前回からの続きです！
instagramフォロワー2000人になったら、UA=0.46もつくるよ！
と書きましたが、その前にUA=0.56のものを作成しました。
これでデータに奥行きが出ます。
３地域（青森など）
この地域における、断熱性能４等級（ついこないだまでは最高等級と呼ばれていたもので、2025年に義務化され、法律上の最低ラインとなる予定の基準）は
【UA＝0.56W/㎡K】という基準となっています。
この【UA＝0.56W/㎡K】は、東京など６地域においては
HEAT-20 G1グレードという基準に当たります。
新しく設けられた等級5（＝ ZEH外皮基準）では、
東京などの６地域の外皮基準はUA=0.60なので、
このUA=0.56では等級6も、余裕を持ってクリアしている、という程度のレベルになります。
３種換気（１時間あたり0.5回換気。換気の熱交換はされない）
UA値=0.56
Q値=1.86
天井断熱：GW16K を120mm
壁断熱：GW16K を105mm
床断熱：押出ポリスチレン3種(λ=0.028)を50mm
サッシ：樹脂サッシ×LowEペアガラス空気層16mm
玄関ドア：U=2.3(W/mk)
※今回は換気熱交換無しの条件なので、C値の大小による換気熱損失による暖房負荷の増減はありません。
C値=0.1でも、C値=1.0だとしても、気密が良くなるほど３種換気の自然給気口から流入される量が増え、漏気部分からの流入量が減るので計画換気の精度は上がるものの、換気熱損失としては影響がありません。
ただし、適切に気流止めされて、断熱材が所定の性能は発揮できているという条件です。まったく気密に留意していない施工では、この計算通りの断熱性能すらも発揮できないとういう事を付け加えておきます。
プランは、前回までと同じ、自立循環型住宅モデルプラン。
※自立循環型住宅モデルプランとは、
１階リビングの４ＬＤＫ、約120㎡の真南を向いた下図の通りの仮想のプランで、
国の省エネルギー基準などは、全てこのプランを元に計算して策定されています。
これを固定の条件とし、
色んな地域の年間暖房負荷と冷房必須期間の冷房負荷
この違いを見てみましょう。
北海道「旭川」（２地域）
年間暖房負荷＝132.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝2(kWh/㎡)
北海道「小樽」（２地域）
年間暖房負荷＝110.7(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝1.6(kWh/㎡)
北海道「帯広」（２地域）
年間暖房負荷＝111.7(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝0.9(kWh/㎡)
北海道「札幌」（２地域）
年間暖房負荷＝103.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝2.1(kWh/㎡)
青森県「むつ」（３地域）
年間暖房負荷＝98.7(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝0.4(kWh/㎡)
青森県「青森」（３地域）
年間暖房負荷＝95.5(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝3(kWh/㎡)
青森県「弘前」（３地域）
年間暖房負荷＝92.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝4.8(kWh/㎡)
青森県「八戸」（３地域）
年間暖房負荷＝86.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝1.7(kWh/㎡)
秋田県「秋田」（４地域）
年間暖房負荷＝81(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝9.3(kWh/㎡)
秋田県「大曲」（３地域）
年間暖房負荷＝97(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝9(kWh/㎡)
岩手県「盛岡」（３地域）
年間暖房負荷＝91.4(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝3.3(kWh/㎡)
岩手県「北上」（４地域）
年間暖房負荷＝84.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝8.2(kWh/㎡)
宮城県「仙台」（５地域）
年間暖房負荷＝59.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝6.2(kWh/㎡)
山形県「新庄」（３地域）
年間暖房負荷＝95.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝8.9(kWh/㎡)
山形県「山形」（４地域）
年間暖房負荷＝76.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝11.3(kWh/㎡)
福島県「福島」（５地域）
年間暖房負荷＝58.5(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝10.3(kWh/㎡)
新潟県「新潟」（５地域）
年間暖房負荷＝58.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝15.1(kWh/㎡)
新潟県「長岡」（５地域）
年間暖房負荷＝72.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝13.7(kWh/㎡)
長野県「長野」（４地域）
年間暖房負荷＝74.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝13.9(kWh/㎡)
長野県「立科」（３地域）
年間暖房負荷＝78.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝5.6(kWh/㎡)
長野県「軽井沢」（２地域）
年間暖房負荷＝94.7(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝3.1(kWh/㎡)
茨城県「水戸」（５地域）
