里山の裾を縫うように田んぼが続いています。
今の時期は太陽の角度が低くて、
ほとんどの時間が影になる寒い場所です。
ここはいつも春まで雪が消えないのに、
今年は、雪どころか雨が多くてすっかり溶けてしまっています。
畑で冬を越す作物もこの気温にびっくりしているかもしれません。
いつもならマイナス10℃以上に下がって、
凍てつく土で浮き上がる根を懸命にこらえないと生きていけないのに。
幼い小麦が青々としているし、
春に新しい葉を食べるつもりで残している菜花は、
霜がないので痛まずに、この時期に摘み取って食べれています。
冬は冬らしくあってほしい。
そうでないと、あの夏の酷暑のさらに上なんて想像もできません。
人は食べ物を食べないと生きていけないのに。
あまりの極端な気候の変動は作物が育つことを難しくしてしまう。
そんなことを考えさせられる今年の冬です。