こんにちは、語源大好き・きんぞうです。今日、自民党の総裁選挙が行われます。9人の候補者が並び立つのは派閥の縛りがなくなったからだと言われています。そこで、大人の会話に登場する「派閥」を英語にしてみましょう。

 

fact = 事実 / 派閥 = faction

「単語はひたすら覚えるもの」という固定観念を多くの人が持っています。そうなると、「派閥 = faction」を見ても、「fact = 事実 に名詞語尾 -ion が付いただけ」と見ることはなく、「faction 派閥、faction 派閥、…」と覚えに掛かってしまうのではないでしょうか。

 

factionの中にfactがいる!

faction の中に 事実=fact があって、語源である語幹の factは「作る・する= to make, do」を意味します。最後の -tを取った fac, fecが元の形ですが、目に付きやすい形として、fact, fectを代表的な形としている書籍が多くあります。そしてfactに、大きくまとめる=抽象化する名詞語尾 -ionが付いた語がfactionだと考えることができれば、factionを記憶に留めることがぐっと楽になると考えます。如何でしょうか。

 

*fact =      人がしたこと・実際に起こったこと

*faction = 人がしてしまうこと⇒つるむ⇒派閥

 

強力な語幹 fact, fect

感覚のレベルで恐縮ですが、この語幹は、最強と言っても過言ではないかと思います。代表的なものを挙げてみます。

 

*effect = ex- + fect
   = やったことが外に出てきた状態=結果・効果

*affect = ad- + fect
    = 何かに向けて、行動する=影響を及ぼす

 

このグループには、perfect, defect, infect, etc. があり、品詞を変えて、effective, infection などにしていくとその裾野は大きく広がっていきます。

 

fac, fec をfic にすると

*difficult = dis- + fic + -ult
   = やれる状態から離れていること=難しい

*sufficient = sub- + fic + -ient
   =下から作り上げていかれた=十分な

 

このグループには、proficient, deficient, magnificent, etc. があり、こちらも品詞を替えたり、接頭辞を付けたりするとどんどん広がっていきます。

 

同語源の動詞語尾 -ify

次の語を英語にしてみましょう。

・美化する   ・単純化する   ・分類する   ・正当化する   ・浄化する

如何でしょうか。難なく突破でしょうか。

 

ではもう一組、次の語も英語にしてみましょう。

・美しい   ・単純な   ・部類   ・ちょうど   ・清純な

 

下のグループは何の苦もなく言えるのに、上のグループになると身構えてしまう、そんな感じではないでしょうか。

 

-ify で英作文も!

 

今、DeepLに次のような日本語を英語にしてもらいました。

「彼のほんの一言で、問題がシンプルになった」

返ってきた英文は、


His one little word made the problem simple.

 

ここに「作るとこ 作業するとこ factory」を出動させるとどのようにこの英文は変わるでしょうか。

 

His one little word simplified the problem.

 

こんな現象を見る度に、やっぱり語源的視点は有効だ、と確信します。

如何でしょうか。

 

〔編集後記〕

*factory の接尾辞 -ory について

-ary, -ery, -ory という形で名詞を作る接尾辞です。場所を表すことが多く、お馴染みの単語に、library, laboratory, lavatory, bakery, boundary, dormitory, sanctuaryなどがあります。

 

*単語リスト一覧

本日のブログに登場した語やご紹介できなかった同語源の単語を一覧にします。ご活用ください。

 

fact                名    事実;真相

faction           名    派閥;派閥抗争

effect             名    結果;効果;影響

affect             動    に影響する;を感動させる

perfect           形    完璧な;完全な

defect            名    欠点;欠陥

infect             動    を感染させる;を汚染する

effective         形    効果のある;効力のある

infection         名    空気伝染;悪い感化

difficult           形    難しい:気むずかしい

sufficient        形    十分な

proficient        形    熟達した

deficient         形    不十分な;欠陥のある

magnificent    形    壮大な;すばらしい;荘厳な

beautiful        形    美しい;きれいな

beautify         動    を美しくする;を飾る

simple           形    単純な・簡単な;質素な

simplify         動    を単純化する

class             名    階級;等級

classify          動    を分類する

just               副    ちょうど

justify            動    を正当化する

pure              形    純粋な;清い

purify            動    を浄化する

 

unifiy              動 ひとつにする;統一する

qualify            動 資格と取る・付与する

quantify          動 数量化する;量を量る

office              名    会社;事務所

profit              名    利益;収益

feat                名    偉業;妙技;手柄

feature           名    特徴;顔の造作;呼び物

manufacture   名    製造・生産・製品 

efficient          形    有能な;有効な

benefactor      名    恩恵を施す者;恩人;保護者

facilitate         動    を容易にする;を助成する

superficial       形    表面上の;浅薄な

façade            名    (建物の)正面;前面

 

library            名    図書館;蔵書

laboratory      名    実験室

lavatory         名    便所;トイレ

bakery           名    パン屋

boundary       名    境界(線);限界

dormitory      名    (大学などの)寄宿舎;寮

sanctuary      名    聖所;聖域;避難所

 

では、次回、10月11日(金)にお会いしましょう。

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。自民党総裁選と立憲民主党代表戦が、連日報道されています。“voting and counting”という表現を聞いて、「開かずに数えるのか...」などと思いました。

 

さて、今年3月に始めたこのブログも半年を越えました。数々の試行錯誤を経ましたが、結論を出すことにしました。

 

「一人百首」に向けて

このブログを使って、自分が伝えたいと思うパーツ(接頭辞・語幹・接尾辞・連結形)を含む俳句を百首に絞っていこうと決めました。自作の語源俳句は、既に200首を越えていますが、「なんのために俳句を作っているのか」と冷静に考えると、「数を増やす」ためではなく、「広くみなさんに口ずさんで頂く」ためであるという原点に回帰してきました。

目指すは100首。月2回の更新ですので、50ヵ月、すなわち、4年と2か月!数々の不安はありますが、やってみようと思います。正に、末永くお付き合いください。

 

一年が 回ったんだね アニバーサリー

第一首に、やはりこれを持ってきました。初回のブログで既にご紹介済みのものですが、一番のお気に入りの俳句、自分でも上手く作れるものだと実感した俳句、語源俳句・語源カルタ取りの可能性を実感できた俳句です。

ちょうどこのブログを書こうとしていた9月8日に届いたAsahi Weeklyの一面に、ブロードキャスターのピーター・バラカンさんの記事があり、その中に

This year marks his 50th “Japanniversary.”という表現がありました。見た瞬間に、今回のブログを「一年が 回ったんだね Anniversary」でいこうと決めました。Japan + anniversary = Japanniversary!

きっと第一アクセントは、anniversaryのverに、第二は、Japan の pan にあるだろうという想像がつきました。

後で、Japanniversaryをネットで検索するとヒットするサイトがありましたので、造語として使われていることも知りました。

 

anniversary = anni- vers -ary

anni- vers -ary = 年+回る+名詞語尾

全体で、一年が回った状態、という語で、語源の可能性を十分に感じさせてくれる語です。

 

寄り道 anni-, enni- = 年 

annual, annually, biannual, biennial, perennial, centennial, millennial, A.D., annuity, annualize, superannuate, etc.

centennial, millennial以外にも、-ennial の前にギリシア語の数字を表す接頭辞を付けたtriennial, decennialなどは、初めて読む・聴くでも、意味が伝わってきます。では、今日の本題へ。

 

本題 語幹:vers, vert = to turn(回る・回す)

単語を語源で覚える価値を実感させてくれる語幹 vers, vert です。

まずは、この語幹を含むお馴染みの語を並べてみます。

各語に秘められた「回る・回す」を味わいながら、意味が言えるかどうか試してみてください。(意味一覧は、編集後記にあります。ご活用ください。)

version, reversible, universe, university, diversity, divert, divorce, advertise, advertisement, adverse, conversion, conversation, converse 1, converse 2, convert,  verse, obvert, pervert, traverse, averse, versatile, introvert, extrovert, ambivert, etc.

品詞変化をさせれば、更に世界は広がっていきますが、柱となる単語を中心に挙げてみました。如何でしたか。

 

話し手が「回って」こその会話

語源の魅力に、単語に込められた意味が見えてくるようになる、ということがあるように思います。conversation(会話), converse(会話をする)には、con- = 一緒に、と、verse = to turn が入っています。いつの時代にも、話を仕切って自分だけが話す人がいたのでしょう。自分がどれだけ話せるか、ではなく、どれだけみんなに「回すことができるか」が会話力なんだと教えられ気がします。

 

動詞と綴り同じで、アクセントの位置が異なる(同じように発音されることもあり)名詞・形容詞のconverse も材料は同じですが、接頭辞の意味は、con- = 完全に となり「完全に回った状態」というような意味で「反対・逆」になっていきます。

 

もうひとつ気になる Converse

靴屋さんで目にする Converse。見る度に、「逆や反対を社名にしないだろうから、きっと、会話をしよう、という感じだろうな、でも、アクセントの位置が違うな…」という時期が結構長くありました。ネットで検索をすると社名の Converse は創業者の名前と分かりすっきりしました。では、その名前の由来は、などと考え出すと、切りが無いのですが…。

 

最後に、今日の俳句をご一緒に、

 

一年が 回ったんだね アニバーサリー

 

では、次回、9月27日にお会いしましょう。

 

