COPE (KU Plankton Lab)

COPE (KU Plankton Lab)

絶滅危惧研究室の営みをつづるブログです

こんばんは。主宰です。

 

水産学部の教務はまだ夏休みですが、9月になると研究科の集中講義・オープンラボなどがあったり、研究のための会議・学会がたくさん開催される時期になってきました。先日は、水圏科学分野で取り組んでいる共同研究の技術会議が、水産学部図書館セミナールームで開催されました。

午前中は、予算や課題の計画について協議され、今年度中に達成しなければならないこと(つまり宿題)を確認しました。この宿題がとても多くて、まるで夏休み終わり間際に宿題に追われている小学生みたいな感じです。午後は、学生さんにも来てもらって、研究成果についての報告に終始しました。流れ藻の集団をどうやって衛星画像で捉えるか、そしてこれらが流れてくる様子をどのように予測するかについて、参加者全員で協議しました。その後には、この共同研究で得られた成果について、報告してもらいました。

1.坂野紬(鹿児島大学水産学部国際食料資源学特別コース3年):モジャコ漁支援ツールの社会普及と効率化

2.井上遥樹(鹿児島大学大学院農林水産学研究科1年):流れ藻に付随する生物群集

3.後藤慎之介(鹿児島大学大学院農林水産学研究科1年):流れ藻に随伴するモジャコの成長

4.山口和貴(鹿児島大学理工学研究科2年):鹿児島湾モデルの概要と機能

5.喬煜翔(鹿児島大学水産学部特任研究員):ゴマサバの漁場予測モデル開発

どれもこれも、かなり聞きごたえのある内容で、素晴らしかったです。どの内容でも、コンピューターを駆使した結果が含まれていて、最近の学生さんはとても賢いし、それをやるための知識・技術の習得・習熟が速いなぁとおもいました。いずれについても、学会で発表するようなので、鹿児島大学の研究レベルの高さを披露してきてください。

こちらが会議に集まったメンバーです。学生間での交流イベントもあったほうがよかったかなと思いましたが、いろいろといそがしくてそこまで配慮がまわりませんでした。

晩には、おもてだった場所ではなかなか聞けない情報などを交換するため、あやねちゃんのバイト先(GAORYU)にお願いして集まることにしました。今回もマスターやおかあさんが頑張ってくれて、参加者にはたいへん好評でした。ありがとうございます。

次回は、年末にまた開催する予定です。

 

 

こんばんは。主宰です。

 

今朝、ウェブサイトを見ていたらとても驚きました。

 

 

この杉は、白谷雲水峡ではたぶん一番お手軽に見れる巨木ですが、これが倒れてしまったとのこと。とても残念です。ここでも紹介しましたが、10年前くらいにお世話になった研究者の方々と訪れたところでもあり、懐かしい思い出の場所でした。つい先日、たまたまこちらを訪れていたので、これが最後だったとおもうとなお残念な気持ちになりました。

次があるから・・・なんて考えずに、一期一会で何事も一生懸命であるべきともおもいました。

こんばんは。主宰です。

 

かなり久しぶりに、台風が鹿児島に直撃のようです。どんどん発達しながら鹿児島に向かっており、台風の眼がくっきりとした大型台風になってきました。集中講義期間中ですが、担当者と相談した結果、台風接近中には教室での対面授業から自宅にてオンライン授業にすることにしました。27日の夕方くらいから風や雨が強くなってきて、本日28日はかなりの時化模様です。

以前、同様に鹿児島を大型台風が直撃したことがありました。この時には、水産学部キャンパス周辺が水没し、改築前のぼろい5号館では各所で雨漏りしました。雨漏りのせいで、5号館におきっぱなしだった学生のパソコンが濡れ、使えなくなったということもありましたね。本体故障よりも、卒論・修論で蓄積したデータをなくしてしまうことのほうが怖いですよね。うちの学生さんたちは、バックアップをちゃんととってるのかなぁ。

以前、こんなことがあったので、一応5号館各所の戸締りを見回りました。案の定、窓・鍵が開放されているところがあり、確認しておいてよかったです。この期間中、漁協訪問する出張が入っていたのですが、残念ながらキャンセル。観光客激増で予約すら難しくなっているホテル・レンタカーも、空しくキャンセル。急ぎの用務も終わったので、これから帰宅します。台風通過中には、何も起こらないことを祈ります。

