ボツ台本合体ロボット
「あんま書きたくない」
「はい、どちらまで、あ」
『…何?』
「あの、お客さん、ひょっとして」
『あーもう!はっきり言いなよ!ひょっとしても何もないだろ!丸出しだろうが!フルフェイスヘルメット全身タイツなのに丸出しとはこれいかに!』
「はあ、やっぱりミドレンジャーさんで」
『これでおれがキレンジャーだったらおかしいだろ!ったく』
「はあ……で、どちらへ」
『ああ!?ったくよぉ。ピッ(腕時計型通信機)あーこちらミチル。そっちってどこだっけ?ええ、そんなガミガミ言うなよ、しょうがないじゃん、こっちも昨日は色々あってさ、あーはいはい、文句はあとから聞きますから、で、どこだっけ?あ、あー、はいはい、敵のアジト前ね、わかった、じゃあね。ピッ。はい、じゃあ向かって』
「え?あの、どちらへ」
『聞いてなかったの!?二度手間だよ!ただでさえ遅刻しそうなのに、ていうか今まさに遅刻の現在進行形なんだよ!ちこきんぐだよ!あ、ちこきんぐってなんかエロくない?』
「はあ、まあ、エロいっすね」
『エロいとかエロくないとかエロかっこいいミドレンジャーさんとか言ってる場合じゃないだろ!このV字の角はエロなのか!?かっこいいなのか!?』
「はあ!?」
『わかってるの!?現状!?今ピンチなのよ!?日本の!?…あ、今なんかヒップホップっぽくなかった?』
「はあ、わかってるの現状今ピンチなのよ日本の、ま、韻をふんでてヒップホップっぽいっていえなくも」
『ヒップだなんだとさっきからなんだ君は!エロばっかだな!このタクシーの窓ガラスは全部マジックミラーなのかよ!』
「いえ、マジックミラー号ではありませんが」
『誰がAVの話してんだ!早く発車しろよ!』
「………どちらへ」
『ああん!?敵のアジトだよ敵のアジト!わかるだろ!』
「いや、わかりませんが。私みたいな一般市民が知ってたらアジトじゃないし」
『ええ!?……まあ、そうだな。いや、すまないね。ちょっと遅刻してるもんで気ばかり急いでしまって』
「あ、いやぁ」
『えっと、敵のアジトね、うん、とりあえず千葉方面に向かって』
「あ、はい」
『ピッ。あ、こちらミチル』
「あれ?この人達って本名言っていいんだっけ」
『何?』
「いやいや、何も」
『あーもしもし、そう、えっとさ、いや、今タクシー乗ってる、いやいや、なんならもう着くし、うん、嘘じゃないよ、でさ、ちょっと疑問に思ったんだけど、敵のアジトって住所的にいうとどの辺りだっけ?』
「うわっこいつわかってねぇ」
『いやいや、わかってるって、敵のアジトだろ?あのほれ、あの岩っぽい、うん、でも場所はわかってても住所がわからないってことあるじゃない?ほら、群馬だと思ってたら岐阜だったとか』
「それはねえだろ」
『ああ、はいはい、いや違うって、運ちゃんがさ、住所言ってくれると助かるって』
「おれのせいにしたよ」
『なに?おれの立ち位置を太めの植物で代用するって?ちょっと待ってよ!もうすぐだから、もうすぐ着くから、うん、で?うん、静岡!?逆じゃん!ちょっと運転手さん!逆行って逆!』
「うわっととと」
『え?逆ってなんだって?いやちょっと運ちゃんが気づいたら助手席に……うん、はい、はい、場所はわかってんのよ、あのドン・キホーテの向かいの』
「そんな場所にあんのアジト」
『いや、なんならもうドン・キホーテ見えてるし』
「なんならってなんだよ」
『うん、はい、ピッ』
「静岡方面、高速に乗りますか?」
『うん、そうして』
「………」
『………』
「最終決戦…ですか?」
『えっ何?』
「最終決戦ですか?敵のアジトってことは」
『まあ、そうなるんじゃないかなぁ』
「へへ、なんか凄いですねぇ」
『え?』
「いやぁ、鼻が高いですよ。これから日本を救うヒーローを現場まで運ぶなんて。運転手冥利につきますよ」
『へへへ、いやそう?そうかい?へへへ』
「あ、でも遅刻して大丈夫なんですか?」
『うっ……』
「……」
『…はっはっは、ピンチかもなぁ。あいつら俺がいないと何にもできないからなぁ』
「さっき太めの植物で代用するとかなんとか」
『何?』
「え、いや、そうですよね。やっぱり5色揃わないとねぇ」
『ま、素人目には色の問題になるんだろうけど、ほら俺って』
「あ、やっぱりそれだけじゃないですよね。敵も沢山いますし、まあ、ボスはレッドとか一匹狼的でレッドのライバルのシルバーとかが力をあわせて倒すとしても」
『…どうせミドリは雑魚担当だよ』
「あ、いや、でも…そう!ロボット!合体ロボットがあるじゃないですか!」
『そこなんだよね。ま、俺も大人だからね。ボスはレッドに譲るよ。あいつ人気あるし。本当は俺が一番強いんだけどね』
