ウェルテルと効果
☆日曜日記☆喉をやられた。消費期限がとっくにきれてるうがい薬を使ってみる。そんな日曜。
浜口京子は凄いなぁ。今後あの階級であれぐらいの実績を残す人は果たして出るかな。兎にも角にも吉田沙保里と結婚したい。って内容の夢を見たおれはどうすればいいのでせうか。とりあえず名古屋に行くのが正解でせうか。なんで夢を現実にする方向で話を進めるんだよ。あ、ナウな言い方をしないと。キムタクに耳で笑われてしまうからな。なんで夢を叶える方向でゾウに操られなきゃいけないんだ。…………。あのゾウって歓喜天なんだな。おれはてっきりムツゴロウと死闘を交わしたゾウのムマギ(名前失念)だと思っていたよ。ゾウにさ、夢を叶えるか毒入りの餌を食うか、どちらがお好きかな?なんて脅迫されてさ。あ、じゃあ死にたいので毒入りのを。なんて。選択肢の意味ないじゃん的な。うん、読んではいない。
浜口京子は凄いなぁ。今後あの階級であれぐらいの実績を残す人は果たして出るかな。兎にも角にも吉田沙保里と結婚したい。って内容の夢を見たおれはどうすればいいのでせうか。とりあえず名古屋に行くのが正解でせうか。なんで夢を現実にする方向で話を進めるんだよ。あ、ナウな言い方をしないと。キムタクに耳で笑われてしまうからな。なんで夢を叶える方向でゾウに操られなきゃいけないんだ。…………。あのゾウって歓喜天なんだな。おれはてっきりムツゴロウと死闘を交わしたゾウのムマギ(名前失念)だと思っていたよ。ゾウにさ、夢を叶えるか毒入りの餌を食うか、どちらがお好きかな?なんて脅迫されてさ。あ、じゃあ死にたいので毒入りのを。なんて。選択肢の意味ないじゃん的な。うん、読んではいない。
灰皿と灰とけむ猫(4)
もうどうにでもなってしまえ。真冬に行われる寒中水泳に強制的に参加させられた日の朝のような、へらへらにたにた顔が似合うあの、精気が無いのに変な行動力だけはあるあの状態に尚はなった。今なら突然誰かに腕の骨を折られてもあまり痛みも感じないだろうし怒りの感情も湧かないだろう。むしろ道端の屋台に骨折り屋などがあれば金を払ってでも折ってもらうかもしれない。まさしく骨折り損のくたびれもうけ。なんじゃそりゃ。とにかく尚は自身を泥沼の底に横たわせたかった。
そうならざるを得まい。軽トラの荷台に一人分、ろくに趣味もないバツイチ男の質素で寂しい荷物。思い出すらない。思い出の品々はこれを期にあらかた処分した。本来尚はしみったれた性格なのだが、もういいや捨ててしまえ、これも自棄がなした所業であった。軽トラの行き先はアパートの大家さんが紹介してくれた新しい住処、例の伊那荘。一時期尚が感じていた幸福感を基準にすれば全てを失ったと言ってもいい。
家賃を考えればもう少し近代的で条件の良い住処にも住めたのだが、尚はあえて一番条件の悪いここを選んだ。前記のように、どうにでもなってしまえ、と、尚の精神は鬱病患者のように悪い方悪い方へと自らを導く。少し後に医者から躁鬱病だと診断されるのだが。
尚が起こした作家への転職、いや、転生自体を否定することが出来る男などいようか。好きなことをやって思うままに生きる。生きてみたい。それを夢見たことのない奴はいないだろう、脱サラを実行に移す者も後を絶たない。収入が減ろうが結果仕事量が増え自由時間が減ろうがお構いなし、楽しく過ごす日常、あくまで狸の皮算用だが、は何物にも代え難い魅力をもっている。しかしまぁ、楽しい時間充実した時間というのは時計の針が早く動いているのではないかと感じられるもので、そのことを考えると、時間は金では買えないと言うが、金を捨ててでも早く時間を進ませたい、早く死を迎えたい、と、自然に望むよう出来ているのかもしれない。思うに生物が持つ最大の役割は子孫を残すことであり、子孫を残したら役割を終えたということである。鮭の遡上などまさにそれだ。己の全生命力を注ぎ産まれた川を遡り、ボロボロになって遡りっきったら交尾に最後の生命力を懸けて死ぬ。死骸は栄養となって川や森を育み、回り回って子孫の栄養となる。産まれた子蜘蛛達が母蜘蛛を食ってしまうもの、交尾が終わったらメスに食われる蜘蛛やカマキリ。全ては子孫を、種を残す為