〔編集後記〕

ブログ本文内に出た単語・品詞・意味を一覧にします。ご参照ください。

 

annual           形    年1回の;毎年の

annually         副    年に1回;毎年

biannual         形    年2回の

biennial          形    2年ごとの;2年に1度の

perennial        形    持続する;四季を通じての

centennial       形    百年(祭)の;百歳の

millennial        形    千年の;千年間の

A.D.               名    西暦 anno Domini

annuity           名    年金;年賦金;年金支払契約

annualize        動    年率[年額]に換算する

superannuate  動    年金を与えて退職させる

triennial          形    3年ごとの;3年に1度の

decennial        形    10年(間)の;10年間続く

    ***** ***** ***** *****

version           名    説明;解釈;訳文;…版

reversible        形    両面仕立ての;逆にできる

universe          名    宇宙;全世界

university        名    大学(いくつかの学部から成る総

diversity          名    多様性;相違

divert              動    をそらす;を迂回させる

advertise          動    を宣伝する;公示する

advertisement  名    広告;宣伝;公示

adverse            形    反対の;逆方向の;不向きな

conversion        名    転換;改宗

conversation     名    会話

converse           動    談話する・(うちとけて)話す

converse           形    (意見などが)逆の

convert             動    を転換する;を改宗させる

verse                名    韻文;(集合的に)詩

obvert               動    …の向きをかえる;概観を変える

pervert              動    (判断など)を誤らせる

traverse             動    を横切る;交差する;反対する

averse               形    気が進まない;反対して

versatile            形    多才な;用途の広い

introvert            形    内向的な;内へ曲がった

extrovert           形    外向性の・社交的な

ambivert           名    両向性格者

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。気象庁が、9月以降も暑い日があり、10月に真夏日も、との予報を発表していました。そう言うと最近、異常気象という言葉を聞かなくなったように思います。いつの間にか、この暑さが「普通」扱いになっているのかも知れません。このブログで英単語に強くなってくださった方々が、グローバルに地球温暖化に取り組んでくださる日が来ることを夢見ています。

 

トゥレット症

さて、8月21日の朝日新聞・朝刊に「私はトゥレット症」という特集記事(3日連載)がありました。不勉強で「トゥレット症」という言葉を知りませんでしたが、「自分の意思に反して、大声を出したり身体を動かしたりしてしまう発達障害の一つ」と紹介されていましたので、場面が浮かんできました。

 

最後の方に、「家でリラックスしているときは、ほぼ症状が出ない。症状が重くなるのは、周囲の視線を感じて緊張するときだ」という言葉がありました。

 

「温かい無視」

そして、「温かい無視」という言葉で締め括られていて、「知る」ことの意味を実感しました。

 

「トゥレット症」という言葉を忘れないようにするために、ネットで調べてみました。

綴り:Tourétte syndrome

意味:トゥレット症候群

語源:(1972) Georges Gilles de la Tourette

フランスの医師 (1857-1904)

如何でしょうか。トゥレットという医師の名をとった症候であるというだけで、定着する度合いが変わってくるのではないでしょうか。

今回の新聞記事を切っ掛けに、自分も「温かい無視」ができるように心掛けたいと思いました。

 

ガルバーさん、メズマーさん、小瓶(?)さん!

英単語の中には、人名に由来する語がたくさんあります。

サンドイッチ・シルエット・ボイコット・テディベア(sandwich, silhouette, boycott, teddy bear)等々、「これも人名由来?」と思うような語が豊富にあります。私は、シルエットの話が好きです。

 

多くが、既に日本語の中に入っているために、今更、語源を調べる必要もない語が多いのですが、galvanize, mesmerize, chauvinismの3つに付いては、大人の英語に登場することも多く、語源から記憶に定着させる価値があると実感しています。

 

galvanize:刺激して(行動などを)とらせる

mesmerize:催眠術にかける・うっとりさせる

chauvinism:盲目的愛国心・同属偏重思想

 

登場人物紹介

galvanize:イタリアの解剖学者Galvani (1737-98)

出典は定かでないのですが、記憶では、ガルバーニがカエルに電気ショックを与え、筋肉の収縮を実証する実験をした、とあったように思います。残酷な、と思いながら、galvanizeが右脳に焼き付きました。

 

mesmerize:オーストリアの医師 Mesmer (1734-1815)

辞書によると、「初めて催眠術を医療に利用した」とあります。これも、メズマーさんが頑張って催眠術をかけているシーンを想像することができて、意味が定着しました。

 

chauvinism:Cogniardという作家の作品に登場する人物の名前で、ナポレオンの熱狂的な信奉者として描かれています。この単語に巡り合ったすぐ後に、DVDの「アリー my Love」で、male chauvinism「男性優越思想」 と言う言葉が登場しました。聴き取れたことに感激するとともに、「使うんだぁ!」という実感で記憶に残りました。

 

今日は、トゥレット症という言葉から、人名に由来する単語をご紹介しました。galvanize, mesmerize, chauvinismは、よく目にする、耳にする代表的な語だと思います。是非、ご活用ください。ではまた、次回(9月13日)にお会いしましょう。

 

*** 編集後記 ***

実践します「温かい無視」を

トゥレット症を題材にさせて頂くことを逡巡しましたが、「温かい無視」が少しでも広がればという思いで、取り上げさせて頂きました。

 

語源カルタ大会での出来事から

先日、語源講座の締め括りとして、20組のカルタを使って大会!を開きました。最後の最後、取り札が2枚になった時に、手元の読み札が1枚しかないことに気付きました。他の読み札を読んだ時に、2枚重ねて読み終わった札の山に乗せてしまったようです。

 

読み札がない取り札は advice でした。私は、語源カルタの詠み人です。たとえ読み札が無くても、大丈夫なはずなのですが… 

 

動詞形の advise が語源としてとても魅力的であるために、いくつかの句を作っていました。そのため、作者自身が咄嗟に句を読み上げることができなかったのです。

 

「足運び、現場見てから、アドバイス」

「目を向けて、状況見てから、アドバイス」

 

advise は、私が語源の知識の意義を感じる接頭辞 ad- としっかりとした語幹 vise を持っていて、また、小中学生でも知っている単語であるため、どうしても力が入ってしまう札です。(接頭辞 ad- 部分については深いお話がありますが、私たちが ad- と見ることに支障はないと考えます。)

 

「名詞 adviceにするか、それとも動詞 adviseにするか」

「“足運び”では、“足”や “運び”に気持ちが行ってしまうのではないか」 などなど

 

迷うことがたくさんあります。

その札が最後に残ってしまったのです。

 

ここで気付きました。私が心配したり、見えない工夫をしたりしていることは、将来、語源カルタをされる方々にとっては、何ら問題のないことばかりだということに。

 

自分では自然体だと思っていたのですが、いつの間にか、「世紀の大事業」に取り組んでいるかのような力みがあったようです。「温かい無視」という言葉が、心に響いてきたのは、そんな経験と重なったからかも知れません。これからは、少し語源に興味がある人と、お茶でも飲みながら雑談しているような感じで、このブログを続けていこうと思います。

 

みなさんも、適度な関心を寄せて頂けると幸いです。

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。観てしまいました、オリンピックのゴルフ個人男子。感動しました。そこで、今日は、国内のゴルフ中継から、まず一句。

 

立っていて 統計とるから スタティスティックス

 

ゴルフのテレビ観戦歴は40年を越えます。そんな中、今年の解説でよく耳にする言葉があることに気付きました。「スタッツ」です。これまでであれば、「データ」と言っていたのではないかと思われる場面で登場してきます。

 

スタッツ= stats = statistics = 統計(学)

ゴルフの中継で耳にするのは珍しいと感じましたが、stats は statistics の略語として、辞書にも出ていますので、仕事や学術で使っておられる方も多いと思います。今日は、この stats = statistics を使って、私が推進しています語源カルタについてお話をさせて頂こうと思います。

 

まずは、俳句説明から

「立っていて 統計とるから スタティスティックス」で定着をして頂こうとしている語幹は sta = standです。

草原一杯に広がる羊の群れを想像してください。何頭いるのかを数えたい時にどうするでしょう。

現代であれば、衛星写真と言わないまでも、ドローンを使って上空から写真を撮り、数えていくことができそうです。しかし、もし羊が人間の指示に従って、「じっと」

してくれるのであれば、その場で数えていけるかも知れません。

 

「統計 = statistics」の語幹sta からそんな思いが伝わってきます。

 

そこで上の句に、「立っていて」と入れて、stand から語幹 sta の響きを関連付けて頂こうとしました。

「頭数を数えたいのに、羊が動き回る。」 そこで「じっとしといて!」と叫んでいる様子。この「頭数を数える」を、中の句の「統計」に託し、下の句の statistics へ繋げている、そんな流れです。

 

stand は「立つ」よりも「立っている」

小中学校で馴染む stand up という表現からか、stand そのものに「立ち上がる」という「動き」を感じてしまうことが多いですが、これはセットになっている up が醸し出すニュアンスの結果です。

 

語幹 sta も同様で、sta 自身は動かないで「立っている」という「状態」のようなイメージをするとすっきりすると思います。

 

語幹 sta の代表的な単語

station = 駅

distance = 距離 (dis-:apart, off)

obstacle = 障害物  (ob-:against)

substance = 物質・実体 (sub-:under)

circumstance = 事情・環境  (circum-:around)

static electricity = 静電気

stable = 安定した (stand + able)

statue = 彫像 

stature = 身長・心的発達

prostate = 前立腺 (pro-:before + stand)

 

