これも初めは結構ショックです。
でもこれも起き得ますので、事前に分かっておいて頂く事で、介護をされるあなたのショックを最小限に抑えられるのでないかと思います。
私も母との会話の中で何度も笑いながら、『あれ、お母さん。俺誰だか分かる?』と聞くと、『えっ!あなた?・・・誰?』
とかいう事があります。
今目の前でずっと話をしているのに、『あれ?分かってない?』っていう事があるんです。
物忘れが多い、同じ事を何度も聞くのと同じように、『認知症』というのはこういう事も起きると思っておく事が必要です。
いざそういう事になった時に、『やだ~お母さん(お父さん)、忘れないでよ~!』と笑ってあげるくらいにできると、お互いにとって良いのではないか思います。
でもこれもいつもじゃないんですよね。
話しをしていても『あ~今日はちゃんと俺だと分かっているみたいだな~』という時もあれば、『ん?今日は何か分かってな
さそうだな!』という時もある。
どうしてだかは分かりませんけど・・・。
あと面白いんですけど、こんな事もあります。
僕は母が認知症になってから、それまで話しをした事がなかった事を沢山話ししました。
すると僕の母の場合は、昔の事は良く覚えているんですね。
よく覚えていていろいろ話して教えてくれました。
そんな時間はとても楽しい、気持ちが豊かになる時間です。
そんな話しの中で、
母『さとし(僕の名前)が子供の時、〇〇をしてね・・・・』
僕『あ~覚えてる、覚えてる!』
母『何であなたが覚えてるの?』
僕『ん?だって俺さとしだよ!』
母『え?お兄さんが?』
僕『そ~だよ~!ハハハ・・・』
のような会話が起きるんです。
昔の出来事は良く覚えているんだけど、今目の前で話しをし
何か不思議ですよね。
こんな時も笑い話しにしてしまうくらいが、いいのではないでしょうか!
実はこれは不思議な事ではなく、『昔の事を記憶しておく』脳の部分と、『目の前にいる人間が誰か?』という事を認識する脳の部分が違うからなんです。
なのでこんな事も最初に分かっておくことで、深刻になる事もなくなると思いますので、多くの方に知っておいて欲しいと願います。
認知症専門医の長谷川先生も、Youtube動画の中でこの点についてお話ししています。よかったら併せてご覧ください。
タイムスリップ?短期記憶と長期記憶の不思議〜認知症専門医・長谷川嘉哉
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