の本能による犠牲。もう少し高度な生物になると、いや、交尾によって死を迎えない生物になると、社会を築き交尾後もしくは交尾対象外のオスに役割を与えるようになる。その役割は主に外敵を追い払う為等危険を冒すものであり、要するにいつ死んでも良い、異変が起こった時に真っ先に死んでいく生命ということだ。人間の場合もこれに準拠する。人間の社会というものは役割を終え暇を持て余した変に知恵を持った生物的に無用の男達の玩具である。だから女は政治に口を出してはいけないし、女も男と同等に働きたいなどと言っても無駄だ。全ては男達の玩具なのだから。それを奪おうとすれば反発されるのは当たり前のことである。やれ男は、女を家庭を養わなければいけない、女は家庭を守れ、レディーファースト等々言って憚らないが、それら常識とされているものはただの欺瞞からくる精一杯の存在証明を得たいが為の詭弁に過ぎない。現実的に、ある程度金を稼がなければ育児は出来ないだろう、との意見もあろうが、金を稼ぐ方法は沢山あるし、家庭に金を貢ぐのは、なに、貴殿じゃなくてもよいのだ。尚のように一応の役割、本能に従うならば子種をばらまき続けな
くてはならないが、を終えた男の虚無感を埋めるものは新しいやりがいのある玩具しかないのだ。すぐに死が訪れぬならせめて楽しい余生を、と。それを理解する女はなかなかいまいがもとから理解する必要など無いし、そういう風に出来ていない。その役割を終えた時から死までの生物的空白を反射したものが死に様というやつである。「葉隠」の「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」に見られるように男は死に様に固執する。子孫を残した後には死しか本能の役割に根ざしたイベントがないからだろう。かっこいい死に様に憧れるからこそ、いざ、という時死ねる、とも言える。その、いざ、という時であるが、例えば溺れた子供を助けようとする時。飛び込んだ結果死んでしまうことはよくあることだが、その死に顔は役割を全うした男の最高に満ち足りた顔に違いない。
どうにでもなってしまえ、そう思いながら尚は新しい部屋に寂しい荷物を搬入する。運び終えてぽつんと一人部屋にいると、どうにでもなってしまえ、と、ずっとずっと脳内でリフレインされていた言葉がいつしか、ここから這い上がってみようかな、ここから這い上がってみたら楽しいんじゃないかな、になり、気付けばここから這い上がってやる、になっていた。これも欺瞞からくる自己保全による精一杯の意思のすり替えである。
心機一転、翌日、尚は早速ピアスをつけた。
そうならざるを得まい。軽トラの荷台に一人分、ろくに趣味もないバツイチ男の質素で寂しい荷物。思い出すらない。思い出の品々はこれを期にあらかた処分した。本来尚はしみったれた性格なのだが、もういいや捨ててしまえ、これも自棄がなした所業であった。軽トラの行き先はアパートの大家さんが紹介してくれた新しい住処、例の伊那荘。一時期尚が感じていた幸福感を基準にすれば全てを失ったと言ってもいい。
家賃を考えればもう少し近代的で条件の良い住処にも住めたのだが、尚はあえて一番条件の悪いここを選んだ。前記のように、どうにでもなってしまえ、と、尚の精神は鬱病患者のように悪い方悪い方へと自らを導く。少し後に医者から躁鬱病だと診断されるのだが。
