目次
  1.  内部告発者を精神障害者にでっち上げた警察
  2.  企業がセクハラやパワハラの被害者、内部告発者を精神障害者にでっち上げたケース
  3.  横行する精神障害でっち上げ
  4.  ガスライティングとは
  5.  やりすぎ防犯パトロール問題
  6.  爆サイで告発された防犯活動の内容
  7.  防犯活動の内容はガスライティング
  8.  警察による告発者に対する嫌がらせ
  9.  やりすぎ防犯パトロール=警察による告発者潰しの為の精神障害でっち上げ工作説
  10.  まとめ 警察官は断罪されるべき

■1.内部告発者を精神障害者にでっち上げた警察■

 
 紅林麻雄という人物をご存知でしょうか。

 

 昭和の冤罪王の別名を持ち、拷問で自白を強要したり、証拠の捏造をしたりいて、無実の罪で大勢の人達を犯罪者にでっち上げた国家地方警察静岡県本部の警察官です。

 

紅林麻雄 ウィキペディア(Wikipedia) より

 

 では、山崎兵八、という名前はご存知でしょうか。

 

 恐らく、殆どの方は、知らないと思います。

 

 知名度が極めて低い人物なのですが、それには理由があります。

 

 警察にとって最大級の汚点の一つ、触れてはならない人物だからです。

 

 報道タブーもあり、新聞やテレビの報道番組で触れられる事は、ほぼないと言ってよいでしょう。

 

 一体、何をした人だと思いますか?

 

 警察の内部告発者です。

 

 紅林が二俣事件を担当した際、山崎氏は、国家地方警察静岡県本部の二俣の警察署で刑事をしていました。

 

 そして、紅林による拷問による自白の強要と、犯人とされた少年と犯人との身体的特徴が一致せず、冤罪である事実を、読売新聞社に告発する手紙を書き、二俣事件の第一審でも、弁護側証人として証言台に立ち、その事実を証言しました。

 

 ですが、山崎氏が警察にとって『触れてはならない存在』になっている本当の理由は、内部告発者だからではありません。

 

 刑事事件の捜査における不正の告発だけであれば、警察にとっての黒歴史であっても、触れてはならない闇に等なりません。

 

 では、何が『闇』になっているのでしょう。

 

 なんと静岡県警は、山崎兵八氏を精神障害者にでっち上げて、精神障害者の証言だから妄想に過ぎず、信用に値しないという方向に誘導する事で、内部告発を無効にするという犯罪を働いたのです。

 

 しかも、精神障害者にでっち上げた方法も、極めて悪質でした。

 

 まず第一審の判決が出た直後に静岡県警は山崎氏を偽証罪で逮捕、名古屋拘置所に拘留します。

 

 そして精神に異常の疑いありと因縁を吹っ掛けて、精神鑑定を実施。

 

 名古屋大学医学部教授の乾憲男が鑑定したのですが、その期間は60日間にも及びました。

 

 おぞましい話ですが、この精神鑑定の際、山崎氏に医師が薬物注射をしたというのです。

 

 そうして無理矢理『妄想性痴呆症』との鑑定結果を出し、山崎氏を精神障害者にでっち上げました。

 

 この事実に関しては山崎氏の次男が静岡新聞の記者に対して証言しています。

 

 山崎さんは証人としても出廷。しかし、須藤少年に死刑判決が言い渡された1950年12月27日、山崎さんは偽証容疑で逮捕されてしまう。精神鑑定で「妄想性痴ほう症」と無理やり診断されて不起訴となり、警察を追われた上に車の運転免許も取り上げられた。

 

 「おやじは(精神鑑定時に)医師から変な薬を注射されたと言っていた。夢に出るのか、死ぬまでうなされていた」。山崎さんの次男、正二さん(73)は振り返る。故郷の春野町(現浜松市天竜区)で新聞を配達し、正二さんらきょうだいも幼いころから手伝った。「事件に関しては、うちではタブーになっとって。でも、おやじは告発したことを後悔していなかったと思う」

