こんにちは、語源大好き・きんぞうです。今、テレビの画面には、「大雪注意!」の文字が出ています。JPCZなるものが日本に襲い掛かっているとのこと。寒さも気になるもののJPCZ=日本海寒帯気団収束帯(かなり意訳された名称ですが)、に気持ちが向いてしまうのは私だけでしょうか。グーグルと、Japan sea Polar air mass Convergence Zoneの頭辞語(acronym)とのこと。convergence を引いてみると「一点への集中・集合(状態)・合流地点」などの意味が書かれていました。動詞は converge で、参照すべき語として verge が紹介されていました。

2つのverge

昔、We were on the verge of bankruptcy. 私たちは破産寸前だった の例文で覚えた verge = 端・ふち・へり が浮んできました。

もうひとつの verge では〈太陽が〉沈む・傾く・向かう となっていて、両方の語源が、最終的には to turn, bend になることが分かりました。

converge は“(ふたつのものが)曲がって一緒になる”

ここまで来て、JPCZが腑に落ちました。新聞を読んでいてもよくこんなことが起こります。本題が全く進まないのですが、結構、楽しい世界だと納得しています。

このverge は、2024年9月13日の第一首

一年が 回ったんだね Anniversary / vers, vert = to turn

で取り上げた語幹 vers, vert の変化形です。

この語幹を持つ語をご紹介する時に、converge, divergeも含めるかを考えたのですが、使用頻度が高くないと思い省きました。それが、この寒気到来で登場してきましたので、その感激を前書きとして書かせて頂きました。

気が済みましたので、今回の本題へ(短めに、笑)

神様が 息を吹きかけ inspiration

inspirationの分解から掛かりましょう。

 

inspiration = in- + spir + -ation

in- = 中へ

spir = to breathe = 息をする

-ation = 名詞語尾

 

日本語としての「インスピレーション」では、主に「霊感・閃き」のようなニュアンスとして使用しているように思いますが、英語にはこれらの意味の他に「激励・鼓舞」なども入ってくるようです。

霊感では、神様が人間に息を吹きかけているイメージ、激励では、周囲の人が頑張っている人に応援という息を吹きかけているイメージではないでしょうか。

では早速、inspirationの動詞形 inspire と同じように、-spireを持つ語だけを並べてみます。語源の説明と意味にチャレンジしてみてください。

 

inspire

expire

respire

aspire

conspire

perspire

transpire

__spire⇒__spirationの変化も同じ

inspire ⇒ inspiration

expire ⇒ expiration

respire ⇒ respiration

aspire ⇒ aspiration

conspire ⇒ conspiration, conspiracy

perspire ⇒ perspiration

transpire ⇒ transpiration

 

では語源の分解と意味に進んでみましょう。

 

〔語幹はすべて spire = 息をする なので省略〕

inspire = in- = 息を吹き込む

expire = ex- = 息が出ていく=期限が切れる

respire = re- = 何度も息をする=呼吸する

aspire = ad- = 何かに向けて息をする=切望する

conspire = con- = 一緒に息をする=共謀する

perspire = per- = 何かを通して息をする=汗をかく

transpire = trans- = 何かを越えて息をする=排出する

 

expireとtranspire では、接頭辞の最後の音と語幹の先頭の音が同じために-s-が省略された形になっています。

 

如何でしたか。分解と意味の間に納得性があったりなかったりするのは語源あるあるですので、大きな心で包んでいきましょう。分解する目的は語源の説明ではなくイメージを残すことですので。

息を一杯吸い込んだ状態が「スピリット」

「意気・気迫」などの意味で使われるspiritもこのグループです。そこから「スピリチュアル= spiritual = 精神の・霊的な」へとも展開していきます。その他に、

dispirit = …の意気をくじく・落胆させる

esprit = 機知・才気(esprit de corps = 団結心)

spiracle = 通風孔・空気孔 (-cle は“小さい”の意)

 

如何でしたでしょうか、

神様が 息を吹きかけ inspiration

はお楽しみ頂けたでしょうか。どうか expiration date(賞味期限)が過ぎない内にご賞味頂けると幸いです。

 

では、また次回、お会いしましょう。

〔編集後記〕

夜のニュースでは、各地の降雪が報じられています。JPCZを前書きで取り上げましたが、今回の積雪が災害級にならないことを祈るばかりです。

新年、明けましておめでとうございます。

語源大好き・きんぞうです。みなさま、お正月はいかがお過ごしでしょうか。私はブログを書いています。

 

というような感じで、今年も、交野一人百首完成に向けて、歩を進めたいとおもっています。よろしくお願い致します。

 

新年ということで、今回は、世界四大文明のひとつメソポタミア文明(メソポ‘テイミア)を取り上げてみました。チグリス川とユーフラテス川の間で生まれた文明と習いました。

川と川 間の文明 メソポタミア(Mesopotamia)

まず分解して見ます。

Meso- + potam + -ia = middle + river + 名詞語尾

となります。

頭の meso- は、mid-, med, meri-, mezzo などと姿を変え、彙に登場してきます。接頭辞 meso- については、2025年2月14日のブログで扱っていますので、ご参照頂けると幸いです。

人と事 間に居るのが mass media / med, mid = middle  

potam = river

ChatGPTに「語幹 potam を持つ語を教えて」と問い掛けたところ、次のような語が返ってきました。

 

hippopotamus(カバ)

potamic(川の、河川の)

potamology(河川学)

potam(川)+-logy(学問)

potamogeton(ヒルムシロ属)

potamoplankton(河川プランクトン)

