川越style「小江戸川越お菓子マルシェ」2015年11月3日(祝)蓮馨寺で開催 | 「小江戸川越STYLE」

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「小江戸川越STYLE」代表:石川真


 




朝早くから全出店者は境内に集まり、

心なしか緊張しているような表情を浮かべながら設営に取りかかっていました。

「ついに当日は迎えた。。。」

楽しみでもあり、どのくらいの人が来てくれるのだろうと思いながらも、

この日のために用意したたくさんのお菓子を丁寧に並べていた。

出店者が作ってきたお菓子がずらりと並ぶと境内にはほのかに甘い香りが漂い、

まさにお菓子のイベントだなと感じさせる雰囲気。

記念すべき第一回目のイベントが始まろうとしていました。

いよいよ、ここに形になる。。。

2015年11月3日に開催されたのが、「小江戸川越お菓子マルシェ」。

川越市内の和菓子・洋菓子店が中心となって出店するイベントで、

これだけのお店が集まるお菓子のイベントは川越初となります。
①焼き菓子 野里(のり)
②福呂屋
③大学芋 いわた...
④カフェ 夢宇(むう)
⑤CAFE ANTI(アンティ)
⑥パティスリー・サト
⑦ふじ乃
⑧Cona Cafe(コナカフェ)
⑨トシノコーヒー
⑩タルトレットパーラー川越堂

川越の人気店ばかりが出店するお菓子マルシェは開催前から大きな話題になっていました。

お菓子、甘い物が好きな人はたくさんいるはずで、

こういうイベントがあったらいいなというものがここに実現した。

川越の和洋菓子店もお菓子川越を盛り上げたいという思いは共通していて、

イベント案が立ち上がった時からあっという間に出店が決まっていきました。

9月に行われた打ち合わせでは、出店者が集まって話し合い、
そこから日々着々と準備を進めてきました。
(2015年9月小江戸川越お菓子マルシェ打ち合わせの様子)
 

お客さんの期待に応えようと、出店者の気合も十分過ぎるくらいで、

せっかくのお祭りなので、普段お店では出していない特別なお菓子を用意するお店も多数ありました。

(福呂屋さんは老舗の暖簾をブースに持ち込んで設置)


(パティスリーサトさんはこの場でクリームを詰めてシュークリームを提供)

 

(大学いも川越いわたさんから揚げたて大学いもが届きました)

 

準備が整うと、最終打ち合わせとして広場の一角に出店者が集まり、

一日が無事に終わるようみんなで確認し合いました。


境内にはスタート前から来場者がやって来て各店のお菓子を見て回り、

「これ美味しそう!」など声を上げていました。

11:00のスタートになると、境内は来場者で埋まっていました。

各出店者のブースに列ができていく。。。

 

 

買ってすぐにテーブルに着いて食べる人に、持ち帰ろうと袋にたくさんのお菓子を買い込む人、

「へえ、川越にこういうお店があったんだ」と、ここでお店のことを初めて知る人も多くいるようでした。

「ANTIさんのドーナッツが好きで、今日は野里さんとふじ乃さんのお菓子も気になってきました」

「川越堂のエッグタルトが好きで買いに来ました」

「サトさんのシュークリーム目当てです」といった声もあり、

また、「知っていたけど初めて食べた」という人も含めて、

川越のお菓子店を知ってもらう場として博覧会的なイベントでした。

 

やき菓子野里さんは、クッキーにタルトに、マフィンにシフォンケーキにパウンドケーキ、

お店の人気お菓子をまんべんなく出品。




 

川越style

(やき菓子「野里」♪自分を大事に人を大事に

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11573146131.html

 

福呂屋さんは、会場で作り立て最中などを提供。


 

(「福呂屋」和菓子を通してこの場所にしかできない川越の体験を

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11767594197.html


大学いも川越いわたさんは、作り立て大学いもやこの日限定のお菓子も投入。

 

 

(「大学いも川越いわた」さつま芋の甘さと蜜の甘さのハーモニー

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11620897485.html

 

カフェ 夢宇さんは、たくさんの焼き菓子の他に、 この場でチョコマフィンやチースタルトを温めて提供。


 

 

(「和カフェ 夢宇」喜多院、成田山、川越散策の途中に和のやさしさでホッと一息

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12042563076.html


CAFE ANTIさんは、お店の人気ドーナッツなどに加え、

この日限定のポップドーナッツを出品。


 

