川越style「蕎麦と酒場マメツゲ」おつまみ、お酒、〆に蕎麦 川越駅東口 | 「小江戸川越STYLE」

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「小江戸川越STYLE」代表:石川真

 

ふらりと立ち寄れる酒場。

いつの間にか自分の居場所になっている。

2019年5月にオープンしたのが、「蕎麦と酒場マメツゲ」さん。
お店があるのは川越駅東口から徒歩5分ほど。

東口駅前から右手に進み、トライシクルカフェさんがある並びにあります。

旧「尾張屋」・「宙坊」さんがあった建物の二階。

二階へ上がる階段は建物裏側にあります。


「蕎麦と酒場マメツゲ」
川越市菅原町19-4 オワリヤテラス2階
18:00~23:30 (料理L.O. 22:00 ドリンクL.O. 23:30)
080-4550-8950

10名以上で貸切
日曜日休
東武東上線、JR川越駅東口より徒歩約5分
Twitter:
https://twitter.com/mametsuge
Facebook:

https://www.facebook.com/%E8%95%8E%E9%BA%A6%E3%81%A8%E9%85%92%E5%A0%B4-%E3%83%9E%E3%83%A1%E3%83%84%E3%82%B2-104132377733360/

マメツゲさんがある建物は、一階には「Non Lavora MASSA(ノン ラヴォーラ マッサ)」さん、地下には「Bar Quesera(ケセラ)」が入っており、飲食店複合施設となっています。

二階で飲食の後、二次会で一階のMASSAへ、さらに〆にケセラ、あるいはMASSAの後二階のマメツゲ、そしてケセラへなど、この建物内で色々な楽しみ方をされています。


(川越style「Non Lavora MASSA(ノンラヴォーラマッサ)」川越駅東口イタリアン
https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12494411025.html

 

建物一階で蕎麦店「尾張屋」、居酒屋「宙坊」を営業していた大野さんが、リニューアルして二階でオープン。
階段から上がってマメツゲさんの扉を開くと、店内には木目調のテーブル席やカウンター席が。

テーブル席は2~4人で利用でき、さらにカウンター9席は、一人でもゆっくりと楽しめる。

仕事帰りに美味しいお酒と店主が腕によりをかけたメニューを楽しむ光景が広がる。

各種宴会や二次会、忘年会、歓送迎会など様々なシーンでも利用されています。

もちろんこれまでのように、創業から続く「蕎麦」を大事にしながら、宙坊のようにおつまみとお酒を充実させていることに変わりはありません。

宙坊からマメツゲの変化として、焼き鳥はやめ、魚料理の提供を多くしている。


マメツゲのコンセプトはずばり、「おつまみ、お酒、〆に蕎麦」。

気取らないお店で、気さくな店主との会話を肴に、居心地の良い空間を作っています。

リーズナブルな価格で、たまに行くお店ではなく、「毎日立ち寄れるお店」というポジションを意識しています。

という方針の通り、お店には毎日のように訪れる人もいて、宴会の場所だけでなき、夕飯・晩酌の場所というのがマメツゲの真骨頂。

 

お酒はビール、日本酒ハイボール、レモンサワー、りんごのブランデー・カルヴァドスそれに酒場の定番ホッピーに、蕎麦屋の基本ドリンク蕎麦焼酎そば湯割り、さらにお店の売りとしてはワインに力を入れ、美味しいワインを取り揃えているのも見逃せない。もちろんソフトドリンクも用意します。

 

おつまみは、不動の定番メニューもありますが、その日の仕入れによって替わる日替わり。

今日はどんなおつまみ??と期待に胸躍る。

それにしても、、、どれもこれも、安い!日常使いのお店という立ち位置を大事にしているマメツゲさん。

 

メニューでは、なんと言っても宙坊の時からの流れ、飲んで食べて〆に蕎麦、はマメツゲでも変わらず定着していている。

創業からの魂、マメツゲの蕎麦。

それは蕎麦の温故知新。

いつの間にか、敷居が高くなった食べ物になった、蕎麦。
チェーン店は低価格を売りにして勝負していますが、個人店となると高級志向が多くなり(そうせざるを得ない面もあり)、かつてあった、「ちょっと蕎麦でも」と暖簾をくぐることが薄くなり、しっかり食べに行き過ごすお店としての蕎麦屋が広く浸透している。
気軽な蕎麦屋が減ったからこそ、新鮮に映る逆転現象が起こる今。
このお店の試みは斬新過ぎるほど。
なぜ、個人店蕎麦屋の新店が気軽さを売りにしているのか、そこには、ある秘密が。
マメツゲに潜まれた川越物語。

