軽井沢高原文庫 -33ページ目

四国初の深沢紅子展開催。「新緑の信濃追分を歩く」5/21満席。『軽井沢の文化遺産&資料集2』販売

 いくつか、お知らせをさせていただきます。

 まず、5月21日(土)開催の当館主催イベント、2022文学散歩①「新緑の信濃追分を歩く~追分の文学に逢いに行く~」は昨日、満席となりました。今後はキャンセル待ちの予約受付のみ、させていただきます。ご了承ください。

 次に、先日(4/3)、本欄でご紹介した『軽井沢の文化遺産&資料集2』(2022.3.31、軽井沢文化遺産保存会)を、当館ショップにて販売しております。A4判、本文162頁。定価2500円(税込)。限定150部。避暑地軽井沢の歴史にご関心のある方はどうぞお早めにお求めください。

 最後に、4月23日から6月12日まで、徳島県の相生森林美術館で開かれる「深沢紅子展」のチラシが届きましたので、ここに載せます。風薫る素敵な季節です。四国や近畿地方などお近くの方、よろしかったらお出かけください。表紙に使われている「さくらそう」は軽井沢の町花(公募で選定)です。深沢紅子野の花美術館から絵画80点をお貸ししました。(大藤 記)

軽井沢でウグイスの鳴き声を聞くようになりました。

 古くから日本人は、ウグイスの「ホーホケキョ」という囀(さえず)りによって春の訪れを感じてきました。私も、この1週間ほど、毎朝、ウグイスの鳴き声を聞きながら目を覚ますようになっています。この季節の楽しみの一つです。

 きのう、この4月から軽井沢町の堀辰雄文学記念館館長に就任された竹内純子さんと、同館の新しい学芸員、駒田涼子さんがご挨拶にお見えになりました。前館長の伊藤京子さんもご一緒でした。駒田さんは2年前、当館主催の旧軽井沢文学散歩にご参加くださったそうで、当時は東京都在住でした。

 きょうは、軽井沢町歴史民俗資料館の新学芸員、井出智子さんがお見えになり、同館で夏に開催する正宗白鳥展の展示資料として当館所蔵の正宗白鳥関連資料をお貸ししました。井出さんも、3年ほど前に東京都から軽井沢町に移住され、現在、自然に囲まれた軽井沢での暮らしを満喫されているご様子でした。

  次の画像は、2019年4月20日、我が家の庭のモミジの木にとまるウグイスを撮影したものです。 (大藤 記)

 

 

 

 

 

 

辻邦生山荘見学会2022①は満席となりました。

 一昨日から予約受付を始めた当館主催の辻邦生山荘見学会2022①(6/4)は昨日、満席となりました。以後はキャンセル待ちでの受付とさせていただきます。どうぞご了承ください。

 辻邦生山荘は1976年建築。磯崎新さんの設計。辻さんが50歳の時、新築され、その後24年間、執筆活動を行いました。辻さんは1999年7月29日、軽井沢で死去。

 写真は、辻邦生『樹の声 海の声』上・中・下(1982年4,5,6月、朝日新聞社刊)です。真実の愛を求めて遍歴する美しい女性の波乱の人生を軸に明治・大正・昭和を描いた長篇。辻山荘近くにあった有島武郎別荘(現在、当館敷地内に移築)での情死事件なども作品に登場します。 (大藤)

 

本日から「ことばの森へ―軽井沢を愛した文学者・芸術家たちスペシャルー」展がスタートしました。

 「花といへば軽井沢の花は美しい。ここから沓掛あたりにかけての野の花の色は、高原の空の澄めるが如く澄んでゐる。」 今から100年ほど前、作家の有島武郎は「信濃日記」(1920年)の中で、こう書いています。この感じのいくらかは、現代の私たちにも分かります。

 さて、本日から、軽井沢高原文庫では春の企画展「ことばの森へ~軽井沢を愛した文学者・芸術家たちスペシャル~」がスタートしました。7/11まで(会期中無休)。

 明治以降に多くの文学者によって文学作品に描かれてきた、当地を舞台にした詩・小説・随筆などの中から、私たちの心に響く“ことば”を集め、豊かな森のようにしてご紹介しています。

