まつもtoなかい
4月30日に初回放送だったフジテレビの新番組『まつもtoなかい』、観ました。
事前に第1回ゲストが元SMAPの香取慎吾さんだということは知っていたので、バッチリ録画予約をして録画したものを後追いで観たのですが、いや、これは面白かった。
香取さん登場時の香取さんと中居さんの表情から、お二人の間では「どう回すの?」というイタズラっぽさを感じたけれど、今年に入ってから中居さんと香取さんが直接会った事が分かるまでの松本さんの気まずさというか、困惑の表情で現場の緊張感を感じました。
香取さんは1977年1月生まれと言うことで、生まれ年は私と同じですが学年は1こ上。
正に同年代でリアルタイムにテレビで観ていたアイドルだった二人の大人になった、でも、子供っぽい関係性を感じた素晴らしい初回放送でした。
さて・・・次はこの番組に木村拓哉さんが出演するかどうか。
そしてそのときの木村さんと中居さんの会話は・・・・
巨星墜つ
オーディオ部屋でAmazonで注文していたジャズのCDを聴きながら、フとネットニュースを見てみたら坂本龍一さん死去のニュースが飛び込んできました。
あまりのショックに、慌ててCDラックから坂本さんの作品を引っ張り出してきて積み上げ、片っ端から聴き直しています。
1977年生まれの私はYMOをリアルタイムで聴いていた世代ではないけれど、YMOの音楽、坂本龍一さんの音楽は当たり前のように聴いてきて、ハマっていました。
YMOや坂本龍一さんの音楽に明確にハマったタイミングというのは覚えていないほど、自然に聴いていました。
戦場のメリークリスマスも、ラスト・エンペラーも当時、レンタルビデオ屋で借りて観たし、その後、自分で稼ぐようになってからはDVDやBlu-rayも買って何度も観たし、YMOや坂本龍一さんのCDやレコードもコンプリートは出来ていないけれどそこそこ揃ってます。
特に坂本龍一さんの作品では、1984年リリースの「音楽図鑑」から1999年リリースの「ウラBTTB」までの作品が好きで、「未来派野郎」や「メディア・バーン・ライブ」なんかは何回聴いたか分からないし、今でも聴くアルバムです。
晩年の作品は正直、あまり聴き込んでいませんでした。
あるタイミングからの政治的主張も、私の考えとは異なる部分が多く賛同はしていませんでした。
でも、それでも、坂本龍一さんの音楽はすっかり私に染み込み、体の一部になっています。
体調が悪そうな姿を見ると心が痛みました。
そして、逝去されたニュースを目の当たりにして本当に悲しくなりました。
坂本龍一さん、素晴らしい作品達をこの世に残してくれてありがとうございました。
これから坂本さんの残してくれた作品を聴きながら、ご冥福をお祈りしたいと思います。
ジャズ批評No.232 『マイ・ベスト・ジャズ・アルバム2022』読んでね
気付けば今年初めての更新でした。
明けましておめでとうございます(苦笑)。
そんなわけで、ジャズ批評の最新号が発売されております。
毎年恒例の企画、皆さんの2022年に発売された作品からベストの5枚を紹介して貰う『マイ・ベスト・ジャズ・アルバム2022』と、音質の観点から2022年に発売された作品を紹介していく『ジャズオーディオ・ディスク大賞2022』が掲載されており、2022年に発売されたジャズアルバムのカタログ的な楽しみもある号になっています。
私も毎年、ライターの皆さんが紹介する作品を参考にさせて頂いております。
で、なんだかんだ今年も書かせて頂けたのですが、やはりマイ・ベスト・ジャズ・アルバムの「ベスト5」では紹介しきれない素晴らしい作品は数多ありますので、紙面で紹介出来なかった作品を簡単ではありますがご紹介させて頂きます。(手元にあった順で書いており、オススメ順では有りませんので予めご了承下さい)
GEIDAI PLAYS HONDA/ソプラノ・サクソフォン:本多俊之/東京藝大スペシャルウィンドオーケストラ
コチラの作品はジャズオーディオ・ディスク大賞の方でも紹介させて頂いておりますが、サックス奏者の本多俊之さんが、自身が客員教授を務める東京藝術大学の学生と教員陣(教授や准教授含む)とで結成したスペシャル・ウィンド・オーケストラと共演をした作品で、吹奏楽、ビッグバンドの楽しさが詰まっています。
大好きなフルート奏者高木綾子さんも参加をしているし、クラシックファンにもオススメ。
でも学生の皆さんも、在学中にこうして作品を形として残せるって、絶対良いよね。
ジャズ・ギタリストのレジェンド、中牟礼貞則さんの音楽活動70周年を記念して制作されたアルバムで、ゲストに佐藤允彦さんや渋谷毅さんなどのベテランを始め、石井彰さんや栗林すみれさんなどの中堅~若手ミュージシャンも参加して盛り上げている。
どの演奏も中牟礼さんのシットリとして哀愁のあるギターの音色が光っており、ゲストの皆さんも中牟礼御大との演奏を楽しんでいる様子が音になって聴こえてくるよう。
このアルバムを聴いているとウットリとした時間が過ぎていきます。
アルメニア人ピアニストTigran Hamasyanの作品で、曲毎にピアノトリオ、サックスとのデュオ、ワンホーンカルテットなどメンバー構成を変えて演奏しているので音の変化も大きく飽きません。
