最近日がたつのが早くてびっくりです・・!!
先月あたりから知識を吸収したい欲がすごく
(私は時々こういう時期があるのです)
研修や講座を詰め込みすぎました・・
全部消化できるか怪しい雲行きにすらなってきてますが
なんとかすべて受け切って、
自分のなかに落とし込みたいです・・!!!
気合いだーーーーーッ!!!
ちなみに本日は、
野坂祐子先生の【トラウマインフォームドケア:“問題行動”を捉えなおす援助の視点】
を受講させていただきました。
私は日々精神科医療に関わっていますので
トラウマは身近な病態ですが、
ケアのしかたというか捉え方というのは
経験上なんとなくこう。
というような感じで
きちんと学んだことがありませんでした。
ちなみに「病態」と表現しましたが
野坂先生によると、むしろ「生き方のクセ」であり
トラウマの影響でつねに不安定な生活を送ることになってしまう。
ただ、日々思うのは
トラウマを抱えていない人なんかいない
ということ。
みんな心に傷を負い
それと必死に付き合いながら戦いながら
生きているんだと思い知らされることが多いです。
私自身も幼少期からの育ちが
自分の中で悲鳴をあげているのを
感じることがあります。
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心に関わる仕事をするようになり
ずいぶん自分のことが見えるようになってきて
コントロールされていますが
ときどきひょっこり出てきては悪さをします・・
もうほんとイヤ。
まさにわかっちゃいるのにやめられない。ってやつです。
でも若いときよりはずいぶん苦しくなくなりました。
今日の講師である野坂先生はとてもあたたかく、
支援者もトラウマを抱えていることは非常に多いことや
トラウマを抱えていることで自分を責めなくてもいい、と
優しく説いてくださってとても救われた思いになりました。
トラウマインフォームドケアとは、
トラウマについてちゃんと知っておき、
特別な専門家だけでなく色んな人がケアできるようにしていく
という考え方です。
ちゃんと知るとはどういうことかというと、
トラウマは一般的なものであるということ
トラウマとして認識されているのは氷山の一角で、
困っている人はほんとうにたくさんいるということ。
外から見えている行動だけをなんとかしようとしないこと
を分かって支援に関わるということです。
表面的に「問題行動」「困った人」「困った子」と捉えるのではなく、
その人の中で何が起こっているのか?
という視点で、トラウマを見える化していくことが大切です。
生命が脅かされるような恐怖、裏切りの体験に限定せず、
逆境=育ちの中での安全でない体験
はすべてトラウマと考えます。
たとえば、家庭が不安定であったり、虐待やネグレクトなど、
そのような体験も含みます。
ネグレクトには情緒的ネグレクトというものも含まれており
まわりの大人がよかれと思い「あなたのために」などと、
子どもの意思や気持ちを蔑ろにすることです。
最近このような情緒的ネグレクトは「毒親」という形でよく耳にしますね。
これもトラウマとなります。
逆境により、本来成長や発達に使われるためのエネルギーが
危険に備えるために消費されてしまい、
様々な弊害が出てきます。
トラウマによる症状としては、
過覚醒:キレたり、パニックを起こす
警戒:不信感、挑発、不安
感情麻痺:平然としている、ニコニコしている
解離:ぼんやりしている、記憶がない(このときにリストカットをしてしまったりする)
再演:やるーやられるの対等でない関係になってしまう
などがあります。
逆境の中で育つと
嫌な感情がおさまる、または自分でおさめるという体験をつみにくいため
感情のコントロールが不安定となります。
感情が不安定になると、
つらくてもいつものパターンのほうが安心できるため
トラウマの再演ということが起こります。
なので、何度もおなじ状況を繰り返してしまうんですね。
これは私もすごくよく分かってしまいます
二度と嫌だと思っているのに
先の展開が分かっている安心感というのでしょうか・・
親しくなったり一緒にいて安心するような関係になると
とたんに居心地が悪くなるのです・・
「その人に何が起きているか」関心を持って理解する。
表面に出てきている問題行動にとらわれず、
本人と支援者と一緒に見えていない部分も見える化する努力をする。
トラウマ体験による影響を説明する。
「おかしなことではない」「あなたは悪くない」と自責感をとることが大切。
安全の確保と対処法の練習
症状に気づき、対処して落ち着くという練習をする。
「してほしいサポート」を一緒に確認して、計画を立てる。
リラクセーションを取り入れたり、気持ちの代弁や共感も大切。
支援者のケア
トラウマインフォームドケアの柱。
チームづくり、組織づくり。
二次受傷を予防する。
やろうとしてうまく行かない場合、
何が起こっているのか?と見えない部分を見ようとする視点を忘れない。
相手を正そうとせずに、つねにわかろうとすること。
そして、逆境の対極である、安全な環境を提供すること。
相手が困っていることに気づけるかどうか、
何が起きているのかわかろうとする立場をとれるかどうか
それが一番大切なんだと学べました
今後の支援やセッションに生かしていきたいと思います
お子様やご家族の発達障害・精神疾患に悩んだら・・私を頼ってください
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