最近の天気予報では連日のように、「unstable condition」という言葉が流れています。語幹 sta が感じられると、意味が漢字とともにイメージとして染み込んでくるように思います。

 

これらは、すべて「静的」な意味です。ここに「動き」を引き出す接頭辞を付けてみます。

 

establish = 設立する (ex- + stabl + -ish:動詞語尾)

 

接頭辞のex- は意味の強めとして使われていて、正に「立たせる」という感じを作りだしていると考えられます(先頭の e- については諸説あり)。

 

語幹 sta の変化形 ⇒ st, sti, sist

contrast = 対照・対比 (contrary + stand)

constitute = 構成する (con-:強意 + stand)

institute = 協会・設立する (in- + stand)

destitute = 困窮している (de-:away + stand)

obstinate = 頑固な (ob-:against + stand)

solstice = 至 (summer solstice:夏至 sol- = sun)

armistice = 休戦 (arm:武器 + stand)

 

stopも親戚、st が同じで、母音が入れ替わっている

stand の「立っている」という状態を、動きを止めた状態と考えると、stop との親戚関係も見えてきます。

上に挙げた armistice は、stop の意味が明確に出てきている印象に残る単語でしょう。(参考:停戦 = ceasefire ・cease = やめる・終わる)

 

語源を、カルタで「遊び感覚」に

これまで20年余りに渡って、語源のお話を色々なところでさせてきて頂いています。全体としての語源の良さをお伝えすることは比較的容易なのですが、「パーツ(語幹や接頭辞など)の意味を覚える」部分については、苦戦をしました。簡単に言うと、「語幹 sta の意味を覚えるよりも、ひとつひとつの単語を覚えた方が現実的」と考えてしまわれるのです。

 

そこで考え出したのが語源カルタです。俳句には、テーマとなるパーツを引き出すヒントと、パーツの意味を含めていますので、口ずさんで頂いている間に、意味が定着するように工夫しています。是非、ご活用ください。(「一人百八十首 語源カルタ」で検索を)

 

〔編集後記〕 establish の e- について

ブログ内で取り上げました establish は、パーツがしっかりと見える単語です。

establish = e- + stabl + -ish

語幹は明らかに「立っている = sta」、語尾 -ish は動詞を作っています。

接頭辞に出てくる e- は多くの場合、ex- の -x-

が省略されたものです。しかし、establishのe-については、明確に ex- だと書かれているものはほとんどありません。

古いフランス語に e- が表記されていたこと、また、他の語にもこの e- が登場することがあるとは書かれています。

 

私がよく使用するサイト ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY では、この e- を“the unetymological e-”と表現しています。

 

その上で、このブログの主旨が、語源分析の正しさを追求するものではなく英単語のイメージを記憶に残しやすくすることであることから敢えて、e- = ex- と断定しています。「語幹式アプローチ 攻略重要英単語2000」(生田安弘著)にも背中を押して頂きました。

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。私が住む街、大阪府交野市には、京阪電車の「きかんしゃトーマス号」が期間限定で走っています。車両は外も内も、トーマスとその仲間たちで一色になります。

目の前のポスターには、「カーリー」が紹介されていました。「大好物はカレーかな…」などと考えていたのですが、名前の綴り Carly を見て、きかんしゃトーマスの世界が、丁寧に作られていることを感じました。

 

名詞+ -ly = 形容詞

 

接尾辞について勉強された方の中に、「-ly は副詞語尾」と覚えておられる方が多いように思います。勿論、-lyで終わる語は、副詞が圧倒的に多いですが、形容詞もあります。こんなルールです。

 

*名詞 + -ly = 形容詞

*形容詞 + -ly = 副詞

 

carly を複数の辞書で確認をしましたが、存在しませんでした。名前を作った人は、名詞 car に、形容詞語尾 -ly を付けて、「車(のように小回りのきく)ような」と意味を出そうとされたのではないでしょうか。-ly = 形容詞語尾という知識から生まれてきた想像です。

 

接尾辞の代表的役目は品詞変化

 

このブログでは、接頭辞と語幹を中心にお話をしてきましたので、今日は、Carlyに敬意を表して接尾辞を取り上げます。

では、そこで問題です。次の言葉は何を表しているでしょうか。

 

①「ある明日、行くわい、降る・あぶる・いぶる」

②「しょんめん箪笥(たんす)、ある、いてぃー、ねす」

③「イファイ、合図!エイト、円!」

 

答えを出すために、次の各グループを指定された品詞に書き換えてみてください。

 

① 形容詞へ center, humor, economy, cloud, beauty, wear, sense

② 名詞へ decide, develop, important, arrive, original, kind

③ 動詞へ class, real, regular, soft

 

答え

① central, humorous, economic (economical), cloudy, beautiful, wearable, sensible

 

② decision, development, importance, arrival, originality, kindness

 

③ classify, realize, regulate, soften

 

そうですね、①が形容詞、②が名詞を作る語尾です。そして、③の動詞を作る接尾辞の語呂合わせは、ボスが、ふたりの部下(イファイとエイト)に指示を出しているようなイメージです。(これら以外にもありますが、代表的なものは抑えたことになります。)

 

品詞変化をさせることも立派な語源的アプローチです。

*famous を知っているのに、名詞 fame になると辞書を引いてしまう

 

*class は小中学校で習うのに、classify は別単語として高校で修得しようとしてしまう

 

*SDGsで折角 sustainable を知っているのに、sustenance で出てくると初対面のような感じになる

 

などなど、もったいないことが頻繁に起こっています。

普段から品詞変化を意識していれば、記憶に留めやすい語彙がたくさんあります。ひとつの単語に出会った時に、「他の品詞はどんな音・形だろう?」とすこしだけ関心を広げてみることを癖にしてみましょう。今まではまた違った語彙の広がりを実現できることと確信します。

 

〔編集後記〕出張講座を開きました

 

先日7月半ばに、愛知県刈谷市の英語教室で、語源の出張講座をさせて頂きました。高校生8名。全員、語源は初めて。ブログとして文字で語源を語るのも好きですが、やる度に反応が異なる対面には対面の良さがあると感じます。2時間30分の参加型講演の後、語源カルタ取り大会をしました。

 

今回の取り札に、concentrateとcompleteがあり、

それぞれの俳句は、

 

*思い切り 真ん中にする コンセントレイト

*思い切り 満たした状態 コンプリート と、

「強意」を表す com-, con-

で始まっています。

二度目の「思い切り」を読み上げた時に、「前にも出ていた」とささやいた生徒が居て、人知れず感激しました。

 

出張講座セット(説明用 PowerPoint・小冊子・カルタ・PC・プロジェクター・60型スクリーン)を持って、あなたの街にお伺いします。ご興味のある方はご連絡ください。お待ちしています。

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。お昼に電車に乗った時、お父さんに連れられた幼い姉弟を見かけました。浴衣のような涼しげな服を着せてもらって、楽しそうに車窓から外を見ています。

自然に、楽しい一日でありますように、と思うとともに、どうか熱中症にならずに、と願う気持ちが湧いてきました。

 

そんな酷暑の中、東京都知事選が行われました。今日は、大人の会話、知事選を取り上げてみます。

 

「東京都知事選挙、現職知事勝利」を英語で語ってみましょう

まず「都知事選」を英語にしてみましょう。「知事」= governor をご存知の方は多いのではないでしょうか。その一方で、「知事選挙」で必要になる「知事の」になるとどうでしょうか。of governor や for governer で逃げる手もないことはないと思いますが、定型の表現は、それを使う方がスムーズに流れていくでしょう。


都知事選挙 = Tokyo Gubernatorial Election

gubernatorial を研究社の辞書で引くと、「(米)州知事の、総督の、地方長官の、行政の」となっていて、語源の欄に、「governor + -ial」となっています。
 

突然ですが、「月探査船」を英語にすると? 

今、生成AI Geminiに「月探査船」を英語にしてもらいました。

lunar probe,

moonshot

lunar lander

lunar rover

lunar module

 

個人的には、先頭の probe が一般的に多いように思います。発音は「プロウブ」で、動詞では「徹底的に調査する・厳密に探る」という意味ですが、知名度は決して高くはないように思います。にも拘わらず、この単語を副詞にまでもっていった probably =たぶん、は早い段階で習います。(どれくらい“たぶん”か言いましょうか、証明できるくらいですよ、というのが probably の意味。従って、可能性は8割くらい、などという説明もされます)

 

では probe を出したところで、、クイズをひとつ。次の下線部分にアルファベットを1文字入れて、式を成立させてください。

 

pro_e = 証明する・と判明する

 

如何ですか。多くの方が、すんなりとprove と答えてくださったと思います。

proveとprobe 似ていますね。

「証明する」と「徹底的に調査する」と意味も似ています。

 

このふたつの語は、「試す = test」を意味するラテン語を根っこに持つ、親戚同士なのです。

v と b は、長い歴史の中でみると、混ざる時があるようです。

  prove / probe

なにか人情があって嬉しい現象です。

 

有名な government、知名度低めの gubernatorial

では都知事選に戻ってみましょう。ここでも v と b が混ざっています。整理してみます。

*政 府:government

*治める:govern

*知 事:governor

*知事の:gubernatorial

 

単語にフックを掛ける

学生時代に少しだけ覗いた本で、「…デナイと否定する」という語呂合わせを知りました。「deny = 否定する」が一発で頭に残りました。「頭に残る」これは「フック(留め金)が掛かった状態」とよく言われます。ひとつの知識にどれだけ・どのようなフックを掛けることができるか、これは語彙を増やしていく時にも大切なことだと思います。

そこで「知事」を抑えたタイミングで、「知事」をフックにして、「国会議員・市会議員」も確認をしてみましょう。こんな動きもフックになると思います。

NHKのニュースには、前者は lawmaker、後者は city councillor (あるいは、councilor) で登場することが多いと感じます。

 

「現職」は「ルービックキューブ」の感じ

今回の知事選では、小池さんは「現職候補」でした。英語にしてみましょう。


incumbent candidate ですね。


また今回も、ブログが長くなりそうです。本題の incumbent に入る前に、candidate を語らせてください!

