東直子著《いとの森の家》
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作者が小学生の時に一年ほど暮らした福岡県糸島をモデルに描いたフィクション。
死刑囚慰問をしている優しいおハルさんのモデルも糸島に住んでおられたとのこと。

都会から豊かな自然がいっぱいのいとに越してきた4年生カナコ。
親友になった咲子やふんわり優しいおハルさんや習字の先生や同級生、近所の大人たちに囲まれて、成長して行く。
生き物の気持ちを考えること。
昔の人のおかげで今の自分がいること。
死刑はどうやって決めるのか?
など、なかなか難しいことを考える。
大人になると、「仕方ない」で済ませてしまうことが増える気がする。
初心忘るべからず(^ ^)

吉永南央著《萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ》
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76歳のスーパーおばあちゃん探偵物語。
人生の辛い経験を乗り越えて、今は一人だからこそ65歳で夢だったコーヒー豆と器のお店を開業し今に至る。
試飲として無料のコーヒーを飲みにお客様が来る中で、
ちょっと気がかりなことから、真相を確かめに行動を起こす草さん。
そのちょっとのことが強盗、薬物、虐待など結構大きな事件にぶつかったりする。
草さんが人生経験の厚みと洞察力で解決!
でも、調査中に徘徊老人と間違えられたりすると、ガッカリする人間臭さも親近感が湧くと共にお年寄りとの接し方を考えさせられた。
彼女のスーパーなとこは、現代にもついていく努力を怠らないところ。携帯は持ってるし、パソコンもすでに習って、ホームページですら作ろうという勢い。
一生勉強って大事と思った。
最後の「萩を揺らす雨」の草さんの情に深い女っぷりは個人的にとても共感。
シリーズが続くらしいので、そちらも読んでみたい。
群ようこ著《へその緒スープ》
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久しぶりの群さんの本。
人の毒毒毒の短編集。
どの話も、人間の悪を煮詰めて取り出して作ったようで、
一つ話が終わるごとに「怖い怖い怖いっ!」ぞわってする。
霊系よりも極悪人よりも怖いのは、悪を潜ませつつここぞという時に毒を爆発させたり、じんわり日常に溶け込ませながら毒を垂れ流す近しい人なのかもしれない。と思わされる。
山本幸久著《ある日、アヒルバス》
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バスガイド5年目のデコちゃんの奮闘記。
デコの心の声やお客様、先輩、同期、新人に言えない心のツッコミが常時笑えた。
一生懸命なのがカワイイ。ちょっと涙ぐまされるエピソードもあったり。
仕事の同期は友だちじゃないけど同志なとことか、
教えることで自分も育つってのもうなづける。
なんか頑張ろって思えるお話だった。

このお話の前に山本幸久さんの凸凹デイズを読んでいたので、
アヒルバスのキャラクターは凹組のウラハラが書いたとか、
慈極園ジェットコースターが出てきたりで、
おーー!リンクしとる~という密かな感動も楽しかった。
小川洋子著《最果てアーケード》
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不思議でこだわりのモノを扱う小さな専門店が並ぶ小さなアーケード。
レース店、紙店、ノブ店、義眼店、輪っか屋ことドーナツ店、勲章店、軟膏店。
アーケードの大家の娘を中心に、それぞれのお店のお客さまエピソードが静かに繰り広げられる。

不思議と気持ち悪いの境をうまく操り、静かに再生していく感じのお話だった。
さすが、小川洋子さん。