社長のリーダーシップ・指導力アップの具体策!~経営リーダーシップの強化書 -4ページ目

社員が怠けだす人事評価制度

こんにちは。

 

小島剛です。

 

 

前回に続き、

 

「評価を給与・賞与に連動させない」

 

ことについてお伝えします。

 

 

絶対評価と相対評価の矛盾。

 

それがあるために、
「評価の調整」が行われる、
というお話でした。

 

前回は、会社の側について
お伝えしました。

 

今回は、部下の側の「評価の調整」
についてです。

 

 

評価の調整は、上司の側だけが行う
わけではありません。

 

評価を給与・賞与に連動させると、
部下の側も行うようになります。

 

 

絶対評価で仕事ぶりを評価する場合、
個々人の目標に対する達成度で
評価することになります。

 

社員としては、より高い評価を得る
ことで、昇給や賞与をより多く得たい
と思います。

 

人間心理として、それは当然のこと。

 

そうなると、どうなるか?

 

 

期首に設定する目標の難易度を、
出来る限り低くしようとします。

 

つまり、できるだけ簡単な目標を
設定しようとするのです。

 

なぜなら、その方が達成度が高く
なりやすいからです。

 

 

もちろん、会社は、そんなことは
させないようにします。

 

その人の実力に見合った目標に挑戦
させるよう、制度を工夫します。

 

具体的には、目標の難易度によって
ウェイトづけをするのです。

 

例えば、
難易度の高い目標であれば、
達成度に1.2をかける。

 

難易度の低い目標であれば、
達成度に0.8をかける。

 

という具合に。

 

それにより、目標設定の難易度で
不公平が起こらないようにします。

 

 

しかし…、

 

これって、何とも不毛な
駆け引きだと思いませんか?

 

 

できるだけ難易度の低い目標を
設定しよう。

 

そういう思いが社員の心に生まれている
時点で、その評価制度は既に存在意義を
見失っていると思うのです。

 

 

このように、評価を給与・賞与に連動
させると、会社・社員双方に弊害が
生まれます。

 

 

そもそも、給与・賞与は、業績の影響を
大きく受けます。

 

原資がなければ、払いたくても払えない
のです。

 

よって、評価連動よりも、業績連動の要素を
大きくしておいた方が、現実的なのです。

 

ですから私は、評価と給与・賞与を連動
させないことをお勧めしています。

 

 

その方が、制度の設計や運用に手間が
かからないので、手っ取り早く導入
できますし。

 

いったん導入し、定着した時点で、
給与・賞与への連動を検討しても
遅くはないでしょう。

 

 

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。


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評価を給与・賞与に連動させない

こんにちは。

 

小島剛です。

 

 

前回に続き、

 

「運用重点型の人事評価制度」

 

についてです。

 

 

運用重点型とは、具体的に
どういうことなのか?

 

いくつかポイントがありますが、
1つずつご紹介していきます。

 

ちなみに、現状の評価制度の主流は、

 

 ・目標管理制度をベースに

 

 ・仕事調べによって等級表をつくり

 

 ・それを賃金テーブルに当てはめて

 

 ・処遇を決定する

 

です。

 

これと対比させていきます。

 

 

まず、もっとも特徴的と言える違いから
お話します。

 

運用重点型の人事評価制度では、

 

「評価を給与・賞与に連動させない」

 

のです。

 

 

つまり、給与・賞与の金額を決める
ための評価制度ではないのです。

 

 

こう申し上げると、ほとんどの方が
驚かれます。

 

給与・賞与に連動させない評価制度なんて
意味があるんですか?と。

 

 

もっともな疑問です。

 

そもそも人事評価制度は、給与・賞与を
決めるための制度だというのが一般的な
認識かもしれません。

 

そういう方には、給与・賞与に連動させない
評価制度なんて、意味が分からないと思います。

 

 

しかし、私の経験からすると、評価を
給与・賞与に連動させる弊害の方が
大きいのです。

 

その原因は、

 

「絶対評価と相対評価の矛盾」

 

です。

 

 

社員の仕事ぶりを評価する場合、
基本的には絶対評価で行うことに
なります。

 

絶対評価とは、他者との比較で評価する
のではなく、個々人の目標に対する
達成度で評価するものです。

 

その反対が、相対評価。

 

他者との比較で評価する方法です。

 

 

例えば、社員の仕事ぶりを5段階で
評価するとします。
(5になるほど高評価とします)

 

絶対評価の場合、全員が5を取る
こともありえます。

 

一方、相対評価の場合は、
5,4,3,2,1の
それぞれの段階の人数はあらかじめ
決まっています。

 

 

私たちになじみが深いのは、相対評価かも
しれません。

 

学校の勉強の成績は、相対評価です。

 

スポーツも相対評価です。
全員が1位なんて、普通はあり得ません。
(最近の学校の運動会ではあるそうですが)

 

 

