火種は北朝鮮からイランへ 2 | きなこのブログ

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米露首脳会談の最重要議題はシリア
http://tanakanews.com/180703syria.htm
 
7月16日にヘルシンキで行われる米露首脳会談の隠れた立役者はイスラエルでないかと、私は勘ぐっている。
 
トランプはもともとプーチンとの首脳会談や、米露協調の体制を望んでいた。
 
従来は、ロシア敵視が存在基盤である軍産複合体がトランプの対露和解を邪魔し、トランプ陣営がロシアのスパイであるかのような濡れ衣のスキャンダル「ロシアゲート」をでっち上げ、トランプがロシアに接近するのを防いできた。
 
トランプ側は今年に入り、ロシアゲートの根拠の薄さを示す諜報文書の暴露など、軍産への反撃を進め、それをテコに米露首脳会談にこぎつけた。
 
そこに加えて、選挙戦当時からトランプと親密な関係にあるイスラエル(ネタニヤフ政権)が最近、内戦後のシリアにイランやヒズボラが居座ることに大きな危機感を持ち、トランプを動かしてプーチンに「イランやヒズボラをシリアから追い出してくれ」と言わせようとしている。
 
イスラエル(ゴラン高原占領地)と接するシリアの南西部は、シリア内戦でテロリスト(ISアルカイダ)が最後まで残っている地域で、6月23日からシリア政府軍がこの地域への攻略・奪還戦を開始している(イスラエルは以前からこの地域のISアルカイダをこっそり支援してきた)。
 
このままシリア軍が南西部を奪還すると、シリア軍と一緒にいるイラン(民兵団)やヒズボラの軍勢が、シリアのイスラエル国境まで来てしまう。
 
イスラエルは政治力で米国(トランプ、議会)を動かせるが、米国はシリア南西部で全く影響力がない。
 
影響力を持っているのは、アサド軍を空軍で支援しているロシアだ。
 
ネタニヤフは何度もロシアを訪問し、プーチンに「シリアにいるイランとヒズボラを追い出してくれ」と頼み、プーチンは了承したものの、今ひとつやってくれていない。
 
イスラエルとしては、トランプとプーチンに首脳会談をやらせ、そこでシリアの今後のあり方を決めてもらい、その中に、イランやヒズボラの追い出しを盛り込ませたい。
 
米国とロシアに別々に頼んでもらちが明かないが、米露に首脳会談させて決めれば効果がある。
 
ネタニヤフが米露首脳会談の実現を望めば、トランプも喜ぶ。
 
このような経緯で、内戦後のシリアの問題を大きな議題とする米露首脳会談が行われることになったと私は分析している。
 
イスラエル黒幕説ではないが、米露首脳会談が何か大きな動きを起こすとすれば、それはシリア問題だという見方が、米分析者からも出ている。
 
ロシアは影響圏が、欧州、中東、南アジア、東アジアのすべてと接している「地政学大国」であり、軍事器大国でもあるため、米露首脳会談で話し合われる可能性があるテーマは幅広い。
 
だが、今回は中東が主題になりそうだ。
 
北朝鮮など、東アジアの問題は、米露間に齟齬が少ないので主題にならない。
 
欧州の問題は、前回の記事に書いたように、トランプがロシアのクリミア併合を容認しそうな点が大転換だが、これは会談で決めるとことでなくトランプが一方的に宣言することだ。
 
南アジアのアフガニスタン問題は、いずれ米露で決めるべき話だが(米軍が撤退し、ロシアや中国やイランなどがアフガンの安定化を手がける)、まだ先のことだ。
 
新たな米露軍縮も、トランプが軍産への目くらましで軍拡に固執しているので考えにくい。
 
中東の問題では、シリアのことだけでなく、パレスチナ和平(中東和平)も米露首脳会談のテーマになりそうだ。
 
イスラエルが米露に、シリアからイランヒズボラを追放させることを求める見返りに、米露はイスラエルに、すでに出ている「トランプ提案」に沿った中東和平をやれと求めそうだ。
 
昨春のトランプの中東訪問で出されたトランプ提案は、イスラエルの要求を全て受け入れたものだが、それでもイスラエルは、その和平案を積極推進していない。
 
最近、クシュナーらトランプ側近の担当者が、中東を足繁く回っており、タイミング的に、米露首脳会談で、トランプ案をプーチンが支持し、米露で中東和平を進めることを宣言し、イスラエルに圧力をかける可能性がある。
 
▼軍産が米露首脳会談を妨害するためシリアで新たな化学兵器攻撃の濡れ衣を画策?
 