候補者: candidate には、「率直な・包み隠しのない」を意味する candid が入っています。「蝋燭(ろうそく)」のcandle も仲間で、みんな「輝いて」います。明るいんです。候補者の多くが、良い印象を持ってもらえるように明るい服を着ます。これは古代ローマでも同じだったのですね。

 

さて、「現職」のincumbent です。区切りは、in- + cumb + -ent です。中心部分(= 語幹)に、「立方体」を意味する cube に似たものが出てきます。語源を辿って頂くと 「cube = lie down = 横たわる」であることが分かります。球体などに比べて、立方体は安定感があります。語源で見ると「小池さんが、既に知事の席に横たわっている」候補者だったということになります。


「東京都知事選挙、現職知事勝利」を英語に


Incumbent Governor won Tokyo Gubernatorial Election.
 
他にも色々工夫はできると思いますが、見出し風にシンプルに書いてみました。英単語として難しくても、都知事選は、話題として、正に日常レベルです。そんな日常レベルの英語にも、語源を広める意義があると確信しています。
 
今回は、7月7日の都知事選を材料にしてみました。カリキュラムからは少し脱線しましたが、みなさんの記憶のフックとなれば幸いです。
 

〔登場、ぼやきコーナー〕

今回は、編集後記に変えて、〔ぼやきコーナー〕をやってみます。基本的に人生を肯定的に考える方針で生きていますので、ぼやくことは意に反するのですが、語源が広まることを願って、語源に対する偏見や誤解を解きほぐしていきたいと思います。

 

「語源って、面倒くさそう!」

もし、自分の英語の最高到達点を、高校卒業段階くらいと設定するのであれば、また、話題も限定されたものでよいと設定するのであれば、語源は必要でないかも知れません。また、記憶力がかなり優れていて、小説などの中に出てきた語彙が、ストーリーと共に記憶に残るような人にも不要かも知れません。

 

その一方で、ある程度の語彙力が付いた人が、次の段階に進むために、語彙力を強化する必要が出てくることが多くあると思います。

 

その時に、従来のやり方をし続けたとすると、増やせる語彙の数には、自ずと限界が出てきます。

 

*勉強に割ける時間が減ってくる

*単純暗記をする力は衰えてくる

 

心のどこかに、「今覚えても、一年後には消えているやろな」という疑念があるのではないでしょうか。慣れているというだけで、従来の方法を継続するのか、面倒くさそうだけれど、記憶に残る方法に切り換えるのかは検討に値すると思います。

そして、記憶に残るという点を善しとするのであれば、語源を活かしながら語彙を広げていく方法は、決して面倒くさいものではない、と確信します。

 

語源のない砂漠のようなところに新しい単語=種をまくイメージと、既に語源という草木の生えている森に新しい種をまくイメージ。どちらに成長の可能性を感じられるでしょうか。もし、後者であるなら、草木の生える森作りは決して面倒な作業ではないと思います。

はじめての「ぼやきコーナー」は、如何でしたでしょうか。

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。前々回の全俳句ご紹介、前回のカリキュラムご案内、如何でしたでしょうか。なにか大きな仕事をやり遂げたような爽快さがあるのは、私だけでしょうか。両方とも、どんどん成長させていこうと思っています。あくまでも、今の私の状態であることをご了承ください。

(本日の編集後記に、5月25日以降にできた俳句をご紹介します。お楽しみ頂けると幸いです。)

 

では、今回の内容へ。

テーマは、週に1回、私がやっている英語の真剣勝負です。

「今、動いている英語」に触れるため、一年ほど前からAsahi Weekly を定期購読しています。ネットを使えば簡単なことなのですが、古い人間なのでしょうか、紙媒体が落ち着きます。

Asahi Weekly は、15年ほど前に、英検1級に取り組んだ時にも、購読をしました。その当時は、全ページ読破を課して、料理・星占い・コマーシャルまで読んでいました。

そんな経験もあり、今回も、Asahi Weeklyにしたのですが、毎週、手付かずのまま溜まっていくばかりでした。あまりにももったいないので、一瞬で決まる真剣勝負をすることにしました。

 

Asahi Weekly との真剣勝負

勝負の内容は、1ページ目にあるほんの短い記事を読み切れるかどうかです。今週日曜に届いた6月23日版は、56語で出来ています。いつもこれくらいの長さです。

単語についてのブログを書いている人間です。連勝・連勝であるべきですが、勝率は……。

いつも、なにかで引っかかります。

 

今週やっつけられた単語 “septet”

韓国の人気グループBTSの兵役に関連する記事です。BTSのファンの方でしたら、“septet”の意味が見えてこられたのではないでしょうか。記事では次のように出ていました。

“Rapper RM, right, and other members of the septet, …”

 

カルテットは何重奏?

突然ですが、カルテット(quartet)は何人で演奏しますか、また、クインテット(quintet)は?

「私は音楽に興味がないから知らなくてもいい」などと突き放さず、お付き合いください。

 

バイリンガルは得意、でも…

母国語以外の言語を使いこなす人を、バイリンガル(bilingual)と言いますが、では、母国語を含め4か国語を話す人はなんというのでしょうか。

「マルチリンガル(multilingual)でしょう」では「4」の感激が出てこないですね。がんばりましょう。

 

答えは、ラテン語とギリシャ語の数の数え方にあります。

 

ラテン語・ギリシャ語の1~10

結構、耳にしているものが多いです。今回を機会に、覚えてみられては如何でしょうか。絶対にお得です。

前がラテン語、後ろがギリシャ語です。

 

   1  uni-           mono-

   2  bi-             di-

   3  tri-            tri-

   4  quadri-       tetra-

   5  quinque-    penta-

   6  sexi-          hexa-

   7  sept-         hepta-

   8  octi-          octa-

   9  novem-      ennea-

  10     deci-        deca-

* * * * * * * * * * * * * *

  100  centi-       hecto-

1000  milli-         kilo-

 

*高校の化学で、「モノ・ジー・トリ・テトラ・ペンタ・ヘキサ・ヘプタ・オクタ・ノナ・デカ」とか、「キロキロと、ヘクトデカけたメートルが、デシに追われて、センチ、ミリミリ」などと覚えた記憶のある方もおられると思います。初めての方は、ネットで検索してみてください。喋りたくてたまらない人(私もそうです!)がたくさん情報をくださっています。

 

*化学では、「モノ・ジ・・・・」で、「9」に当たる部分を「ノナ(=nona-)」と覚えるのですが、これはギリシャ語の本来の9である ennea-(エニア) の音が、他の数字と混乱される危険性があったため、ennea- を使わず、ラテン語の「9番目」を意味する nona- を代用したために起こったと言われています。歴史が古いため、nona- が市民権を得ているという感じです。

 

*ラテン語の方をカタカナにすると、「ユニ・バイ・トリ・クワドリ・クインク・セクシ・セプティ・オクティ・ノベン・デシ」となります。

 

*どちらがラテン語かギリシャ語かを言えるようにされたい方は、ギリシャ語の「モノ・ジー・トリ…」を少し変化させて、「モノ・ギ(リシァ)・トリ…」としてみられるのは如何でしょうか。

 

では、答え合わせへ

では、答え合わせに進みましょう。まずは、バイリンガルの親戚「4か国語を話す人」へ。バイリンガルが、bilingual で、「bi- = ラテン語の2」なので、この bi- を「4 = quadri-」にしてみましょう。そうすると、quadrilingual が完成です。

 

次に、カルテット(quartet)、クインテット(quintet)に進みましょう。音楽の世界ですので、イタリア語の影響を受けていますが、ラテン語の4,5 quadri-, quinque の変化形に、「小さいもの・集団」を意味する接尾辞 -et が付いています。結果、四重奏、五重奏になります。

 

そうすると、Asahi Weeklyに登場した“other members of the septet”のseptet も、ラテン語の sept に -et で 「7人組」となります。

 

septet を見抜けなかった理由

一番は、私がBTSについて、今まで情報を収集していなかったことでしょう。BTSファンの方には簡単な問題だったろうなと思います。普段から、色々なことに興味・関心を持つ必要性を再認識しました。

 

次は、septet を、sept-etではなく、sep-tet と思い込んでしまったことです。

これまでに、二度取り上げてきました selfish を

sel-fish = selfish

self-ish = selfish

どちらの見方ができれば、「利己的な・我儘な」に辿り着くのか、と同じことをやってしまいました。初めの思い込み(=sep-tet)に負けず、sept-et と少し視点を変えていれば辿り着けたと、負けた犬が吠えています。

 

最後に、偶然ですが、今までの自分の英語との付き合いの中で、septet に巡り合っていなかったため、頭の中で発音をしてみても、合致する音が無かったことが挙げられます。読む・聴く・話す・書く、を通して、ひとつでも多くの語とお近づきになっておくことの大切さを再認識しました。

 