フォームの終わり

私がよく使う語源のサイト ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARYを見てみてもこれらが限界という感じです。

今年の干支「午」

なぜメソポタミア文明を使ったか、そうです。今年の干支・午に辿り着くことを目指していました。

Mesopotamia ⇒ potam = river ⇒ hippopotamus 河馬

hippopotamus : hippo = horse

「カバ」を漢字で書くと河馬。すなわち、川の馬。

「川」は Mesopotamia で登場した potam。

そして、カバの頭 hippo が馬なのです。

カバは口語では「ヒッポ」と呼ばれることもありますが、語源で見ると、カバを見ながら「馬!」と呼んでいることになります。

 

こちらもChatGPTに聞いてみると次のような語が出てきました。

 

hippodrome(競馬場)

hippo(馬)+dromos(走る)

hipparch(騎兵司令官)

hippology(馬学)

hippophile(馬好きの人)

hippocampus (タツノオトシゴ・海馬)

hippocras(香辛料入りワイン:中世)

hippotherapy(乗馬療法)

Hippopotamidae(カバ科)

hippocampal(海馬の)

 

 今日は、登場頻度が決して高くはない語幹 potam = river と hippo = 馬を取り上げました。

 

では、最後に、次の英語への変換に挑戦してみてください。

「今年は、日本の干支で、午年です」

干支 = zodiac

子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥と続く干支。英語にすると zodiac となります。見えてこられたでしょうか。動物園 = zoo がいます。動物学は zoology。zoo, zo に animal という意味が隠れています。

 

では、「今年は、日本の干支で、午年です」の英語版を。

This year is the Year of the Horse in the Japanese zodiac.

 

「干支」を英語で表現する機会は滅多にないでしょう。でも、語源の視点で zodiac を見ておくと、呼び出し可能な語彙になると体験として確信します。

では、また次回お会いしましょう。

〔編集後記〕 

今年も月2回のペースで、語源の知識を俳句に乗せてお届けをしていきます。今年も、末永いお付き合いをお願い致しま

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。夕方の散歩をしていると、「一学期より下がっていたね」の声。お子さんに話しかけるお母さんでた。終業式で二学期の通信簿が手渡されたのでしょう。日本全国で、こんな言葉が交わされているのだろうなと感じました。

 

さて、今年もあと1週間、子供たちにとっても、大人にとってもイベントの多い時期になりました。そこで今日は、event に登場する語幹 ven, vent = 来る を取り上げてみます。

 

まずは俳句の解説から。

便利だね みんな来られる コンビニは

コンビニは略語ですが、元となるconvenience store は英語圏でも使われる正しい英語です。「便利な」を意味する形容詞形convenientで解説します。

 

con- + veni + -ent = 一緒 + 来る + 形容詞語尾

 

コンビニをよく見かけるのは駅前ではないでしょうか。

convenience store = 便利な店 ですが、語源まで遡ると、convenience store = みんなが一緒に来られる店、となります。

vene, veni, ventで登場

では、よくventやveniの形で登場するこの語幹を持つ語をご紹介していきます。分解して意味と関連付けることができるか挑戦してみてください。形を意識して並べてみます。色々なレベルが混ざりますが、がんばってください。

 

event, eventful, eventual, eventually, prevent, invent, inventory, advent, adventure, circumvent, avenue, venue, revenue, convene, convention, intervene, intervention, contravene, souvenir

 

如何でしたでしょうか。では、早速、分解と意味に進んでみます。(語幹 vent はその意味 come と表記します)

 

event                 ex- + come             

- - - - -外に出てくるのが「イベント・結果」 

eventful            event + -ful            

- - - - -出来事が一杯だから「多事な・重大な」

eventual           eventの形容詞      

- - - -  外に出てくるのが「結局の」

eventually       eventual の副詞   

- - - - -「結局の」から「結局」

prevent             pre- + come            

- - - - -先に来て、「邪魔をしたり予防したり」

invent                in- + come       神様の発想が

- - - -  エジソンの頭に入ってきて「発明する」

inventory         in + come + 名尾    

- - -  - 入って来るものを収めたものが「在庫」

advent               ad- + come            

 -- - - - …に + come         だから「出現」

adventure        advent+ 名尾    考えるだけでなく

- - -  - -来てみて初めて「冒険」

circumvent      circum- + come    

 - - - - - -回って来るから「回避する・一周する」

avenue               ad- + come             

- - - - - -  …に来る道なので「通り」

venue                  come                     

- - - - -  どこに来るのかと言うと「開催地」

revenue              re- + come          

- - - - -- 戻って来るから「歳入・収入」

convene             con- + come        

- - - - - -みんな来るから「招集する・会合する」

convention       convene の名詞  

- - - - -「会議」を何度もやっていると「因習」

intervene           inter- + come       

- - - - - - 間に来る、だから「介入する・仲裁する」

intervention     intervene の名詞形

contravene       contra- + come    

- - - - - -反対に来るだから「違反する・反論する」

souvenir             sub- + come   訪れた場所が

   - - - - -潜在意識に現れて来るような「お土産」

 

如何でしたでしょうか。上手く分解は出来たでしょうか。「分解はできるが意味に繋がらない」とおっしゃる方もおられることでしょう。あまり神経質にならずに、曖昧さも楽しむくらいの気持ちでいきましょう。

 