尚が起こした作家への転職、いや、転生自体を否定することが出来る男などいようか。好きなことをやって思うままに生きる。生きてみたい。それを夢見たことのない奴はいないだろう、脱サラを実行に移す者も後を絶たない。収入が減ろうが結果仕事量が増え自由時間が減ろうがお構いなし、楽しく過ごす日常、あくまで狸の皮算用だが、は何物にも代え難い魅力をもっている。しかしまぁ、楽しい時間充実した時間というのは時計の針が早く動いているのではないかと感じられるもので、そのことを考えると、時間は金では買えないと言うが、金を捨ててでも早く時間を進ませたい、早く死を迎えたい、と、自然に望むよう出来ているのかもしれない。思うに生物が持つ最大の役割は子孫を残すことであり、子孫を残したら役割を終えたということである。鮭の遡上などまさにそれだ。己の全生命力を注ぎ産まれた川を遡り、ボロボロになって遡りっきったら交尾に最後の生命力を懸けて死ぬ。死骸は栄養となって川や森を育み、回り回って子孫の栄養となる。産まれた子蜘蛛達が母蜘蛛を食ってしまうもの、交尾が終わったらメスに食われる蜘蛛やカマキリ。全ては子孫を、種を残す為
の本能による犠牲。もう少し高度な生物になると、いや、交尾によって死を迎えない生物になると、社会を築き交尾後もしくは交尾対象外のオスに役割を与えるようになる。その役割は主に外敵を追い払う為等危険を冒すものであり、要するにいつ死んでも良い、異変が起こった時に真っ先に死んでいく生命ということだ。人間の場合もこれに準拠する。人間の社会というものは役割を終え暇を持て余した変に知恵を持った生物的に無用の男達の玩具である。だから女は政治に口を出してはいけないし、女も男と同等に働きたいなどと言っても無駄だ。全ては男達の玩具なのだから。それを奪おうとすれば反発されるのは当たり前のことである。やれ男は、女を家庭を養わなければいけない、女は家庭を守れ、レディーファースト等々言って憚らないが、それら常識とされているものはただの欺瞞からくる精一杯の存在証明を得たいが為の詭弁に過ぎない。現実的に、ある程度金を稼がなければ育児は出来ないだろう、との意見もあろうが、金を稼ぐ方法は沢山あるし、家庭に金を貢ぐのは、なに、貴殿じゃなくてもよいのだ。尚のように一応の役割、本能に従うならば子種をばらまき続けな
くてはならないが、を終えた男の虚無感を埋めるものは新しいやりがいのある玩具しかないのだ。すぐに死が訪れぬならせめて楽しい余生を、と。それを理解する女はなかなかいまいがもとから理解する必要など無いし、そういう風に出来ていない。その役割を終えた時から死までの生物的空白を反射したものが死に様というやつである。「葉隠」の「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」に見られるように男は死に様に固執する。子孫を残した後には死しか本能の役割に根ざしたイベントがないからだろう。かっこいい死に様に憧れるからこそ、いざ、という時死ねる、とも言える。その、いざ、という時であるが、例えば溺れた子供を助けようとする時。飛び込んだ結果死んでしまうことはよくあることだが、その死に顔は役割を全うした男の最高に満ち足りた顔に違いない。
どうにでもなってしまえ、そう思いながら尚は新しい部屋に寂しい荷物を搬入する。運び終えてぽつんと一人部屋にいると、どうにでもなってしまえ、と、ずっとずっと脳内でリフレインされていた言葉がいつしか、ここから這い上がってみようかな、ここから這い上がってみたら楽しいんじゃないかな、になり、気付けばここから這い上がってやる、になっていた。これも欺瞞からくる自己保全による精一杯の意思のすり替えである。
心機一転、翌日、尚は早速ピアスをつけた。
ボツ台本宵の決闘
「刀を買う人って身なりを気にしない人が多いんだってさ」
