UNTITLED -142ページ目

FANM MATNIK DOU

先週、21日に発売になりましたMAYAさんのニューアルバム「マルチニークの女」、じっくりと聴き込んでおります。

というわけで、恒例(と言うわけでもありませんが)のレビューをば・・・




icon
icon
マルチニークの女 / MAYA




本作はジャズ&ラテンシンガーMAYAが、ラテンに特化して取り組んだ意欲作。
ベサメ・ムーチョやラ・クンパルシータなど、一般的にも有名な曲も多数収録されていますが、「こんな曲知らん!」というようなマニアックな曲も多数収録されており、選曲の妙も光っています。

そして、「ラテンって言うと、無駄に陽気なアレでしょう!?」と、その陽気なイメージを持っておられる方も多いかと思いますが、いやいや、このラテンアルバムは実にラテンの持つ「哀愁」をタップリと感じることが出来ます。
ラテンは何故、陽気なメロディーと激しい情熱を持ち合わせているのか。
裕福な社会には生まれなかったであろう、ラテンの哀愁あるメロディーがじっくりと心にしみてきます。


■1曲目 Inamura Jane

勘の良い方ならこのローマ字でピンと来るかも知れません。そうです、桑田佳祐さんの「稲村ジェーン」です。
正直、「稲村ジェーン」というと、映画の方が真っ先に思い浮かびますし、その映画の方も・・・。そんな感じなので、曲の方なんか全く覚えておりません。
しかし、この高橋康廣さんのアレンジ、このMAYAさんの歌声で聴く「稲村ジェーン」で開眼しました。
スゲェいい曲。
そして、なんと言ってもMAYAさんも初めて望んだというフラメンコ調のアレンジが秀逸で、関根彰良さんのギターも必聴。


■2曲目 Besame Mucho

MAYAさんとしてはメジャーデビュー前の2ndアルバムの時にも吹き込んだ事のある「Besame Mucho」。
個人的にはこの2ndの時のBesame Muchoはあまり好きではなかったのだけれど、ライブで聴くBesame Muchoは好きだったし、今回、本作に吹き込まれたBesame Muchoは素晴らしい。
スローテンポでしっとりと歌われるBesame Muchoは曲調はジャズを基調に、ほんの少しラテンのスパイスが香ってくるアレンジ。
そのゆったりと、しっとりとした曲調に、感情を静かに絞り出すようなMAYAさんの歌声は絶妙に絡み合い、Besame Muchoという世界を作り上げていきます。


■3曲目 Ser Y No Ser

先ほどのBesame Muchoよりはアップテンポで展開される「Ser Y No Ser」ですが、決して陽気な曲ではなく、この愁いを帯びたメロディーがなんとも秀逸です。
その愁いのあるメロディーを内田光昭さんのトロンボーンが奏で、MAYAさんの歌声に陰のある艶を添えています。


■4曲目 Abrazame

ホント、MAYAさんには申し訳ない!!
どうしても「Abrazame(アブラサメ)」が「油鮫」に聞こえてしまう・・・と言うか、勝手に連想してしまう!!
で、曲中「油鮫と言えば、深海鮫の油(肝油)はスクアランオイルという名称で、よく健康食品として売っているなぁ・・・。ん?このスクアランオイルの原料の深海鮫ってなんだ?まさか油鮫という名称の鮫じゃ無かろうな・・・」などと考えている間に曲が終わってしまうのです。
申し訳ない!
メロディーも何も良い曲なのに・・・
ちなみに、油鮫という鮫は居ませんでしたが、「エドアブラザメ」という鮫はいるそうです・・・


■5曲目 Sabor A Mi
アルゼンチンで「Sabor A Mi」というお料理番組があったらしい(今でも放送しているかは不明)。
それは兎も角、ラテンのスタンダードとして有名らしいこの曲。オイラは本作で初めて知りました。
Sabor A Mi・・・直訳すると「私の味」かな?
男と女の会話で「私の味」だから・・・「私色に染まったあなた」という感じか。いや、ラテンの曲なんだから、もっとエロい意味で捉えても良いのかも知れない・・・。
曲調も、内田さんのトロンボーンが甘く、ゆっくりとたゆたい、そこに甘く吐息が溢れるようにMAYAさんの歌声が絡んできます。
う~ん・・・マッタリしてきた・・・。