例えば、
学校の勉強であれば、全員が同じ科目を
勉強し、同じテストを受けていますから、
相対評価をしやすいです。

 

しかし、会社の仕事は個々人の仕事が
それぞれ異なります。

 

同じ部門内ならば、同じような仕事をして
いますから、まだ比較しやすいです。

 

しかし、異なる部門で比較することは、
かなり難しいです。

 

例えば、
営業部門、製造部門、経理部門といった
異なる部門の仕事を1つの尺度で評価する
ことは、難しいですよね。

 

少し極端に例えて言うと、
野球とサッカーとテニスの選手を比較して、
ランキングを付けるようなものです。

 

ですから、基本的に、会社における評価は
絶対評価になります。

 

 

しかし、

 

しかし、です。

 

ここに大きな矛盾があります。

 

 

給与・賞与の決定は、絶対評価ではなく、
相対評価でせざるを得ないのです。

 

その理由は、支払える人件費の総額が
決まっているからです。

 

 

給与・賞与の金額を決めるとは、
1つのパイをどう配分するかを
決めることです。

 

例えば、
賞与の原資が300万円あったとして、
それをどのように配分するかを決める。

 

そうなると、必然的に、社員同士を比較して、
誰により多くのお金を配分するかを決めざる
得ません。

 

他者との比較なしに、給与・賞与を
決めることはできない。

 

つまり、相対評価なのです。

 

 

社員の仕事ぶりは絶対評価で行うのに、
給与・賞与は相対評価で決める。

 

 

この矛盾に対処しようとすると、
「評価の調整」が行われるように
なります。

 

例えば、社員の仕事ぶりを5段階で
評価するとします。
(5になるほど高評価とします)

 

そして、その評価をそのまま給与・賞与に
連動させるとします。

 

 

この方式だと、
絶対評価で高評価の社員が増えるほど、
給与・賞与の総額は増えます。

 

反対に、低評価の社員が増えるほど、
給与・賞与の総額は減ります。

 

 

高評価の人が増えることは、会社に
とっては嬉しいことのはず。

 

ただし、それは昇給や賞与の総額が
増えることを意味します。

 

しかし、支払える人件費の総額は
決まっている。

 

これは頭の痛い問題です。

 

 

そうなると、仕事ぶりの評価を下げる
という調整が行われたりするのです。

 

例えば、
純粋に評価すれば5をあげていい人でも、
5にすると昇給や賞与が大きくなるから、
4にしよう、
というように。

 

そうしないと、人件費の予算総額を超えて
しまうからです。

 

 

こういう調整が行われ始めたら、
社員は不信感を抱きます。

 

評価する側も、人事評価制度の意味合いが
分からなくなってきます。

 

社員の仕事ぶりよりも、支払える原資が
あるかどうかで評価を決めることに
なるからです。

 

結局、形式だけのものとなり、
いずれ使われなくなってしまいます。

 

 

それから、評価の調整は、上司の側だけが
行うわけではありません。

 

部下の側も、行うようになるのです。

長くなりますので、次回に続けます。

 

 

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。


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評価制度は、簡単作成で運用重視型がおすすめ

こんにちは。

 

小島剛です。

 

 

最近、「評価制度」についてのご相談を
受けることが続いています。

 

その流れで、今回は評価制度について
お話いたします。

 

 

このところ、心に関する深い話が
続いていましたので、テクニック的な
お話も良いかと思います。

 

 

評価制度について私が提唱しているのは、

 

「簡単作成で運用重視型の評価制度」

 

です。

 

 

これまでも何回か書いたことがありますが、
評価制度の力の入れ方のウェイトは、

 

「作成:運用=2:8」

 

です。

 

 

制度やルールは、運用がキモです。

しかし、実際にはこの逆になっている
ケースが多数派です。

 


以前、中小企業を専門に、評価制度の
作成を支援しているコンサル会社の
研修会を受講したことがあります。

 

そのコンサル会社が、これまでに評価制度の
作成を支援した顧客を追跡調査したところ、

 

「実際に運用されていたのは3割程度だった」

 

とのこと。

 

作ったものの使われていない会社が7割です。

 

 

このコンサル会社に限らず、他の人事コンサルも、
同じようなものだと思います。

 

例えば、評価制度の作成を売り物にしている人は
たくさん見ますが、運用を売り物にしている人は
あまり見かけません。

 

(運用支援のニーズが少なくて、売り物にならない
 のかもしれませんが)

 

そういうところからも、世の中の傾向として、
作成への関心が高く、運用が軽視されている
ことが分かります。

 

 

しかし、作成した評価制度が効果を発揮するか
どうかは、運用にかかっているのは明らかです。

 

作成しただけで会社や社員が変わるような気が
してしまうのですが(笑)

 

会社や社員を変えるのは、日々の地道な運用です。

 

 

ですから、私は運用重視型の評価制度を
お勧めしています。

 

簡潔に申し上げれば、複雑なものは作らない
ということです。

 

現状の評価制度の主流は、

 

・目標管理制度をベースに

 

・仕事調べによって等級表をつくり

 

・それを賃金テーブルに当てはめて

 

・処遇を決定する

 

というもの。

 

これをやるとなると、作成にかなりの
手間と時間がかかります。

 

作るだけで満足感を覚えてしまい、
運用まで気が回らなくなる気持ちも
理解できるというもの。

 

 

また、実際にこれだけの仕組みを
動かすとなると、それだけでも

日常においてかなりの手間と時間が
かかります。

 

ただでさえも忙しい経営者の方が、
その時間を捻出できるでしょうか?