また、スピード感のある曲もバラードも、どの曲も一定以上の緊張感がありスリリング。
結構真剣に「対峙」しないとこの作品を楽しみきれないかもしれません。
が、一度ハマるとドップリ聴き込めてしまう1枚。
Last Day of Spring/VITALII KYIANYTSIA TRIO
ウクライナ人ピアニストVITALII KYIANYTSIAのトリオによる作品。
1曲目の「Spiral」から引き込まれてしまうシリアスな演奏は必聴です。
タイトル曲の「Last Day of Spring」もメロディーの美しいバラードで心に染みる1曲。
そしてエリック・サティの「Gnossienne」も曲の持つ妖艶さをたっぷり楽しめる演奏で素晴らしい。
マイ・ベスト~の方で紹介させて貰ったVADIM NESELOVSKYIの箇所でも書かせて貰いましたが、本作もロシアによるウクライナ侵攻前に収録された作品なので、もし今、この作品を再度収録することになったらどのように変わってしまうのか分かりませんが、2022年にこの作品が発売されたことに感謝。
デンマーク人作曲家・ピアニストMorten Schantzの作品で、どの曲もユニークで面白い。
変拍子や転調を多用する曲もあるが、それも自然と、必然的に展開していくので嫌味が無く「味」になっています。
どの曲も面白いのですが、タイトル曲の「Passenger」はドラマチックでオーケストラアレンジをしても楽しそう。
The Three Roses/Daiki Yasukagawa New Trio
ベーシスト安カ川大樹さんのトリオによる作品で、安カ川さんのレーベルDaiki Musicaの作品なので音質も流石!という1枚。
安カ川さんのオリジナル曲「Nocturne No.3」、なんて晴れやかで希望に満ちた曲なんでしょうか。55歳にしてこんな曲が書ける安カ川さんの感性に感激。
そして「Dona Dona」。そう、あの「ドナドナ」。哀愁はありつつも悲観過ぎずに美しい。
安カ川さんの美学が詰まった1枚のように感じます。
言わずと知れたジャズピアニスト高木里代子さんの流れるような流麗なメロディーと熱気溢れる激しいタッチの演奏を存分に味わえる本作。
1曲目の「Stella By Starlight」から高木さんの魅力たっぷりの演奏を堪能出来ます。そんなジャズ・スタンダードはもちろん、高木さんと言えば自身で作曲した曲もメロディーが美しくどっぷり浸ることが出来ます。
伸びやかに華やかに弾む演奏、ドラマチックに展開していくメロディー、どれをとっても素晴らしい。
ただ1点、個人的な好みにはなりますが、この躍動的な演奏を支える機動的なベースをウッドベースで聴きたかったかなぁ。
Fire in the West/NEIL SWAINSON
カナダのベテランベーシストNEIL SWAINSON率いる2ホーンクインテットの作品。
全曲NEIL SWAINSONの曲で、1曲目の「FIRE IN THE WEST」から小気味よいハードバップな演奏で一気に引き込まれます。
NEIL SWAINSONのベースとLewis Nashのドラムでドッシリと支えられたリズムセクションにより、ピアノ、トランペット、テナーサックスが縦横無尽に展開していき思わず唸ってしまう様なアドリブも展開され聴き応えのある1枚。
アルジェリア出身のマンドール奏者Anouar Kaddour Cherifによるドラム、ベース、バスクラリネットという異色の構成による作品で、これを「ジャズ」と呼ぶのに抵抗がある人も居るかもしれないけれど、いわゆるアラビック・ジャズ作品で有ることに間違いはありません。(アラビック・ジャズって、なんで途中で歌い出す曲があるんスかね?)
本作はジャズオーディオ・ディスク大賞の方では候補に挙げさせていただきましたが、マイ・ベスト~の方では他の作品を紹介したかったので挙げられなかったのですが、好きで何度も繰り返し聴いた作品です。
マンドールという楽器の特殊な音色はもちろん、アラビック・ジャズならではの独特な世界観、メロディーが堪らない1枚です。
VIM'N'VIGOR/Joe Farrell & Louis Hayes Quartet
最後はリイシュー作品。
オリジナルは1983年に録音・発表された作品ですが・・・ジャケットのインパクトが凄すぎです・・・
サックス奏者Joe FarrellがドラムにLouis Hayesを招いたカルテット構成の作品です。
1曲目の「ARAB ARAB」ではヘヴィーでハイスピードなトリオの演奏をバックにJoe Farrellのソプラノサックスが疾走するのが格好良いのなんのって。
70年代以降衰退をしていくジャズのなかでもゴリゴリにジャズをしている作品。
最後、5曲目のタイトル曲「VIM'N'VIGOR」も出だし2分のメロディアスなピアノソロから突然始まるカルテットの熱い演奏。
最初から最後まで格好イイ。(ジャケットはともかく
はぁ・・・年末からズッとジャズ漬けだったので最近はクラシックやPOPSの比率が若干高かったのだけれど・・・『BLUE GIANT』を観ちゃったからまたジャズ漬けになりつつある今日この頃です。