「そうなんですか?」
『正直レッドなんて束になってかかってきても俺の相手にならないよ。ロボットもそうだよ!俺が担当してる内部の空調がなきゃあいつら操縦もままならないんだから』
「…空調なんですか?操縦には関わってないんですか?」
『何だよ。何か文句あんの?』
「あ、いや、あ、でも考えてみると空調って大事ですね。あんな大きなロボットが動くわけですし、密封されてる空間ですしね」
『そうだよ!暑いし寒いし、俺がリモコン操作してないとあいつらすぐ弱音吐くんだから』
「暑いし寒いし?それにリモコンってリモコンで動くんですか?空調」
『そりゃそうだろ。逆に聞くけど、どうやったらリモコン無しでエアコンの冷房とドライを切り変えることが出来るのかね』
「エアコン!?エアコンって家庭用のですか?」
『ロボット用のエアコンなんてヤマダ電機にも売ってないだろ!』
「いや、空調ってエアコンのことですか?なんかこう、ガス的なものを排出したりするんじゃなくて、エアコンを操作してるだけなんですか!?」
『……エアコンっつっても全部で三台あるし』
「うやぁ…空気読んでちょっと大変なんだよ感出したよ…まあ…まあでも凄いですねぇ」
『でも?』
「あ、いや、合体ロボットってほらドッキングしますでしょ。乗り物がこうね、合体して。あ、ミドレンジャーさんの乗り物ってなんでしたっけ?」
『ないよ』
「は…」
『あったらタクシー乗らないだろ』
「なるほど…」
『…ほら、俺原付免許しか持ってないからさ。本当は乗れんだよ?免許がないだけでさ。ドリルの付いたやつとか鳥みたいな飛行機とか。運転だって一番上手いんだから。でも正義のヒーローが無免許で公道走るのはどうかなってさ』
「あ、他の4人は何らかの免許持ってるんですか?」
『……持ってるんじゃねえの?』
「………」
『………』
「……あ、ああ、お客さん渋滞ですよ。うーん、こればっかりはねぇ」
『ふーん』
「テンションがた落ちしてるよ…あ、そうだ!路肩行っちゃいましょうか!そうですね!なんせこちとら緊急事態、日本のピンチを救おうってんだから」
『あ、駄目駄目。そんなことしたら捕まっちゃうよ』
「捕まるってそんな、警察だってこっちの味方でしょ」
『そんなんだったら最初からパトカー乗ってるよ!』
「へ?」
『ちょっとこっちの立場もわかってよ。俺達言っても民間組織よ?それだけならまだしも沢山法律犯してるし。銃刀法違反とか器物破損とかさ。捕まっちゃうよ路肩なんか走ったら。もうこれ見よがしに捕まるよ!捕まってさ、明日の三面記事にミドレンジャーけと木下ミチル54歳が』
「54歳なんですか!?」
『あ、17歳』
「…54歳だったんだ」
『あーもう!捕まったら今みたいに夢ってやつが台無しだろ!もう!ヒーローってお前が思ってる以上にデリケート何だからね!』
「女の子みたいなこと言ってる」
『ああ!?』
「すいません」
『ったく。ピピピッ。あーもう!ピッ。何!?あ!いや、何でしょうか、すいません』
「うわっ立場低ぅ」
『バカ!相手長官なんだよ長官!何バックミラー越しに露骨に冷めた目で見てんだよ!あ、すいません、すいません、いや、はい、あの今じゃないと、はい、すいません、はい、レッドさんですはい』
「……」
『くっ、え、あ、はい、先程ピンクに言ったように、あ、はい、ピンクさんに言ったように、もう着きますから、はい、え!?倒しちゃった!?で、巨大化したからロボットの番、もう倒しちゃったんですか…、え、いや、はは、さすがレッドさん!お強い!私なんか束になってもかないますまい!はは、バックミラーちら見』
「……」
『え、早くこないとこのまま倒す!?いや少しお待ちを、もう少しで、エアコンが、エアコン……切れた』
「………」
『………』
「……行き先はこのままで?」
『行くよ!行くだろ!俺が行かなきゃ…行かなきゃ…』
「………」
『………』
「………」
『…俺が行かなきゃよぉ、エアコンがよぉ、動かせねえじゃねえかよぉ』
「…誰でも動かせるんじゃないですか…エアコンぐらい」
『…リモコンは俺が携帯してるから』
「…持ってないじゃないですか、今」
『…あ、遅刻してたから慌ててて家に忘れた!どうしよう!』
「…別に無くてもいいんじゃないですか?今日過ごしやすい天気ですし」
『…そう』
「……」
『……』
「…財布は、お金は持ってますか?」
『いや、日常使ってる鞄ごと忘れたから』
「そうですか」
『……ごめん』
「………」
『………』
ここに後ほど投稿するスピンオフエピソードが入ります。ミドレンジャーが何故遅刻してるのかはそっちでわかるぞ!