(CAFE ANTI」おからと豆乳の優しいドーナツ 外はサクッ中はモッチリ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11530278414.html

 

特に長蛇の列ができていたのが、パティスリーサトさんのブース。

この場でクリームを詰め込んで提供するシュークリームは、目当ての方が続々と詰めかけています。


 

 

(「パティスリー・サト」新河岸のフランス菓子専門店

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12082943368.html

 

ふじ乃さんは、今朝作ったばかりの饅頭やお店の一番人気の創作大福シリーズなどを出品。

 

 

(「四季彩菓ふじ乃」一つ一つ、手作りの和菓子を

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11549814934.html

 

タルトレットパーラー川越堂さんは、定番のエッグタルトなどに、

この日限定の川越芋を使用したさつまいもタルトを出品。

 

(「川越堂 タルトレットパーラー」誰も到達していない前人未到のタルトへ登り詰めていく

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12057447434.html

 

トシノコーヒーさんのブースは、終日列が絶えませんでした。

 

 

(トシノコーヒー川越店」一粒の珈琲豆のポテンシャルを最大限に引き出す

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11962215471.html

 

Cona Cafeさんの移動販売車も大人気。

 

 

奥富園さんは、お茶を出品。


 

お菓子マルシェはお菓子の販売だけでなく、

様々な催しが用意され楽しむことができたのも特長で、

ふじ乃さんの川上さん直伝によるどら焼き教室は、お菓子マルシェ限定の特別体験。

ふじ乃の川上さんがお店で使っている生地そのままを持ち込み、

子どもから大人まで丁寧にどら焼き作りを楽しんでもらっていました。

ふじ乃さんはこの後お店に帰り、また仕事に戻るというハードなスケジュール。

そして、仕事が落ち着いたらまた蓮馨寺に来ると言い残して帰っていきました。

 

13:30になるとお待ちかね、和カフェ夢宇さんの米粉ロールケーキ教室が始まろうとしていました。

テントには続々と人が詰めかけ、夢宇さんの丁寧な説明と実演で、

ロールケーキ作りを学んでいきます。





話しながらも手元は鮮やかな手つきでロールケーキを制作していき、あっという間に完成。

見事に出来上がったロールケーキを夢宇さんは綺麗にカットしていき、

引換券を手にした来場者の方に振る舞っていきました。




 

そして、小江戸川越お菓子マルシェで外せない話しとして、

川越Farmer’s Marketとの連携があります。

お菓子マルシェの実行委員長の小島さんとは当初から、

「川越Farmer’s Marketと連携したい」と

川越の農産物を使ったお菓子出品、農家の出店という話しをしていました。

川越Farmer’s Marketの利根川農園の利根川さんのさつま芋を使ったお菓子を夢宇さんが提供し、

利根川さん自身は新鮮野菜を出品していました。

蓮馨寺にたくさんのお野菜を持ってきていましたが完売。

本人はお菓子マルシェの勢いに圧倒されていました。




会場では、お菓子にお野菜にと一緒に買う方が多くいたのが印象的。

そして、出店はありませんが、大学いも川越いわたさんのブースでは、

川越Farmer’s Marketに出店する川越の養蜂家野々山さんの蜂蜜を使った

「川越安納芋プリン」があり、

この日限定の「大学いも・ふらんせ」にもあの蜂蜜が使われていました。

(会場には野々山さんも遊びに来ていました♪)
川越安納芋プリンは、これからお店でレギュラーで野々山さんの蜂蜜を使用していくそうで、

また一つ、川越蜂蜜が街に広がっていきます。

トシノコーヒーさんはFarmer’s Marketにも出店するし、
他にも、雑貨部門に出店する作家andA*さんが会場に遊びに来ていたりと、

食というキーワードで何かと繋がりがあるお菓子マルシェとFarmer’s Market。

 

午後には完売するブースも出てきて、

慌ててお店に追加を取りにいく光景は、ほとんどのお店で見られた。

それも一度二度ではなく、中には三度も追加を取りにいっていたお店もありました。

(「まさかこんなたくさんの方に来て頂けるなんて」と嬉しい悲鳴のANTIさん)


 