今まさに斬りかからんばかりの侍がふたり、相対している。決闘。
「…………」
『…………』
渺々と吹き抜ける風がやんだ。
「……いざ!」
『待てぃ!』
「何!?臆したか!」
『いや、雌雄を決する前に一つ気になることが出来た』
「む、武士の情けだ、言ってみろ!」
『うむ…実は今日7時からやるバカ殿を録画予約してきたか気になってな』
「バカ殿だと!?なにをこんな時に悠長な!勝ち残る気満々か!?そんなことにはならんぞ!拙者なんぞ家にあるエロ本を整理してきたというのに」
『……フハハハハハ』
「なんだ!なにがおかしい!死ぬかもしれない状況に置かれたらまずエロ関係を整理するのは武士の常識だろう!はっ!まさか勝負の前から負けることを考えていた拙者に“十兵衛敗れたり”なんて言うつもりか!」
『フハハハハハ!』
「…………」
『フハハハハハ!』
「だからなんだと言っておるのだ!」
『フハハハ…ゲフゲフ…フハ…ゲフ』
「むせるほど笑うな!」
『フハハ…ゲフ……はぁーあ、ふぅ……………いざ!』
「おい!自己解決するな!気になるだろ!なんで笑った!」
『この期に及んで気になることが出来るなど笑止!』
「笑いが止まると書いて笑止だけど!」
『臆したか十兵衛!いやぁ!』
「あ、危ねぇ!お主!殺す気か!」
『それはそうだろ!』
「確かに…しかしちょっと待てぃ!お主には武士の情けはないのか!」
『勝ちゃいいんだ勝ちゃ!死人に口無し!文句があるなら勝ってからほざけ!』
「くっ…このままでは死んでも死にきれん…そうだ!フハハハハハ!」
『気でもふれたか!』
「…お主、さっき録画予約がどうとか言ってたな!」
『むっ』
「今の時代ケータイでチェック及び操作出来るぞ!」
『むむ…あ、そっかそっか、ちょっとタイムいい?ほらほら武士の情け武士の情け』
「…いいだろう」
『よっしゃ!タイム、ゲットだぜ!じゃあ早速、えーと、確かアプリを起動してと、あれ?うーん、ねぇちょっと、お主やり方わかる?拙者カラクリ音痴なんだよね』
「どれどれ」
『えやぁ!』
「うわっ!貴様!タイムかかってんだろ!」
『ああ、まあちょっとチャンスかなって』
「正直!正直だけど!タイムだから!タイム!人の親切心踏みにじりおって!まったく、武士の風上にも置けん奴だ!」
『まあここ一年訳あって風呂に入ってないからな』
「ああ、風上に置くと風下が臭くなるよねってそういうことじゃねえよ!確かにさっきからちょっと臭いなって思ってたけど。拙者なんか昨日丹念に身を清め新しいふんどしをはいてきたのに」
『風呂の中に子猫が住み着いちゃって』
「なにその優しさ!」
『ほら、拙者猫アレルギーだからさ』
「ツンデレのツンか!?」
『違うよ!本当に!腐乱死体でもアレルギー出るからさ』
「見殺しか!最低だな!」
『ああ、マジで操作わかんねぇ、ちょっとマジで教えて、今度は斬りかからないからさ』
「…本当か?」
『…拙者が言うのもなんだがお主よく今まで生きてこれたな』
「くっ、ほっとけ」
『でも今回はマジ!ちょっと頼むよ!いやまじめに』
「そうまで言われて近づけるか!」
『臆したか十兵衛!』
「臆したよ!十分臆した!だから近づかん!」
『そう言わずにさ、頼むよ。もう始まっちゃうよぉ、ねぇ頼むよぉ、ビビってない!お主ビビってないないからぁ!』
「…斬りかかるなよ、ええい!拙者も武士だ!やってやる!」
『やった!…で、ここまできたんだけど』
「ああ、これはここをこうして、ほら、ここの確認画面を、ほら、ね。あ、ほら、バッチリ予約されてんじゃん」
『本当に!?』
「うんうん、バッチリだよこれ」
『ああ良かったぁ、今日のバカ殿は小早川秀秋だからさ』
「バカ殿ってそういうこと!?」
『前回は志村けんだったけど』
「もうわけわかんないな」