「……あ!なんだあれ!なんか飛んで来た!あ、あ、合体して…ロボットだ!ロボットですよお客さん!はあ、初めて見た!大きいもんですねぇ!いやはや…あ」
『そうかい、ロボットかい、じゃあもう終わるんだねぇ…戦い…』
「あ、なんか出した!あ、爆発した!あ、ああ!なんか決めポーズしてる…」
『………』
「………」
『……運転手さん』
「はい…」
『渋滞…終わらないねぇ』
「……はい」
終わり スピンオフ(その頃レッド達は…的なものではない)を見逃すな!つうかスピンオフの定義って何?
「はい、どちらまで、あ」
『…何?』
「あの、お客さん、ひょっとして」
『あーもう!はっきり言いなよ!ひょっとしても何もないだろ!丸出しだろうが!フルフェイスヘルメット全身タイツなのに丸出しとはこれいかに!』
「はあ、やっぱりミドレンジャーさんで」
『これでおれがキレンジャーだったらおかしいだろ!ったく』
「はあ……で、どちらへ」
『ああ!?ったくよぉ。ピッ(腕時計型通信機)あーこちらミチル。そっちってどこだっけ?ええ、そんなガミガミ言うなよ、しょうがないじゃん、こっちも昨日は色々あってさ、あーはいはい、文句はあとから聞きますから、で、どこだっけ?あ、あー、はいはい、敵のアジト前ね、わかった、じゃあね。ピッ。はい、じゃあ向かって』
「え?あの、どちらへ」
『聞いてなかったの!?二度手間だよ!ただでさえ遅刻しそうなのに、ていうか今まさに遅刻の現在進行形なんだよ!ちこきんぐだよ!あ、ちこきんぐってなんかエロくない?』
「はあ、まあ、エロいっすね」
『エロいとかエロくないとかエロかっこいいミドレンジャーさんとか言ってる場合じゃないだろ!このV字の角はエロなのか!?かっこいいなのか!?』
「はあ!?」
『わかってるの!?現状!?今ピンチなのよ!?日本の!?…あ、今なんかヒップホップっぽくなかった?』
「はあ、わかってるの現状今ピンチなのよ日本の、ま、韻をふんでてヒップホップっぽいっていえなくも」
『ヒップだなんだとさっきからなんだ君は!エロばっかだな!このタクシーの窓ガラスは全部マジックミラーなのかよ!』
「いえ、マジックミラー号ではありませんが」
『誰がAVの話してんだ!早く発車しろよ!』
「………どちらへ」
『ああん!?敵のアジトだよ敵のアジト!わかるだろ!』
「いや、わかりませんが。私みたいな一般市民が知ってたらアジトじゃないし」
『ええ!?……まあ、そうだな。いや、すまないね。ちょっと遅刻してるもんで気ばかり急いでしまって』
「あ、いやぁ」
『えっと、敵のアジトね、うん、とりあえず千葉方面に向かって』
「あ、はい」
『ピッ。あ、こちらミチル』
「あれ?この人達って本名言っていいんだっけ」
『何?』
「いやいや、何も」
『あーもしもし、そう、えっとさ、いや、今タクシー乗ってる、いやいや、なんならもう着くし、うん、嘘じゃないよ、でさ、ちょっと疑問に思ったんだけど、敵のアジトって住所的にいうとどの辺りだっけ?』
「うわっこいつわかってねぇ」
『いやいや、わかってるって、敵のアジトだろ?あのほれ、あの岩っぽい、うん、でも場所はわかってても住所がわからないってことあるじゃない?ほら、群馬だと思ってたら岐阜だったとか』
「それはねえだろ」
『ああ、はいはい、いや違うって、運ちゃんがさ、住所言ってくれると助かるって』
「おれのせいにしたよ」
『なに?おれの立ち位置を太めの植物で代用するって?ちょっと待ってよ!もうすぐだから、もうすぐ着くから、うん、で?うん、静岡!?逆じゃん!ちょっと運転手さん!逆行って逆!』
「うわっととと」
『え?逆ってなんだって?いやちょっと運ちゃんが気づいたら助手席に……うん、はい、はい、場所はわかってんのよ、あのドン・キホーテの向かいの』
「そんな場所にあんのアジト」
『いや、なんならもうドン・キホーテ見えてるし』
「なんならってなんだよ」
『うん、はい、ピッ』
「静岡方面、高速に乗りますか?」
『うん、そうして』
「………」
『………』
「最終決戦…ですか?」
『えっ何?』
「最終決戦ですか?敵のアジトってことは」
『まあ、そうなるんじゃないかなぁ』
「へへ、なんか凄いですねぇ」
『え?』