「6人組・8人組」などが、今後のAsahi Weekly の1ページに登場することを期待しながら、今回のブログを終了します。ご精読、有難うございました。

 

〔編集後記〕

1.数字が関係する語はとにかく豊富

今回は、数字の語源をご紹介させて頂きました。ラテン語の「1」だけでも、ユニフォーム、ユニーク、ユニバーサルスタジオジャパン、ユニット、USAなどなど、普段私たちが使っている言葉の中にたくさんの“uni-”が登場してきます。ニュースでは、unanimous vote(→ unanimously)、unilaterallyが頻出です。

数字に関連する単語は実にたくさんありますし、ひとつ覚えると、「一方的な」から「二か国間条約」へ、というように、数字部分を替えるだけで語彙を拡張してきますし、初めて聴く単語・目にする単語でもかなり正確な類推が可能になります。是非、チャレンジしてみてください。

 

2.unanimous と unhappy

友人の言葉です。「unanimous が“アン・アニマス”ではないと分かった時に感激した。」 「満場一致の」を意味する unanimous の先頭は、un-であって、un-でない、綴りは un- だけれど、内容は uni-。たまたま後ろに母音で始まる語幹 anim(= 息)が来たために、uni- の最後の母音 i が、語幹先頭の a に席を譲って消えていった。その代わりに、先頭のun-は、unhappyなどで登場する否定のun-ではないことを示すために発音だけ“ユ”と残した、という流れになります。結果として、「息がひとつ」→「みんなで“はい”」→「満場一致の」となっています。友人の言葉をもとに、俳句を作りました。

 

アンでなく ユゥなら1だ ユナニマス

 

3.新作俳句発表会

〔181-190〕

限度超え 食べてしまうと オーバーイート

過保護だよ 前覆い過ぎ オーバープロテクト

空っぽに 仕事も頭も バケーション

下に立て 理解したいなら アンダースタンド

向かい合い 投げかけるのが オブジェクト

武器離れ 武装解除だ ディスアーマメント

もう一度 求めることが リピート

先を見て 供給する プロバイド

人々が 政治をすれば デモクラシー

パンチだ 時間守れよ パンクチュアル


〔191-194〕

善し悪しが 跳ね返ってくる リザルト

音ひとつ 単調だよね モノトーン

アンでなく ユゥなら1だ ユナニマス

仲間内 喋る言葉が ダイアレクト

 

4.「ポジティブ・ぼやきコーナー」を新設予定

前回6月14日のテーマとして取り組みました語源講座のカリキュラム化の中で、語源に対する世間の誤解や偏見の是正・改善に取り組むことを思いつきました。あくまでも明るく・肯定的にぼやいてみます。近々、登場させます、ご期待ください。

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。先日、英語のニュースの中で、「リージョンズ  フォーナ  アンド  フローラ」という言葉が使われていました。また、新聞の記事には、「マンスプレイニング」が登場していました。(詳しくは編集後記をご参照ください) 英語の足腰である語彙力強化の必要性と、アップデートの必要性を感じました。

 

さて、今回のテーマは、「日本では、語源を高校生1年で学習する」の具体像提示です。実現目標を2030年。一年掛けるのではなく、50分授業・10回をイメージしています。

 

具体的なカリキュラムに入る前に、なぜ高校1年の時期を考えるのかについて、お話をさせて頂きます。それは、

 

語源は、語彙力に比例して楽しさが広がる

 

からです。

英語の語彙がまだ少ない中学の時期に、語源をしても、効果はあまり期待できません。それどころか、英語が嫌いになってしまうかも知れません。

語源の一番の楽しみは「単語が手をつなぎ始める」ことにあると考えます。この楽しさを感じるためには、「基となる語彙」が必要です。その最小単位を、中学必修語をマスターした状態としています。2年に上がる時でも問題はないですが、3年進級時は、避けるべきです。理由は、語源の知識が入り始めると、少しの間、単語が気になる時期が生じます。語彙力だけをみればプラスになりますが、英語の勉強全体を考えると避ける方が望ましいでしょう。

 

「私の高校生活は、もう過去のこと…」

という方もご安心ください。語源をやり始める「一番早い時期」という意味で高校1年を挙げています。年齢には関係ありません。それどころか、生活実感を伴う「基となる語彙」が増えていて、語源を納得するチャンスも増える傾向があると思います。

 

単純暗記が難しくなってきたなぁ…

 

と思われる方は、ぜひ、語源に取り組んでみてください。今回、カリキュラムとして提示するのは「語源の全体像」を概観して頂き、知識の整理をして頂くためです。既習・未習の確認用の一覧表という感じでご覧になってください。

 

語源は、目的ではなく道具

 

掛け算の九九は、小学校の低学年で習い、一生ものになります。

それと同じように、英語の語源を高校1年で習い、その後の人生で無意識に使っている、そんな状態になることを、と本気で願っています。

 

体言止めではなく、語り調で書かせて頂きます。ご了承ください。また、HWの欄に「(索引から)単語を拾い出してみよう」というような表現があります。単語集などの後ろについている索引をイメージしていますが、特定の単語集を意味するものではありません。また、単語集である必要はありません。アルファベット順に単語が一覧できるものがありましたら結構です。では、カリキュラムに進めます。日本語だらけのブログになります。単調で退屈かも知れません。無理はなさらないでください。

 

〔語源指導カリキュラム・きんぞう試案 ver.1〕

 

1時間目 単語はアルファベットの羅列ではない

 ☆ blackboard は、black と board だ

 ☆ 「まるごと果実」型と「わけあり果実」型

 ☆ ポータブルな輸出入!

  Trivia:come, cut, swim に -ing を付けよう

   HW:単語集の索引にある「果実」を見つけよう

 

2時間目 変化の根っこを抑えよう

 ☆ コンテナのメンテナンス(母音の変化)

 ☆ 客出乗務員の機内放送(有声音・無声音)

 ☆ パーツの名前を覚えよう
     =接頭辞・語幹・接尾辞(・連結形)

  Trivia:語源が有効な語とそうでない語

   HW:card の語源を調べてみよう

 

3時間目 同じ綴りが続く英単語が多いのはなぜ

 ☆ なぜひとつではダメ、different の -f-

 ☆ 「同化」の気持ちを味わおう

 ☆ 天満橋と天満宮

  Trivia:語源がうまくいく人とそうでない人

   HW:同じ綴りが続く語を拾い出してみよう

 

4時間目 意外と知っているぞ、接頭辞

 ☆ なんとなく知っている接頭辞 re-

 ☆ お馴染みの接頭辞に意味を与えよう

 ☆ 反意語を作る接頭辞
     =「あんみすいんでぃすのん」

  Trivia:足し算型と物語型

   HW:索引から接頭辞を拾い出そう 

 

5時間目 世界が広がる接頭辞

 ☆ 数を表す接頭辞

 ☆ 必ず得する接頭辞 ad-, de-

 ☆ 格好良い接頭辞

  Trivia:全部一緒? unhappy, undo, unanimous

   HW:索引から接頭辞 ad- を拾い出そう 

 

6時間目 美を美しく美化する接尾辞

 ☆ 実力4倍増、品詞変化

 ☆ 接尾辞とアクセント

 ☆ 格好良い接尾辞

  Trivia:語源の調べ方・電子辞書の使い方

   HW:品詞変化を実践しよう

 

7時間目 活用度最高位の語幹たち

 ☆ お得感一杯、関連語をたくさん持つ語幹

 ☆ リズムで行こう、語源三兄弟!

 ☆ 語源・百マス計算

  Trivia:語源にもある「他人の空似」

   HW:語幹 tain の動詞を語ってみよう 

 

8時間目 言いたいのは、滑り台 or 非核化

 ☆ 単語は長くなるほどヒントが増える

 ☆ 基礎単語の隣に居る大人の単語

 ☆ パーツの組み合わせで大人の単語へ

  Trivia:意外とお馴染み「頭音消失」

   HW:手元の英文を語源の視点で見てみよう

 

9時間目:語源を否定する意見を考える

 ☆ 単語は瞬間的に出てこないとダメでは?

 ☆ そんな要らん単語ばっかりやっていないで…!

 ☆ 単語はやっぱり文で覚えないと…!

 ☆ 先生は、単語のマニアですね~!

 ☆ 語源を意識すると余計に覚えにくくなる!

 ☆ やこしそう、変化形まで覚えるのは!

 ☆ 同じ形で、違う意味のものがあって混乱する!

 ☆ パーツを足しても意味にならない!

  Trivia:語源がゆっくりとしか広まらない理由

   HW:語源適齢期を考えてみよう

 

10時間目:語源は目的ではなく方法

 ☆ 得なところだけ使えばいい!

