苗田んぼで、タネを発芽させて2週間経ち、幼い稲が5センチほどに育ってきました。






毎日、朝夕に水路から水を引いて乾かないようにしています。
この頃になると、根は苗箱の底から飛び出して地面にしっかりと張っていきます。


この時期、怖いのは寒気です。

つい先日も朝6時の予報は気温1℃でした。
その気温では確実に霜が降ります。
守ってくれるのは薄いビニール1枚だけ。

そんな時は夕方に隙間が無いようにビニールの裾を厳重に閉めておきます。


傍らには、こちらも生まれたばかり。
元気にオタマジャクシたちが泳いでいます。





彼らが生まれたときはわずか1ミリほど。
それでも氷が張る朝を幾度も超えて少しずつ大きくなってきています。

この後無事に成長するまで、決して水を切らさないよう!
気をつけて、気をつけて、まるで、いきものがかり。 

 
 

 

 

 

 

 

 

 

野菜が実ったら出来るだけタネをとっています。

ナスや、ししとう。
かぼちゃに冬瓜。

それぞれ美味しかったものは、翌年もまたその味に出会いたいし、
何よりもその畑の気候に馴染んでくるように思います。

けれど、タネから発芽させることは難しくって。

 
しっかり熟して命が宿ったと思っても、本当に芽がでるかは蒔いてみないと分かりません。
少しずつ失敗から学んできました。



とくに難しいのがナスです。
発芽するには高い気温が必要な野菜です。

湿らせた脱脂綿にタネを入れて、一週間ずっと温めても芽が出ません。

ある時気がつきました。
一昼夜ずっと温めていてもダメなんだ。
春先の朝はまだすごく寒いもの。
昼夜の温度差があって初めて、タネが発芽する!ってスイッチが入るんだ。

毎年ドキドキして、今年も同じ。
芽が出た時はホッとしてうれしいです😃


今しかできない仕事の一つが種まき。
それなしでは収穫はありません。


 
不安な日々が続きます。しっかり気をつけながら1日を過ごしていきたいと思います。 


 

 

 

 

 

春先、太陽の角度が低くて、まだ陽の当たらない山のきわ。
朝は氷点下で、霜がバリバリしています。

そんな場所でも、落ち葉の上を見ると、
ちゃんと春が来ています😄





暖冬とはいえ、寒い日々をじっと耐えて。
今、顔を出してくる野草に生命力を感じます。

ただ、畑と違っていつ芽を出すかは自然しだい。
花が咲いてしまってからでは遅く、





いつ行ってもそこにあるわけではないけれど、
大事にしたい旬の味。春の苦味で体に目覚めてもらいます。

里山に色がつくのはもう少し先。森も土手も田んぼもまだ静かです。
 



 
 

 

 

 

 
一度にたくさんのお米を蒸すことも3年目になって、少し慣れてきました。

たっぷり2升のお米を研いで、浸して、
鍋に入りきらないので2回に分けて40分づつ蒸します。

蒸し終わったお米はアツアツで湯気が立っています。

それをテーブルの上に広げて手早く温度を下げて、
かつ冷めないうちに種の糀菌をわずか5gほど振りかけます。

一か所に固まらないように手で、もみすりながら広げて。
うまく種がひろがりますように。





これで仕込みは完了! あとは時に任せて、
お米の糖分を得ながら糀菌が増えていきます。

紙袋に入れて毛布にくるみ、カーペットの上で、
35℃ほどに保ちながら一晩を過ごします。

次の日の朝、袋の中をのぞくと、
ふわーっと、甘酸っぱいにおいが漂います。
二度ほどお米を手でかき回して発酵が均一になるように混ぜます。

この頃になると何もしなくても、発酵熱で40℃以上に上がってきます。
時々上がりすぎないように様子を確かめながら見守ること三日間。




ふわっとしたものにお米の粒が包まれました。
確かに見た感じは、米の花と書いて糀。
昔の人は上手い字を考えるものです。


お米を育てているから、それを使って自分で作ってみたくなった糀づくり。
袋が熱を帯びてきて温かくなってくると、
糀が「生きている」という感覚を覚えます。

そして香りだったり、そして出来上がった白いふわふわしたお米の塊を見て。

これは菌なんだけれど、私たちも恩恵を受ける
まるで田んぼのお米のような、自然からの贈り物のような気がします。


出来上がった糀。
味噌を作りますが、まずは甘酒で頂きます。

糀菌がビタミンも、アミノ酸もたっぷりにしてくれる「飲む点滴」。
とても気に入っています。








 
 

 

 

 

 
昨日の朝、本当に久々に氷点下7度まで下がりました。

冬の間、畑はお休みです。
平年ならば畑の表面の土は固く凍りついて作物はじっと春まで耐えています。
だから畑から食べ物を得ることはできません。

 
 
そんな時に役に立つのが保存食。

 
秋に収穫した小豆を、きちんと天日に干して乾燥させておけば何年も保存できます。
コトコト1時間、お鍋の中でゆっくりと柔らかくなっていきます。
少し蒸らした後で砂糖を入れたら手早く混ぜて完成。
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一粒はとても小さいのに、集まれば美味しい味になってくれて。



 
 
 
冬前に収穫した大根も、姿かたちを変えて役に立ってくれます。
 
2週間天日によく干して、程よく水分が抜けたら米糠と漬けます。
 
それから2ヶ月後、
樽のフタを開けるとふわっと香ってきます。
上手く漬かっているかと覗く瞬間。





今年はこれでもかってくらい、ギュッと重石を乗せてみました。
それが良かったみたいで、いつもより香りよく漬かってくれました。



人には出来ない発酵のチカラ。
日々の食事を豊かにしてくれます。


 
収穫して半年も経ったジャガイモも元気です。
芽がたくさん出てしまって。

丁寧に調理して美味しいごはんになってくれます。