大仁保神社 (高取町丹生谷)


大和国高市郡
奈良県高市郡高取町丹生谷1162近辺
(アクセスや駐車は下部写真参照)

■祭神
(不明)


高市郡の南西端、御所市戸毛(とうげ)と境にする「丹生谷」に鎮座する社。「戸毛」は「丹生谷」との「峠」からの転訛かと思われます。
◎当社は丹生都姫命巡行の候補地の一。丹生都比賣神社に伝わる「天野告門(あまののりと)」という平安時代の書に、紀伊国伊都郡「奄太村石口(いわくち)」に降臨、次いで「川上水分ノ峯ニ上リ坐シテ」とあり、さらに「下リ坐シテ十市ノ郡布々支丹生ニ忌杖刺シ給ヒ 下リ坐シテ巨勢ノ丹生ニ忌杖刺シ給ヒ 下リ坐シテ宇智ノ郡布々支丹生ニ忌杖刺シ給ヒ」とあります。
◎「川上水分ノ峯ニ上リ坐シテ」というのが丹生川上神社 中社に比定。「十市ノ郡布々支丹生」が明日香村「入谷(にゅうだに)」の大仁保神社に比定。そして「巨勢ノ丹生」が当社に比定。さらに「宇智ノ郡布々支丹生」が丹生川神社に比定されています。
◎また紀の皇極天皇三年(644年)の条に「蘇我大臣蝦夷は長直(ナガノアタヒ)を大丹穂山に遣はして桙削寺を造らせた」とあり、「大丹穂山」が当地に推定されています。
こちらは諸説あるようで明日香村入谷の大仁保神社もその一つ。
◎ネット情報を管見する限り2018年頃には社殿が無い状態だったらしく、近年に再建されたものと思われます。すぐ側の地元の方に伺ったところでは、由緒や社名等も分からず奉斎を続けているとのこと。




「丹生谷」から御所市「戸毛」へ抜ける峠道の僅かに手前辺り。Googlemapに写真とともに登録しておきました。とにかく鉄塔が目印。「丹生谷」界隈に見られる鉄塔は3塔しかなく、そのうち2塔が連続しているところ。車はこのように停め置きましたが、この先の「戸毛」に入ったばかりのところであると、なお近隣住民の方に迷惑がかからないと思います。

この鉄塔の根木に鎮座。左手に折れる坂を登ります。

この石段は鉄塔維持管理のために設けられたようですが、当社参拝にもちょうど良いものに。

3度目のチャレンジで遂に発見。感動で言葉を失いました。発見までに計5~6時間を要したと思います。

鉄塔のすぐ下に鎮座しています。



「丹生谷」集落を。

すぐ麓には不動があるようです。