 自筆原稿、書簡、絵画、建築設計図、初版本、初出紙誌等、文学関連資料約 200 点を展示。立体ケースの一つは「立原道造の世界」コーナーにしました。

 本邦初公開の資料は、中村真一郎色紙「祝婚」、辻邦生原稿「バルザックへの道」、立花隆旧蔵立原道造関連書籍など。

 軽井沢の豊穣な文学世界を、浅間山麓の自然の中でどうぞお愉しみください。

 なお、会期中、関連イベントとして、2022文学散歩①「新緑の信濃追分を歩く~追分の文学に逢いに行く~」(5/21)、2022辻邦生山荘見学会①(6/4)を行います。現在、ご予約受付中。詳細はHPをご覧ください。http://kogenbunko.jp

 本日、春季展チラシを軽井沢町内に新聞折り込みしました。

 なお、本日より有島武郎別荘1階のカフェ「一房の葡萄」もオープンしました。水・木休み(GW、夏季は変更あり)。11時~17時。ケーキ、トーストもございます。

 ちなみに、軽井沢タリアセン内の旧朝吹山荘「睡鳩荘」も昨日からオープンしています。 (大藤 記)

 

 

 

辻邦生さん『バルザック全集』推薦文原稿を受贈。

 きょうの軽井沢の天気は小雨でした。展示替え3日目。さきほど、飾りつけが終了しました。

 明日から、軽井沢高原文庫2階展示室にて、企画展「ことばの森へ―軽井沢を愛した文学者・芸術家スペシャル」展がスタートします。軽井沢を舞台に描いた詩・小説・エッセイなどから、私たちの心に響く〝ことば”を集め、豊かな森のようにしてご紹介します。よろしかったらお出かけください。

 さて、本日から辻邦生山荘見学会2022①(6/4)のご予約受付も開始しました。こちらもどうぞご参加ください。

 なお、昨日、東京都在住の五所亜紀子さんという未知の方から、作家の辻邦生さんが『バルザック全集』刊行時に寄せた推薦文の直筆原稿をご恵贈賜りました。200字詰用紙4枚。父君の五所英男宛辻邦生書簡(1973年4月4日消印)と共にいただきました。原稿はこの書簡を添えた形で、五所氏宛に速達で送られたのでした。五所さんは当時、創元社で『バルザック全集』全26巻(1974~76年、東京創元社刊)の編集を担当なさっていたようです。

 「バルザックへの道」と題された本資料は、「バルザックを幻視家と見た最初の一人はボードレールであった。」の1行で始まります。「たしかにバルザックのなかには現実を凝視する観察家がひそんでいる。しかし単なる<事実>を追うリアリストだったら、その小説は決して<事実>に追いつくことはできない。バルザックは<事実>のほうを、自己の幻視的な小説世界に追いつかせたと言える。」と続きます。

 「十九世紀のリアリズム小説が衰退し、その後同じ意識と方法を受け継ぐ小説が混迷し、解体し、風化したのは、彼らの小説がつねに<事実>に追いぬかれたためであった。<事実>の全体性をとらえ、内面化し、造型するためには、バルザックの創造の根底に働く幻視力、想像力を呼びおこすのが、もっとも正統で、強力な方法であることは、ドストエフスキー、プルーストの先例を俟つまでもなく、現代でも変らぬ真実である。」

 このぐいぐい引き込まれる文章は、まだ後半もありますが、これはまぎれもなく、辻さんのバルザック頌と言えます。

 トーマス・マンやリルケに関する単著もある辻さんですが、ここで辻さんは、自らが思い描く小説の理想形の一端をはしなくも語っているようにも思えます。

 とても深い内容の辻邦生原稿をご寄贈くださった五所亜紀子さんに対し、心よりお礼申し上げます。 

 なお、本資料は、寄贈者のご了解を得て、明日からの展覧会で展示させていただきます。 (大藤 記)

