昨日は、近江の春クラシック音楽祭の2日目でした。
昨日と一昨日で全14公演ありましたが、4公演聴くとプレゼントがもらえました。
僕は、全6公演だったので、一つ。
マグカップとかもありましたが使わないので、びわ湖ホールのゆるキャラ「にゃんばら先生」が描かれたレンズクリーナーを貰いました。
で、昨日も聴いたのは3公演。
①いざ傑作の森へ!
出演
児玉麻里
プログラム
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番 op.27-2 「月光」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第21番 op.53 「ワルトシュタイン」
児玉麻里さんは初見。ダイレクトに音が聴けるように、この公演の座席も中央ブロック最前列下手側の通路横を確保。
月光第1楽章のゆっくりした出足から美しい音が響き、第3楽章ではしっかり盛り上がりました。
2曲目のワルトシュタインもすごく良かったです。
受けた印象は、強烈に激しいとか流れるような美しいタッチとかの特徴よりも、一音一音、粒が立っていて、はっきりした音が届いてくる感じがして、心地良かったです。
また、機会があれば聴いてみようと思います。
そもそも昨年開催される予定だった公演で、ベートーヴェンの生誕250年で組まれたプログラムでしたが、1年遅れで演奏が出来て本当に良かったとおっしゃってました。
ホールのFacebookページに投稿されたポストパフォーマンスインタビューのリンクとヒラサオフィスのTwitterに投稿された沼尻芸術監督との写真を貼っておきます。
*写真はヒラサオフィスさんのTwitterからお借りしました。
②ベルカント!
出演
砂川涼子(ソプラノ), 河原忠之(ピアノ), 清水徹太郎(友情出演/テノール)
プログラム
ロッシーニ:ヴェネツィアの競艇
モーツァルト:『フィガロの結婚』より "おいでください、膝をついて"
ビゼー:『カルメン』より "何も恐くないといったけれど"
ドニゼッティ:『愛の妙薬』より "妙薬よ!僕のものだ" ~ "ラララの二重唱"
プッチーニ:『ラ・ボエーム』より "あなたの愛の呼ぶ声に"
プッチーニ:『トゥーランドット』より "氷のような姫君のは"
二つ目は、ソプラノの砂川涼子さんのベルカント。
ベルカントオペラのアリアと二重唱。
砂川さんは、出演されたオペラを何本か観たことがありましたが、リサイタルは初めて。
この公演も、前日の前橋さん、当日の児玉さんを聴いたのと同じ、最前列の座席。
素晴らしい歌声がダイレクトに届きました。
特に、最後の『ラ・ボエーム』のミミ、『トゥーランドット』のリューの唄うアリアは、共に愛を貫く女性の切ない想いを表現したもので、容姿も含め砂川さんにピッタリの正に当たり役なので、感情移入もされ、唄い終わられた後の目が潤んだお姿も観ることが出来ました。
昨年の夏、開催される予定だった、兵庫芸文センターの佐渡さんプロヂュースオペラの演目が『ラ・ボエーム』で砂川さんがミミを演じられることになっていましたが、残念ながら中止となり観ることが出来ませんでした。
来年20222年にリベンジ公演が予定されているので、是非、観たいと思います。
砂川さんのポストパフォーマンスインタビューもホールのFacebookページにアップされたので、そのリンクと公演前に当日別枠で出演されたオペラ歌手の石橋栄実さん、福原寿美枝さんと撮影された写真を貼っておきます。
*写真は、びわ湖ホールのFacebookページからお借りしました。左から石橋栄実さん、砂川涼子さん、福原寿美枝さん。
➂生誕93年~田中信昭の至芸
出演
田中信昭(指揮),
びわ湖ホール声楽アンサンブル
ソプラノ:熊谷綾乃、山岸裕梨、山田知加、脇阪法子
アルト:阿部奈緒、上木愛李、坂田日生、藤居知佳子
テノール:有本康人、谷口耕平、宮城朝陽、古谷彰久⁂
バス:市川敏雅、平 欣史、美代開太、五島真澄⁂
(⁂声楽アンサンブルソロ登録メンバー)
中嶋 香(ピアノ)
プログラム
メンデルスゾーン:ナイチンゲール
ブリテン:「グロリアーナ」コラール舞曲集 より 時、調和、時と調和
林 光:「うた」、「ねがい」
上田真樹編曲:「春の小川」、「うみ」
篠田昌伸編曲:ジャパニーズ・ポップス・アレンジメンツ より 「ひこうき雲」、「いとしのエリー」
ヴェルディ:『ナブッコ』より "行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って"
最後は、田中信昭先生と声楽アンサンブルによる合唱で締めくくり。全公演の最後のプログラムでした。
田中先生がどれだけ凄い方かというと、ホールのHPに以下のようにプロフィールが記載されています。
【1956年東京芸術大学を卒業と同時に声楽家有志と東京混声合唱団を創立、常任指揮者に就任。今日まで作曲家と協力して新しい日本の合唱音楽の創造に力を尽くし、東混定期などで460曲に及ぶ現代合唱曲を初演している。1997年、桂冠指揮者の称号を贈られる。2007年音楽監督、理事長に就任。カラヤン指揮ベルリンフィル、サヴァリッシュ指揮フィラデルフィア管、スクロヴァチェフスキ指揮N響など、数多くのオーケストラ公演の合唱指揮をつとめる。オペラの指揮も数多く手がけブリテン教会三部作などのほか、「虎月伝」など多くの日本のオペラの初演を指揮している。1982年イスラエルFESTIVALにて、間宮芳生「昔噺人買太郎兵衛」を指揮。1987年の文化庁派遣東混アメリカ公演ではニューヨークほか七大都市で成功をおさめた。1997年、1998年、1999/2000年、2004年にWorldYouthChoir、AsiaYouthChoirを指揮。世界合唱シンポジウムの1996年SYDNEY、1999年ROTTERDAM、2005年KYOTOにて講演。1986年毎日芸術賞、2006年朝日現代音楽賞受賞。2010年エクソンモービル音楽賞受賞。2000年勲四等瑞宝章受章。2018年4月より、びわ湖ホール声楽アンサンブル名誉指揮者就任】
僕は、声楽アンサンブルの定期公演で数度、先生指揮による公演を聴いたことがあります。ピアノにはいつも今回と同じ中嶋さんを伴い、美しい合唱を作り上げられているだけでなく、とにかく聴いていて笑顔で元気になる楽しい公演をされていました。
*写真はホールのFacebookページからお借りしました。
昨年は音楽祭自体が中止となりましたが、その時のプログラムから小ホールで開催予定だったものを今回は大ホールで上演。小規模ながら2日に渡り無事開催されて良かったです。
大ホールの3階4階は使用せず、1・2階の50~70%くらいの入りだったと思います。
でも、公演間の舞台転換や直前チェックのために大ホールが閉まっている間は、ホールのロビーは人が結構多かったです。
ホールも密を避けるために使用していない中ホールを開放したり、消毒液をかなり沢山置くなど予防策を講じていましたが、メインロビーでは飲食物を含む物販があったり、レストランが営業したりしていたので、若干の不安を感じ、僕は家が近いので、公演が終わる度に帰宅、次の公演の開場時間に合わせて再訪するようにしていました。
今回の来場者から感染者が出ないことを願うと共に、来年は、こんなことに気をつかう必要なく、より盛大な音楽祭が開催されることを期待します。