 ☆ 時代とともに新しい言葉が増えていく

 ☆ 語源が当たり前の時代を作ろう

  Trivia:「語源は言葉の考古学」

   HW:単純作業でない知的好奇心へ

 

〔編集後記〕

1.「リージョンズ  フォーナ  アンド  フローラ」

英語にすると、region's fauna and flora ですが、region's flora and fauna の方が一般的です。外来種のザリガニが地域の生態系に悪影響を及ぼしているというニュースの中にでてきました。「地域の動植物」という意味で自然に登場してきました。

flora と fauna の順番が気になる方は、Google Ngram Viewer というサイトを利用してみてください。ビッグデータの威力を感じざるを得ないサイトです。

 

2.「マンスプレイニング」 

新聞の特集記事で目にした言葉です。

男性が女性を見下したような態度で説明をしようとする行為。レベッカ・ソルニットという作家の造語。2010年のニューヨーク・タイムズ紙の「ワード・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。explaining の頭の音を削り、その前に man を付けて作られた語。 ○○スプレイニングには他に、エイブルスプレイニングやヘテロスプレイニングもある、と記されていました。

「頭の音を削る」は、今回のカリキュラムの中で「頭音消失」として取り上げています。興味のある方は、sport の語源を調べてみられては如何でしょうか。

 

3.編集後記の「編集後記」

書き終わってみると、今回も長くなりました。ここまでお付き合いくださった方がおられましたら、心より感謝致します。従来から「自分は何を伝えたいのか、また、どれくらいのボリュームがあるのだろうか」をはっきり形にしたいという思いはありましたが、実行には移していませんでした。今回このように全体像としてまとめる機会を提供してくださったことに感謝しています。

 

どのような表現で、どこまで説明を加えるか、について迷いました。一見するとふざけたように見えるものもあるかと思いますが、受講生となる方々にとって、興味を持てるもにする、楽しい講座にする、を第一に考えて検討を進めました。どのような順番で話を進めるかに特に力を注ぎました。また、具体例だけでも書き添えようか、とも考えたのですが、更に長いブログになることを避けるため、断念しました。今後のブログでご説明をしていきます。ご期待ください。また、もし気になるタイトルがありましたら、ご連絡ください。早い目に取り上げさせて頂きます。

 

カリキュラム作成開始時は、どちらかと言うと、自分のための整理だったのですが、途中からは、賛同してくださった方が、50分×10回で指導しようとしてくださった場合に、そのまま使って頂けるようなものにしたい、という思いに変わりました。自分の語彙力強化のために始めた語源。あれから、早20年が経ちました。学問として学んだ訳ではありませんが、それなりの数の本を読み、何よりも、色々な年齢層の方々に、色々な形でご指導をさせて頂いてきました。実用という側面から、内容には自信を持っています。カリキュラムのひとつひとつに、受講してくださった方々の反応が含まれています。語源指導の経験値という点においては、誇れるものがあると自負しております。ご活用頂ける部分がありましたら幸いです。

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。連日、「政治資金規正法改正案(the proposed amendment to the Political Funds Control Law)」という言葉が飛び込んできます。実効性・効果性が最終目標ですが、連座制、企業献金、政治資金パーティー等々について、各党がどのように考えるのかが比較対照できる機会でもあると感じます。

 

さて、これにヒントを得て、このブログにおいても、その目指すところを、一望して頂けるようにしようと考えました。

これまでの10回で、具体的な材料(接頭辞・語幹・接尾辞等)を使いながら、語源という視点を持つことのメリットをお話させて頂いてきましたが、今回と次回の2回に分けて、異なる角度から、このブログが考える全体像をご案内させて頂きます。

第1回:語源カルタ・俳句一覧

第2回:公教育への導入カリキュラム案

今回は、現在作成済の180の俳句を、材料として使用している単語のアルファベット順に提示させて頂きます。

一度目:上五・中七=日本語、下五=英語

二度目:上五・中七=漢字かな交じり・下五=カタカナ

    (上五=上の句、中七=中の句、下五=下の句)

 

最後に英単語を表記している一度目の場合は、英単語を見ないようにして、上五・中七を読んだ段階で、英単語を類推して頂くのもよいでしょう。

また、上五・中七・英単語と流れる中で、どのような材料を扱っているかを味わって頂くのも一興だと思います。

 

二度目の「下五=かたかな」版では、英単語を紙に書いてみられては如何でしょうか。

語源のメリットのひとつに、綴りミスが少なくなることがあると実感しています。アルファベットを順に綴っているという感覚から脱し、パーツを組み合わせているという感覚を味わって頂ければ幸いです。

 

では、始めます!

 

上五・中七=日本語、下五=英語版

〔1-10〕
標準を 離れているのが abnormal
「あ」をとれば 「広い」が出てくる abroad
存在を 離れていると absent
アブスでも アブと同じだ abstract
WHO 世界保健機構 acronym
高いとこ 怖いよ怖い acrophobia
ドレスなら 床へ真っすぐ address
オプションに 方向付けたら adoption
こっちへと 振り向かせての advertise
目を向けて 状況見てから advice

〔11-20〕
風計る アネモネを見て anemometer
一年が 回ったんだね anniversary
a.m.は 正午前だよ antemeridian
人類を 学ぶ学問 anthropology
人いると 怖いよ怖い anthropophobia
「あ」をとれば ねむりがあるね asleep
そばに立ち 補佐役をする assistant
切れません こうこれ以上 atom
こちらへと 注意引っ張り attention
そっちへと 伸ばすよテント attention

〔21-30〕
お店へと 人引き付ける attraction
壊れたよ 銀行とは bankrupt
輪がふたつ 人より速い bicycle
生きた道 書いたものが biography
黒い板 そのままだよね blackboard
断食を 壊す食事 breakfast
放送で 広く投げるよ broadcast
お頭を 英語にすると captain
百年に 一回来るのが centennial
携帯に 電気走らせ charge

〔31-40〕
狭いとこ 怖いよ怖い claustrophobia
南北に 気候傾き climate
あれこれと 一緒に集める collection
思い切り 満たした状態 complete
ごちゃごちゃに 折り重なった complex
同語源 コンプリートと comply
ドレミファソを 一緒に置いて compose
英単語 一緒に置いて compose
しっかりと 持っているのが concept
皆の声 一緒に閉めて conclusion

〔41-50〕
JTB みんなを導く conductor
金平糖 一緒に作る confection
全員が 自分運んで conference
思い切り 取って使う人 consumer
眼鏡より 一緒に触れる contact
矛盾とは 反対言うこと contradiction
便利だね みんな来られる convenience
お話を 一緒に回し conversation
音楽の だんだん大きく crescendo
あれこれと 分ける批評家 critic
パソコンの 画面を走る cursor

〔51-60〕
葉っぱには ライオンの歯形 dandelion
きっぱりと 切って離して decide
音楽の だんだん小さく decrescendo
外に向け 印を付ける design
毒離れ 今日も元気だ detox
纏めたよ 言葉遣いを dictionary
離すよう 運んでいるのが different
エフがくる エスが違って different
離れてく~ 捨てるカードが discard

〔61-70〕
コロンブス 覆いを取って discover
議長から 離れて座る dissident
誤答へと 気を引き離す distracter
多様性 離れて回る diversity
二つ折り 倍になるよね duplicate
外に向け 力を出すぞ effort
卵にも 見える植物 eggplant
排気ガス 送るミサイル emission
外に向け 動いてしまう emotion
標準を 滅茶越えてる enormous

〔71-80〕
さんまさん 間取り持つ entertainer
演劇の 後で語る epilogue
南北が 等しくなる線 equator
等しいね 夜の長さが equinox
外に向け 回っていくよ evolution
外へ行け 非常口から exit
外見れば 隠れたSあり expect
港から 外へ運べば export
考えを 外に押し出す expression
ウーバーの 兄さん元気 exuberant

〔81-90〕
作ったり 人がしたりと fact
作るとこ 作業するとこ factory
調子良し 言うこと終わり fine
正に火が 仕事している firework
前もって 投げ掛けてこそ forecast
産み出すぞ 次の世代を generation
一歩ずつ 歩めばいいよ grade
持ちたいね 健康的な habit
ヒレイリアスな ヒラリーさんは hilarious
高過ぎて 困っています hypertension

〔91-100〕
血圧が 低くてこまる hypotension
血圧が 高くて困る hypotension
知っている 否定で無視する ignore
可能から 不可能になる impossible
押してくる 心の中に impression
懐の 中に来い来い income
冬くれば 流れ込んでくる influenza
神様が 息を吹き込む inspiration
人の上 積み上げる人 instructor
間にある 関心・利害 interest

〔101-110〕
ちょっとだけ 間を賄う interim
人の手で しっかり持ちます maintenance
AKB クッキー落として misfortune
間違った 理解をするのが misunderstand
過去・未来 測りは現代 modern
台本も 一人で言えば monologue
人いても 一人語れば monologue
モノレール 線路が一本 monorail
モノ・ジ・トリ 線路が一本 monorail
いくつもの 言語話せば multilingual

〔111-120〕
ナンセンス! 意味なってないよ! nonsense
東へと 方向づける orientation
ぶらぶらと 首から下がる pendant
完全に やり通すのが perfect
木を重ね 板にしたのが plywood
p.m.は お昼からだよ postmeridian
先を行く 前例となって precedent
崖落ちる 頭が先に precipice
辞書持って 前もって言う predict
好きな方 前に運んで prefer

〔121-130〕
前もって 準備するのが prepare
前、後ろ 馬鹿げているね preposterous
求めるよ 前提として prerequisite
議長さん 前に座って preside
大統領 前に座って president
先に来て 邪魔も予防も prevent
番組を 前に導く producer
前に向け 放つものこそ promise
先の事 投げて送るぞ promise
販売数 前へ動かす promotion

〔131-140〕
飛行機を 前に駆り立てる propeller
個人的 財産・特徴 property
真心を 前に差し出し propose
前へ置き 指輪差し出し propose
返ってくる 動きのことだ reaction
もう一度 回して活用 recycle
後悔に 思い切り泣く regret
もう一度 財布の中に reimburse
よろしくね 折り返しの reply
大統領 戻って座れば resident