本日から3日間、展示替え休館とさせていただきます。

 軽井沢高原文庫は、本日から3日間、展示入れ替えのため、臨時休館とさせていただきます。どうぞご了承ください。

 きょうは展示替え1日目。昨日まで展示室に飾っていた浅間山の噴火に関するパネル類を取り外し、立体ケースも空にしました。きょうは、壁面に文学者の「ことば」のパネルを取り付ける作業などを行いました。きょう、夕立がありました。

 軽井沢では、春を告げる花、コブシがようやく咲き始めました。次に掲げる写真は、けさ、我が家の庭で撮影したものです。関連性はありませんが、昨夕、塩沢湖で写したカモも一緒に載せます。

 きょう、作家の梶川敦子さんから懐かしいお電話をいただきました。梶川さんは現在、99歳。軽井沢在住約20年。師事なさった作家、芹沢光治良さん(96歳没)よりも長生きされています。先月、『楽しくまなぶ「易経」』(2022年3月、青弓社)を版元よりお贈りいただきました。失礼にも、私は忙しくしていて、お礼状も認めていませんでした。

 あすからまた、新しい1日が始まります。 (大藤 記)

 

 

 

立花隆さんの5万冊を超える蔵書が遺志で古書店に譲渡

 けさの信濃毎日新聞に、昨年4月に死去したジャーナリストで評論家の立花隆さんの5万冊を超える蔵書が、立花さんの遺志で古書店に譲渡されたという記事が掲載されました。ここに画像を載せます(2022.4.12信濃毎日第3社会)。

 私はこの記事を読んで、妹で秘書だった菊入直代さんのコメント、「『立花隆が持っていた本が欲しい人』でなく、本の内容そのものに興味がある人の手に渡るようにしてほしい」と立花さんが言い残していたというくだりを読んで、胸にストンと落ちるものがありました。 

 この記事は、共同通信の配信ですので、全国の地方紙におそらく載っているかと思います。

 もう一つ、私がこの記事で嬉しく思ったのは、立花隆さんの5万冊蔵書譲渡という重大記事の中で、軽井沢ゆかりの詩人立原道造がいわば紐付けされて紹介されていること。立原道造は、立花さんが高校時代に立原の詩に出会って衝撃を受けて以来、晩年までずっと関心を寄せてきた文学者の一人でした。

 なお、記事中にある、立花隆事務所より当館に寄贈された立原道造に関する蔵書については、その一部を4月16日からの企画展「ことばの森へ―軽井沢を愛した文学者・芸術家たちスペシャル」展で紹介する予定です。

 (関連情報は、次の国立国会図書館「カレントアウェアネス・ポータル」公式で見ることができます。

https://current.ndl.go.jp/node/44819 )  (大藤 記)

 

 

 

堀辰雄山荘看板を真っすぐに立て直しました。最近の出来事から。

 きょうの軽井沢は晴れ。気温は最低3℃、最高23℃。驚いたことに、1日の気温差が20℃ありました! 皆さまの所はいかがですか。浅間山の雪形も日に日に小さくなっています。

 さて、当館で開かれている「高原に立った煙~軽井沢文学と災禍~」展は、残り3日となりました。

 ここに、最近の出来事をいくつか、記します。

 きのう、午前9時40分頃~、FM軽井沢にラジオ出演して、パーソナリティー宮尾博子さんの質問に答える形で、約15分間、「高原に立った煙」展や春の文学散歩などのイベント、近隣の美術館の春展について、ご紹介させていただきました。電話でのリモートです。

 きのう、説明看板の柱の地中部分が根腐れして傾いてしまっていた当館敷地内の堀辰雄1412番山荘の看板を、塩ビ管をまず埋め、その中に柱を入れる形で、真っすぐに立て直しました(写真)。冬季は土が凍っているため、修理が今に至りました。

 きょう、軽井沢町歴史民俗資料館へ、当館所蔵の幅北光資料の中から正宗白鳥画像を8点、お貸ししました。昭和20年代、同30年代のいずれも軽井沢で撮影したもの。一昨日、土屋利彦館長、井出智子新学芸員がご挨拶にお見えになり、夏に同館で正宗白鳥展を開催されること、正宗白鳥の写真を提供してほしいなどのお話を頂いたのでした。