年間暖房負荷＝44.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝14.3(kWh/㎡)
栃木県「宇都宮」（５地域）
年間暖房負荷＝44.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝16.4(kWh/㎡)
群馬県「前橋」（６地域）
年間暖房負荷＝41.1(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝15.1(kWh/㎡)
埼玉県「秩父」（５地域）
年間暖房負荷＝52.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝17.4(kWh/㎡)
埼玉県「熊谷」（６地域）
年間暖房負荷＝37(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝25.7(kWh/㎡)
埼玉県「浦和」（６地域）
年間暖房負荷＝38.1(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝21.9(kWh/㎡)
東京都「練馬」（６地域）
年間暖房負荷＝34.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝22.9(kWh/㎡)
東京都「東京」（６地域）
年間暖房負荷＝28.1(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝26.5(kWh/㎡)
千葉県「千葉」（６地域）
年間暖房負荷＝27.1(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝23.5(kWh/㎡)
千葉県「佐倉」（６地域）
年間暖房負荷＝42.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝20.2(kWh/㎡)
千葉県「館山」（６地域）
年間暖房負荷＝25.1(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝24.5(kWh/㎡)
神奈川県「横浜」（６地域）
年間暖房負荷＝26.4(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝21.7(kWh/㎡)
神奈川県「辻堂」（7地域）
年間暖房負荷＝27.4(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝15.6(kWh/㎡)
神奈川県「三浦」（7地域）
年間暖房負荷＝25.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝17.6(kWh/㎡)
山梨県「甲府」（６地域）
年間暖房負荷＝40.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝20(kWh/㎡)
山梨県「河口湖」（４地域）
年間暖房負荷＝72.7(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝4.9(kWh/㎡)
静岡県「静岡」（７地域）
年間暖房負荷＝23.4(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝25.9(kWh/㎡)
静岡県「浜松」（７地域）
年間暖房負荷＝24.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝26.4(kWh/㎡)
愛知県「名古屋」（６地域）
年間暖房負荷＝33.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝25.1(kWh/㎡)
愛知県「豊田」（６地域）
年間暖房負荷＝39.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝24.1(kWh/㎡)
岐阜県「岐阜」（６地域）
年間暖房負荷＝34.5(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝24.4(kWh/㎡)
岐阜県「恵那」（５地域）
年間暖房負荷＝60.6(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝12.3(kWh/㎡)
富山県「富山」（５地域）
年間暖房負荷＝57.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝19.4(kWh/㎡)
石川県「金沢」（６地域）
年間暖房負荷＝52(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝20.1(kWh/㎡)
福井県「福井」（６地域）
年間暖房負荷＝55.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝19.7(kWh/㎡)
三重県「四日市」（５地域）
年間暖房負荷＝39.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝20.8(kWh/㎡)
三重県「津」（６地域）
年間暖房負荷＝31.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝27.7(kWh/㎡)
滋賀県「大津」（５地域）
年間暖房負荷＝45.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝25.4(kWh/㎡)
京都府「舞鶴」（６地域）
年間暖房負荷＝54.5(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝21.8(kWh/㎡)
京都府「京都」（６地域）
年間暖房負荷＝40.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝23.6(kWh/㎡)
大阪府「枚方」（６地域）
年間暖房負荷＝38.1(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝27.9(kWh/㎡)
大阪府「大阪」（６地域）
年間暖房負荷＝28.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝29.8(kWh/㎡)