〔141-150〕
抵抗に 立ち上がるのが resistance
振り返り 見てしまうほど respect
後ろ向き くるっと回れば return
裏側に 回して着られる reversible
一塁に 付いて行くのが second
秘密だよ 離して分けて secret
守秘義務が 一番大事 secretary
選り分ける 離して集めて selection
頭消え 気晴らし運ぶ sport
四角でも 思い切りなら square

〔151-160〕
スタ付けば 立つが浮かぶよ station
動かずに 立っているから station
走る前 ちゃんと伸ばして stretch
書くんだね 下に名前を subscription
我が名前 下に書いたら subscription
成功の 後を行きたい succeed
太陽に 花が引っ付き sunflower
頭上から 捕まえられたら surprise
何事も 越えて生きるぞ survival
SDGs Sは持続可能 sustainable

〔161-170〕
一緒の 気持ちになれば sympathy
怖いよね 新機種登場 technophobia
遠くから 感じるものあり telepathy
防波堤 四本足の tetrapod
農機具を 引っ張る車 tractor
空越える 声を受け取る transceiver
乗り換えは 越えて行くこと transition
自転車に タイヤ付け足し tricycle
シンプルを 三つ重ねて triple
三叉路で 喋る程度の trivial

〔171-180〕
理解には 下に立とうよ understand
自転車の タイヤがひとつ unicycle
全世界 ひとつで回る universe
ラッキーじゃ なくなちゃったよ unlucky
まだないよ 前行ったもの unprecedented
居なかった 前を行く人 unprecedented
言ったこと 無かったことに unsaid
使ってる いつもの通り usually
マクドナルド 力強く value
文字でなく 声でやるのが vocal

 

上五・中七=漢字かな交じり・下五=カタカナ版

〔1-10〕
標準を 離れているのが アブノーマル
「あ」をとれば 「広い」が出てくる アブロード
存在を 離れていると アブセント
アブスでも アブと同じだ アブストラクト
WHO 世界保健機構 アクロニム
高いとこ 怖いよ怖い アクロフォービア
ドレスなら 床へ真っすぐ アドレスだ
オプションに 方向付けたら アドプション
こっちへと 振り向かせての アドバタイズ
目を向けて 状況見てから アドバイス

〔11-20〕
風計る アネモネを見て アネモミター
一年が 回ったんだね アニバーサリー
a.m.は 正午前だよ アンティメリディアン
人類を 学ぶ学問 アンソロポロジー
人いると 怖いよ怖い アンソロポフォービィア
「あ」をとれば ねむりがあるね アスリープ
そばに立ち 補佐役をする アシスタント
切れません こうこれ以上 アトムだから
こちらへと 注意引っ張り アテンション
そっちへと 伸ばすよテント アテンション

〔21-30〕
お店へと 人引き付ける アトラクション
壊れたよ 銀行とは バンクラプト
輪がふたつ 人より速い バイシクル
生きた道 書いたものが バイオグラフィ
黒い板 そのままだよね ブラックボード
断食を 壊す食事 ブレックファスト
放送で 広く投げるよ ブロードキャスト
お頭を 英語にすると キャプテン
百年に 一回来るのが センテニアル
携帯に 電気走らせ チャージする

〔31-40〕
狭いとこ 怖いよ怖い クロストロフォービア
南北に 気候傾き クライミット
あれこれと 一緒に集める コレクション
思い切り 満たした状態 コンプリート
ごちゃごちゃに 折り重なった コンプレックス
同語源 コンプリートと コンプライ
ドレミファソを 一緒に置いて コンポーズ
英単語 一緒に置いて コンポーズ
しっかりと 持っているのが コンセプト
皆の声 一緒に閉めて コンクルージョン

〔41-50〕
JTB みんなを導く コンダクター
金平糖 一緒に作る コンフェクション
全員が 自分運んで カンファレンス
思い切り 取って使う人 コンシューマー
眼鏡より 一緒に触れる コンタクト
矛盾とは 反対言うこと コントラディクション
便利だね みんな来られる コンビニは
お話を 一緒に回し カンバセーション
音楽の だんだん大きく クレシェンド
あれこれと 分ける批評家 クリィティック

〔51-60〕
パソコンの 画面を走る カーソルが
葉っぱには ライオンの歯形 ダンディライオン
きっぱりと 切って離して ディサイド
音楽の だんだん小さく デクレッシェンド
外に向け 印を付ける デザイン
毒離れ 今日も元気だ デトックス
纏めたよ 言葉遣いを ディクショナリー
離すよう 運んでいるのが ディファレント
エフがくる エスが違って ディファレント
離れてく~ 捨てるカードが ディスカード

〔61-70〕
コロンブス 覆いを取って ディスカバー
議長から 離れて座る ディシデント
誤答へと 気を引き離す ディストラクター
多様性 離れて回る ダイバーシティ
二つ折り 倍になるよね デュープリケイト
外に向け 力を出すぞ エファット
卵にも 見える植物 エッグプラント
排気ガス 送るミサイル エミッション
外に向け 動いてしまう イモーション
標準を 滅茶越えてる イノーマス

〔71-80〕
さんまさん 間取り持つ エンターテイナー
演劇の 後で語る エピローグ
南北が 等しくなる線 イクウェイター
等しいね 夜の長さが イークイックス
外に向け 回っていくよ エヴォリューション
外へ行け 非常口から エグジット
外見れば 隠れたSあり エクスペクト
港から 外へ運べば エクスポート
考えを 外に押し出す エクスプレッション
ウーバーの 兄さん元気 イグズーバラント

〔81-90〕
作ったり 人がしたりと ファクト
作るとこ 作業するとこ ファクトリー
調子良し 言うこと終わり アイムファイン
正に火が 仕事している ファイアーワーク
前もって 投げ掛けてこそ フォーキャスト
産み出すぞ 次の世代を ジェネレーション
一歩ずつ 歩めばいいよ グレードは
持ちたいね 健康的な ハビットを
ヒレイリアスな ヒラリーさんは チアガール
高過ぎて 困っています 高血圧

〔91-100〕
血圧が 低くてこまる ハイポテンション
血圧が 高くて困る ハイパーテンション
知っている 否定で無視する イグノアー
可能から 不可能になる インポッシブル
押してくる 心の中に インプレッション
懐の 中に来い来い インカムよ
冬くれば 流れ込んでくる インフルエンザ
神様が 息を吹き込む インスピレーション
人の上 積み上げる人 インストラクター
間にある 関心・利害 インタレスト

〔101-110〕
ちょっとだけ 間を賄う インターリム
人の手で しっかり持ちます メインテナンス
AKB クッキー落として ミスフォーチュン
間違った 理解をするのが ミスアンダースタンド
過去・未来 測りは現代 モダンなり
台本も 一人で言えば モノローグ
人いても 一人語れば モノローグ
モノレール 線路が一本 モノレール
モノ・ジ・トリ 線路が一本 モノレール
いくつもの 言語話せば マルティリンガル

〔111-120〕
ナンセンス! 意味なってないよ! ナンセンス!
東へと 方向づける オリエンテーション
ぶらぶらと 首から下がる ペンダント
完全に やり通すのが パーフェクト
木を重ね 板にしたのが プライウッド
p.m.は お昼からだよ ポストメリディアン
先を行く 前例となって プレシデント
崖落ちる 頭が先に プレシピス
辞書持って 前もって言う プレディクト
好きな方 前に運んで プリファー

〔121-130〕
前もって 準備するのが プリペアー
前、後ろ 馬鹿げているね プレポスタラス
求めるよ 前提として プレレクイジット
議長さん 前に座って プリザイド
大統領 前に座って プレジデント
先に来て 邪魔も予防も プリベント
番組を 前に導く プロデューサー
前に向け 放つものこそ プロミス
先の事 投げて送るぞ プロミスだ
販売数 前へ動かす プロモーション

〔131-140〕
飛行機を 前に駆り立てる プロペラが
個人的 財産・特徴 プロパティ
真心を 前に差し出し プロポーズ
前へ置き 指輪差し出し プロポーズ
返ってくる 動きのことだ リアクション
もう一度 回して活用 リサイクル
後悔に 思い切り泣く リグレット
もう一度 財布の中に リーインバース
よろしくね 折り返しの リプライを
大統領 戻って座れば レジデント

〔141-150〕
抵抗に 立ち上がるのが レジスタンス
振り返り 見てしまうほど リスペクト
後ろ向き くるっと回れば リターン
裏側に 回して着られる リバーシブル
一塁に 付いて行くのが セカンド
秘密だよ 離して分けて シークレット
守秘義務が 一番大事 セクレタリー
選り分ける 離して集めて セレクション
頭消え 気晴らし運ぶ スポーツが
四角でも 思い切りなら スクエアー

〔151-160〕
スタ付けば 立つが浮かぶよ ステイション
動かずに 立っているから ステイション
走る前 ちゃんと伸ばして ストレッチ
書くんだね 下に名前を サブスクリプション
我が名前 下に書いたら サブスクリプション
成功の 後を行きたい サクシード
太陽に 花が引っ付き サンフラワー
頭上から 捕まえられたら サプライズ
何事も 越えて生きるぞ サバイバル
SDGs Sは持続可能 サステイナブル

〔161-170〕
一緒の 気持ちになれば シンパシー
怖いよね 新機種登場 テクノフォービア
遠くから 感じるものあり テレパシー
防波堤 四本足の テトラポッド
農機具を 引っ張る車 トラクター
空越える 声を受け取る トランシーバー
乗り換えは 越えて行くこと トランジション
自転車に タイヤ付け足し トライシクル
シンプルを 三つ重ねて トリプルに
三叉路で 喋る程度の トリヴィアル