■6曲目 Maria Cervantes
ここでピアノトリオの演奏。ベースは嶌田憲二さん、ピアノが岡田げんさん、ドラムが松尾明さん
ミドルテンポの軽快で、それでいてしっかりとした芯のある曲調が何とも言えません。
岡田げんさんのピアノ、トリオの演奏で初めて聴きましたが、この人、ラテンの血が流れてるんじゃないでしょうか?スペインのジャズアーティストの演奏を聴いているようです。
MAYAさんのアルバムに収録されているトリオ演奏曲は素晴らしいものが多いですが、これもまた秀逸。


■7曲目 La Cumparsita
聴けば誰もが「あ!この曲は!!」と気付くこの曲。誰もが知っているこの曲。へぇ・・・こういうタイトルだったか・・・と、今更知って恥ずかしかったり。
なんだかこの曲、聴くと反射的に社交ダンス(演目はタンゴ)のイメージが頭に浮かびますが、これ、私だけではないはず。
それもそのはずで、ウルグアイのヘラルド・マトス・ロドリゲスという作曲家がカーニバルに参加する仲間のために作曲したタンゴ曲とのこと。
しかしそうか、この曲を選曲したか、MAYAさん。


■8曲目 Meu Mundo Caiu
Meu Mundo Caiu、「崩れた世界」。
この曲はブラジルの歌手Maysaの曲。
「魔性の女」と呼ばれたMaysaのその生涯は、男に落ち、酒に落ち、最後はその酒によって交通事故を起こし、40歳の若さで亡くなるまで波乱に満ちていたそうです。
そんなMaysaの「崩れた世界」、MAYAさんは自分の物にしています。
オリジナルのMaysaの「崩れた世界」は、ストリングスが入っているため、崩れていく世界に華やかさが垣間見えるのですが、本作の「崩れた世界」は内田さんのトロンボーンが基調となっているため、更に直接的に崩れた世界の儚い世界観を感じることが出来ます。

ちなみに、Maysaが歌う「崩れた世界」はこちら↓



■9曲目 Princesa Caballero
なんだろう、急に世界が変わった。
直訳すると・・・「紳士王女??」いやいや、調べてみると、「騎乗のプリンセス」という意味らしい。
それにしても、なんだか砂漠とラクダが見えてくるのはオイラだけ??
なんだかとっても変わった雰囲気の曲。
でもなんだか気になる。


■10曲目 Historia De Un Amor
邦題は「ある恋の物語」。以前、MAYAさんのアルバム「Love Potion No.9」でも収録されていた曲。
これを松尾明トリオ(ピアノは小林裕さん)と内田光昭さんのトロンボーンで演奏しています。
これまで甘く歌っていた内田さんのトロンボーンが、儚く哀愁を帯びた音色に変わっています。まさに歌うトロンボーン。
MAYAさんの歌声こそ入っていないものの、MAYAさんの世界を壊さず、むしろ次の「マルチニークの女」への序章として、しっとりと誘導していくかのようです。


■11曲目 Fanm Matinik Dou
タイトル曲、「マルチニークの女」。このアルバムに収録されるまでこの曲を知りませんでした。
これがまたノリの良いラテンナンバーで、曲の出だしで突如登場するオーバードライブのかかったギターの音色にキュン!となってしまいます。
この曲を聴くと、これまで押し殺してきたMAYAさんの「明」の部分が解放されたかのような、ようやく笑顔が見れたような・・・そんな印象を受けます。
体が自然と揺れてきます。


■12曲目 Tres Palabras
この曲はこれまでもライブなどで歌われてきた曲ですが、ようやくアルバムに収録された・・・という感じもします。
そして、アップテンポの、いわゆる「明るい」ラテン曲でアルバムの最後を締めないのもMAYAさんならではか?
この曲を歌うときのMAYAさんは、いつも目を瞑って左手を方の高さに掲げ、そしてサビでは少し膝を曲げて腰を落とし、眉間にしわを寄せながら切なそうに歌います。
CDを聴いていてもその姿が頭の中に浮かんできます。



プロデューサーの寺島靖国さんも「MAYA史上最高のCD!」と力強く拳を掲げておりました。

納得の1枚です。
このレビューを書きながらこのアルバムを聴いているわけですが、聴けば聴くほど新しい発見がある、聴けば聴くほど病み付きになってくるCD。
MAYAさん、恐るべし。

新妻由佳子『ニライカナイ』

いやぁ・・・今年の2月20日、吉祥寺のジャズ喫茶MEGで美人歌手、新妻由佳子さんのライブがあったんですが・・・あれぇ・・・おかしいなぁ・・・この日のこと、ブログに書いてなかったんだ・・・オイラ。


ナゼ???