今日の

便利だね みんな来られる コンビニは

が31首目。交野一人百首完成まで、あと69首(三年弱)です。まだまだ続けます。
来年も、お付き合いください。

では、よいお年を。

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。「今年一番の冷え込み」という言葉が、天気予報で流れていました。冬の訪れ歩調を合わせるように、インフルエンザが大流行し、学級閉鎖や学校閉鎖が起こっています。ここでも、やはり、手洗・うがい・マスクが基本のようです。

influenzaとinfluence

「インフルエンサー」という言葉はよく耳にします。SNSなどで影響力の大きな発信をする人、そんな定義になるでしょうか。その語の基となっている influence = 影響 と influenza = インフルエンザ、はとてもよく似ています。

実は、influenza はイタリア語(大本はラテン語)に起源があり、語源は、influence そのものです。

そこで、influence を分解すると

in- + flu + -ence = 中に + 流れる + 名詞語尾

全体で「流れ込んでくるもの」となります。 

昔、病気は星の影響で“流れ込んで”起こると考えられていたようです。その後、“星”が“寒さ”になり、influenza になったようです。

今日は、influence の語幹 flu = to flow を取り上げます。

冬が来て 流れ込むのが influenza

では、同語源の語を挙げてみます。意味を隠して挑戦してみてください。

 

・fluid    流動性の

・flood   洪水

・float     浮かぶ, 広がる

・flush    どっと流す, 紅潮する

・fluent  流ちょうな

・affluent                裕福な, 豊富な (af- = ad-)

・influx  流入

・efflux 流出, 発散    (ef- = ex-)

・reflux  逆流, 胃酸逆流

・afflux   充血, 殺到    (af- = ad-)

 

如何でしたか。日本語の意味にも「流」という文字が多く登場しています。語源が見えると英語への親近感が湧くように思います。

アヒルさんの保険会社「アフラック」は?

上のリストの最後の語 afflux 「アフラックス」を見てしまうと“あのアヒルさん”が浮かびました。

「お金が殺到する会社」なんだろうか、などと勘繰ってしまいましたが、ネットで調べると、

American Family Life Assurance Company of Columbus の頭字語(acronym)とのことでした。失礼致しました。

fluを見たら「流」のイメージを

辞書で調べると、上記のリスト以外にも flux, outflux, fluvial, confluence, counterinfluence, effluent など flu を持つ語が登場しています。fluは見えやすい語幹です。是非、センサーのひとつにしてみてください。

 

今日は、インフルエンザから発想を広げました。私たちの周りには語源があふれているようです。

では、また、次回お会いしましょう。

〔編集後記〕 

今日は、influenza の中の語幹 fluに「流れる・流す」の意味があることをご紹介してきました。それでは、「液体・液体の」という語はなにだったでしょうか。

そうです liquid です。

こちらも語幹 flu と同様に、ラテン語に起源を持つ語です。語幹liqu には「溶ける・流れる」の意味があります。併せて、イメージに残してみてください。このグループには、地震の後で表れる「液化現象」の「液化」も含まれています。ご参照ください。

 liquor                     液体・酒

liqueur                     キュール(蒸留酒)

liquefy                     液化する
liquefaction         液化

liquidity                  流動性・換金性

liquidate                  資産を現金化する・清算する

liquidation              清算・解散

「みなさんは、朝食は、パンですか、ご飯ですか?」

「私は米田です。よろしくお願いします。」

 

きっと、全国の多くの米田さんが使っておられる自己紹介かも知れませんが、その人の顔が今も浮かぶのは、この自己紹介の効果でしょう。

 

そこで、私の自己紹介をご紹介させてください。

「みなさん、11月23日は、何の日ですか?」

「そうです、勤労感謝の日です。」

「父の名が武三。私の誕生日が、11月23日。」

「そんな訳で、勤三です。よろしくお願いします。」

 

名字の「水守」はいつの間にか「水森」になったりもするのですが、「勤三」は強く印象に残して頂けるようで、毎年、11月23日になると、年一回のLINEやメールを頂いています。

 

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。

今日がちょうど「勤労感謝の日=Labor Thanksgiving Day」ということで、単語 labor で俳句にしてみました。

labor と labour

まずは、綴りから。labour が本来の綴りで、簡素化する動きの中で labor が生まれたとまとめることができます。

本来の綴りがイギリスで、簡素化されたものがアメリカとなります。この現象は、代表的なものでも、color-colour, favor-favour, honor-honour, behavior-behaviour, neighbor-neighbour, rumor-rumour などがあります。イギリスの労働党が Labour Partyと綴られるのも自然なことだと納得です。今回のブログでは、こだわりが必要な場面を除いては、アメリカ綴りを使用していきます。

京都で目にした「おトイレはあちら」の看板

もう数十年前ですが、京都の有名なお寺で庭を散策していた時に、〔 Labatory ⇒ 〕という看板を目にしたのを強く記憶しています。

lavatory と laboratory が混在した綴りミスですが、間違った人の気持ちが伝わってきました。

 

*lavatory      洗面所・手洗所 lavaの語源は to wash

*laboratory  実験室・研究室 語源は labor

 

lavatory の語幹 lava の語源はそのままの形で「溶岩」という意味になっています。人々の家を「流していってしまう」、そんな意味が込められているように見えます。

また、お金を湯水のように使う「気前のよい= lavish」にも登場しています。

骨折って 仕事するとこ laboratory

laboratory は「骨折って働く = to labor」と「場所を表す接尾辞 -ary, -ery, -ory」が結ばれてできた語です。先頭のlabor が見えれば、「トイレ= lavatory」との混同は起きないでしょう。