こんばんは。主宰です。

 

鹿児島大学水産学部では、夏期になると東南アジアから修論生たちが来て、授業を受けるプログラムがあります。水産学部側からも東南アジアの様々な大学を訪問して授業を受けることができるので、交換修学プログラムのようなものです。このプログラムにおける必修科目を担当しておりますので、簡単に報告します。

この授業では、授業で使用する教材・資料だけでなく、口頭説明も全て英語にて実施されるので、日本人の受講生にとってはたいへんかもしれません。といいつつも、説明する私にとってもかなり緊張する授業で、週末の土曜日・日曜日にかなり予習をしてから臨みました。私が担当する授業では、単なる説明だけでなく、お題を与えてみんなで相談しあうグループディスカッション方式も採用しています。欧米諸国のネイティブスピーカーとこういうのに参加すると、コンプレックスを感じるほうが強くなって満足感・充実感がないのですが、東アジア・東南アジアの我々はノンネイティブスピーカーなので、みんなでおはなしの内容を察しながらという気遣いがかなり心地よくて、まあまあ楽しかったなぁというきもちになれます。

今回の受講生のみなさんは、みんなで努力しながらおしゃべりしている一生懸命さが伝わってきて、私としてもきもちよかったです。これを機会に、どんどん英会話を楽しんで欲しいとおもいます。

こんばんは。主宰です。

 

我が研究室のあるビルは、水産学部5号館になります。このビルは数十年ぶりに改築(リノベーション)となり、確か2013年から利用されていると記憶しています。私が赴任した頃のオフィスは劣悪で、ウェットラボだったせいか床はコンクリート、壁材はひび割れ、湿気が著しい部屋でした。あまりにオフィスとしてはひどいので、別の部屋に引っ越ししましたが、そちらもタイルがボロボロでコンクリートがむき出しで、いまのオフィスの半分くらいほどの広さでした。それどころか、実験室として使えるスペースはほぼ皆無で、自分のオフィスに顕微鏡を置いて検鏡するくらいしか仕事ができませんでした。

リノベーションをしてくれたおかげで、耐震がしっかりしただけでなく、台風・豪雨などにも耐えうる窓サッシが入り、エアコンも省エネタイプとなりました。このため教務・事務仕事がしやすくなり、研究のための高度な実験も可能となり、研究成果も蓄積するようになりました。改めておもいかえしてみると、昔は研究なんてできる状態でなかったなぁと涙が出そうです。

しかし、改築後3年目くらいから懸念することが起きました。研究室で主に利用する実験室の床面が、3年目くらいからひび割れはじめたのです。実験室には靴を履き替えて入室してもらっていましたし、特に床面を損傷させるようなことはやっておらず、床面全体や触れもしない棚の下までもひび割れるので、床面材の問題(初期工事の問題)であるとおもいました。これは施設担当部署が解決すべき問題なので相談したのですが、財源がなくかつ優先順位が低いとのこと。しかし、コンクリート面がむき出しになるようになっているので、早めに補修しないと躯体自体を損傷するだろうとおもいました。たぶん、他大学であれば絶対に全体の財源から補修するとおもいますが、これが認められないので、研究費の間接経費で補修することにしました。私としてはできれば大学の財源を供給してほしかったのですが、この実験室では高精度な生化学分析・遺伝子解析などをするので、致し方なく間接経費にて急遽対応することにしました。

これが補修前の状態。ひどいですよねぇ。ひび割れのところをシーリングしてもらいましたが、次々の床面材が割れたり剥がれたりして悪くなる一方です。工事のやりかたとか床面材の選定とかが悪かったのだとおもいます。

こちらが補修後の状態。柔軟性のある床面材にしてもらい、おそらくもうひび割れ・剝れなどはないかとおもいます。かなり高額でしたが、学生さんたちには普通の環境で研究をしてもらえそうです。

ただ、次から次へと懸念事項が・・・猛暑だったせいか、培養室・冷凍庫室のエアコンが壊れました。5号館南側の部屋を冷やすエアコンも故障とのこと。このセクションには、実験室だけでなく学生居室もあります。この猛暑下でエアコンなしの環境は、最悪ですよね。とりあえず、エアコンが故障していない部屋で仕事をしてもらうように案内しています。できるだけ早く改善します。