 きょう、4月16日より当館でスタートする「言葉の森へ―軽井沢を愛した文学者・芸術家たちスペシャル」展のチラシが納品されました。早速、友の会会員の方やメディアに発送する準備を始めています。明日夕までには完了します。

 一昨日、共同通信よりお問い合わせがあり、昨年9月に故立花隆氏所蔵の立原道造関連資料を段ボール2箱、立花事務所より当館にご寄贈いただいた件に関して、内容確認の電話がありました。その情報に関しては、国立国会図書館「カレントアウェアネス・ポータル」公式

https://current.ndl.go.jp/node/44819に反映されています。

 きょう、(株)鳥影社の北澤晋一郎氏より、今月23日から旧朝吹山荘「睡鳩荘」で始まる「女流博物画家 メーリアン展」の展示資料(額装など)をダンボール8箱、お送りいただきました。この催しの準備は、春展の飾りつけが一段落してからとなります。 (大藤 記)

 

 

徳島・相生森林美術館へ深沢紅子絵画80点貸出し

 きょう、徳島県の相生森林美術館で今月に開かれる「深沢紅子展」のために、深沢紅子野の花美術館所蔵の絵画80点をお貸ししました。午前中、美術館担当者と美術輸送のスタッフ2名の方が来られ、作品調書をとるのに少し時間を要しましたが、約4時間ほどかかって、すべての作業を終えました。

 内訳は水彩画67点、油彩画13点。展覧会会期は4月23日~6月12日。月曜休館。入館料は一般(高校生以上)550円、中学生以下無料。

 私は四国へ行ったことがないのですが、ふだん標高千メートル近い軽井沢高原でお見せしている深沢紅子の作品が、四国の豊かな森と光の中でどのように見えるのか、今からとても楽しみにしています。お近くの方はどうぞよろしかったらお出かけください。

 話は逸れますが、1999年、フランスの作家、ロマン・ロランらと交流のあった高知出身のドイツ・フランス文学者で詩人の片山敏彦が描いた水彩画等約960点を、長女の朝長梨枝子さんから軽井沢高原文庫に一括寄贈いただきました。その際、梨枝子さんが、父の絵は軽井沢の光の中で見ていただくのが一番よいと思いますから、という意味のことをおっしゃって、その一言が私の胸に深く刻まれました。とくに片山敏彦と深沢紅子は関係ありませんが、今、その言葉を思い出しています。

 ここに、今回出品する中から、私も好きな作品をご紹介します。盛岡市出身の紅子が中津川畔で幼年期より親しみ、「一番なつかしく思う花」と記している「ワスレナグサ」(1991・水彩)です。当館近くの塩沢湖畔でも、江戸時代に造成された鷲穴用水から引いたせせらぎが流れていて、6月頃になると、ボーッと水色に霞むように咲くこの忘れな草をたくさん見ることができます。  (大藤 記)

けさの読売新聞で現在開催中の企画展「高原に立った煙~軽井沢文学と災禍~」が紹介されました。

 けさの読売新聞で、軽井沢高原文庫で現在開催中の企画展「高原に立った煙~軽井沢文学と災禍~」が紹介されました(2022.4.7長野)。画像を載せます。 

 記事では、本企画が「東日本大震災を記録にとどめ、犠牲者に哀悼をささげ地域の復興を願おうと、全国文学館協議会に加盟する各地の文学館が2013年から毎年3月に実施している企画の一環」であることが紹介され、作家では有島武郎や室生犀星、芥川龍之介、堀辰雄、川端康成、野上弥生子らの名前が挙げられています。

 この展示会は来週の4月12日まで開かれています。会期中無休。 

 なお、きのう、全国文学館協議会事務局より、この共同展示は今回(第10回)でいったん終了となるとのご連絡をいただきました。当館は全文協初のこの共同展示に全回、参加させていただきました。

 私たちの足元に眠る浅間山の噴火・噴煙に関する文学作品を多く集めて紹介できましたし、また、全国各地の様々な自然災害に関しても多くを学んだ10年でした。

 当館では、引き続きこのテーマをあたため、今後も折に触れて取り上げてまいりたいと存じます。 (大藤 記)