かなり大変な仕事をする、という意味をもっているため、俳句には、「骨折って」という語を上の句に入れています。

laborの仲間たち

Labor Thanksgiving Dayと私の名前から登場してもらった語幹なので、派生する語は決して多くはありませんが、labor さえ見えれば、意味が記憶に残る語ばかりです。挑戦してみてください。

laborer

laborious, laboriously

collaborate, collaboration, collaborative, collaborator

elaborate, elaboration, elaborative, elaborator

belabor

go into labor, be in labor

早速、解説へ

laborer = labor + -er ⇒ 労働する人 ⇒「労働者」

laborious = labor + 形容詞語尾 -ous

 ⇒「骨の折れる・勤勉な」

collaborate = col- + labor + -ate

                       col- = com- = 一緒に⇒「共同して働く」

elaborate = e- + labor + -ate

                       e- = ex- = 思い切り ⇒「苦心して作る」

belabor = 「強意」の接頭辞 be- + labor
⇒「長々と論じる・詳説する」

go into labor = 大変な仕事 = お産 ⇒「産気づく」

be in labor = 「陣痛発作中である・分娩中である」

 

如何でしたか。「労働」とイメージしていた labor に、「お産」の意味もあることを意識すると、どれくらいのレベルの「労働」かが想像できるように感じます。

骨折って 仕事するとこ laboratory 

味わって頂けましたでしょうか。

では、また次回にお会いしましょう。

〔編集後記〕

勤労感謝の日= Labor Thanksgiving Dayから、語幹 labor を取り上げました。「レイバー」という発音が、collaborateやelaborate では「-ラボ-」となるため、意外と見落してしまうが多いように思います。

「発音が変わるために語源が見えにくくなる」にも、是非挑戦してみてください。
例題:〔発音変化編〕各語に関連する基本単語はなに?

heal 「ヒール・いやす」⇒〔       〕

youth「ユース・若さ」⇒〔       〕

bathe「ベイズ・浸す」⇒〔       〕

weary「ウィアリー・疲れた」⇒〔       〕

答えは、

お店へと 人を引き付け attraction   tract = to draw, pull |

の編集後記の最後に付け足しました。ご参照ください。

 先日、能登半島にドライブに出かけました。地震と豪雨に見舞われた地域を実際に目で見て学ぶべきことを考えてみようと思いました。また、地元経済に少しでもお役に立てればとの思いからのドライブでした。

 

近付くにつれて、主要県道でさえ、幾度となく片側通行になる区域があり、地震から2年弱、豪雨から1年強が過ぎたとは思えない状況がありました。

 

輪島では、至るところの舗道が、車道と接するところで盛り上がっていて、地震の威力を感じました。

 

そんな中、

What attracted my attention the most is the small number of people.

 

とにかく、人を見かけないのです。外に出ている人と言えば、修復の作業員の人だったり、銀行や郵便局に出入りする人くらいだったりで、普通の生活をしている人の姿がほとんど存在しませんでした。

 

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。

能登に人が戻る日を応援しながら、今日の俳句へと進みます。

お店へと 人を引き付け attraction

「注意を引く」の英語版である“attract attention”にも登場する attract。名詞のattraction はカタカナ語として、十分に市民権を得ています。

「USJには、どんなアトラクションがあった?」のような感じでしょうか。

 

では、次の文を英語にしてみてみましょう。

 

「どんなアトラクションにあなたは引き付けられたの?」

 

Which attractions were you attracted to?

Which attractions attracted you the most?

 

答えとしては、

I was attracted to The Flying Dinosaur.  のようなものが聞けるのではないでしょうか。

 

なぜ、I was attracted by The Flying Dinosaur. ではないのでしょうか。実は、語源を丁寧に見ていくと、be attracted to … になる理由もなんとなく見えてきます。

attract = ad- + tract

語幹 tract は、tract, tra-, trac-, trea- などの形になり、「引く」を意味し、多くの語を生み出している影響力の大きな語幹です。

「引く」のイメージは、「線を引く」です。また、「線を引いて残ったもの」に焦点があてられるものもあります。

 

日本語を20個出しますので、語幹 tract = 引く・引っ張る を感じながら英語にしてみてください。

 

1.       引き付ける

2.       契約する

3.       下請け契約をする

4.       抽出する

5.       撤回する

6.       引き算をする

7.       逸らす

8.       散らす

9.       抽象的な

10.    収縮する・しかめる

11.    小道・走路・陸上競技

12.    索引者(車)・トラクター

13.    もてなす・手当する

14.    条約・約束

15.    懇願する

16.    特徴・人相

17.    あとを辿る

18.    土地・時間・管

19.    線を引く

20.    物を引っ張る

 

英語にしていきます。

1.       attract             引き付ける

2.       contract          契約する

3.       subcontract   下請け契約をする

4.       extract            抽出する

5.       retract             撤回する

6.       subtract          引き算をする

7.       detract            逸らす

8.       distract           散らす

9.       abstract          抽象的な

10.    contract          収縮する・しかめる

11.    track                小道・走路・陸上競技

12.    tractor             索引者(車)・トラクター

13.    treat                もてなす・手当する

14.    treaty              条約・約束

15.    entreat            懇願する

16.    trait                  特徴・人相

17.    trace                あとを辿る

18.    tract                土地・時間・管

19.    draw                線を引く

20.    drag                 物を引っ張る

 

〔ミニミニ解説〕

なんと言っても「トラック競技」

語幹 tract の最後の -t を省いて tract を発音すると、track が登場してきます。出どころは同じ 語幹 tract で「引く」です。
陸上競技には、トラック競技とフィールド競技があります。スタジアムをイメージすると、外側をぐるっと取り巻くように線を「引いた」場所でするのがトラック競技。その中の広場でするのがフィールド競技です。

トラック競技の語源は、「走る人が残す線」でしょうが、競技場に引かれた白線をイメージしても問題ないでしょう。

契約 収縮する

contract の代表的な意味は、やはり「契約」です。

con- = 共に、tract = 引っ張る で、「両方から(自分の有利は方へ)引っ張り合う」イメージでしょう。

 

そうなると、

Muscles contract when you move your body.

