●くるる(代理:本多正信)
「陽泰院さんについて書かれた考察ブログがあったはずなんだけど、探しても見つからなくて困ってます。
どうもくるるです」
●吉乃ちゃん(嫁)
「綾御前さんと陽泰院さんですか……。
また古い武将の考察するんですね」
「IXAブログあるあるなんだけど、古い記事ってホントに見つからないんだよね。
正直陽泰院さんとか9鯖で自合する人が少ないから使える武将じゃないんだけど
サブでやってる17鯖とか見てると初心者の人も結構いるみたいで、もうすぐ復刻祭もあるしちょうどいいかなと思ってさ」
「まあ更新しないよりは何でもいいので更新した方がいいですからね」
「綾御前さんの初期スキルも陽泰院さんの初期スキルも『いくさぶるのスキル講座』に詳細が書かれている。
まず綾御前さんの初期スキル『義神ノ抱擁』について、これは同系統スキル『幻惑の瞳術』の項目を見ればいい」
「これをまとめるとこんな感じですね」
・攻撃側総攻撃力の一部を自身の防御力に加算する
・兵科相性補正の影響を受ける
・武将スキル、部隊スキル、拠点ボーナスの影響は受けない
「次に陽泰院さんの『嫐討ち返し』についても見ていこう」
「まとめるとこんな感じです」
・攻撃側総攻撃力の一部を自軍の総防御力に加算する
・兵科相性補正の影響を受ける?
・敵が2部隊同時攻撃の時のみ発動
「こうするといくつか疑問が生まれる。
例えば陽泰院さんの説明で『相手部隊の総攻撃力(兵科相性補正による効果をすべて計算したもの)のX%を~』とあるが、そもそも兵科相性補正の影響を受けるのは総防御力であって総攻撃力は相性補正の影響を受けない」
「おそらく防御側が影響を受けるんでしょうけど確かめてみてもいいですね。
他にも陽泰院さんのスキルで総防御力が自軍に加算されるとありますが、これが『人数で按分されるのか火力で按分されるのか』というのも気になるところです」
「他にも『本丸防御陣形1・2列目の1.5倍効果は拠点ボーナスに含まれるのか』とか
『覇謀海神のような総防御力に干渉するスキルの影響は受けないのか』とかも調べてみようかな」
「検証内容としてはこんな感じでしょうか」
【検証1】防御力はどのように加算されるのかの検証
・陽泰院の加算は人数按分なのか火力按分なのか
・綾御前の防御力が本人のみに加算されるか
【検証2】兵科相性補正の影響についての確認
・おそらくどちらも相性補正の影響は受けるが一応確認
・兵科相性補正系スキル(皎月院等)との影響確認
【検証3】総防御力増加系スキルとの影響についての検証
・覇・毛利元就やシクレ極・山中鹿介の効果を受けるか
【検証4】拠点ボーナスの影響確認
・陽泰院は拠点ボーナスの影響を受けるか
・綾御前は本丸陣形の1.5倍効果の影響を受けるか
「まあこんなたくさんの検証を1つの記事にまとめるのは不可能で、このブログの更新頻度から考えて後半の検証ができるのは何年後になるか分からないけどとりあえず始めよう」
「もうちょっと更新頻度を上げる努力をしてください……」
【検証0】被害兵数と武将火力の関係について
「今回の検証のように"総火力"ではなく"武将単位の火力"を報告書から算出するためには『兵損逆算法』という手法を使う必要がある。
これは武将単位の被害兵数から武将単位の火力を出すという方法なんだけど、この説明をしようとすると非常に長くなる。
なので一旦、綾御前さんと陽泰院さんのことは頭から抜いてほしい」
「いきなり話が脱線しそうな雰囲気ですけど大丈夫でしょうか……?」
「『被害兵数と武将火力』の関係を説明するためにこんな部隊を用意した。
九戸さんを12模倣した部隊で兵科は穴太衆を積んでいる。
ただフル兵では積まず2000~4000の差を付けることで武将単位の火力を可視化しやすくしている」
「まずは普通に素防とスキル効果から各武将の防御力を計算してみましょう。
名声が283あったため名声効果の3.83%も加えると各武将の火力はこのようになります。
火力率は『総防御力に占める各武将火力の割合』ですね。
最も指揮兵数の多い九戸さんが33.3%で最大、最も指揮兵数の少ない服部さんが16.8%で最少となっています」
■素防とスキルから算出した武将火力と火力率
「ではここに攻撃力2000万の部隊を当ててみる。
すると当然報告書には自軍の総防御力と各武将の残兵数が出てくる。
この1枚の報告書から各武将の火力を計算してみよう」
「まずは指揮兵数と残兵数から各武将の被害兵数を計算します。
これから武将火力が計算できるんですか?」
■指揮兵数と残兵数から算出した被害兵数
「さらに『全被害兵数に対する各武将の被害兵数』を計算して、これを被害率と呼んでみよう。