 

 

結果、何十万円ものフィーを支払って
作成した評価制度が、使われなくなる
のも分かります。

 

大企業ならばともかく、中小企業で
これだけのものを作ることに、私は
ずっと疑問を感じてきました。

 

それでたどり着いたのが、
運用重視型の評価制度です。

 

 

では、運用重視型の評価制度とは何か?

長くなりますので、次回に続けます。

 

 

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。


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パートナーを選ぶ2つ目の条件

こんにちは。

 

小島剛です。

 

 

客観的なフィードバックをくれる人を
選ぶ2つの条件。

 

1つ目は、共感能力の高い人。

 

というお話を前回にいたしました。

 

今回は、2つ目の条件です。

 

 

2つ目の条件は、

 

自ら心のファイアウォールの最適化に

取り組み続けている人

 

です。

 

 

ファイアウォールは、個人差はあるものの、
人間として共通するものが数多くあります。

 

特に、日本において同じような価値観や
常識の中で生きていると、かなりの部分で
共通するものを抱えています。

 

 

そのため、自らファイアウォールの
最適化に取り組み続けている人は、
どういうファイアウォールがあるかを
実体験として分かっています。

 

そういう人は、自分一人では考え付かない
ようなファイアウォールの存在を指摘して
くれます。

 

 

以上のように、

 

1.共感能力が高い
2.自らファイアウォールの最適化に取り組み続けている

 

という2つの条件を満たす人をパートナーに
することで、自らの成長が加速するのです。

 


そして、ここからが重要なのですが…、

 

ファイアウォールの存在の指摘を受けるのは、
往々にして苦痛を伴います。

 

見たくない自分や受け入れられない自分と
向き合うことが多いです。

 

そのため、フィードバックを受けることを
避けたくなります。

 

しかし、それは「成長痛」です。

その苦痛を乗り越えることなしに、
潜在的な才能や影響力、創造性を発揮する
ことはできないのです。

 

 

自らファイアウォールの最適化に取り組み
続けている人は、そのことが分かっています。

 

ですから、適切にガイドすることが可能なのです。

 

そういう意味でも、2つ目の条件は
重要になります。

 

 

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。


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共感能力の高い人をパートナーにする

こんにちは。

 

小島剛です。


あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

 

年をまたいでの続きになりますが、
前回までを要約すると、

 

自らの資質、才能、影響力、創造性と
いったものを解放するためには、
心のファイアウォールを最適化する
ことが必要です。

 

そのためには、心のファイアウォールに
気づかなければなりません。

 

気づくためには、鏡が必要です。

そして、目の前にある問題が、自らを
映し出す「鏡」になります。

 

しかし、その鏡をどのように解釈するか?
が難しいところ。

 

そういうお話でした。

 

 

では、

 

「鏡を解釈する精度を高めるには
 どうするか?」

 

というお話です。

 

 

精度を高めるには、

 

「一緒に取り組んでくれる存在を
 用意すること」

 

です。

 

人間、自分のことはなかなか見えないもの。

 

それを補ってくれるのは、客観的な
フィードバックをくれる存在です。

 

 

では、どういう人にその役割を
頼めばよいのか?

 

特に重要な条件が2つあります。

 

 

まず1つは、共感能力が高い人です。

 

共感能力が高い人は、ある部分では
あなた以上にあなたのことを理解します。

 

こういう人は、自分が気づいていない自分を
見せてくれます。

 

 

例えば、分かりやすい事例ですと、
自分の感情に気づいていないという
ことがあります。

 

自分が怒っていることや悲しんでいる
ことに気づいていない。

 

他者から指摘されても、それでも
怒っていることや悲しんでいることに
気づけない。

 

ということがあります。

 

 

いや、自分の感情ぐらい把握しているよ、
とおっしゃるかもしれませんが、
本当にそうなのです。

 

麻痺してしまうと、それぐらい自分の
ことが分からなくなります。

 

共感能力の高い人は、そういうあなたに
気づき、フィードバックをくれます。

 

それを手掛かりに、自らへの理解を
深めていけます。

 

 

2つめの条件は、
長くなりましたので次回に続けます。

 


最後までお読みいただき、
ありがとうございました。


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