今日は「硬派弦楽アンサンブル石田組」のコンサートを聴きに、シンフォニーホールに行ってきました。

とても楽しかったけど、そのことは明日書くことにして、今日は、5/1の近江の春びわ湖クラシック音楽祭2日目で観た残り3公演のことを投稿します。

 

公演番号01-4 オペラ合唱名曲選

出演
びわ湖ホール声楽アンサンブル 

 ソプラノ    熊谷綾乃、山岸裕梨、山田知加、脇阪法子
 アルト     阿部奈緒、坂田日生、藤居知佳子
 テノール    有本康人、奥本凱哉、谷口耕平、宮城朝陽
 バス      市川敏雅、平 欣史、美代開太

河原忠之(ピアノ)

プログラム 

ワーグナー:楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より大行進曲“第一幕 冒頭のコラール”
ワーグナー:『タンホイザー』より大行進曲“歌の殿堂をたたえよう”
ヴェルディ:『イル・トロヴァトーレ』より“鍛冶屋の合唱”
カタラーニ:歌劇『ワリー』より 第1幕フィナーレ

 ワリ―:山岸裕梨 ワルター:脇阪法子 シュトロミンガー:美代開太 ゲルナー:市川敏雅

ヴェルディ:『ナブッコ』より“行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って”

びわ湖ホール声楽アンサンブル現役メンバーをオペラ歌手の歌伴で定評のある河原忠之さんがガッツリとサポートして披露されたオペラ合唱名曲選。声楽アンサンブルはメンバーの入れ替わりが頻繁なので、名前がわからない方も半分以上になったけど、若々しい意欲溢れる歌声を聴くことが出来ました照れグッ

ワーグナーとヴェルディの作品は以前オペラや声楽のコンサートで聴いたことがあったので、「あ~、これか!」という感じで聴けましたが、昨日書いたオープニングコンサートの記事でも触れたように『ワリ―』は日本初演が未だない作品なので、馴染みがありません。河原さんからどういうシーンかの説明後、声楽アンサンブルのメンバー4人が衣装も着替えて演じてくれたけど、充分には頭に入らないまま、観ることになったのがちょっと残念汗

それと、できれば全曲字幕を出してもらうともっと良かったとも思いましたショボーンが、

日本初の公共ホール専属声楽家集団、地元びわ湖ホールの声楽アンサンブル、これからも応援しますビックリマーク

 

公演のTwitterです。
 

公演番号01-5 いざ傑作の森へ!2

出演

児玉麻里(ピアノ)

プログラム    
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第17番 「テンペスト」

 第1楽章 ラルゴ-アレグロ

 第2楽章 アダージョ

 第3楽章 アレグレット

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第26番 「告別」

 第1楽章 「告別」アダージョ

 第2楽章 「不在」アンダンテ・エスプレッシーヴォ

 第3楽章 「再会」ヴィヴァーチッシマメンテ

「いざ傑作の森へ!2」の2は、児玉さんが昨年の「いざ傑作の森へ!」に続き、今年もベートーヴェンのソナタを聴かせてくれる公演ということ。昨年は「月光」と「ワルトシュタイン」()。とても良かったので、今年も楽しみにしていました。

そして、やっぱり「テンペスト」とても良かった音譜。「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集」やケント・ナガノ指揮で「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集」をCDリリースされているだけあって、ベートーヴェンはお手の物と言った演奏照れ

前回同様、著しく力むようなことはなく弾かれているけど、音が一音一音、粒が立っていて、はっきりと届いてくる感じルンルン

「告別」の前にマイクを持ってご挨拶。今年もベートーヴェンのソナタの演奏依頼があった際、沼尻さんが芸術監督を退任されることもあり「告別」をプログラムにいれて欲しいとの要請があったとのこと。
「告別」というタイトルがついているけど、この曲はベートーヴェンがルドルフ公との別れに際し、これからの活躍を祈念したものなので楽しんで聴いて頂ければと思っているとの言葉があり、また、第3楽章は、その後の再会までを表現しているので、楽しんで聴くことにしました。
僕はあまり馴染みのない曲でしたが、素晴らしい演奏だとは感じました音符
 
この公演のTwitterです。

 

公演番号01-6 グランド・フィナーレ

出演
大阪フィルハーモニー交響楽団(オーケストラ) 

コンサートマスター:須山暢大

上村文乃(チェロ) 

伊藤 晴(ソプラノ) 晴 雅彦(バリトン) 

冨平安希子(ソプラノ・司会)

宮里直樹(テノール) びわ湖ホール声楽アンサンブル 

沼尻竜典(指揮・司会}

プログラム    
チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲
プッチーニ:『蝶々夫人』より“ある晴れた日に”
モーツァルト:『フィガロの結婚』より“訴訟に勝っただと?”
沼尻竜典:『竹取物語』より“帝に捧げるアリア”
プッチーニ:『トゥーランドット』より“誰も寝てはならぬ”
レスピーギ:交響詩「ローマの松」