イスラエルは米露首脳会談が行われることを望んでいるが、米英の軍産複合体は米露首脳会談を望まず、欧米同盟によるロシア敵視の体制がもっと続くと良いと考えている。
 
軍産は、首脳会談を開催不能に陥らせることを目的とした、濡れ衣の化学兵器攻撃をシリアで引き起こそうとしているふしがある。 
 
シリア内戦の特徴のひとつは「化学兵器攻撃の濡れ衣をアサド政権にかける善悪歪曲」だ。
 
シリア内戦で、アサド政権の政府軍は、シリアの市民や反政府勢力を、何度も化学兵器で攻撃したと報じられている。
 
アサドは国際法違反の化学兵器で無実の市民を殺傷する「極悪な独裁者」だというのが「正史」である。
 
だが、これまでに何度か指摘したとおり、この「正史」は全く間違っている。
 
アサドを悪者に仕立て、シリアを政権転覆するための、米英など(軍産複合体)による濡れ衣作戦である。
 
諜報記者のセイモア・ハーシュは最近、アサドの仕業と喧伝された13年9月の化学兵器使用が、実のところサウジとトルコがシリアのアルカイダにサリン原料を供給してやらせた濡れ衣攻撃だったことを、米当局も非公開の報告書で認めていると報じた。
 
この件は以前から知られ、私も記事にしたが、軍産の濡れ衣攻撃は、しだいに暴露される傾向だ。
 
その一方で、アサド政権は、米英軍産の濡れ衣戦略を乗り越えて延命し、アサド続投のままシリア内戦が終わりつつある。
 
だが、アサドに対する濡れ衣作戦はこれで終わりかと思ったら、そうでなかった。
 
最近、軍産側がシリアで近いうちに化学兵器の濡れ衣攻撃をやり、それをアサドの政府軍のせいにしそうな動きが起きている。
 
イランの軍部によると、化学兵器を積んだ米国の貨物船(MV Cape Ray)がペルシャ湾に入ってきており、米国勢がシリアに化学兵器を秘密裏に搬入しようとしている疑いがあるという。
 
ロシア当局は、まもなくシリアで化学兵器攻撃が行われそうだと6月中旬から言っている。
 
これらは未確認で曖昧な話だが、もっと具体的な話として、化学兵器使用を調査する国際機関であるOPCW(化学兵器禁止機関)が、化学兵器を使った犯人を特定する権限を新たに付与されたことがある。
 
OPCWは従来「化学兵器が使われたかどうか」を調査するのが主目的であり「誰が化学兵器を使ったのか」を断定するのは権限外だった。
 
それが今回、英国で起きた「スクリパリ事件」でロシアを犯人として「(濡れ衣で)断定」したい英国が、OPCWの権限を犯人特定まで拡大する提案を行って得票活動を展開し、権限拡大を決めた。
 
ロシアは権限拡大について、OPCWを米英軍産による不正な濡れ衣戦略の道具に使おうとするものだと猛反対している。
 
この流れは、最近始まったものでない。
 
近年、OPCWの活動が最も重視されているのは、シリア内戦における化学兵器使用に関する調査だ。
 
一昨年までOPCWは、調査の中で「犯人特定」を全くやっていなかった。
 
だが昨年から、英米の圧力を受け、OPCWの調査報告書の中に、シリア政府軍の仕業であると犯人特定する文言が入るようになった。
 
当時からロシアは、OPCWを濡れ衣戦略の道具に使う英米を非難していた。
 
この濡れ衣を以前から分析してきた私は、ロシアの指摘が正しいと考えている。
 
今回、スクリパリ事件でお粗末な濡れ衣戦略をやって(やらされて)尻に火がついた英国が、隠然戦略を顕然化した。
 
OPCWといえばシリアだ。
 
権限拡大は英国のメンツ維持のためでない。
 
軍産は、今回の権限拡大を「活かせる」ような化学兵器の濡れ衣攻撃をシリアで準備している可能性がある。
 
昨春、シリアで化学兵器攻撃があった時、トランプはアサド犯人説に飛びついてシリアを根拠薄弱なままミサイル攻撃した。
 
間もなくシリアで化学兵器が起きた場合、トランプはまた同じようにふるまい、米露首脳会談が中止に追い込まれるかもしれない。
 
ただ今回は、特別な事情としてすでに書いたように、イスラエルが米露首脳会談の開催を希望している。
 
トランプ敵視の軍産と、親トランプなイスラエルは、政治的にたもとをわかちつつあるが、以前からの一心同体性があるので、イスラエルの諜報界は軍産の秘密裏の動きを察知できる。
 
軍産によるシリアでの化学兵器使用計画は、事前にイスラエル、ロシア経由でアサド政権の知るところとなり、発生前に防御できるかもしれない。
 
トランプと軍産の戦いは、イスラエルやロシアを巻き込んで続いている。

 

 

トランプ-プーチンの平和、貿易と友好会談
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/07/--15ae.html
 
トランプ大統領とプーチン大統領との会談が、7月16日に計画されているというニュースを、欧米世界の多くの部分、とりわけ軍産複合体、その権益が、もっぱらもうかる兵器製造帝国を維持することにある、戦争で金儲けするアメリカとヨーロッパの巨大な政治力を持ったひと握りの徒党は、不満に受け止めた。
 
貿易は彼らにとって最も重要だ -
 
ただし、憎しみと不信こそがもうかる兵器輸出をもたらすので、平和と友好は連中の優先事項のずっと下位にある。

 

 

サリンを撒いてサリンを撒かれたと言う反体制派 1-1

 

サリンを撒いてサリンを撒かれたと言う反体制派 1-2

 

正当に選挙された政権は認めない 6

 

火種は北朝鮮からイランへ

 

不都合から外遊に逃げ込む安倍晋三  3