ファーストフードとしての蕎麦の復権。

マメツゲの蕎麦は安い、マメツゲが安いというか、もともと蕎麦は手軽な大衆食で安さも売りだった。

どの地域でも、その地域に根付き親しまれている「町の蕎麦屋」は数軒はある(あった)もの。

どこまでも気さくで、肩肘張らず、気軽に蕎麦でも、という気持ちで暖簾をくぐることができる安心感があるお店。

マメツゲの蕎麦ストーリーは今も続いている。

その話しは後述。

 

この酒場の居心地の良さ。

穏やかな酒場と表現すればいいだろうか。

酒場と聞くと、、ガヤガヤとした喧騒をイメージするかもしれませんが、マメツゲのまったりとした穏やかな空気感はなんだろう。

もちろん酒場としてのワイワイガヤガヤはありつつも、マメツゲは少しトーンが違うのです。

建物の歴史もあるでしょう、尾張屋、宙坊からのストーリーで馴染みのお客さんも多く、お店の過ごし方を知っている、そもそも建物二階、しかも裏側に階段があり、通りすがりで一見の人が入ってくることはなかなか見られない。結果としてリピーターが多く、お客さん同士も顔見知りであったりして、居心地の良さに繋がっているようだった。

酒場が単にうるさい場所ととられがちの今ですが、人との繋がりを感じられる意味での昔ながらの、そして今らしい酒場感が、マメツゲにはありました。

 

さらに別の日に、その日ならではの献立が。

今日はこれを食べよう、毎日通う人も選ぶのが日々楽しいと話す。

 

おつまみという切り口で捉えがちなマメツゲですが、根底にあるのがやはり蕎麦。

マメツゲの蕎麦に注目するなら、もう一つのお店の存在も見逃せません。

マメツゲの姉妹店として、川越駅西口にある蕎麦店が、「渦 UZU 」さん。2018年7月にオープンしました。
お店があるのは、東武東上線・JR埼京線川越駅西口から歩いて4分ほど。
川越駅の踏切近く、ファミリーマートとローソンがある脇田本町の五差路の交差点を「ラ・ボア・ラクテ」さんがある道へ入って真っ直ぐ進み、「埼玉医科大学かわごえクリニック」の向かいにある建物二階にあります。

入り口に立て看板が出ていればオープンの目印。

(川越style「渦 UZU」気軽に立ち寄れる蕎麦屋 川越駅西口
https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12418602201.html
「渦 UZU 」
川越市脇田本町13-23飯島ビル2F
11:00~15:00
18:00~22:00頃(夜の営業は不定期、営業はTwitterなどで確認を)
070-1471-1323
日曜祝日休

Twitter:

https://twitter.com/uzu_daily_soba
 

階段を上がって戸を開くと、カウンター席にテーブル席が配された店内。

オープンの11時から続々とお客さんが詰め掛けている光景は、特別な宣伝をしていなくても口コミでお店の存在が広がっていることを物語る。

お昼の時間は場所柄周辺のビジネスパーソンの姿も多く、西口待望の飲食店として歓迎されている。

西口は飲食店が少ないと言われていますが、新しいお店が出来てきて状況が変わりつつあり、中でも蕎麦のジャンルが西口に新たに誕生するという川越の新時代。

蕎麦のラインナップは、カウンター上に掲げられたメニューから。

シンプルなせいろ・かけから、セットものまで多彩なメニューが揃う。天ぷらなどの単品メニューもあります。(支払いは先払い制)

きっとここで、目を疑うはず。これは本当なのか、と。

渦ではその価格に驚くでしょう。

どれもこれも安い。。。!

