◆ギブ&テイクの私の価値観!
ギバー&テイカー&マッチャー
について思うこと〜
『GIVE&TAKE 「与える人」
こそ成功する時代』の話を聞いて。
ご存じのお方も多いと思いますが、私も最近、学びました。
先日、アダム・グランドさんの『GIVE&TAKE』の話を目にしました。
『GIVE&TAKE〜「与える人」こそ成功する時代〜』
この本の中では,
・「与える人(ギバー)」
・「受け取る人(テイカー)」
・「帳尻を合わせる人(マッチャー)」
の三つに人の特性を分類しています。
そのような特性を持つ個人が、どのような行動をとるのか、それがどう相手に影響を与えるのか、についていくつかの事例をもとに分析しています。
●ギバーはテイカーに搾取され、
●短期的にはテイカーが最も得をする、
●長期的にはマッチャーが良いなど、
ペイフォワードの生き方を志す人にとって示唆に富んだ内容となっています。
私自身は今まで、自己犠牲的なギバーの一面が多々あったなあと、なるほどと思いながら聞きました。
小さな頃から、キリスト教の自己犠牲的な愛について学んでおり、心に染みついていたからです。
最近まで、相手に与え続ければ、いずれ何らかの形で帰ってくると思っていました。
確かに、期待以上に返ってきたことも沢山あります。
しかし、聖書の
「与え続けなさい、そうすれば与えられます。」
という言葉があり、とても好きな言葉なのですが、
中には、
「 与え続けなさい。そうすれば吸い取られます 」
という人が実際にいるんですね(笑)
笑い事ではないですが、実際に結構います。
いわゆる、テイカー、くれくれ人間。
与えようとしない人。
「戦略なきギバー」は捕食されるが、広い視野、高い視座を持ったギバーは高いパフォーマンスを発揮する。
この本のメインメッセージは、「どうすれば戦略的なギバーになれるか?」ということではないでしょうか。
1. ギバー、テイカー、マッチャーの3分類
その内容に入る前に、まず「ギバー」「テイカー」「マッチャー」について簡単に紹介します。
●ギバー・・・人に惜しみなく与える人。自分を犠牲にしてまで人に尽くす自己犠牲型のギバーと相手によって自分のスタンスを変化させる他者志向型ギバーがいる(本書では他社志向型ギバーを最もパフォーマンスの高いギバーとして提示しています)。
●テイカー・・・真っ先に自分の利益を優先させる人。与えるより受け取ることの方が多くなるように行動する。愛想が良く気前が良いテイカーもいるが長期的に見て自分がどれだけ受け取れるかで自身の行動を決めている。
●マッチャー・・・損得のバランスを考える人。相手によって自分のスタンスを変えていく。相手がギバーならギバーとして振る舞い。相手がテイカーならテイカーとして振る舞う。与える量と受け取る量の一致を目指す。
これがアダム・グラントさんの三つの分類です。
2. 「〜「与える人」こそが成功する時代〜」
では、この本の副題である「〜「与える人」こそが成功する時代〜」とはどういう意味でしょうか。単純に理解すると、ギバーがこの三つのグループで最も成功する可能性があるという意味に理解できます。実際、そういう意味なのですが、ニュアンスが少し一般的な解釈と違います。
アダム・グランドさんは、看護師やエンジニアの方を対象に調査を行い、それぞれの仕事の成果をギバー、テイカー、マッチャーごとに測定しました。
その結果、三分類の中で最も仕事の成果が悪かったのは、予想に反して、ギバーとしての特性が高いグループでした。
実は、ギバーは自分の仕事を後回しにして、人の仕事を手伝ったりするので自分自身の仕事のパフォーマンスはそれほど高くないことがあります。
(過去の私です)
二番目に、パフォーマンスが高いのは、テイカーでした。
テイカーは、最初は自分が有利になる状況を作り出すので短期的には高い成果を出すのですが、長期的に見た場合、徐々に敬遠されていくのでパフォーマンスが下がっていきます。
では、残ったマッチャーが最もパフォーマンスが高いのでしょうか。
実はそうではありません。
最もパフォーマンスが高かったのは、同じくギバーでした。
(ここら辺の話は、TEDでも述べているのでそれを見てもいいかもです)。
マッチャーは相手によって行動を変えることによって、自分の仕事を順調に進めつつ、相手が手伝ったら自分も手伝う。自分が手伝ったら相手が手伝ってくれることを期待するという関わり方で、自身のパフォーマンスを維持していました。その点で、マッチャーは中期的な人間関係においては最も成果を出す可能性があると言えます。