「いやぁ、鼻が高いですよ。これから日本を救うヒーローを現場まで運ぶなんて。運転手冥利につきますよ」
『へへへ、いやそう?そうかい?へへへ』
「あ、でも遅刻して大丈夫なんですか?」
『うっ……』
「……」
『…はっはっは、ピンチかもなぁ。あいつら俺がいないと何にもできないからなぁ』
「さっき太めの植物で代用するとかなんとか」
『何?』
「え、いや、そうですよね。やっぱり5色揃わないとねぇ」
『ま、素人目には色の問題になるんだろうけど、ほら俺って』
「あ、やっぱりそれだけじゃないですよね。敵も沢山いますし、まあ、ボスはレッドとか一匹狼的でレッドのライバルのシルバーとかが力をあわせて倒すとしても」
『…どうせミドリは雑魚担当だよ』
「あ、いや、でも…そう!ロボット!合体ロボットがあるじゃないですか!」
『そこなんだよね。ま、俺も大人だからね。ボスはレッドに譲るよ。あいつ人気あるし。本当は俺が一番強いんだけどね』
「そうなんですか?」
『正直レッドなんて束になってかかってきても俺の相手にならないよ。ロボットもそうだよ!俺が担当してる内部の空調がなきゃあいつら操縦もままならないんだから』
「…空調なんですか?操縦には関わってないんですか?」
『何だよ。何か文句あんの?』
「あ、いや、あ、でも考えてみると空調って大事ですね。あんな大きなロボットが動くわけですし、密封されてる空間ですしね」
『そうだよ!暑いし寒いし、俺がリモコン操作してないとあいつらすぐ弱音吐くんだから』
「暑いし寒いし?それにリモコンってリモコンで動くんですか?空調」
『そりゃそうだろ。逆に聞くけど、どうやったらリモコン無しでエアコンの冷房とドライを切り変えることが出来るのかね』
「エアコン!?エアコンって家庭用のですか?」
『ロボット用のエアコンなんてヤマダ電機にも売ってないだろ!』
「いや、空調ってエアコンのことですか?なんかこう、ガス的なものを排出したりするんじゃなくて、エアコンを操作してるだけなんですか!?」
『……エアコンっつっても全部で三台あるし』
「うやぁ…空気読んでちょっと大変なんだよ感出したよ…まあ…まあでも凄いですねぇ」
『でも?』
「あ、いや、合体ロボットってほらドッキングしますでしょ。乗り物がこうね、合体して。あ、ミドレンジャーさんの乗り物ってなんでしたっけ?」
『ないよ』
「は…」
『あったらタクシー乗らないだろ』
「なるほど…」
『…ほら、俺原付免許しか持ってないからさ。本当は乗れんだよ?免許がないだけでさ。ドリルの付いたやつとか鳥みたいな飛行機とか。運転だって一番上手いんだから。でも正義のヒーローが無免許で公道走るのはどうかなってさ』
「あ、他の4人は何らかの免許持ってるんですか?」
『……持ってるんじゃねえの?』
「………」
『………』
「……あ、ああ、お客さん渋滞ですよ。うーん、こればっかりはねぇ」
『ふーん』
「テンションがた落ちしてるよ…あ、そうだ!路肩行っちゃいましょうか!そうですね!なんせこちとら緊急事態、日本のピンチを救おうってんだから」
『あ、駄目駄目。そんなことしたら捕まっちゃうよ』
「捕まるってそんな、警察だってこっちの味方でしょ」
『そんなんだったら最初からパトカー乗ってるよ!』
「へ?」
『ちょっとこっちの立場もわかってよ。俺達言っても民間組織よ?それだけならまだしも沢山法律犯してるし。銃刀法違反とか器物破損とかさ。捕まっちゃうよ路肩なんか走ったら。もうこれ見よがしに捕まるよ!捕まってさ、明日の三面記事にミドレンジャーけと木下ミチル54歳が』
「54歳なんですか!?」
『あ、17歳』
「…54歳だったんだ」
『あーもう!捕まったら今みたいに夢ってやつが台無しだろ!もう!ヒーローってお前が思ってる以上にデリケート何だからね!』
「女の子みたいなこと言ってる」
『ああ!?』
「すいません」
『ったく。ピピピッ。あーもう!ピッ。何!?あ!いや、何でしょうか、すいません』
「うわっ立場低ぅ」
『バカ!相手長官なんだよ長官!何バックミラー越しに露骨に冷めた目で見てんだよ!あ、すいません、すいません、いや、はい、あの今じゃないと、はい、すいません、はい、レッドさんですはい』
「……」