最も火力の高い九戸さんの被害率は17.5%と最小で、最も火力の低い服部さんの被害率は34.7%で最大となる」
■被害兵数から算出した被害率
「『火力の高い武将ほど被害が少なく、火力の低い武将ほど被害が多い』というIXAの原則通りの結果ですね」
「次に先ほど計算した被害率の逆数を計算する。
そして全武将の被害率逆数の総和を計算する。
この報告書だと17.2になるね」
■被害率から算出した被害率逆数とその総和
※被害率逆数 = 1 ÷ 被害率
「では被害率逆数の総和(17.2)に対して、各武将の被害率逆数が占める割合を計算しよう。
便宜上、この値を被逆率と呼ぶ。
この被逆率、つまり九戸さんの33.3%や服部さんの16.8%ってどこかで見た数字じゃない?」
■被害率逆数から算出した被逆率
被逆率 = 各武将の被害率逆数 ÷ 被害率逆数の総和
= 5.723(九戸) ÷ 17.6(被害率逆数の総和)
= 0.333
「先ほど素防とスキル効果から算出した火力率と全く同じ値ですね!」
■素防とスキルから算出した武将火力と火力率
「つまり、報告書の被害兵数から算出した被逆率とは各武将が総防御力に占める割合(=火力率)と一致するわけだ。
言い換えれば、被逆率に総防御力を掛けてやると各武将の火力が分かる」
■被逆率と総防御力から算出した武将火力
「報告書で切り捨てられた63.8万分の誤差はありますが、報告書の被害兵数からでもかなり正確に計算できていることがわかりますね」
【検証1】防御力はどのように加算されるのかの検証
「さて、本題に入ろう!
先ほどの部隊から服部さんと綾御前さんを入れ替える。
武将防御力に若干の差はあるものの、統率・兵科・スキル・指揮兵数は全く同じ。
つまりここで出た差が綾御前さんの初期スキルによる差になる」
「ではここに、先ほどと全く同じ部隊(4武将1合流攻撃)を当ててみます。
綾御前さんの初期スキルにより総防御力は500万(2000万÷4武将)上昇しているのがわかります」
「先ほどと同じ方法で被逆率から武将火力を求めてみる」
■綾御前さんを加えた部隊の武将火力
「報告書に載らない十万以下の位の誤差で微妙に差がありますが、九戸さん・池田さん・今川さんの火力は変わりませんね。
逆に服部さんと綾御前さんを比べると500万ほど火力に差が出ています」
「『幻惑の瞳術』の解説にあった『発動武将の防御力に加算する』というのがまさにこれのことだね」
「では次に陽泰院さんの検証ですね。こちらも初期スキル以外が同じ条件になるように検証します」
「スキル発動条件が2合流である必要があるので、攻撃側はさっきの部隊に加えて兵1で火力の乗らない部隊を追加し自合した。すると出てきた報告書がこれ」
「こちらも総防御力は半蔵さんの時と比べて500万(2000万×0.25)上昇しています。
ただ武将火力を見てみると全体的に上昇しているように見えますね」
■陽泰院さんを加えた部隊の武将火力
「では半蔵さんの時と比べて各武将がどれくらい火力が上昇したかを見てみよう。
さらに各武将の増加火力の割合を出してみると、九戸さんが33.4%、陽泰院さんが16.5%となっている」
「これはほぼ先ほど出した火力率と一致しますね。
つまり陽泰院さんの初期スキルによる増加分は人数按分ではなく火力按分なんですね」
「もっとわかりやすく言うなら、『陽泰院さんのスキルは強い武将をより強化するスキル』と言ってもいいかもしれない」
「さて……。問題が起きました」
「まあ正直書いてて薄々は気づいてたよ」
「アメブロさんの文字数制限に引っかかったため、今回の記事は以上となります」
「やりたい検証の下準備でPart1が終わっちゃったんだけど……」
「『綾御前さんのスキルは綾御前さんのみにかかり、陽泰院さんのスキルは自軍で火力按分される』という話をこれだけ長ったらしく書けるのはある意味才能だと思いますよ」
「そんな才能があるなんて照れるな……」
「褒めてないです」
「文字数の制限が来た以上は仕方ないので今日はこの辺で。
Part2は枠だけ取って何も書かずに非公開にしてますが、公開されたら下のリンクから飛べると思います。
何週間しても飛べなかったら書くのに飽きたんだなと思っていただいて。
どうしても気になる人はサポセンに問い合わせれば答えてくれると思います!」
「いやいや、さすがにPart2は書きましょう……」
「ということで今日はこの辺で!おつした!」
「お疲れ様でした」
■Part2 兵科相性補正編
■Part3 バフ・デバフスキル編
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