〔171-180〕
理解には 下に立とうよ アンダースタンド
自転車の タイヤがひとつ ユニシクル
全世界 ひとつで回る ユニバース
ラッキーじゃ なくなちゃったよ アンラッキー
まだないよ 前行ったもの アンプレシデンティッド
居なかった 前を行く人 アンプレシデンティド
言ったこと 無かったことに アンセッド
使ってる いつもの通り ユージアリー
マクドナルド 力強く バリューセット
文字でなく 声でやるのが ボーカル
 

如何でしたでしょうか。少し自慢したくなる作品もあれば、お見せするのが恥ずかしいものもあります。これからもどんどん作っていきます。発展途上中とあたたかく応援して頂けると幸いです。

では、次回、カリキュラムという形で、全体像をご覧いただきます。また、お会いしましょう。

 

〔編集後記〕

1.英単語の重複について

「語源のパーツの意味(例:pre- = ...の前)を、記憶に留めて頂く方法を提供したい」が語源カルタを思いついた切っ掛けです。データベースソフトACCESSを使って、使用頻度の高いものや、頻度は低いものの効果性の高いパーツなどを一覧にした上で、狙いを付けたパーツで俳句を作りにかかるという手順です。その流れの中で、俳句にしやすいパーツもあれば、ぜひ取り上げたいのに、なかなか俳句にしにくくこれからとなるものもあります。そのような関係で、同じ単語がよく似た俳句となって表れてくることも生じています。今は、取り敢えずご覧頂くことを優先し、同じテーマで作ったものも敢えて重複させて頂いています。ご了承ください。

 

2.不適切な表現がありましたら、お許しください

子供の頃に、父親に連れられて百貨店の屋上に行くのが大きな楽しみでした。景色は良いし、美味しいものも食べられる、乗り物もあるし、時には、アトラクションもある。

そんなイメージから、「屋上へ、こども引き付け、アトラクション」という俳句ができました。しかし、唐突にこの俳句だけをご紹介すると、何かテレビの誘拐の場面が想像されそうであることに気付き、「お店へと、人引き付ける、アトラクション」に替えました。見直しはしておりますが、この例のようなものが、今回ご紹介させて頂いたものの中にもあるかも知れません。個人的な体験・経験の中から生まれたものとご容赦頂けますと幸いです。また、「アトラクション」と同じようものがありましたら、ご一報ください。よろしくお願い致します。

 

3.通し番号が付けられませんでした

俳句に通し番号を付けようとしたのですが、ひとつのブログの中の文字数制限の関係で、付けることができませんでした。ご了承ください。

こんにちは、語源大好き・きんぞうです。今年3月に、この世を去ったパンダのタンタンの追悼式が、神戸市王子動物園で行われたことがニュースで報じられています。28歳だったそうです。その後の部分を副音声で聴くと、

In human age, that is almost centennial.

とありました。

 

語源カルタに寄り道をすると、

一年が、回ったんだね、アニバーサリー

と関係をしています。

 

anniversary の「アニ…」の部分は、anni-と n がふたつ重なっています。anni-, enni- は「年」を表す語幹でした。

では、タンタンは人間の歳にすると何歳だったのでしょう。

centimeter, century, cent に共通する数字はいくらでしょうか。

1m = 100cm、1世紀 = 100年、1ドル = 100セント

       cent = 100

centennial = cent + enni + -al

となって、「100年」になります。1999年から2000年に移行する時、「ミレニアム」という言葉をよく耳にしました。英語では、millennium となります。mill-が「千」を表しています。

28年の生涯の内、24年を日本で過ごしてくれたタンタン。多くの人が涙する姿に、優しさを感じました。

 

さて、今回は、「没原稿」をご紹介させてください。2週間前の4月25日に、予約投稿まで終えた上で、大幅に差し替えたため「没」状態になっていた内容です。26日に『「…シード」で語源!』投稿したものと主旨は完全に合致しています。

『「…シード」で語源!』では、supersedeと語幹部分の音が同じになる語幹 ceed, cede の語を取り上げたのですが、「没原稿」では、ここを、語幹 tain, ten としていました。

「シード」に対して「テイン」となる唐突感が気になり、差し替えました。

 

没のままにしておこうかと思ったのですが、完成度がかなり高い「作品」であることと、語幹 tain に親しんで頂けると考え、投稿することにしました。『「…シード」で語源!』でご紹介した内容の見直しにもなって頂けるかと思います。宜しければ、お付き合いください。

 

****** ここから「没原稿」へ *****

 

さて、唐突ですが、次の問題に挑戦してみてください。

 

第1問 -sedeで終わる単語はいくつある?

第2問 -tainで終わる動詞はいくつある?

 

*固有名詞や専門用語を含めずに一般レベルで

 

スマホ・パソコン・紙辞書・電子辞書・語源関係の本等々、何を使って頂いても結構です。

 

*電子辞書のあいまい検索

日々進歩、日々進化する世界ですので、色々なテクニックがあると思うのですが、ここはシンプルに電子辞書でやってみます。

 

「~sede」、または、「*sede」と入力してみてください。supersedeがひとつだけ出てくると思います。

 

次に、「~tain」、または、「*tain」を引いてみてください。画面に入り切らないくらいの単語が登場してきます。

 

そこで、「??tain」としてみましょう。そうすると、

attain, detain, obtain, retainと、-tainの前に2文字ある語が出て来たのではないでしょうか。

 

この「~・*・?」を使うと、綴りがあいまいな単語を検索することができます。

 

*-sedeで終わる語は supersedeのみ!

「囁く」のように漢字の中に「耳」が含まれるものは45字と私の電子辞書が言っています。「鼻」になると13字。「耳」は少ししんどいですが、「鼻」なら全部覚えてみようか、という気になります。

 

英単語も、新出の語に遭遇する度に覚えていこうとすると、漠然とした努力になりますが、それと並行して、語源の視点を入れることによって、

「-sedeで終わる語は1語のみ、-tainの前に2文字あるのは4語のみ」と明確な目標設定が可能になります。

 

*??tainで語幹-tainと接頭辞を味わう

では、ネットのサイト Skellを使って、??tainの例文を挙げてみましょう。

1. He has not attained his object yet.

2. Police said they had detained five suspects.

3. Students are able to obtain foreign degree locally.

4. Fifty-nine countries retain the death penalty.

 

各語を語源で区切ってみましょう。

1. at- + tain = …へ(ad-) + touch

2. de- + tain = 離れて・下へ・完全に+ hold

3. ob- + tain = 強意 + hold

4. re- + tain = 再・後ろ・元 + hold

 

attainのtainだけが、touchから変化したもので、他のtainはすべて hold を意味します。

 

語源にもある「他人の空似」

この様に、たまたま変化した形が同じになったものを「他人の空似」と呼びますが、数は極めて少ないので、面倒というよりは、却って印象に残るというご利益があります。気にせずに進んでみてください。

 

*???tainはワンダーランド!

「?」マークをひとつ増やすと、

abstain = ab-(離れて) + tain

contain = com-(一緒に) + tain

pertain = per-(貫き通して) + tain

sustain = sub-(下・副・側) + tain

のような、「-tain= hold(しっかり持つ)」のグループも登場するのですが、その一方で、

Britain, captain, certain, curtain なども登場してきます。

関係がないことが、雰囲気で分かる単語もありますが、手元に、語源の本を置いておけば解決することもたくさんあります。

 

*-tainで終わる動詞は9つ!

abstain → 持つことから離れる → 慎む

contain → 一緒に持つ → 含む

detain → 離して持つ → 拘留する

entertain → 間を取り持つ → 楽しませる

maintain → 人の手で持つ → 維持する・主張する

obtain → 一生懸命持つ → 手に入れる

pertain → 貫き通して持つ → 関係する・かかわる

retain → 後ろに持つ → 保持する・雇っておく

sustain → 下から持つ → 養う・維持する

(attainや ascertain などの偶然一致の語を除く)

 

*お馴染みの語と結び付けて広げよう

contain container = 容器・コンテナー

entertain → entertainer = 芸人

maintain → maintenance = 整備・維持

sustain → SDGs → sustainable = 持続可能な

では、最後に一句、

 

*人の手で、しっかり持ちます、メインテナンス

 

〔編集後記〕

〔1〕「生成AIは平気で嘘をつく」

「-sedeで終わる単語はいくつある?」を生成AIに問い掛けてみました。一目で分かるレベルの誤情報を提供してきました。是非、一度やってみてください。「生成AIは平気で嘘をつく」を肝に銘じる必要性を感じました。

 

〔2〕例文の意味

1. 彼はまだ目的を達成していない。

2. 警察は5人の容疑者を拘留したと発表した。

3. 学生は外国の単位を地元で手に入れることができる。

4. 59の国が死刑制度を保持している。

 

〔3〕接頭辞の変化

ab- + tain → abstain

sub- + tain → sustain

のように、接頭辞が変化することがあります。理由の一番大きなものは、発音をしやすくすることで、ある程度の法則性もあります。覚えてしまうこともできない訳ではありませんが、「語源はあくまでも道具」・「使ってこその語源」ですので、「へぇ~、そうか~」くらいで通過しても全く問題はありません。

興味のある方は、辞書で「ab-」を引いてみてください。意外とシンプルですので、覚えてしまわれるかも知れません。あくまでも楽しむ心で。

「没原稿」にお付き合い頂き、ありがとうございました。