のように使われると、「体を動かすと筋肉が契約する」と混乱してしまうでしょう。

 

アクセントが後ろになりますが、語源の材料は同じです。

ただ、接頭辞の con- は「一緒に」というよりも「思い切り」という感じの強調と考えるとイメージが出てくるでしょう。

 

「思い切り引っ張る」⇒「縮む・眉をしかめる」

detractor と distracter

どちらをよく見かけているかというと、圧倒的にdistracter でしょう。

dis- は、dislike に登場する接頭辞で、反対の意味を表すこともありますが、元となるイメージは「離れる」です。

distracter = 離れたところに引き付けるもの

選択肢問題の正答以外の選択肢を意味する語です。嫌ですね。

一方、detractor は、これも「離れる」を意味する接頭辞 de- と tract がセットになって、「本来あるべき状態から離す」になり、それをする detractor は「誹謗中傷する人」となります。

dragに tract 、音も綴りも似ていないのでは?

如何でしょうか、気付かれたでしょうか。drag と tract の関係は見えましたでしょうか。

ヒントは、「有声音と無声音」です。

「有声音と無声音」の知識は、すでに使える知識になっておられるでしょうか。危ないと思われる方は、

大統領 前に座って President / sed, sid = to sit

をご参照ください。

tract と drag に当てはめると

*無声音[t]の有声音が[d]

*無声音[k]の有声音が[g]

ときれいにふたつが同一物であることが分かります。

 

如何でしたでしょうか。今回もまた、とてもとても長いブログになりました。最後まで、お付き合い頂き有難うございました。

 

最後に、語幹 tract = to draw, pull = 引く・引っ張る

は強力な語幹です。是非是非、

お店へと 人を引き付け attraction

で、記憶に留めてください。では、また、お会いしましょう。

〔編集後記〕

なぜ、I was attracted by The Flying Dinosaur. ではなく、I was attracted to The Flying Dinosaur. になるのかについての語源的解説を。

 

attract を分析すると

attract = at- + tract = ad- + tract

となります。

 

接頭辞 ad- が、語幹の先頭の音[t]につられて、at- と変化をしています。同化と呼ばれる、極自然な変化です。

接頭辞 ad- はとてもシンプルな接頭辞で、「方向」を示すのみです。He goes to school. の to のイメージ。

「彼は学校へ行く」

「人をお店へ引き付ける」

この「へ」が 前置詞 to へと繋がっています。

単純に 「attract A to B = AをBに引き付ける」と覚えるもよし、「attract の at- は ad- だから attract A to B」と覚えるのもよし。個性に合わせてご活用ください。

 

同化については、

離すよう 運んでいるのが different  / fer, late = to carry |

をご参照ください。

 

11月23日掲載「骨折って 仕事するとこ laboratory」の答え

heal 「ヒール・いやす」⇒〔  health  〕

youth「ユース・若さ」⇒〔  young 〕

bathe「ベイズ・浸す」⇒〔  bath  〕

weary「ウィアリー・疲れた」

        ⇒〔  wear  「着る」の他に「すり減る」という身もあり 〕

 

 かなり以前に、Osaka Municipal Subway という英語を電車の中で見かけました。大阪市営地下鉄、今の大阪メトロの旧称です。そこら municipal = 自治都市の・市政の・市営の という語を知りました。

語源を調べて、muni = service, duty、cip = to take、-al = 形容詞語尾 が分かり、「奉仕を引き受けてくれる」から「市営かぁ」と腑に落ちたことを今でも覚えています。

 

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。

大阪大学の坂口志文特任教授がノーベル生理学・医学賞受賞を受賞されました。そのニュースを聞きながら、「大阪市営地下鉄」が浮かびました。

免疫反応を抑える「制御性T細胞」

今回のニュースの中で、「免疫 = immune」が繰り返し登場しています。

見えたでしょうか、

*市営の =     municipal    =  muni + cipal

*免疫  =  immune = im- + mune    

これが、ノーベル賞受賞のニュースと市営地下鉄を結び付けた私の中の回路です。

 

一時期、エイズの報道が過熱したように記憶しています。このエイズ=AIDS=後天性免疫不全症候群 の中にも immune が含まれています。

 

*Acquired Immune Deficiency Syndrome

*Acquired Immunodeficiency Syndrome

 

では、immuneを理解するために、次の二つの英語を訳してみてください。ヒント:chickenpox=水ぼうそう

 

1. Children who had chickenpox once are usually immune to it for life.

2. Members of Parliament are immune from arrest during sessions. 
 

1番は、be immune to – で -に対して免疫がある で

 

一度水ぼうそうにかかった子どもは、たいてい一生その病気に免疫がある。

 

語幹  mun, muni = service(奉仕・兵役≒仕事), duty と冒頭でご案内しました。immuneの頭部分=接頭辞 im- は、impossible に登場する否定です。immune を語源的に解釈すると「serviceやduty がない」となり、すんなりと「免疫」という言葉には辿り着けません。因みに、免疫の「疫」は、伝染性して流行する病気を意味しています。

 

では、2番目の英文の意味はどうでしょう。

 

Members of Parliament are immune from arrest during sessions.
「国会議員は会期中は、逮捕に免疫がある」では、意味不明ですし、be immune to ではなく、be immune from になっています。

 

実は、こちらの用法が本来の immune の姿と言えます。

 

こちらの意味に慣れるために、次の日本語を英語にしてみましょう。(学徒出陣に至る場面の表現として)

 

「学生は兵役を免除されていた」

 

Students were exempt from military service.

