昨日は、兵庫芸術文化センター菅家楽団PAC 第145回 定期演奏会を聴きに行ってきました。
指揮はカーチュン・ウォンくんで、ソリストにピアニストの小曽根真さんを迎え前プロがショスタコのピアノ協奏曲第1番、メインプロはマーラーの交響曲第5番でした。
出演
指揮:カーチュン・ウォン
ピアノ:小曽根 真
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団
コンサートマスター:田野倉雅秋
プログラム
前半
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲 第1番
第1楽章 アレグレット
第2楽章 レント
第3楽章 モデラート
第4楽章 アレグロ・コン・ブリオ
後半
マーラー:交響曲 第5番
第1楽章 葬送行進曲:正確な速さで。厳粛に。葬列のように
第2楽章 嵐のような荒々しい動きをもって。最大の激烈さをもって
第3楽章 スケルツォ:力強く、速すぎずに
第4楽章 アダージェット:非常に遅く
第5楽章 ロンド - フィナーレ:アレグロ・ジョコーソ
【ソリストアンコール】小曽根 真:Mo's Nap(モーツァルトの昼寝)
小曽根真さんの演奏は、ジャズでは5月のブランフォード・マルサリス、クリスチャン・マクブライド、ジェフ・“テイン”・ワッツとの小曽根真スーパーカルテット(★)や昨年7月のNo Name Horses(★)のコンサートで聴いていますが、クラシックについては21年4月の広上淳一さん指揮・京響スプリングコンサート(★)でラフコン2を聴いて以来。
7月に井上道義ファイナルカウントダウンVol.1というコンサートで、大フィルとショスタコのピアコン2を演奏されるのを聴く予定でしたが、ミッキーが療養で来年の3月に延期となったので久しぶりということになります。
前回のラフコン2はジャズっぽいカデンツァが独特で面白かったものの曲の流れの中で少し浮いているように感じたし、オケとの協奏ではやや力強さにも欠けたとの印象が残っており、正直にいうとやっぱり、ジャズの演奏の方がいいなと思っていました。
また、今回演奏のショスタコのピアコン1は「ピアノ、トランペットと弦楽合奏のための協奏曲」というタイトルの曲で、僕は今年2月のジャパン・ナショナル・オーケストラの奈良公演(★)で反田恭平くんが弾き振りをしたのを聴いて以来で、その時のトランペット・ソロを担当したのは、今回と同じくPAC卒団メンバーで現在は日フィル・ソロ・トランペット奏者のオッタビアーノ・クリストーフォリでした。
今回は、弦5部10-8-6-4-3とピアノ・トランペットの小編成で演奏される曲だったのが、小曽根さんのピアノに合っていたように思います
曲調もジャズっぽいところもあったし、軽やかなタッチのピアノの音がよく聴こえました。
また、クリストーフォリのトランペットはJNOの時同様、冴えていて、とてもいい音色
特に第4楽章のフィナーレでのピアノとトランペットのソロが素晴らしかったです
そして、アンコールの小曽根さんの曲「Mo's Nap(モーツァルトの昼寝)」というのが、とても良かった
この曲もオケ、トランペットと演奏されましたが、クリストーフォリのトランペットの音がムチャクチャ綺麗でした
後半は16型の大編成となり、マーラーの第5番。
以前は良く聴いていた記憶がありますが、20年11月の尾高忠明さん指揮・大フィルの定演(★)以来と少し久しぶり。
指揮のカーチュン・ウォンくんんは3月の大フィル定期(★)でベルリオーズの幻想交響曲などを聴いているので、年に数回は楽しませてもらってますが、本当に毎回いい
今回の演奏でもテンポ・強弱の変化とも緻密に練られているように感じられ、オケにはかなり細やかな指示をしているように見受けられました。
また、第1楽章冒頭のトランペットソロは後半はオケに加わったクリストーフォリが吹くのかと思っていたら、コアメンバーの若手が演奏とても良かったし、第3楽章のホルンの見せ所も若手が頑張っていました。
有名な第4楽章のアダージェットはよく揃った弦の音色が綺麗で、第5楽章はカーチュンがオケをしっかり煽って盛り上がってフィナーレとなりました
第145回定期演奏会最終日が終演しました。全日満員のご来場誠にありがとうございました!
— 兵庫芸術文化センター管弦楽団(PAC) (@hpac_orchestra) 2023年10月29日
軽快な前半、そして大編成のオーケストラが聞かせる後半とたっぷり楽しんでいただきました♪また御三方とPACが共演できますように!
アンコールはこちら🔽https://t.co/DI2Z9eULzJ#PAC145 pic.twitter.com/yjg80ygUUR