『くっ、え、あ、はい、先程ピンクに言ったように、あ、はい、ピンクさんに言ったように、もう着きますから、はい、え!?倒しちゃった!?で、巨大化したからロボットの番、もう倒しちゃったんですか…、え、いや、はは、さすがレッドさん!お強い!私なんか束になってもかないますまい!はは、バックミラーちら見』
「……」
『え、早くこないとこのまま倒す!?いや少しお待ちを、もう少しで、エアコンが、エアコン……切れた』
「………」
『………』
「……行き先はこのままで?」
『行くよ!行くだろ!俺が行かなきゃ…行かなきゃ…』
「………」
『………』
「………」
『…俺が行かなきゃよぉ、エアコンがよぉ、動かせねえじゃねえかよぉ』
「…誰でも動かせるんじゃないですか…エアコンぐらい」
『…リモコンは俺が携帯してるから』
「…持ってないじゃないですか、今」
『…あ、遅刻してたから慌ててて家に忘れた!どうしよう!』
「…別に無くてもいいんじゃないですか?今日過ごしやすい天気ですし」
『…そう』
「……」
『……』
「…財布は、お金は持ってますか?」
『いや、日常使ってる鞄ごと忘れたから』
「そうですか」
『……ごめん』
「………」
『………』
ここに後ほど投稿するスピンオフエピソードが入ります。ミドレンジャーが何故遅刻してるのかはそっちでわかるぞ!
「……あ!なんだあれ!なんか飛んで来た!あ、あ、合体して…ロボットだ!ロボットですよお客さん!はあ、初めて見た!大きいもんですねぇ!いやはや…あ」
『そうかい、ロボットかい、じゃあもう終わるんだねぇ…戦い…』
「あ、なんか出した!あ、爆発した!あ、ああ!なんか決めポーズしてる…」
『………』
「………」
『……運転手さん』
「はい…」
『渋滞…終わらないねぇ』
「……はい」
終わり スピンオフ(その頃レッド達は…的なものではない)を見逃すな!つうかスピンオフの定義って何?
やっちゃった
やっちゃったよ。完全に見切り発車だよ。見切り発車著しいよ。どうしよう。まじめに書くとかいっていきなり筆者登場させちゃってるし。ああどうしよう。やっぱり終わらせなきゃ駄目だよね?ああ、どうしよう。どうしよう。あああ。
灰皿と灰とけむ猫(1)
「吾輩は猫である。名前はミス・ジャパン。オスだ。……………ふふ、ひひひ。きたきたきたきたきた。ナイス俺。ナイスひらめき。これは大ヒット間違いなし!百万部突破だ!」
いきなりで悪いが読者の意志を筆者が代弁しよう。
ねえよ。それは。
しかし、読者にはひとつわかって欲しい。彼、雨野川尚(あまのがわひさし)はかれこれ16時間ほど座椅子に座りっぱなし、白紙のノートに向かいっぱなし、鉛筆を鼻に入れたり耳に入れたりしっぱなしの、思考回路が短絡を起こし、物音ひとつするだけで堪えきれないぐらいの笑いがこみ上げてくるような極限状態にいることを。
「お前のおかげだ!」
尚は擦り切れて元の赤色の生地が裏側にしかない、あまつさえ背もたれの角度調節機能に著しい欠陥が生じた座椅子ごと仰向けに倒れた。背もたれの、位置を固定する機能、が失われているのだ。要するにこの座椅子はほっておくとバネの力に寄り二枚貝のように閉じる。当然、逆もそうで、バネの抵抗虚しくパタンと折り跡がついた古本みたいに倒れることにあいなる。仰向けになった尚の視線の先、旋毛ぎりぎりにあるこれまたボロボロで黄ばんだ小型冷蔵庫の上の毛むくじゃら、尚を見下ろす額に黒斑がある白地の猫は「アホらし」といった表情であくびをした。
「そうだ!逆だ!逆をすればいいんだ!全部逆をいってやる!夏目漱石先生の逆をすればいいんだ!“坊っちゃん”じゃなくて“嬢ちゃん”だ!“明暗”じゃなくて“平凡”だ!“倫敦塔”じゃなくて“東京タワー”だ!あ、それは駄目か。ええい、“三四郎”じゃなくて“敏郎”だ!“こころ”じゃなくて“心臓”。そして“吾輩は猫である”じゃなくて“吾輩は猫でR”だ!くひひ、なはは、きたぞきたぞ!」
もう一度言わせてもらおう。
きてない。きてないどころかいかれてる。
「よーし!早速買ってこよう!」
持ってなかったのかよ夏目漱石!というか読んだことないだろお前。きっと。
「けむねこ!お前のおかげだ!ぬふふ、これからは楽だぜ。なんせもうストーリーは出来てるんだ。元が名作なんだ!ちょっといじればまた名作の出来上がりだ!くひひ、ひひひ」