『いやぁ助かったよ。どうもね。なにかお礼を…あ、そういえばさっき河原にエロ本落ちててさ、大量に。あとで拾いに行かねえ?』
「中学生かよ!お礼がエロ本拾いって!…河原?…河原ってあの…その…ひょっとして橋の下の?」
『そうだよ』
「ああ…そう」
『まさか』
「それ…多分、拙者が捨てた」
『なんだよ、もったいねえなぁ。拙者に言ってくれれば引き取ったのに。拙者とお主の仲だ、なんならブックオフより高値で引き取ったのに』
「なんか気持ち悪いよそれ、決闘する相手にエロ本引き取ってもらうってのもなんだかなぁ」
『抜きすぎて刀が抜けないなんちて!ハハハ!いやしかしエロ本捨てるなよな。エロ本なんて見返す度に抜けるぜ?捨ててから後悔したって遅いんだからさ。お主抜かなかった?捨てる時に』
「一応明日死ぬかもしれないって思ってたから潔く捨てたのだが」
『そういう奴に限って死なねえんだよな。死にたい死にたいって言ってる奴ほど生きたくてしょうがねえもんなんだ』
「いや、そういうことじゃなくて、物理的にというか、次の日決闘の予定あったから」
『決闘って(笑)。中学生かよ』
「いや武士だよ」
『あっ武士なの?なんだ、それなら仕方ないな、うん、すまん。そうか決闘か、ハハハ』
「笑うなよ」
『いやすまんすまん。でもお主強いから決闘っつっても大丈夫だろ?』
「そうだけど今度の相手は強いから」
『そうなんだ…ここいらでお主の相手が出来るのは拙者だけだと思ってたんだけどなぁ、まあお主が討たれたら拙者が仇を討とう』
「…いいよ、そんなことしなくて」
『いやいや、遠慮すんなって。興味もあるしさ。ま、お主が負けたらって話だから、勝てばいいんだよ勝てば』
「まあ、そうなることを期待してるが」
『あ、戦法教えてやろうか?ま、さっきのお礼代わりにさ。まず相手と正々堂々闘おうなんて考えてちゃだめだよ。あ、ギャラリーはいるの?』
「いや、秘闘だから」
『なら尚更だよ。拙者だったらそうだなぁ、流石に罠を仕掛けたんじゃ武士の名に恥じるからなぁ、まず笑うね。うん、とにかく笑う。笑いってのは相手の油断を誘うからね』
「あ、ああ、なるほど、それでか」
『それで、ってあとは隙をついて斬りかかるんだよ』
「そのそれでじゃないんだけどな」
『まあそれでも駄目なら相手と話をして油断を誘うね。なんか流行りのテレビの話なんかしてさ。親密にさ。そうそう今の拙者達みたいに、こう、えやぁ!(刀を振り上げただけ)』
「うわああぁぁ!」
『おいおい!なにをそんなに驚いてんだよ。斬りかかるわけないだろ。決闘の話だよ決闘』
「ああ…ああそうか。すまん」
『突然斬りかかればお主の腕前なら避けられる奴なんていないよ』
「そうかな」
『そうだよ。ま、拙者を除けば、の話だけど』
「へへっ、こいつ」
『へへへ』
「えいやぁ!」
『ぐわぁ!……な、なんで………バタッ』
「………」
『………』
「……いい奴…だったなぁ…さぁ、エロ本を回収だ」
ふたりが何故決闘に至ったか、その由を十兵衛は黙して語ることはなかった。死人に口無し、生者に語る意志無し。河原のエロ本は十兵衛がかけつけた時既に近所のガキが回収しており、十兵衛の心には虚しさだけが残った。
終わり
今まさに斬りかからんばかりの侍がふたり、相対している。決闘。
「…………」
『…………』
渺々と吹き抜ける風がやんだ。
「……いざ!」
『待てぃ!』
「何!?臆したか!」
『いや、雌雄を決する前に一つ気になることが出来た』
「む、武士の情けだ、言ってみろ!」
『うむ…実は今日7時からやるバカ殿を録画予約してきたか気になってな』
「バカ殿だと!?なにをこんな時に悠長な!勝ち残る気満々か!?そんなことにはならんぞ!拙者なんぞ家にあるエロ本を整理してきたというのに」
『……フハハハハハ』