Students were immune from military service.

 

一般的には、be exempt from – ですが、この exempt を immune に替えても意味は同じになるのです。そして、この用法で使われる immune の中に、「service(=兵役)やdutyが無い」という本来の意味が存在しています。

 

結果として、

Members of Parliament are immune from arrest during sessions. 
「会期中、国会議員は逮捕を免除されている。」

となります。

病原に「仕事」を「させない」⇒免疫

自分が「仕事」から「免除されていた」 immune がいつの間にか、「病原」に「仕事をさせない」という意味も持つようになったと考えると、「immune = 免疫」が実感できるのではないでしょうか。

医学の知識はありませんので、もしかしたら別の解釈をすることもあるかも知れませんが、あくまでも「語源は記憶に残る手掛かり」という考え方でいいと考えます。

また、免疫の対象となるものは、ウイルス以外に、細菌やアレルギーなどもありますが、俳句では、代表として「ウイルス」に登場してもらいました。

community にも語幹 muni がいる

「地域社会」と訳すことの多い community (com- + muni + -ty)にも、muni がいます。

「一緒に仕事をする」と考えると、社会集団・共同体 という意味も繋がっていくでしょう。

community の語源を辞書などで調べると

「⇒ common ⇒ mon = to go, change 」となって、serviceやduty という言葉は見当たらないのですが、必ずと言ってよいほど、補足として「ラテン語 serviceの意味」と付け足されます。

immune から発展する「免疫性」は immunity と community と語源を一にすることが明らかですから、語源の専門家でない私たちは、「community = 一緒に仕事をする社会」と考えて問題はないでしょう。

語幹 muni のゆかいな仲間たち

では、最後に仲間を紹介しましょう。チャレンジしてみてください。

(意味は編集後記に)

 

municipal

municipality

immune

immunity

commune

community

common

remunerate

remuneration

munificent

 

common, community のようなお馴染みの語もあれば、remunerate, munificent のような出くわすことの少ない語もありますが、muni = 仕事 というイメージを重ねることで、意味が染みてくる語だと思います。

ウイルスに 仕事させない immune

をお楽しみ頂ければ幸いです。

では、また次回にお会いしましょう。

〈編集後記〉

municipal               自治都市の・市政の

municipality           自治都市・市当局・全市民

immune                  免疫の・免除された

immunity                免疫(性)・免除・免役

commune               生活共同体・コミューン

community             地域社会・共同社会

common                  共通の・社会一般の

remunerate             報酬を与える・報いる

remuneration         報酬・報いること

munificent              気前の良い・惜しげもなく与える

 

決して仲間は多くないですが、ノーベル賞受賞記念として、語幹 muni をお届けしました。

「男でも、首相になれるの?」

ドイツの元首相、アンゲラ・メルケルさんが、息子さんからされた質問と、インタビューで紹介していました。時代の変化、環境の変化が、考え方の変化を生むのだなと感じました。

 

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。

「小倉百人一首」に対抗して、我が町・交野(かたの)を冠して「交野一人百首」と呼び、月2回ゆったりと進めている語源知識の俳句化が、開始から一年を過ぎました。「語源の知識が九九扱いになる日」を目指す気持ちは、揺らぐことがありません。

 

さて、「一人百首」化をスタートする前も含めて、前回が43回目の投稿となり、「統計」という視点で自分のブログを見ることができるようになってきました。

 

amebaのブログ管理画面には、「過去30日間に検索経由で見られている記事」という統計があります。

 

ほぼ一貫して首位をキープしている投稿:

One, Two, Three …より、断然語源! 

 

これも固定的に2位をキープする投稿:

『一人百八十首』語源カルタ! 

 

そして、最近流行の投稿:

立っていて 統計とるから statistics 

 

これがほぼ固定化しています。

「One, Two, Three…」が「mono-, di-, tri-」や「uni-, bi-, tri-」に姿を変えていることに気付くと、単語の意味が具体化したり、記憶に留めやすくなることを、ブログを読んでくださっている方々も共感して頂けているのではないかと考えています。

 

「一人百八十首」は、ちょっと変わったものを見たいという心理からでしょうか。

 

それらに対して「立っていて 統計とるから statistics」がなぜ上位に来るのかには、明確な答えが見つかりません。

 

大相撲の力士に若隆景がいます。テレビの解説者はもちろんアナウンサーまでが、ゆっくりと発音しようとしていることが伝わってくる名前です。少し専門的に解説しますと、破裂音が多く含まれているために発音が難しくなっています。「か・た・か・か・げ」の5文字が、口・喉(声帯)のどこかを破裂させながら発音します。」

破裂音でないのは先頭の「わ」だけという発音からみると非常に稀な名前です。

 

「立っていて 統計とる…」には、19音中、10の破裂音があり、歯切れの良さを感じて頂けているのではないかと自己分析しています。

 

「交野一人百首」の目的は、語源の知識を広めることですが、やはり俳句である以上、響きの良さも追及していかなければと感じるランキングです。

 

さてさて、いつものように前置きが長くなりましたが、今回は理由があります。

 

今日は、「立っていて 統計とる…」からを、正式に「交野一人百首」の中に選んでやりたいと考えました。

決して、新しい俳句ができなくなったり、手を抜こうと考えたりした訳ではありませんのでご安心ください。(あと74首、三年です!)