けむねこはやってられないといった様子で襖を取っ払った押し入れの上段にある寝床に向かった。背中を部屋側に向けて丸まるけむねこ。暖かいお気に入りの場所を“追い出されて”ご機嫌ななめ。午前3時。11月。今季一番の寒さを記録した日のことであった。
尚の暴走はそう長くは続かなかった。まず、上機嫌で財布を取り出し、中身を確認して一げんなり、ま、いっか、と、とりあえず頭と同じように暴走している、体がバテバテの時になぜかいきり勃つ愚息ことバテマラをいさめてとどめの一げんなり。
「明日ってなんだ?」
尚はこたつから頭だけを出して、泣きながら寝た。三十五歳、毛深い男の涙は枕を気持ちの悪い色に染めた。
いきなりで悪いが読者の意志を筆者が代弁しよう。
ねえよ。それは。
しかし、読者にはひとつわかって欲しい。彼、雨野川尚(あまのがわひさし)はかれこれ16時間ほど座椅子に座りっぱなし、白紙のノートに向かいっぱなし、鉛筆を鼻に入れたり耳に入れたりしっぱなしの、思考回路が短絡を起こし、物音ひとつするだけで堪えきれないぐらいの笑いがこみ上げてくるような極限状態にいることを。
「お前のおかげだ!」
尚は擦り切れて元の赤色の生地が裏側にしかない、あまつさえ背もたれの角度調節機能に著しい欠陥が生じた座椅子ごと仰向けに倒れた。背もたれの、位置を固定する機能、が失われているのだ。要するにこの座椅子はほっておくとバネの力に寄り二枚貝のように閉じる。当然、逆もそうで、バネの抵抗虚しくパタンと折り跡がついた古本みたいに倒れることにあいなる。仰向けになった尚の視線の先、旋毛ぎりぎりにあるこれまたボロボロで黄ばんだ小型冷蔵庫の上の毛むくじゃら、尚を見下ろす額に黒斑がある白地の猫は「アホらし」といった表情であくびをした。
「そうだ!逆だ!逆をすればいいんだ!全部逆をいってやる!夏目漱石先生の逆をすればいいんだ!“坊っちゃん”じゃなくて“嬢ちゃん”だ!“明暗”じゃなくて“平凡”だ!“倫敦塔”じゃなくて“東京タワー”だ!あ、それは駄目か。ええい、“三四郎”じゃなくて“敏郎”だ!“こころ”じゃなくて“心臓”。そして“吾輩は猫である”じゃなくて“吾輩は猫でR”だ!くひひ、なはは、きたぞきたぞ!」
もう一度言わせてもらおう。
きてない。きてないどころかいかれてる。
「よーし!早速買ってこよう!」
持ってなかったのかよ夏目漱石!というか読んだことないだろお前。きっと。
「けむねこ!お前のおかげだ!ぬふふ、これからは楽だぜ。なんせもうストーリーは出来てるんだ。元が名作なんだ!ちょっといじればまた名作の出来上がりだ!くひひ、ひひひ」
けむねこはやってられないといった様子で襖を取っ払った押し入れの上段にある寝床に向かった。背中を部屋側に向けて丸まるけむねこ。暖かいお気に入りの場所を“追い出されて”ご機嫌ななめ。午前3時。11月。今季一番の寒さを記録した日のことであった。
尚の暴走はそう長くは続かなかった。まず、上機嫌で財布を取り出し、中身を確認して一げんなり、ま、いっか、と、とりあえず頭と同じように暴走している、体がバテバテの時になぜかいきり勃つ愚息ことバテマラをいさめてとどめの一げんなり。
「明日ってなんだ?」
尚はこたつから頭だけを出して、泣きながら寝た。三十五歳、毛深い男の涙は枕を気持ちの悪い色に染めた。
新連載の紹介
終わったなぁ。あー………………………………………………………………つまんなかった!これがずっといいたかったのだよ君ぃ!モヤモヤシリーズだからねアレ。モヤモヤしただろうなぁ。多分三人ぐらい。細かい描写を一切しないこと(致命的)がモヤモヤの秘訣だね!ずっと前にした宣言通りにはなったなぁ。まあいいや。
というわけで早速新連載…の予告。仮題「灰皿と灰とけむ猫」
どんな内容かというと、「我輩は猫丸出しである。名前はミス・ジャパン。オスだ。」的な内容です。今回はまじめに書きます。
じゃあそんなこんなで再来年辺りには書き始めてる予定なのでよろしく。
死ねばいいな。こんな奴は。
というわけで早速新連載…の予告。仮題「灰皿と灰とけむ猫」
どんな内容かというと、「我輩は猫丸出しである。名前はミス・ジャパン。オスだ。」的な内容です。今回はまじめに書きます。
じゃあそんなこんなで再来年辺りには書き始めてる予定なのでよろしく。
