午後のひとときに、数学の図形問題のどっちがでかい問題を考えてみる。



上図のように、正七角形に内接する正六角形を描いたとして、

面積比を求めよ。

高校生以上向けですね。



シンキングタ~イム

 

 

出来るだけ、物事を簡単に考えたい場合、何を基準にするのが良いのだろうか。

 

正七角形の一辺の長さ、というのもあるが、正六角形の一辺の長さの方が解りやすいと判断して、正六角形の1辺の長さを1として、正七角形の一辺の長さを求めて、大小比較をすることにします。

 

 

さて、どうやって求めましょうか。

 

簡単な方から考えてみます。

 

ブルーの正六角形の方が簡単です。

 

 

オレンジの三角形について考えます。

 

正六角形の内角は

2π/3

よって、オレンジ色の三角形の仰角は

(π-2π/3)/2=π/6

正七角形の内角は

5π/7

オレンジ色の三角形の残りの角は、

π-π/6-5π/7=5π/42

正六角形の一辺の長さを1として、

オレンジ色の三角形の正弦定理を使い、

正七角形の一辺の長さbを求める。

1
sin(5π/7)
b/2
sin(5π/42)

b/2=sin(5π/42)/sin(5π/7)
b=2sin(5π/42)/sin(5π/7)

 

 

続いて、ピンクの正六角形を求めてみる。

 

 

グリーンの三角形とイエローの三角形の正弦定理を用いて考えます。

 

グリーンの三角形は二等辺三角形なので、底角は、

(π-5π/7)/2=π/7

正六角形の内角は、

2π/3
イエローの三角形の左上の内角は、

π-π/7-2π/3=4π/21

残りの内角は、

π-4π/21-5π/7=2π/21

正七角形の一辺の長さrは、
グリーンの1辺の長さgと、
イエローの一辺の長さyの、
和としてを求める。

1
sin(5π/7)
g
sin(π/7)

g=sin(π/7)/sin(5π/7)

1
sin(5π/7)
y
sin(2π/21)

y=1sin(2π/21)/sin(5π/7)
r=g+y

=sin(π/7)/sin(5π/7)+sin(2π/21)/sin(5π/7)
=(sin(π/7)+sin(2π/21))/sin(5π/7)

 

 

b=2sin(5π/42)/sin(5π/7)

r=(sin(π/7)+sin(2π/21))/sin(5π/7)

それぞれの正六角形の辺の長さを1としたときの正七角形の辺の長さが三角関数を使って表すことが出来ました。
求めたいのは正六角形同士の面積比なので、

r2:b2=4sin2(5π/42):(sin(π/7)+sin(2π/21))2

となります。

 

 

さて、この図形問題ですが、内接する正六角形は最大ではありません。

もし、最大の正六角形にしたならば、また違った答えとなるのですが、おそらく面積比はもっと複雑になることでしょうね。

 

 

ではでは