 

引用元:

「精神病」のレッテル 告発者、名誉回復できず【最後の砦 刑事司法と再審④/第1章 二俣事件の記憶③】
あなたの静岡新聞
2023.1.10

 

 なお、山崎氏の名誉は未だ回復していません。

 

  個人ブログになりますが、このような話が出ています。

 

二俣事件で拷問があったと内部告発した山崎兵八刑事は、名古屋大学の乾憲男教授によって「妄想性痴呆症」という精神鑑定書を出されて警察をクビになり、一流弁護士たちがこの精神鑑定を訂正させようと尽力したにも関わらず、二俣事件の冤罪が晴れた後も結局、山崎刑事の名誉回復は成りませんでした。この時も精神医学者たちが何らかの行動を起した形跡はないようです。

 

引用元:

福島章教授が足利事件の精神鑑定録音テープを破棄した心理
少年犯罪データベースドア
2009年06月06日21:17

 

 これだけでも十分『闇』ですが、更にこの上で、警察は問題を起こしました。

 

 山崎氏の自宅が全焼したのです。

 

 須藤少年の逆転無罪判決が58年1月に確定した。山崎さんは手記に〈今度は私の番だ。私は最後まで、私に狂人の烙印[らくいん]を押した人の責任を追及する〉と誓う。ところが、一家の苦難は終わらない。61年3月11日の白昼、自宅が全焼した

 翌12日付の本紙は、こたつの残り火が原因とみられる、と伝えた。だが、正二さんは「柿の木に登っていたら、家に入っていく半長靴が片方だけ見えた。おかしい、と思って降りて見に行くと、火の海だった」と断言山崎さんの次女、功子さん(75)は数日前に見知らぬ男から「山崎さんのお宅はここか」と尋ねられたことを記憶している

 正二さんは警察官に囲まれ「火遊びのために火をおこしたんじゃないのか」と長時間、詰問された。常に「うそをついてはいかん」と口にしてきた父親をふと見ると、「もういいで、うんと言え、と。声には出さないが、そんな風に見えて…」。そう思い出すと、涙で言葉が続かなかった。

 山崎さんは汚名をそそぐため資料を集めていたそこに「放火」の狙いがあったのでは―正二さんは今も思う。「おやじは名誉を回復できないままだった」
 

引用元:

「精神病」のレッテル 告発者、名誉回復できず【最後の砦 刑事司法と再審④/第1章 二俣事件の記憶③】
あなたの静岡新聞
2023.1.10

 

1961年3月には自宅が全焼した報道では「火の不始末が原因」などと伝えられたが、当時中学生だった次女の功子は、火災の数日前、自宅の前で見知らぬ男から「山崎さんのお宅はここか」と尋ねられたことを覚えている。また、功子の弟は「火が出る前に半長靴の男が家から出ていくのを見た」と家族に話し、警察にも伝えた。ところが、警察では「半長靴の男」の目撃証言が、弟自身の火遊びをごまかすためだったのではないかと疑われてしまう。

当時を思い起こし、功子は言った。

「最後は、母の火の不始末にされてしまいました。弟に傷がつくよりはまし、ということで母が全てをかぶったんです……父は名誉を回復するため裁判に訴えることも考え、二俣事件の資料を集めていました“放火”はその資料を灰にすることが目的だったとしか思えません

火災の真相は今や確かめようもないが、兵八が裁判を起こせば、警察側は捜査の正当性を主張しただろう兵八を「変人扱い」した者たちの「偽証」も問われかねないそのようなタイミングで火災が起きたことは事実だった

 

「拷問」を告発した警察官の夫は逮捕され、異常者扱い――105歳が語る「冤罪」の長い苦しみ #昭和98年

Yahoo!ニュース オリジナル 特集

7/22(土) 17:07配信

 