しかし、長期的な関係性で見た場合、最も成功しているグループはギバーであり、与えることで短期的には自分のパフォーマンスが損なわれているように見えるけど、長期的に見るとそのような振る舞いで培った信頼が人的、技術的な様々なネットワークを形成に貢献し、自分の評判やチームとしての成果の向上させる要因になるという成果の流れです。
ギバーは、限られたパイを奪い合う思考ではなく(テイカーやマッチャーに多い)ではなく、全体に共有されたパイを拡大することに重きを置きます。
なので、自分がどれだけ多く受け取れることができるかよりも、長期的には自分が所属しているコミュニティの全体のパイをどれだけ大きくすることができるかに関心があり、全体のパイが大きくなった結果として自分自身の成果もより発揮されるという流れです。
しかし、上記のギバーのあり方は理想的な状態においてのギバーとしての振る舞いであり、愚直にギバーとしてのあり方を実践するだけでは、テイカーに搾取されてしまいます。その点が、最もパフォマンスの高いギバーと最もパフォーマンスの低いギバーを分ける戦略なのです。
3. ギバーとしての生存戦略
それでは、最も成功したギバーと最も成功していないギバーの違いは何でしょうか。
本書では、「自己犠牲型」か「他者志向型」の違いとして述べられていました。
「自己犠牲型」の場合、テイカーの食い物にされることが多く、自分がどれだけ尽くしてもその見返りが返ってこないこと(もともと見返りを求めていないことが多いですが)によって、自分の努力が成果には反映されないという状況が発生します。
また、自分を犠牲にして人に尽くすことによって燃え尽きるギバーもいます。
これが、一見、理想的なギバーとしての行動が成果を上げづらい理由です。
「他者志向型」の場合、こちらも最初はギバーとして与え続けるのですが、相手がテイカーの場合、自分の関わり方をマッチャーに変更します。そうすることで、誰に与えるべきか、そして誰とは関わらない方がいいかを選択しています。
マッチャーとして振る舞うことで、自分が与えた分に対してテイカーから何もない場合は、そこで与えることをやめます。
自分の限られた時間とリソースを注ぐべき人に注ぐことで、信頼を構築しつつ成果にも反映させることができるのです。
また、ギバーの行動原理は相手が喜ぶことという理由が多いので、ちゃんと自分の行動の結果がわかるマッチャーかギバーと関わっている方が、エネルギーが循環し、また与えるという行動につながるので、さらにパフォーマンスが高まっていくという流れです。
4. まとめ
以上が、『GIVE&TAKE』の私的なまとめです。
テイカー、マッチャー、ギバーの三つで人の特性が分類されています。
自分の事しか考えないテイカーの人は、適度な距離感で、わざわざ嫌われるのではなく、適度な距離を置く。
(わざわざ、揉めたり裁判にならないように、中傷や批判ばかりしてくる人を見極めたら距離を置く)
マッチャーとしては、例えば、バイトくらいの関係性かなと個人的には思ってます。
いつ辞めるかわからないけど、簡単には辞めれないないので、ある程度の人間関係をきちんと構築し、自分が所属するコミュニティにおいて自分の見られ方を気にする関係性がマッチャーとしての色が出やすいのかなと思います。
最後に、ギバーは、仕事などの関係性であると感じています。
多くの人は、自分が搾取されていると思っても、ギバーとして振舞っていますことが多いのではないでしょうか。
他者志向型のギバーとしての振る舞いも、現実的な手段として持っている方が、状況に応じて対応できると思います。
5. 個人的に思うこと
私自身は、3000人以上の方々と関わらせて頂き、
ある意味時間を削って、本当に多くの方に、
話すことに関するアドバイスを行っていました。
ボランティアにも沢山参加しましたが、やはり自分自身が余裕がないと
本当の社会貢献は難しいのも経験しました。
50歳となって、自分の時間には限界があることも感じています。
今後、テイカーの方は避け、ギバー、マッチャーの方と、
レッスンや、仕事を一緒に出来るご縁があればと、思います。
私も相手の方に貢献できるようにしていきます。
今回の、ギブアンドテイクの話は印象に残りました。
以前に、相手の方に、敬意を払う。
ということを書きましたが、
お互いが、尊敬や敬意を持って接していける人間関係を構築できればと思います。
搾取、ではなく、与えあえる関係。
レッスンを受けられる方に、私の価値観、考え方を知っておいていただければ幸いです。
ギバー、テイカー、マッチャー、皆さんはいかがでしたか?
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