る早さなのだ。この早さが昼休みのビジネス客には好評で、口コミで広がる理由でもある。

ファーストフードとしての面とファミリーレストランという面を併せ持ち、そんなカタカナ語が日本に入る前から家族食堂が、町の蕎麦屋だった。

ちなみに、蕎麦がどれだけファーストフードだったかというと、大坂(大阪)を起源とする蕎麦屋老舗のひとつ、砂場(すなば)は、大坂城築城に際しての資材置き場のひとつ「砂場」で作業者向けに蕎麦を出していたことから名付けた名前。
すぐに提供され、すぐに食べて、また作業に戻る。蕎麦は打ってつけのファーストフードだったのだ。
蕎麦屋の老舗としては、砂場と更科・藪を合わせて3系列が並べられることが多い。

旨い、安い、早い。

気軽に入れて気軽に食べられる、古き良き蕎麦屋文化。
蕎麦屋はもともとこうだったのだ、というスタイルを今でも頑なに守ろうとしている、渦。
これは簡単なようで実は本当に難題。

かつての昭和時代の蕎麦屋文化が絶滅しようとしているのは、手軽な蕎麦ならコンビニでも手に入り、大手外食チェーン全体との勝負もあり、個人店は蕎麦を突き詰めた高級路線にいかざるをえない事情もある(お寿司・天ぷら・鰻などの和製ファーストフード文化は軒並み高級路線を歩まざるをえなくなり)。時代の流れ、と言えば身も蓋もないですが、時代の波に抗うようにかつての蕎麦屋文化を守ろうとしている。古き良き蕎麦店文化が新しい姿でここに再登場したというのが、渦。

渦の特徴を挙げるならば、これは他のお店ではまず見られない光景で、店内にあえて見える場所に製麺機を置いていること。

尾張屋から使っている製麺機で、これを今でも使い続けている。

製麺機の良いところは、人の力よりも断然強い力で蕎麦粉を練ることができ、その日の打ち手の体調などによって蕎麦が変わるばらつきを抑えることができる。人のやることは常に同じようにと心掛けても毎回ブレが出てきてしまうもの、同じ品質を提供しようとするがための、製麺機なのです。

蕎麦は、麺とタレ(出汁+かえし)のバランスが重要。

中でもやはり、タレの味が蕎麦の味に大きく影響するのは事実。

タレ作りにどこまでの神経を注ぐことができるか、そこが蕎麦店の分かれ目と言えるかもしれない。

個人店だとほとんどがオーナーシェフであり、自分一人でなんでもやらなければならない。

独りで麺を打ち、タレを作り、食材を仕込みと山のように仕事がある中で、製麺機を使うことでタレ作りなどに注力することができ、全体のバランスを計算することができる。

安定した麺に、それに合うタレ、天ぷらなどにも力を入れなければならないのだ。

それらを考えた上での、尾張屋から続く渦の製麺機導入なのでした。

昭和時代の蕎麦店は多くが製麺機を使っていた。これも日本の、川越の蕎麦文化の一つ。

蕎麦製造はオープン前の朝の時間の仕事。

出来上がった麺は、この日の昼営業でたくさんの人がするすると啜りに来るのだ。

製麺機をあえて見せる。

この姿勢が、今、逆に新鮮だった。

ここで作っている蕎麦を、渦に合わせマメツゲでも使用しています。

 

渦、マメツゲの大野さんは、もともと川越駅東口で蕎麦店「尾張屋」を60年以上営んでいた。

今の大野さんで三代目になり、尾張屋は川越市内の現存する蕎麦店では三番目に古いお店になります(尾張屋が開店したのは川越市内で八番目くらい)。

(かつての尾張屋・宙坊)

初代、二代目と地域に根付いた蕎麦屋を切り盛りし、出前にも対応していたお店。出前というのがまさに昭和の蕎麦屋らしい。尾張屋は蕎麦専門店というより色んなメニューを提供する蕎麦屋兼食堂のようなお店で、昔は店前にサンプルメニューを並べたショーケースも置いていたのです。

蕎麦屋のカレー、蕎麦屋のカツ丼なんていうのも昭和の蕎麦屋が生んだ産物。

言ってみれば渦・マメツゲは昭和時代の蕎麦屋であり、今の時代に合わせて再定義したらこうなのだと示しているよう。

 

