかなり早く食いついた。

地元のプロバイダと契約し、知人から安く譲り受けたパソコンの脇に電話から引き抜いた電話の線の端子(以下写真)を差し込む。


ソフトを操作するとパソコン内で「ピポパポピポ」と電話をかける音が小さく響き、やがて「キュルキュルキュー」というような回線音で接続を知ることになる。
この電話線を通じて、インターネットの世界に入れたのである。

そんな環境であった。

会社で初めてインターネットに接続し、本社にいた数名と一緒にパソコンの画面を初めて見たことも記憶に残っている。
その場で女性社員に「何か知りたい情報は?」と聞いたら、「キムタク!」と言われてその通り打ち込んで検索したら、画面に木村拓哉氏の画像が出てきて、みんなが「わーっ!」と驚いたのだ。
まるで大昔、電気や電話が初めて通じた時のようなシーンであった。
実際、まさにそんなことが起きたのだった。

その後、当社では私が主導してインターネットの導入を進めていった。現場側で興味のある社員と連携し、現場の写真をやりとりして翌週の会議で現場で見せるようなことが始まったのを憶えている。

あれから30年、ここまで生活がインターネットに囲まれるようになるとは想像もしていなかった。

まさか片手で持てるスマートフォン上で動画を見たり、音楽を聴いたりするような世界になるとは。

 

30年前の自分がこの世界を見たらどんなふうに感じるか、聞いてみたいものだ。

来月3日、大阪で30分話をさせていただく機会をいただいた。

「インフラDX推進のための経営者向け懇談会」という、なんだかハードルの高いタイトルである。

チラシを見ると、その後の意見交換につながる大事「話題提供」という位置づけだ。

 

当社は先日紹介した3DスキャンアプリScanatを土木で活用した事例を紹介する。

メンテナンスを含む土木活用の 「Scanat-D」 公開 | 寿建設 社長ブログ

まだ模索途中で、イラストにあるような「成功体験」という感覚はないが、途中経過で分かったヒントなどを紹介出来ればと思っている。

 

アプリについてつっこんだ質問をいただいても私はとても答えられないのだが、ちょうどこのタイミングで開発した劉社長が関西にいて同行いただけるというので、私は安心して参加できることになった。

 

詳しくは以下。

経営者向けのようだが、参加申し込みは今日まで。

インフラDX推進のための経営者向け懇談会|近畿建設協会からのお知らせ