盛岡駅の東口を出て開運橋を渡り、
右に曲がって菜園通り進むと盛岡城跡公園に突き当たります。
交差点名は岩手公園下。
岩手公園は盛岡城跡公園のことです。
私も最初に盛岡に来た頃は、
何で2つの呼び方があるのか分からず、色々調べてみました。
正式名称は岩手公園だそうですが、
開園100周年の時、盛岡城跡公園に改称しようとしたようなのですが
市民の反対など色々あって、結局、正式名称は岩手公園のままで、
盛岡城跡公園は愛称ということのようです。
ただ、公園の入口の看板は盛岡城跡公園になっていますし、
観光マップなどでも盛岡城跡公園の後に
かっこ書きで岩手公園となっているものが多いです。
この石垣に付き当たったら右へ。
この坂道を上っていくと桜の名所の腰曲輪へ行けます。
今回はこの坂道を左手に見ながら少し南下。
石垣が途切れた少し先に入口があります。
何の案内もないので、入って良いのか少し迷うような感じ。
この小路を進むと、左手に白い建物が見えてきます。
彦御蔵(ひこおくら)と呼ばれる
江戸時代後期に建てられたとみられる蔵で、
盛岡城内に唯一現存する建造物で、市の文化財に指定されています。
100メートルほど西側の道路際にあったそうですが道路拡張に伴い、
米内蔵があったとされる現在の場所に曳家したそうです。
現在、彦御蔵があった場所には石碑があります。
雪でよく見えないので、文字の部分をアップで。
「南部藩御蔵跡」と刻まれていました。
この場所から向かいのお城の方を見るとこんな感じ。
石垣の上に見えるのは腰曲輪の四阿です。
石碑は花壇の一画にあって見落としそうなので、
この景色を目印にして頂くと、分かりやすいと思います。
さて彦御蔵。
2階建ての細長い蔵で、入口が2つあります。
手前に案内板があります。
間取り図も記載されていたので、とってもよく分かりました。
案内板によると真ん中で仕切られていて、それぞれ総2階建て。
入口が2つあることから、
それぞれ別の道具類を置いていたとみられているとか。
つまり彦御蔵は、ここにあった米内蔵の構造とは違うのかな?
東側から。
この蔵で変わっていると思うのが、1階と2階の窓がずれていること。
どちら側から見ても揃っていないので、
何か意味があったのでしょうか。
春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色が綺麗な彦御蔵。
もっと写真を撮っておけば良かったと思いました。
ちなみに彦御蔵の横を通って更に進むと、
淡路丸の下を通って芝生広場の方へ抜けられます。
ただ、あまり知られていないのか、ここを通る人はあまりいません。
石垣を眺めながら進むと帯曲輪の先で眼下に
鶴ヶ池から中津川へ流れるせせらぎが見えて来る
絶景の散策スポットで、
桜の季節以外は、その景色を独り占めにできる確率が高い場所です。
景色を眺めつつ散歩も良し。
ゆっくり石垣を見たり撮影したりするも良し。
見逃しがちな盛岡城に現存する唯一の建造物の彦御蔵を見つつ、
是非歩いて頂きたいスポットです。
今回のおでかけ
★盛岡城跡公園彦御蔵
住所:岩手県盛岡市内丸1-37
盛岡城跡公園内
見学料:無料
駐車場:あり(有料)
公式ウェブサイト:盛岡市指定文化財 彦御蔵(盛岡市)
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