私は明らかに違うとわかりますが、

会社の同僚は、人間の耳は20kHzまでしか聞き取れない。

128でも再生される音は20kHz超えているので、それ以上は音質は変わらない。

といい、18kHz以上の音を聞かされましたが、確かに聞き取れませんでした。

でも、128と320の音質は明確に違います。これはどういうことでしょう。

まず

人間の耳が聴き取れる音の範囲は、一般的に低い音が20Hzまで、高い音が20kHz

これは、ネットを見る限り事実として良いでしょう。

そして、

サンプリング周波数が44kHzの時22kHzまでの音を再現でき22kHzは人間の可聴範囲を超えている。

のも事実です。

44kHzですでに聞き取れる範囲を超えているのであれば、

それを更に超える128や320では当然音質に違いを感じることはできないでしょう。

 

この謎を解くには、

サンプリング周波数(kHz)

量子化ビット数(bit)

ビットレートBitrate(kbps)

を理解する必要があります。

 

サンプリング周波数は再生できる音の「高低」。周波数が高いほど高い音(kHz)を記録できる。

量子化ビット数は「音量」。16bitは、2の16乗(65535)段階で表現できる。

ビットレート(Bitrate)は、1秒当たりの通信データ量。サンプリングレート(Hz)×ビット深度(bit)

 

ちなみに

・CDは順番に、44.1kHz /16bit/1411kbps

です。

CDのサンプリング周波数44.1kHzでは、1秒につき44,100回(44.1kHz)サンプルを取って人間の可聴範囲を超える22.05kHzまでの音を記録

CDのビットレートは44.1kHz×16bit705.6kbps。左右で2倍。1411.2kbpsとなります。

 

CDからmp3を作るとき「128」とか「256」とか「320」を選んだりすると思いますが、

これは、CDの44.1kHzの所ではなくて、1411.2kbpsの値を320kbpsまで圧縮しています。

つまり、128とか320はビットレートの話なのです。サンプリング周波数(44.1kHzの所)の話ではないため、

聞き取れない高音部分を削っているとかいう話ではないのです。

 仮に、サンプリング周波数だけを減らしているとした場合、128kbpsなら(4kHz×16bit×2)となり、サンプリング周波数4kHzだから2kHzまでの音が再現でき、2kHzより上の周波数の要素はないはずだから、イコライザで4kHzをイジっても音の変化ないが、320kbps10kHz×16bit×2)なら5kHzまでカバーするので、4kHzをイジったら音が変わると仮定できるが、そうはならずに、どっちも4kHzをいじると音が変わる。

つまり、128kbpsでも4kHz以上の音は出ている

 

↑これ見ると、128kbpsでも16kHz までの音が再生されているようです。(だからイコライザで4kHzイジったら音変化する。)

そして、ビットレートが低いとザラついた音質に感じ、ビットレートが高いほど、波形がなめらかで元の音源に近くなります。普通に128kbps以下と320kbpsを聴けばわかると思います。

つまり同僚は、ビットレートの128サンプリング周波数とごっちゃにしていたということです。

 

ちなみにハイレゾ音源は「96kHz/24bit」や「192kHz/24bit」なので、

44.1kHzでも人間の耳が聞き取れる範囲を十分超えているのに、96kHzでは更に高音(48kHz。人が聞ける音は20kHzまで)を記録しているのでムダ。と言うのは正しいと思います(同僚の発言も、ここが128kHzの意味なら正しい)。

1624bitはアリだと思います(音の大小の箇所なので、小さい音から大きい音まで記録されるということ)。