奈良県「奈良」（６地域）
年間暖房負荷＝46(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝21.4(kWh/㎡)
和歌山県「和歌山」（７地域）
年間暖房負荷＝30.5(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝28.8(kWh/㎡)
兵庫県「神戸」（６地域）
年間暖房負荷＝28.6(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝29.1(kWh/㎡)
兵庫県「明石」（６地域）
年間暖房負荷＝34.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝28.4(kWh/㎡)
兵庫県「姫路」（６地域）
年間暖房負荷＝38.5(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝25.6(kWh/㎡)
岡山県「岡山」（６地域）
年間暖房負荷＝33.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝30.4(kWh/㎡)」
岡山県「倉敷」（６地域）
年間暖房負荷＝38.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝27.7(kWh/㎡)
広島県「広島」（６地域）
年間暖房負荷＝35(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝31.1(kWh/㎡)
広島県「呉」（６地域）
年間暖房負荷＝28.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝26(kWh/㎡)
島根県「松江」（６地域）
年間暖房負荷＝48.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝22.7(kWh/㎡)
鳥取県「鳥取」（６地域）
年間暖房負荷＝47.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝20.8(kWh/㎡)
鳥取県「智頭」（５地域）
年間暖房負荷＝69.1(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝16.1(kWh/㎡)
山口県「山口」（６地域）
年間暖房負荷＝39.5(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝25.9(kWh/㎡)
徳島県「徳島」（６地域）
年間暖房負荷＝26.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝31.3(kWh/㎡)
愛媛県「松山」（６地域）
年間暖房負荷＝29.8(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝28.4(kWh/㎡)
香川県「高松」（６地域）
年間暖房負荷＝32.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝27(kWh/㎡)
高知県「高知」（６地域）
年間暖房負荷＝22.6(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝33.6(kWh/㎡)
福岡県「福岡」（７地域）
年間暖房負荷＝29.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝30.6(kWh/㎡)
大分県「大分」（７地域）
年間暖房負荷＝26.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝31(kWh/㎡)
長崎県「長崎」（７地域）
年間暖房負荷＝25.7(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝29.5(kWh/㎡)
長崎県「佐世保」（６地域）
年間暖房負荷＝25.3(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝32.9(kWh/㎡)
佐賀県「佐賀」（６地域）
年間暖房負荷＝31.9(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝31(kWh/㎡)
熊本県「熊本」（６地域）
年間暖房負荷＝28.2(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝36.7(kWh/㎡)
宮崎県「宮崎」（６地域）
年間暖房負荷＝18.6(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝34.2(kWh/㎡)
鹿児島県「鹿児島」（7地域）
年間暖房負荷＝13.5(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝39.7(kWh/㎡)
沖縄県「那覇」（8地域）
年間暖房負荷＝0(kWh/㎡)
冷房必須期間の冷房負荷＝74.4(kWh/㎡)
１つだけ見ても、ただの数字で意味も分からないと思いますが、
他の都市と比較すると、意味が出てきます。
また、同じ都市でも性能を変えると見えてくるものがありますので、
まずは１つ前のブログ、同じプランでUA=0.87位のものと比較してみましょう。
東京・神奈川～東海～関西あたりの６地域は
等級4ギリギリのUA値=0.87の場合の年間暖房負荷は、50(kWh/㎡)前後
３地域のうち、青森やむつなどは
等級4ギリギリのUA値=0.56の場合の年間暖房負荷は、100(kWh/㎡)前後
このプラン、スペック同士で比べた場合、
むつと札幌は、ほとんど変わらない程度の暖房負荷ですが、
札幌は２地域のため、４等級ギリギリでもUA=0.46。
もっとハイレベルな最低基準が確保されていたわけです。
（最低基準と言っても、この最低基準としてはレベルの低すぎる等級4が今までは性能表示上の最高等級だったから、ややこしいのですけど。）
次はUA=0.46くらいでもやってみたいと思います。
UA=0.46は 東京などの6地域でHEAT-20 G-2レベルであり、
等級６となります。
また、北海道などの１、２地域での等級４でもあります。