今となってはなぜ当時、ブログに書かなかったのか全く分からないのですが、とにかく当日、もの凄いお客さんの数で店主の寺島さんも店内に入るのを諦めてしまったくらい!


そんな盛況なライブだったのですが、当日、オイラが心を奪われてしまった『ニライカナイ』という曲がありました。


新妻さんのブログによると、その映像がYoutubeに掲載されたそうなので、当日、このライブの感想をブログに書かなかったお詫びも兼ねて、オイラもその映像を引用して、改めてPRさせて頂きます。









ホント、なぜ当時、このライブの感想をブログに書かなかったのか・・・


新妻さん、ゴメンね~~!!

実録!! いが饅頭はなかった!?

先週、日本テレビで放送していた「秘密のケンミンSHOW」を見ていたところ、久しぶりに埼玉のネタが放送されました。





「県北部の埼玉県民は、赤飯の中にまんじゅうを入れた『いがまんじゅう』が大好物」


true-いが饅頭


















知らねぇ~~!!



思わずテレビの前の家族が揃って叫んでしまいました。








なんだそれ!?



全く知らん!!



たしかにさいたま市に住んでいるから県北部ではないけれど、それにしても全くもって知らんっ!!



なんだよその気持ち悪い(失礼)食べ物は!?!?





埼玉と言ったら「美味い!美味すぎる!!」の十万石まんじゅうなんじゃなかったのか!?









なんだか釈然としないまま数日を過ごしました。










そして日曜日、群馬に行く用事があったため、わざわざ途中で東北自動車道の羽生インターで降り、「いがまんじゅう探索」に向かったのでありました。













羽生市内に向かうも、ことごとく小さな和菓子屋さんはシャッターが降りており、チェーン店の和菓子店に入るもいがまんじゅうの姿はありませんでした。


その後、スーパーに入るもいがまんじゅうの姿は無し。


しかも、そのスーパーでは地元の女子高生と思わしき娘達が「なんだっけ、あの、テレビでやってた赤飯で饅頭を包んでるヤツ・・・」などと、明らかにテレビで知りました的な発言をしているではありませんか!!

この女子高生の発言で、私の中では「実はテレビがでっち上げた嘘情報なのではないか・・・いがまんじゅうなる物はこの世に存在しないのではないか・・・」と諦めの境地に至っておりました。











で、最後の最後、諦めつつも利根川を渡る手前にある「道の駅はにゅう」に立ち寄ってみることに。








なんだかものすごい人出(若干の誇張表現有り)。

まさか、みんな「いがまんじゅう」を求めてここに集まっているのではないか!?


そんな事を考えながら建物内に入ってみると・・・・


















true-道の駅はにゅう







あった!



いや、なかったけどあった!







そこには、いがまんじゅうの姿こそありませんでしたが、恐らく今日の朝まではあったと思われるいがまんじゅう売り場が!!!







まったくもって残念ながら、いがまんじゅうの姿を見ることは出来なかった。
しかし、いがまんじゅうが実在するという確証を得、非常に清々しい気持ちになり、その場を去った隊員達であった・・・・・・














・・・ていうか、他の大勢のお客さん達もいがまんじゅう売り場の前で「いがいがいがいが」言っていたよ。

やっぱりみんないがまんじゅうの存在を確認するためにここに来たんだなぁ・・・と、勝手に納得してしまったオイラでありました。










尚、後で色々と調べてみたところ、「ごちそう埼玉」というページにこう書かれておりました。


北埼玉地域に伝わる「いがまんじゅう」は、田植えの後の農上がり休みや、夏祭りなどの日に出される特別なごちそう。戦後しばらくは各農家で作られていました。

蒸しまんじゅうの表面を覆うように赤飯をまぶした独特の製法は、当時、餅米が貴重だったために考え出されたものといわれています。またその名の「いが」は赤飯を栗のいがに見立てたことに由来しています。

生地と赤飯が甘いあんと組み合わさることで醸し出す絶妙な味覚と食感は、かつての“生活の知恵”が生んだ個性あふれるおいしさなのです。





・・・ま、ケンミンSHOWで見たままだったけれど・・・・






さらに調べたところ、どうやら「いがまんじゅう」は農林水産省主催の「郷土料理百選」に選ばれているのだとか!!






・・・・知らねぇ~~~!!!!