死ねばいいな。こんな奴は。
読んだら損する「運命はテイクアウト」(36)最終回
「健一ぃ、健一ぃ」
相も変わらず用件を言わぬ母親の呼びかけ。ただし、いつもと違って悲しみが全面に押し出された慟哭。さすがに、痛い。
考えてみればいつもそうだった。母親が僕の名前を言うだけで、僕は母親が言わんとしていることを理解出来ていた。理解出来るだけに、つらい。泣き出してしまうのを防ぐ為、仮面のように表情を固めた。
自首をした。僕は今日自首をした。
ニュースを観て逃げきることは不可能だと諦めたからではない。いや、そのことも含まれてはいるのだが。
今日、朝、小山さんが家にやって来た。携帯電話を使って僕だけを呼び出した。車の中で話をした。
小山さんは真っ青な顔をして、まるで青鬼みたい、ニュースを観たこと、目撃者の話、そして僕のことを犯人だと、彼女と○○を殺した犯人だと思う、と、どんよりとした、が、断固たるものを秘めた目をして言った。
僕は嘘を言わなかった。
「はい、そうです」
実にあっけなく答えた。自分でもびっくりするほどすらりと言いのけた。
小山さんは僕の返答を聞くと、数瞬呆気にとられた顔をして、それは冗談かい?などと聞いてくることもなく、真っ青な顔が紅くなったりまた青くなったり。
「自首してくれ」
それだけを告げて去って行った。
僕は怖かった。捕まるかもしれないという不安の為ではない。僕自身に恐怖していた。僕は殺人を望み、あまつさえ悦しんでいた。その気持ちは今後さらに大きくなっていくことを感じる。それが怖かった。殺人狂として矛盾しているかもしれないが、僕の理性が僕を恐怖していた。正常な理性だとは言えないけども。僕がこのまま社会にいれば確実にシリアルキラーになる。二人殺したのだからもう充分連続殺人犯ではあるが。
檻が必要だ。外界から閉ざされた檻が。結界が必要だ。誰も僕に寄りつかなくなる結界が。刑務所。小山さんは機会を持ってきた。
小山さんが去って行き、靴を履いたまま家に入ると僕は「自首してくる」とだけ母親に言ってまた外に出た。小さい声だったので母親が聞き取れたかどうかはわからないが、母親は裸足のまま外に飛び出してきて僕の名前を叫んだ。母親も僕のことを言葉以上のもので理解していたのだ。あ、チラッと観たテレビがちょうどあのニュースだったな。ナハハ。ダッシュ。
静かなものだった。自首をしたわけだから、よくある逮捕の瞬間のマスコミのフラッシュ攻勢に目をちらつかせることもなかったし。取調室に連れてかれて刑事に全てを話した。淡々と。今度は泣きたくなるようなこともなく、むしろ恍惚とした表情で話していたことだろう。もう外界からは閉ざされた。ドタバタしている署内の騒ぎも僕には別世界のことのように思えた。一生そうなるんだ。もう。一生。ふらり。頭の中から妖精みたいな虫が飛んで行った。………………。
「誰に宛てるものでもないが、遺書であるととって貰って構わない。
私は大きな間違いを犯した。私は殺人を犯した。殺人を未然にふせぐことが出来る立場に居ながらふせげなかった。殺人を扇いだ。私は彼を必要以上に追いつめてしまった。その結果、私の身勝手な行動により、彼は新たな殺人を犯すに至った。真相はどうでもいい。ただ私はそう強く思っている。私にとってそれだけが現実であり事実である。
彼に対して憎しみや怒りの感情は湧かない。現在混乱とショックが渦巻いている私が気付いていないだけかもしれない。が、あと一時間もしないうちに命を絶つ私には関係のないことである。
失われた命はそれぞれとても大きく、また未来への希望に溢れたとても重いものである。私はそのツケを払わなければならない。○○。そして最愛の人。私は二人に逢って頭を下げなければならない。
最期に、家族親類の皆様、知美さんの御家族の皆様、友人のみんな、付き合いの会った皆様、そしてK君。私のことは気にせず、元気に生きて下さい。
結局普通の遺書になってしまったかな。先立つ不幸をお許し下さい。 小山日丸手」
午後5時半、地上波全国テレビ。画面には若い男性の胸下だけ映っている。
「いやぁ、あんなことをやるなんて信じられません。中学の時から知ってますけど、おとなしい普通の子でしたよ。驚きました。え?はぁ、そうですね。会ったばかりです。いや、特になにも…いつも通りでした」
