昨夜は、反田恭平✕A・オッテンザマー指揮・バーゼル室内管弦楽団大阪公演を聴きにフェスティバルホールに行ってきました。バーゼル室内管弦楽団というのは1984年にスイスで創設された音楽団体で、今回のツアーが初来日とのこと。6/28の新潟から始まり、6/30静岡、7/1・2東京を経て、昨夜の大阪が5公演目で、今日7/4広島がラストとなります。

フライヤーの裏面最上部に「僕が招聘したかった”バーゼル室内管弦楽団”。共演したかった”アンドレアス・オッテンザマー”。そしてベートーヴェンの協奏曲の中で一番好きな”第4番”。僕自身が誰よりも楽しみにしているかもしれません。会場でお会いしましょう!反田恭平」とサイン入りで印刷されている通り、このツアーは反田くんが企画したそうです。

 
 

  出演

指揮:アンドレアス・オッテンザマー

管弦楽:バーゼル室内管弦楽団
ピアノ:反田恭平★
アコーディオン:ヴィヴィアヌ・シャッソ▲

 

  プログラム

前半

ワーグナー:オペラ「ローエングリン」より ファンファーレ

オネゲル:交響詩「夏の牧歌」

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 op.58

 第1楽章 Allegro moderato 

 第2楽章 Andante con moto

 第3楽章 Rondo:Vivace

後半

ウィンケルマン:ジンメリバーグ組曲

1.(丘と渓谷からの眺め)

2.(田舎の子には興味がないわ)(小さなレディは市場に行きたがってる)(パパはアッペンウェラーチーズが好き)によるクオドリベット(複数の異なるメロディを同時に重ね合わせる音楽遊び)

3.(あなたは、私が誰かと尋ねる)

4.(この地球に誰かがいる)

5.(弓をひけ)

6.(娘よ、もし踊りに行きたいなら)

メンデルスゾーン:交響曲 第4番 イ長調「イタリア」op.90

 第1楽章 Allegro vivace
 第2楽章 Andante con moto
 第3楽章 Con moto moderate
 第4楽章 Saltarello : Presto

 

アンコール

(ソリスト)ショパン:子犬のワルツ、モーツアルト:トルコ行進曲

(オーケストラ)ロッシーニ:La Danza

 

室内管弦楽団ということで、弦5部6-5-4-3-2と小振りな編成で金管は古楽器。反田くんが率いるJNOと似た感じというのも招聘したいと思った一因なのかもしれません。また、お兄さんのダニエルの演奏は聴いたことがありますが、アンドレアス・オッテンザマーはソロでの演奏も指揮も僕は観たことはなく初見。若々しくて、高身長でスッキリした印象でした。

 

最初のファンファーレは、当初、ストラヴィンスキー:オペラ「放蕩児の遍歴」より、だったそうですが、ワーグナー:オペラ「ローエングリン」より、に変更されました。変更されてもコンサートの幕開けに相応しいことに変わりはありませんでしたグッ
 
続いて、オネゲルの交響詩「夏の牧歌」。
オネゲルは演奏を聴く機会が僕は少なかったですが、今年1月の沖澤のどかさん指揮・京響の定期演奏会()でフランス6人組の一人とプレトークで教えてもらい「三つのレ」という曲を聴いたことがありました。
今回の演奏曲は、その名の通り、正に牧歌的なメロディに聴いていて、ほっこりニコニコ
 

続いて、反田くんによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番。

この曲を聴くのは、今年5月、ヤン・ヴィレム・デ・フリーントの首席客演指揮者就任披露となった京響の定期演奏会()でのデヤン・ラツィックの演奏以来。また、反田君の演奏は、昨年9月の佐渡裕さん指揮・兵庫芸文センター管PACの定期演奏会()でブリテンのピアノ協奏曲を聴いて以来となります。

使用ピアノはsigeru kawai のSK-EX。幾分、明るい音色がしていたように僕には思えました。

反田くんはリラックスした感じで粒立ちが良くて快活だけど、もはや、貫禄があってゆとりを感じる演奏OK
テンポの揺らしも、強弱のつけ方も流石!!
アンコールも軽やかに2曲。追っかけ風のご婦人が多数、スタオベもされていました。
カーテンコールで舞台袖とピアノを行きかう歩調はいつも以上にダラッとはしていて、僕より少し後方の席のお客様は彼の歩く姿を見てクスクス笑っていましたが爆  笑
 
後半のスタートで、オッテンザマーから日本語での挨拶と2ndヴァイオリン奏者の日本人女性に通訳をしてもらって演奏曲の説明がありました。作曲者のウィンケルマンって誰?とプログラムを見て思っていたんですが、オケの1stヴァイオリンTopサイドの女性だったのですびっくり
そして、この曲はスイスのフォークソング(民謡)をベースに作曲された作品と解説があり、ソリストとしてアコーディオンのヴィヴィアヌ・シャッソさんも紹介されました。
アコーディオンの音色が優しく、この曲も牧歌的なところがあったり、激しさがあったりと面白かったですチョキ
 
続いて、メンデルスゾーンの交響曲 第4番 「イタリア」。
この曲を聴くのは昨年4月、沖澤のどかさんが首席常任指揮者に就任披露された京響の定期演奏会()以来。
こうして、まとめてみると、京響の節目の演奏会とプログラムが一緒のものが多く、僕としてはなんとなく嬉しくなりますウインク
イタリアの演奏も快活!小編成ながら、出すところはきっちり出すメリハリの効いた演奏を楽しめましたルンルン
 
そして、アンコールが凄く楽しかったキラキラ
タンバリンの出だしから、オッテンザマーの踊るような指揮で、ロッシーニのLa Danzaが明るく演奏され、コントラバスがクルっと廻る演出もあって、会場も盛り上がって〆拍手
 
開演19時、休憩20分を挟み、終演21時30分。おそらく満席に近かったと思います。
いつもより長いコンサートでしたが、楽しい時間になりました音譜
 
 
 
開場前のホールを撮影したと思われる反田くんのXのリンクを貼っておきます。