「なんだ!なにがおかしい!死ぬかもしれない状況に置かれたらまずエロ関係を整理するのは武士の常識だろう!はっ!まさか勝負の前から負けることを考えていた拙者に“十兵衛敗れたり”なんて言うつもりか!」
『フハハハハハ!』
「…………」
『フハハハハハ!』
「だからなんだと言っておるのだ!」
『フハハハ…ゲフゲフ…フハ…ゲフ』
「むせるほど笑うな!」
『フハハ…ゲフ……はぁーあ、ふぅ……………いざ!』
「おい!自己解決するな!気になるだろ!なんで笑った!」
『この期に及んで気になることが出来るなど笑止!』
「笑いが止まると書いて笑止だけど!」
『臆したか十兵衛!いやぁ!』
「あ、危ねぇ!お主!殺す気か!」
『それはそうだろ!』
「確かに…しかしちょっと待てぃ!お主には武士の情けはないのか!」
『勝ちゃいいんだ勝ちゃ!死人に口無し!文句があるなら勝ってからほざけ!』
「くっ…このままでは死んでも死にきれん…そうだ!フハハハハハ!」
『気でもふれたか!』
「…お主、さっき録画予約がどうとか言ってたな!」
『むっ』
「今の時代ケータイでチェック及び操作出来るぞ!」
『むむ…あ、そっかそっか、ちょっとタイムいい?ほらほら武士の情け武士の情け』
「…いいだろう」
『よっしゃ!タイム、ゲットだぜ!じゃあ早速、えーと、確かアプリを起動してと、あれ?うーん、ねぇちょっと、お主やり方わかる?拙者カラクリ音痴なんだよね』
「どれどれ」
『えやぁ!』
「うわっ!貴様!タイムかかってんだろ!」
『ああ、まあちょっとチャンスかなって』
「正直!正直だけど!タイムだから!タイム!人の親切心踏みにじりおって!まったく、武士の風上にも置けん奴だ!」
『まあここ一年訳あって風呂に入ってないからな』
「ああ、風上に置くと風下が臭くなるよねってそういうことじゃねえよ!確かにさっきからちょっと臭いなって思ってたけど。拙者なんか昨日丹念に身を清め新しいふんどしをはいてきたのに」
『風呂の中に子猫が住み着いちゃって』
「なにその優しさ!」
『ほら、拙者猫アレルギーだからさ』
「ツンデレのツンか!?」
『違うよ!本当に!腐乱死体でもアレルギー出るからさ』
「見殺しか!最低だな!」
『ああ、マジで操作わかんねぇ、ちょっとマジで教えて、今度は斬りかからないからさ』
「…本当か?」
『…拙者が言うのもなんだがお主よく今まで生きてこれたな』
「くっ、ほっとけ」
『でも今回はマジ!ちょっと頼むよ!いやまじめに』
「そうまで言われて近づけるか!」
『臆したか十兵衛!』
「臆したよ!十分臆した!だから近づかん!」
『そう言わずにさ、頼むよ。もう始まっちゃうよぉ、ねぇ頼むよぉ、ビビってない!お主ビビってないないからぁ!』
「…斬りかかるなよ、ええい!拙者も武士だ!やってやる!」
『やった!…で、ここまできたんだけど』
「ああ、これはここをこうして、ほら、ここの確認画面を、ほら、ね。あ、ほら、バッチリ予約されてんじゃん」
『本当に!?』
「うんうん、バッチリだよこれ」
『ああ良かったぁ、今日のバカ殿は小早川秀秋だからさ』
「バカ殿ってそういうこと!?」
『前回は志村けんだったけど』
「もうわけわかんないな」
『いやぁ助かったよ。どうもね。なにかお礼を…あ、そういえばさっき河原にエロ本落ちててさ、大量に。あとで拾いに行かねえ?』
「中学生かよ!お礼がエロ本拾いって!…河原?…河原ってあの…その…ひょっとして橋の下の?」
『そうだよ』
「ああ…そう」
『まさか』
「それ…多分、拙者が捨てた」
『なんだよ、もったいねえなぁ。拙者に言ってくれれば引き取ったのに。拙者とお主の仲だ、なんならブックオフより高値で引き取ったのに』
「なんか気持ち悪いよそれ、決闘する相手にエロ本引き取ってもらうってのもなんだかなぁ」
