京都の着付け教室 きものシャン
レッスン会場:烏丸御池教室 (京都市営地下鉄烏丸御池駅すぐ)
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西陣織 金襴の世界
そんな私が今回勉強しに伺ったのが、西陣織のなかでも「金襴」と呼ばれる織物を製造しておられる村井機業さん。
【村井機業店】
〒602-8302
京都市上京区寺之内通千本東入る上る井田町966
みなさんお寺さんのお袈裟わかりますか?
(画像:西本願寺公式ホームページより)
このお袈裟に使われるものが金襴という織物です。
今回訪問した村井機業さんは、まさにこの西本願寺をはじめ、多くのお寺からの注文を受けて織物をされている会社さん。
で、袈裟って広げて見てみると各パーツにわかれているじゃないですか?
(画像:日本服飾史 ホームページより)
これって、バラバラのパーツをそれぞれ織っているわけではなくてもとは1枚のつながった織物なんです!
なぜ織物の究極なのか?
織物をやったことがある人や、やったことなくても織物を取り扱う仕事の人や着物ファンの方は分かると思うのですが、
織物って伸び縮みするんですよ。
縦に縮むというだけでなく、
織物の横の耳のところから真ん中の柄のところまで船底型にたわむこともあります。
極端に柄が伸びたり、織りあがった後に縮んだりしたら粗悪品・不良品ですが、
これがわずかな程度のものならば、帯や着物の世界では当たり前のことなんです。
もちろん高級呉服の世界でも同じ話です。
もうおわかりでしょうか?
細かいパーツに切って袈裟に仕立ててバシッと柄が合うためには、寸分たがわず織り上げなければならないのです。
なんてこと、帯や着尺しか知らない私には・・・ どうやったらそんなことが出来るんですか
といういう衝撃の世界でした。
微調整という職人技
(今でも現役の紋紙が残る 村井機業さん)
歪みなくフラットに織る技のコアなところ、それはやはり歴史ある織物、先人たちの残した経験豊かな手仕事の感覚にありました。
西陣は分業制なので、経糸の準備から綜絖(縦糸を上げ下げするもの)から、機の調整まで全ての職人技が揃っていないと作ることができません。
そして織る感覚もすべてが金襴のためにある微調整テクニック。
こんな半月のついた杼はなかなか見たことないと思います。
(杼・・・経糸の間に緯糸を通すための道具)
↓こちらが一般的な自動織機に使われる杼。(講師私物)
よくみるとこのように糸が絶妙なテンションで出てくるような構造になっています。
パッと見るとみんな同じように見える織物でも、微妙な点で織るものによって違いがあります。
こちらの動画も公開OKでしたので、お勉強としてご覧ください。
音声は村井社長と見学をお誘いした はこにわの加藤栄里ちゃんです。
同じ西陣の中でも、作るものによって職人さんはそれぞれ違います。
それぞれの職人さんは、自分のやっていることが当たり前、自然なこととして身につけておられますから、その技術が「衝撃のテクニック」だと意識することがほとんどありません。
西陣生まれ西陣育ちで、幼少のころから見慣れてきた人の場合は特にそうです。
そういったスペシャルな現場にもっとスポットが当たればよいというのが、着物ファンとしての私の目線です。
そして、このような取材は「着物のプロ」が行わないと意味がありません。染織の知識がない人が見ても、本当の奥のすごさってわからないですから。
リユース着物目利き講座などを通じて、品物だけではなく、作り手についても売り手についても、幅広くご紹介できればと考えています。
ほかにも西陣の記事をいろいろと書いてゆきますので、引き続きご覧ください。
※対面レッスンしております
(マンツーマン・ペアレッスンのみ。)
鏡(全身鏡)は人数分ご用意して、距離を取っています。
ドアノブや机類など室内のアルコール除菌を徹底しております。
レッスンでは、生徒様にもアルコール消毒、マスクの着用をお願いいたします。