現三代目の大野さんは昔から尾張屋の仕事を手伝い、高校生の時には既に出前の配達にも行っていた。

大学を卒業後、今から10年前、夜の営業を強化しようと大野さん自身が居酒屋「宙坊(そらぼう)」を始める。

時は折しも、川越駅東口に「トライシクルカフェ」さんや「葉花集」さんなどのお店の活気により、夜に人が集まるようになっていたことも追い風。

昼は尾張屋、夜は宙坊という二毛作のお店としてここまで営業してきました。

大野さんが新たに目を付けたのが、川越駅西口。

ウェスタ川越・ウニクス川越がオープンして川越が変わり、さらに再開発が進む西口に可能性を感じ、蕎麦屋がないことも背中を押し、新しいチャレンジを西口でやろうと決意。

新しく立ち上げるお店のコンセプトを詰め、お店作りを進めていった。

新規の蕎麦屋だと、一体どんな洗練された高級店かと想像しますが、いや、大野さんには始めからその指向は持っていなかった。

 

「蕎麦は気軽に食べられてこそ」

 

ちょっと蕎麦でもというファーストフードの魂を忘れず、これまでのスタイルを変えようとは思っていなかった。

ゆえに、渦・マメツゲの蕎麦は尾張屋の系譜を受け継ぐもので、これまでと変わらない素材と製法の蕎麦。

尾張屋初代から、「蕎麦はタレが旨くないと」というポリシーのもと、タレ作りには情熱を注ぎ続けていた。それは今の渦でも変わらない尾張屋文化。

(さらに言うなら、蕎麦粉や鰹節など、カレー粉などを取引している業者は60年前とほぼ変わらず、渦でも引き継いで取引しているという姿勢)

渦のメニューを見れば、分かる人が見れば「昔の蕎麦屋みたい」と懐かしさを感じさせ、かつての蕎麦屋を知らない人には「玉子とじそばって何!?」と逆に新鮮に見えるかもしれません。

玉子とじそばなどの蕎麦を新規の蕎麦店が用意はしないでしょう。。。そこに渦の面白さがある。

ちなみに尾張屋でも安い値段設定で提供しており、大野さんとしては渦・マメツゲを特別安く設定しているわけではないという意識がある。

渦をオープンさせると、尾張屋・宙坊・マメツゲのお客さんも渦にも来てくれているという。

その逆もある。

東口側のお店を利用する人は意外に西口に来ないもので(そして西口側のお店を利用している人は東口にわざわざ行かないことが多い)、実は川越駅を挟んだ東口と西口では文化圏が違うというくらいに行き来する人が少ないですが、渦とマメツゲがあることでお店の行き来が生まれている。

 

尾張屋にとっては、ここで一つの時代に区切りを付ける時がやって来ました。

2018年12月をもって、60年以上の歴史に終止符を打ち、尾張屋は閉店することになりました。

これからは、川越駅東口のマメツゲ、川越駅西口の渦がの拠点となり、蕎麦を発信していく。

 

お店を飛び出して外部のイベント出店にも前向きな渦・マメツゲさんは、2018年11月の「かわごえ産業フェスタ」に出店。
蕎麦店でイベント出店するというのは実はかなり珍しく、イベントで滅多に見ることができない「蕎麦」に多くの人が殺到していました。
屋外イベントで蕎麦、に限らず麺類全般、麺を茹でるという部分がハードルが高く、イベント出店が実現しないことが多いのが現実。
こういうところからも既存の枠では語れないお店であることが分かる。


(2018年12月2日(日)「くらしをいろどるFarmer’s Market」ウェスタ川越
https://ameblo.jp/kawagoemarket/entry-12417941701.html

 

今日もマメツゲは、カウンターで飲む人、気の置けない人たちでテーブルを囲む人など、いつもの酒場の光景が広がる。

 

飲み、食べ、やがて最後に、たどり着くのだ。

 

「今日の〆は、『かけ』にしようかな」

 

安心の一杯が、身の内の深くにしみ込んでいくのだ。

 

ふらりと暖簾をくぐる。

またいつもの席に座り、おつまみに、お酒を。

 

そして今日も、〆は、蕎麦になるはずなのだ。

 

「蕎麦と酒場マメツゲ」
川越市菅原町19-4 オワリヤテラス2階
18:00~23:30 (料理L.O. 22:00 ドリンクL.O. 23:30)
080-4550-8950

10名以上で貸切
日曜日休
東武東上線、JR川越駅東口より徒歩約5分
Twitter:
https://twitter.com/mametsuge

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「渦 UZU 」
川越市脇田本町13-23飯島ビル2F
11:00~15:00
18:00~22:00頃(夜の営業は不定期、Twitterなどで確認を)
070-1471-1323
日曜祝日休

Twitter:

https://twitter.com/uzu_daily_soba