想像以上の盛況となった第一回小江戸川越お菓子マルシェ、

開催に至るまでの経緯を実行委員長の小島さんは、

「川越は昔からお菓子が栄えていました。

今のお菓子屋さんが川越のこのお菓子文化をもっと盛り上げていなかければと思い企画しました」

と話します。

それに加え小島さんは、川越を代表する食のイベント、

川越パンマルシェの影響も大きいのだという。

「個人的に川越パンマルシェが大好きでお客さんとして楽しんでいました。

パンマルシェのようなイベントをぜひお菓子でもやりたいと思っていたんです。

パンマルシェがあってこそのお菓子マルシェ」と話す。

川越パンマルシェは2015年5月の開催で4回目となり、

回を重ねるごとに規模を拡大し、川越のパン文化を発展させている一大イベントとなっています。

 

 

 

(2015年5月川越パンマルシェ http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12034416581.html

 

「パンが盛り上がっているがお菓子でも川越は盛り上がっているところを見せたかった」

小島さんが憧れた川越パンマルシェと、このお菓子マルシェ、

その会場の様子は実は似通っていたことを見逃しませんでした。

パンマルシェでもそうですが、お菓子マルシェでも、

それぞれのお店のお菓子を一個一個買い回っていく方に、

気に入ったお店のお菓子をまとめて買っていく方に、

試しに買って食べたら「美味しかったのでお土産に買いたい」と買っていく方も見られ、

その様子はパンマルシェそのもの。


 

小江戸川越お菓子マルシェ、会場の雰囲気を見ていると、いくつか感じることがあって、

まずやはり、川越にはお菓子が似合うということ。

第一回目のイベントなのにもう何回も開催しているようなしっくり感があって、

それは、新しく根付かせようというのではなく、

すでにある根から表出させたようなものだったからなのかも。

雰囲気にどこか既視感があり、

こうして昔の川越のお菓子屋さんが賑わっていたんだろうと想像させるほど。

新しいけど古くからあるようで、

古いものを新しく見せるようで、そんな感じと言えばいいでしょうか。

古くから続く和菓子屋に、菓子屋横丁、

この街にはお菓子文化が根付いていて、お菓子はずっと身近な存在だった。

それを目に見える形でまざまざと

まさに川越のお菓子文化の本領発揮を見るようでした。

そして、お菓子のイベントで盛り上がっている様子を見ていると、

感慨深いものがあって、やはり思わずにはいられなかった。

今年の春に起きた、あの火災のことです。

悲しいニュースで川越が全国的に話題になってしまいましたが、

あれから半年も経たないうちに、同じお菓子で、今度は明るい話題を発信することができた。

お菓子マルシェはそこまで考えの開催ではありませんが、

しかしこの時期にお菓子のイベントを開催したことに、

川越のお菓子屋さんたちの心のどこかに、

「川越は今お菓子で盛り上がらないと」という気概があったかもしれないと

不思議な縁を感じずにはいられませんでした。

 

さらに、福呂屋のような老舗に、

今年オープンした夢宇のような新しいお店が一緒に出店しているという融合。

そしてもう一つ、今までの川越のイベントでは、

出店者の一つとして焼き菓子などお菓子屋さんが出店するケースは多かったですが、

「お菓子屋さんが主役」となってイベントを開催したことが一つの歴史的出来事だと感じます。

 

小島さんはその後、お菓子にまつわるクイズ大会の進行役も努め、

五つの問題でそれぞれ正解者一人に、出店者のお菓子セットをプレゼントするという奮発ぶりでした。

 



午後のまったりした時間になっても人が途切れることなく、

最初から最後まで会場は賑わい続けました。

朝あれだけたくさんあったお菓子が、追加も含めて見事に完売続出。

第一回小江戸川越お菓子マルシェは、出店者がみな驚くほどの熱気に包まれた一日となりました。

川越の和洋菓子店が、自分たちでイベントを立ち上げ、準備を重ね、ここに開催した。

その充実感に溢れた表情が全てを物語っているようで、

いつの間にか和も洋も超えて、お店同士の絆が深まっていっていました。

 





お菓子マルシェはこれで終わりではありません。

みんなこれからも続けていく気満々で、

第2回、第3回と回を重ねていくと思います。

その過程で、他にも川越のいろんなお店が出店するだろうし、

これからさらに川越のお菓子文化の奥深さを感じさせてくれるはずです。

お菓子マルシェはここに始まったばかり。

 

第一回小江戸川越お菓子マルシェ、無事に完。