了
相も変わらず用件を言わぬ母親の呼びかけ。ただし、いつもと違って悲しみが全面に押し出された慟哭。さすがに、痛い。
考えてみればいつもそうだった。母親が僕の名前を言うだけで、僕は母親が言わんとしていることを理解出来ていた。理解出来るだけに、つらい。泣き出してしまうのを防ぐ為、仮面のように表情を固めた。
自首をした。僕は今日自首をした。
ニュースを観て逃げきることは不可能だと諦めたからではない。いや、そのことも含まれてはいるのだが。
今日、朝、小山さんが家にやって来た。携帯電話を使って僕だけを呼び出した。車の中で話をした。
小山さんは真っ青な顔をして、まるで青鬼みたい、ニュースを観たこと、目撃者の話、そして僕のことを犯人だと、彼女と○○を殺した犯人だと思う、と、どんよりとした、が、断固たるものを秘めた目をして言った。
僕は嘘を言わなかった。
「はい、そうです」
実にあっけなく答えた。自分でもびっくりするほどすらりと言いのけた。
小山さんは僕の返答を聞くと、数瞬呆気にとられた顔をして、それは冗談かい?などと聞いてくることもなく、真っ青な顔が紅くなったりまた青くなったり。
「自首してくれ」
それだけを告げて去って行った。
僕は怖かった。捕まるかもしれないという不安の為ではない。僕自身に恐怖していた。僕は殺人を望み、あまつさえ悦しんでいた。その気持ちは今後さらに大きくなっていくことを感じる。それが怖かった。殺人狂として矛盾しているかもしれないが、僕の理性が僕を恐怖していた。正常な理性だとは言えないけども。僕がこのまま社会にいれば確実にシリアルキラーになる。二人殺したのだからもう充分連続殺人犯ではあるが。
檻が必要だ。外界から閉ざされた檻が。結界が必要だ。誰も僕に寄りつかなくなる結界が。刑務所。小山さんは機会を持ってきた。
小山さんが去って行き、靴を履いたまま家に入ると僕は「自首してくる」とだけ母親に言ってまた外に出た。小さい声だったので母親が聞き取れたかどうかはわからないが、母親は裸足のまま外に飛び出してきて僕の名前を叫んだ。母親も僕のことを言葉以上のもので理解していたのだ。あ、チラッと観たテレビがちょうどあのニュースだったな。ナハハ。ダッシュ。
静かなものだった。自首をしたわけだから、よくある逮捕の瞬間のマスコミのフラッシュ攻勢に目をちらつかせることもなかったし。取調室に連れてかれて刑事に全てを話した。淡々と。今度は泣きたくなるようなこともなく、むしろ恍惚とした表情で話していたことだろう。もう外界からは閉ざされた。ドタバタしている署内の騒ぎも僕には別世界のことのように思えた。一生そうなるんだ。もう。一生。ふらり。頭の中から妖精みたいな虫が飛んで行った。………………。
「誰に宛てるものでもないが、遺書であるととって貰って構わない。
私は大きな間違いを犯した。私は殺人を犯した。殺人を未然にふせぐことが出来る立場に居ながらふせげなかった。殺人を扇いだ。私は彼を必要以上に追いつめてしまった。その結果、私の身勝手な行動により、彼は新たな殺人を犯すに至った。真相はどうでもいい。ただ私はそう強く思っている。私にとってそれだけが現実であり事実である。
彼に対して憎しみや怒りの感情は湧かない。現在混乱とショックが渦巻いている私が気付いていないだけかもしれない。が、あと一時間もしないうちに命を絶つ私には関係のないことである。
失われた命はそれぞれとても大きく、また未来への希望に溢れたとても重いものである。私はそのツケを払わなければならない。○○。そして最愛の人。私は二人に逢って頭を下げなければならない。
最期に、家族親類の皆様、知美さんの御家族の皆様、友人のみんな、付き合いの会った皆様、そしてK君。私のことは気にせず、元気に生きて下さい。
結局普通の遺書になってしまったかな。先立つ不幸をお許し下さい。 小山日丸手」
午後5時半、地上波全国テレビ。画面には若い男性の胸下だけ映っている。
「いやぁ、あんなことをやるなんて信じられません。中学の時から知ってますけど、おとなしい普通の子でしたよ。驚きました。え?はぁ、そうですね。会ったばかりです。いや、特になにも…いつも通りでした」
了