 

長くなりましたので、一気に締めにかかります。

「立っていて 統計とる…」では触れていいなかったふたつの単語に絞ります。

 

選挙人・安定化、もstand

アメリカの大統領選挙の時によく耳にする「選挙人」。得票率で配分されるのではなく勝者が州の総取をすることで有名なあの「選挙人」を constituent と呼んでいます。

基となる動詞を研究社の辞書では

 constitute = (要素として)組成する・構成する

を先頭にあげています。

 

正に、「候補者と共に立っている人」そんな感じが漂ってきます。

 

NHKのニュースを観ていると、選挙前に国会議員が自分の選挙区に帰って地元の人と意見を交わすシーンなどでも、constituent を使っていますので、「党員票を持つ人」というニュアンスもあるのだろうと思われます。こちらも「共に立つ」で納得してしまいます。

 

次に、「安定化」に進んでみましょう。

「中東情勢の安定化」などは何度も耳にする言葉ですが、意外と簡単に表現ができます。

 

まず、日本語でやってみます。英語にしていってみてください。

 

立つ ⇒ 安定した ⇒ 安定させる ⇒ 安定化

 

stand ⇒ stable ⇒ stabilize ⇒ stabilization

 

結果として、

中東の安定化 = stabilization of the Middle East

 

如何でしたか。本編の短い投稿でしたが、これで

立っていて 統計とるから statistics

を、交野一人百首に選ぶことができました。

皆様のご協力に感謝致します。

 

では、また次回にお会いしましょう。

〈編集後記〉

「統計」のためになぜ「(じっと)立っている」必要があるのかについては、「立っていて 統計とる…」で詳しくお話をさせて頂いています。ぜひ、ご参照ください。

5時過ぎに、車がヘッドライトをつけていました。ずいぶんと夕暮れが早くなりました。それもそのはず、今日は、秋分の日です。

こんばんは、語源大好き・きんぞうです。

窓からの自然の風を感じながら、ブログを書いています。語源好きにとって、今日は外せない日、autumn equinox です。もし、語源をやっていなければ、equinox は「覚えようというファイトが湧かない単語」だったかも知れません。(注:autumnal equinox, vernal equinox という表現もあります)

昼と夜の長さが equal

equinox の頭の部分 equiは、お馴染みの equal ですが、気になりますので、先に、残る nox を片付けてしまいましょう。

秋分の日 = 昼と夜の長さが等しくなる日、と考えると、昼でも夜でもどちらかを出しておけば意味は成立することになります。そうすると、「昼」それとも「夜」どちらにされますか。

 

「ノックス」としてしまうと連想が効きにくくなるのですが、「ノク…」とすると、「夜想曲」や「夜行性の動物」が出て来られるのではないでしょうか。

nocturne, nocturnal animal は登場することの多い語ではないでしょうか。まずは、equinox の nox は「夜」で、一件落着としましょう。

南北を 等しくする線 equator

語幹 equ のもうひとつの俳句です。日本語では「赤道」ですが、英語は equal の動詞形とも言える equate = 同一視する・平均化する に -er, -or が付いた equator がそれになります。equator に equal が見えると、記憶に残りやすい語です。

必要とされる質や量に等しい adequate

「適当」を辞書で引くと、次のような単語が出てきました。

suitable, proper, appropriate, fit, right, adequate, apt, etc

感覚的に使い分けができそうな語もありますが、難しいと感じる語もあります。そんな中にあって、adequate は、単語から意味がにじみ出ています。次の「適当」の気持ちを訳に出してみてください。

We didn’t have adequate rain to grow rice.

今年の夏は、雨が降らず、田が枯れてしまうというニュースを目にしました。逆に、大雨で稲が倒れてしまうものもありました。

正に、多からず少なからず、生育に必要とする量とイコールな雨、それが adequate rain の心でしょう。

(先頭の ad- は、2024年4月15日の「アドレス帳で演説?」

https://ameblo.jp/kinzo-gogen/entry-12848315362.html

をご参照ください)

 

equal を品詞変化させるだけで、語彙が広がります。少し発展もさせますので、品詞と意味を言ってみてください。はっきりした日本語にならなくても、「こんな意味だろう」と考えてみてください。(意味は、編集後記でご案内しています)

 

equally

equality

equalize

equity

equate

equation

inequal

inequality

残りが見えると意味が漂うグループ

先頭の equi, equ, を取り除いた残りの部分を考えると、意味に納得できる語もあります。代表的なものを挙げていますので、意味に挑戦してみてください。こちらも、答えは、編集後記でご案内します。

 

equivalent

equidistant

equilateral

equivocal

equanimity

equilibrium

夜と昼 等しい日だね equinox

普通は、「昼と夜」の並びですが、「nox = 夜」を印象に残して頂くために「夜と昼」としてみました。先頭は、正に equal。だから、春分の日が spring equinox で、秋分の日が autumn equinox。きっと記憶に残して頂きやすくなると確信します。

