根祭神社 (瑞穂市七崎、天神神社)


美濃国大野郡
岐阜県瑞穂市七崎字宮東216
(車は写真のように停め置きました)

■旧社格
村社

■祭神
天御中主神
高産巣日神
神産巣日神


「揖斐川」支流、「根尾川」東岸に広がる田園地帯、瑞穂市「七崎(ななさき)」に鎮座する社。瑞穂市の北端に位置します。
◎当社は元伊勢「伊久良河宮」の候補地の一。天照大御神の御杖代を奉戴し、鎮座地を求めて各地を巡幸した倭姫命は、大和から伊賀、近江を経て美濃国へ。
「倭姫命世記」には、━━垂仁天皇十年から四年間、倭姫命が天照大神を美濃の伊久良河の宮に祀った。美濃国造や県主は従者・税物・神田・三艘の船などを献上した。また采女として仕えた豪家出身の女官も税物・新田を献上し、その家族からは神事用の土器が献上された (大意)━━とあります。
◎他の候補地は天神神社(瑞穂市居倉)、神明神社(瑞穂市内宮町)、名木林神社(安八郡安八町)宇波刀神社(安八郡安八町)と、当社を含め計5社。
◎直前の淡海(近江)国に遷宮されたのは「坂田宮」。「天野川」下流の琵琶湖にほど近い田園地帯。倭姫命は川を遡り、「伊吹山」の南側「不破の関」を越えて美濃国入りしたことが窺えます。
この「坂田宮」からそれまでの険しい山中とは異なり、田園の広がる川沿いの平地に。方針転換がなされたのでしょうか。
◎創建年代は不明。岐阜県神社庁のサイトにおいては、当社が「伊久良河宮」の候補地の一つであることすら示されていません。
◎社頭案内には、「御社号を天神宮とも天神神社とも申し上げた」とし、社前の石標も「天神神社」に。岐阜県神社庁は「御維新の際宇根祭と云により、社号を改称す」としています。「宇根祭」については資料が見当たらず不明。