グランドフィナーレは当初は指揮が前日の大フィル公演同様、大植英次さんの予定でしたが、こちらは司会だけだった沼尻さんに交替。また、演奏曲もチャイコの「1812年」から、レスピーギの「ローマの松」に変更されました。

前日祭を含め、これまでの公演に出演された方の中から数人のソリストと大フィル・びわ湖ホール声楽アンサンブルが再登場してのグランドフィナーレルンルン

大フィルの編成は12-10-8-6-4。コンマスは前日に同じく須山さん。

司会進行はソプラノの冨平安希子さんが主に担当され、沼尻さんがサポート。

 

先ず、最初は、前日祭で古楽器のチェロを演奏された上村文乃さんが登場。チャイコのロココ風の主題による変奏曲。この曲は昨年8月の「チャイコ3連投!熱狂コンチェルト2021」で梅田敏明指揮・日本センチュリー響と伊藤悠貴さんの演奏()を聴いて以来。上村さんは初めて聴きました。感情移入タップリの表情や動作で音色も丸みがあったけど、前回この曲を伊藤悠貴さんの演奏で聴いた時ほど、いいとは正直思えなかったショボーン。またチェリストでは、宮田大さん、上野通明さん、横坂源さん、佐藤晴真さんの方が音が深く思えて、僕は好きです。あくまで好みの問題ですが…

 
続いて、オペラ歌手の伊藤晴さん、晴雅彦さんが登場。今回の近江の春では、晴れ晴れコンビで公演をされたとのこと。伊藤晴さんも初めて聴きましたが、“ある晴れた日に”は感動には至りませんでしたが上手かったと思います。そして、晴雅彦さん。この人は歌も上手いのに面白い爆  笑。沼尻さん作曲の和製オペラ「竹取物語」()で大伴御行というコミカルな役をされている方。僕を含め、あのオペラを観たお客さんは、強烈な印象が残っているので、今回は、まともな歌もちゃんと歌えることを聴いてもらうための選曲を相談して決めたと沼尻さんがおっしゃいました爆  笑
 

次は、司会をされている冨平安希子さんが、その「竹取物語」の“帝に捧げるアリア”を披露。今迄、竹取物語の姫役は3人?(幸田浩子さん、砂川涼子さん、あと一人?)しかいないらしく、これから「竹取物語」をもっと上演するためには姫を増やしたいとの沼尻さんの希望に応える気満々の歌唱びっくりマーク。冗談抜きで、オペラ「竹取物語」は聴き易くて面白いけど、最後はホロっと心を打つ作品なので、是非、これからドンドン再演をして欲しいですびっくりマーク

 
ラス前は、テノールの宮里直樹さん。4/30に小ホールで公演をされたそうですが、ホールが小さすぎると思えるほどの声量だったとのこと。グランドフィナーレで歌われたのは、トゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」。凄かったですびっくり音符。僕は今まで、日本人歌手でこの曲を歌われたのを聴いた中で、いいなと思ったのは、びわ湖ホール4大テノールフォーエバー()やTVで歌われた福井敬さんの歌唱でしたが、宮里さんも同じくらいかそれ以上の凄さがあって、初めて聴いたけど、今度はオペラで観てみたいと思いましたルンルン
 
最後の「ローマの松」でオケは14-12-10-8-6に拡大。チェレスタ、ピアノ、オルガンも加わり、バンダも配置。打楽器も多数並びフィナーレに相応しい派手な編成。昨日の記事にも書いた大フィルの首席クラリネット奏者・金井信之さんの本当のラスト公演。在籍26年、朝比奈時代を知る大ベテランで演奏前に冨平さんと沼尻さんからインタビューもありました。インタビューで履いてきた靴を客席に見せて「ローマで買った靴」=「ローマのまつ」ならぬ「ローマのくつ」です。というジョークも披露されましたが、演奏では、丁度、クラリネットのソロがたっぷり聴ける曲だったので、有終の美を飾られましたキラキラ
 
夜鳴きウグイス(ナイチンゲール)の鳴き声なんかも流れる楽しい曲で、最後は打楽器も打ち鳴らされて大円団のフィナーレメラメラ、演奏後は出演者全員でカーテンコールビックリマーク
前日祭含む3日間、大盛況の音楽祭が無事終演しました。
 

下に貼った最後のTwitterで沼尻さんがおっしゃっているように、次回は吹奏楽や軽食の屋台など、フル企画で開催出来るようになることを願いますびっくりマーク

 

公演のTwitterと終演後の沼尻芸術監督へのインタビュー