では、また次回、お会いしましょう。

〔編集後記〕

秋分の日については、autumn equinox の他に、autumnal equinox や vernal equinox という語もありますが、Google Ngram Viewerでみると、徐々に、シンプルな autumn equinox が安定してきている傾向がありましたので、これを中心にして本編を勧めました。

その一方で、春分の日は spring equinox で一本化されているようです。ご安心ください。

 

では最後に、本編に出てきた単語の意味をご紹介します。

 

equally    等しく

equality  同等・等しいこと

equalize  等しくする・均一にする

equity 公平・公正

equate     同等とみなす・等しくする

equation 同一視すること・方程式

inequal   不平等な

inequality               不平等・不均衡

 

equivalent               (価値などが)同等の

equidistant             等距離の

equilateral              等辺の・等辺形

equivocal                両義にとれる・あいまいな

equanimity             冷静・落ち着き

equilibrium            釣合い・均衡

 

お疲れさまでした。

 こんにちは、語源大好き・きんぞうです。竜巻が発生し、石破茂首相が辞任し、阪神タイガースが優勝。日々、様々なことが起こっていることを感じます。そんな中で、大谷選手の緊急登板も気になりました。先発予定の投手が不調を訴えたために、試合開始の数時間前に言われてマウンドに登ったとこのこと。

 

時期を同じくして、同僚がコロナに罹ったために、私も緊急代講をしました。レベルは全く異なりますが…。

今回の変異種は「剃刀を飲み込んだような痛み」をともない、「ニンバス」と名付けられています。これまでは、アルファ、ベータ、オミクロンなどのギリシャ文字で呼ばれていたのに、今回は「ニンバス」。

 

この夏、何度も目にした積乱雲。英語名は Cumulonimbus。カタカナで書くと「キュミュロニンバス」となります。

前半部分は、蓄積する= accumulate や 万博の cumulative total visitors のような、累積する、という形容詞に登場する語幹で、「積み重ねる・膨れる」という意味があります。

 

そうすると、後半の nimbus は「雲」となってきます。

今回のコロナが、身体の中に雲となって出現している、そんなイメージが伝わる命名だと思いました。

 

語幹 cumulo は、広がりが少ない語幹なので、そろそろ今日の本命語幹に移っていきます。(また、ブログが長くなる予感が…)

離すよう 運んでいるのが different

中学で習う単語に differentがあります。同時期に登場するdifficult との区別に苦しむ生徒が多い単語でもあります。

英語初心者の中学生に different を語ると、英語嫌いを作ってしまう危険性があるので、さらっと「覚えよう!」で良いと思います。その一方で、different からは多くのことが学べるとも思います。

同化   dif- は dis-!

単語の中で f がふたつ続いています。これを切り離して、different = dif- + fer + -ent と見ることができようになれば、もう語源の知識がかなりついておられるでしょう。

 

dislike, disease, discuss などに登場する接頭辞 dis- の変化形です。dis- は「否定」と覚える人が多いですが、dis- 自身が、mono-, di-, tri- =1, 2, 3の di- = 2から来ていることを知って頂けると、

dislike = 好きだった状態から離れて2つ目の状態になる

イメージを持って頂けるでしょう。

dis- の基本となるイメージを「離れる」としてみてください。

 

その dis- の後ろにfで始まる語幹 fer が来たために

dis- ⇒ dif- と変化 = 同化

しました。

 

それを表現する方法として、俳句の上の句に「離すよう」と表現してみました。

麻生派よりも大きな fer 派閥

論より証拠。挑戦してみましょう。

-ferで終わる単語を挙げてみてください。動詞であれば、語幹 fer のグループと考えてよいでしょう。私の好きな golfer は名詞なのでダメです。

 

では、やってみましょう。

 

differ = (他とは)離れたところに運ばれている

prefer = 好きなものは他よりも前に運ぶ

suffer = 下(sub-)に運んだら ⇒ 苦しむ

offer = 目の前に面と向かって運ぶ ⇒ 提供する

refer = 何度も運ぶ ⇒ 参照する・言及する

infer = 中に運ぶ = 推論する・ほのめかす

confer = 賞をあげたら、それを一緒に運ぶ ⇒ 授与する

      = みんなが自分を運んできたら ⇒ 協議する

transfer = 超えて運ぶ ⇒ 運ぶ・転勤させる

defer = differと同じイメージ ⇒ 延期する・据え置く

物を運べば transfer、言葉を運べば translate

translate = 訳す・解釈する の語幹 late も実は、fer の変化形。だから、translate と transfer のイメージは同じ。

こちらにも

relate = 関連がある や

なかなかお目に掛からないけれど

elate = …の意気をあげる・元気づける

などもあります。

 

いつものように、品詞を変化させれば、更に広がっていきます。

 

コロナ「ニンバス」を語ってしまい、前書きが長くなりました。今回は、この辺りで失礼します。

離すよう 運んでいるのが different

では、また、次回!

 

〈編集後記〉

エアコン無しの自然の風の中で寝ようかどうかを迷うようになりました。そろそろ夏も終わっていくようです。

今年の夏も、色々なところからお声を掛けて頂き、夏休み中の学生を相手に、語源のお話をさせて頂きました。

 

このブログで、中学生を対象に講座を実施したことを知って頂いた方からもご要望を頂きました。

 

語源だけに偏らず「語彙をどのように身につけていくのか」を、生徒と一緒に考えることができる素晴らしい機会だったと思います。

チャンスを頂きましたことに、心より感謝致します。

 

そして、また、新たな出会いが生まれることを楽しみにしています。ご興味のある方はぜひご連絡ください。