『抜きすぎて刀が抜けないなんちて!ハハハ!いやしかしエロ本捨てるなよな。エロ本なんて見返す度に抜けるぜ?捨ててから後悔したって遅いんだからさ。お主抜かなかった?捨てる時に』
「一応明日死ぬかもしれないって思ってたから潔く捨てたのだが」
『そういう奴に限って死なねえんだよな。死にたい死にたいって言ってる奴ほど生きたくてしょうがねえもんなんだ』
「いや、そういうことじゃなくて、物理的にというか、次の日決闘の予定あったから」
『決闘って(笑)。中学生かよ』
「いや武士だよ」
『あっ武士なの?なんだ、それなら仕方ないな、うん、すまん。そうか決闘か、ハハハ』
「笑うなよ」
『いやすまんすまん。でもお主強いから決闘っつっても大丈夫だろ?』
「そうだけど今度の相手は強いから」
『そうなんだ…ここいらでお主の相手が出来るのは拙者だけだと思ってたんだけどなぁ、まあお主が討たれたら拙者が仇を討とう』
「…いいよ、そんなことしなくて」
『いやいや、遠慮すんなって。興味もあるしさ。ま、お主が負けたらって話だから、勝てばいいんだよ勝てば』
「まあ、そうなることを期待してるが」
『あ、戦法教えてやろうか?ま、さっきのお礼代わりにさ。まず相手と正々堂々闘おうなんて考えてちゃだめだよ。あ、ギャラリーはいるの?』
「いや、秘闘だから」
『なら尚更だよ。拙者だったらそうだなぁ、流石に罠を仕掛けたんじゃ武士の名に恥じるからなぁ、まず笑うね。うん、とにかく笑う。笑いってのは相手の油断を誘うからね』
「あ、ああ、なるほど、それでか」
『それで、ってあとは隙をついて斬りかかるんだよ』
「そのそれでじゃないんだけどな」
『まあそれでも駄目なら相手と話をして油断を誘うね。なんか流行りのテレビの話なんかしてさ。親密にさ。そうそう今の拙者達みたいに、こう、えやぁ!(刀を振り上げただけ)』
「うわああぁぁ!」
『おいおい!なにをそんなに驚いてんだよ。斬りかかるわけないだろ。決闘の話だよ決闘』
「ああ…ああそうか。すまん」
『突然斬りかかればお主の腕前なら避けられる奴なんていないよ』
「そうかな」
『そうだよ。ま、拙者を除けば、の話だけど』
「へへっ、こいつ」
『へへへ』
「えいやぁ!」
『ぐわぁ!……な、なんで………バタッ』
「………」
『………』
「……いい奴…だったなぁ…さぁ、エロ本を回収だ」
ふたりが何故決闘に至ったか、その由を十兵衛は黙して語ることはなかった。死人に口無し、生者に語る意志無し。河原のエロ本は十兵衛がかけつけた時既に近所のガキが回収しており、十兵衛の心には虚しさだけが残った。
終わり
そうかわかったぞ
最終的にピクルのお腹にフェイスフラッシュを浴びせると達人(準範馬クラス)のキメラが出来る、と。あと欲しいのはガイアの皮膚と寂海王の脊椎と花山の背中と渋川の脚とゲバルのメイクとアライ親子どちらかの腕とオリバの腹と独歩の顔と。脳みそは要らないだろ、うん。体が脳みそを凌駕するのだ。でも心臓ぐらい…あ、範馬の心臓を求めて闘うのだ!つうかピクルより弱いんじゃ…あ、ピクルが溜め込んでいたものをぶりっと出したものにフェイスフラッシュをしてもう一回ピクルに食わせればピクルの食糧問題解決だ!出す狩る出す狩るの繰り返しで体にもいい!(?)
内臓がないぞう…もとい内臓がないから栄養的に疑問だが、なーに、狩らせる前にそのキメラにドッグフードかキャットフードをたらふく詰め込んでおけばOK。ミルワームを太らせるみたいに。うんうん。
問題はどうやって集英社と秋田書店をってそういう問題か!?
内臓がないぞう…もとい内臓がないから栄養的に疑問だが、なーに、狩らせる前にそのキメラにドッグフードかキャットフードをたらふく詰め込んでおけばOK。ミルワームを太らせるみたいに。うんうん。
問題はどうやって集英社と秋田書店をってそういう問題か!?