 この記事ではかなり警察に甘く書かれていますが、実際には、静岡県警の現職警察官が、山崎氏が集めた静岡県警の不正の証拠を隠滅する目的で放火し、真犯人である静岡県警警察官を目撃した可能性のある山崎氏の次男を放火犯にでっち上げて、警察官による犯行である事実を隠蔽しようとしたものだったと考えられています。

 

 ところが次男が思いのほか粘った為、濡れ衣を着せて隠蔽する事に失敗し、コタツの不始末による失火と結論。

 

 長靴の人物と次女の功子さんに「山崎さんのお宅はここか」と尋ねた男についての捜査は一切しませんでした。

 

 ソースが見つかりませんが、実は、目撃された男を警察で見かけたといった話もあったようです。

 

 何故、ここまでの事をやったのか、ですが。

 

 推察になりますが。

 

 紅林麻雄の拷問による自白の強要、証拠品の捏造、調書の捏造は、本当に紅林の独断による犯行だったのでしょうか。

 

 紅林の部下はこれらの不正が行われていた事を知っていますし、直属の上司も、当然、知っていました。

 

 二俣事件に限れば、『江口捜査課長と紅林主任は少年に会った時の第一印象で“彼は犯人だ”と判定、証拠集めの指令を発した』と山崎氏が読売新聞と弁護人に宛てて手紙の中に記しているからです。

 

 山崎氏の告発後、二俣の警察署長小林は辞職願を出すように強要したが、拒んだので出勤停止処分に処しています。

 

 また、法廷で下記のような証言をしています。

 

事件発生当日の朝、山崎は二俣署の刑事室におったという事実はありません。また山崎は事件発生直後、私を自宅に自動車で迎えに来たのであります。彼は事件現場に足を踏み入れていないはずであります山崎の勤務状態は異常であります性格は変質的で、嫌いな客が来ると、お茶の中にツバやフケを入れて出す上司が留守の晩などは、どこかに火事が起これば良いと神様に頼む始末であります


二俣事件

#取手通信・医科歯科通信 マスコミ応援者
2016年11月28日 22時02分31秒

 これら事実より、小林が紅林の不正を知っていた事は明白です。

 

 当時は国家地方警察の時代なので、現在とは警察の組織が異なるのですが、警察署長が知っているという事は、本体である国家地方警察静岡県本部の上層部も、当然、紅林の悪行を知っていて、黙認していた、あるいは、問題だと考えていなかった、という事になります。

 

 それ以前の問題として、今でこそ紅林は昭和の冤罪王と呼ばれ、卑劣な悪鬼のような扱いになっていますが、紅林の実態が世間に露見する前まで、紅林は名刑事と呼ばれる名物警察官だったのです。

 

23歳の時、警察試験に合格して警察官として派出所勤務するようになる。その後、1年半の間に10回も表彰され、刑事課に抜擢された。そんな異例の早さで出世していく紅林に、さらに追い風となる事件が発生する。

紅林の名を世間に知らしめたその事件は、浜松連続殺人事件(1941年~1942年)である。当時、磐田警察署の巡査部長だった紅林は、応援で捜査に加わったのだが、事件解決後、検事総長から捜査功労賞を授与されたのだ。

 

(中略)

 

この事件の捜査は憲兵や検察もからんでいた。警察は、紅林を表彰することで「警察が事件を解決した」と世間に印象付けようとしたのだ。紅林が選ばれたのは、それまでに280回もの表彰歴があったこと、そして最後に犯人を取り押さえたのが紅林だったからである。 

 

(中略)

 

名刑事から拷問王に…

その後も紅林は期待に応えるように、幸浦事件、二俣事件、小島事件、島田事件 と連続して凶悪事件を見事に解決していく。容疑者と目された男たちには、それぞれ死刑判決が下された。

こうして静岡県警のエースとして英雄視されていった紅林(以下略)

 

【昭和の拷問王】紅林麻雄|無実の人を死刑に…警察最大の汚点

マトリョーシカ 凶悪事件のデータベース

2023.4.13

 

 紅林の実態を、国家地方警察静岡県本部の上層部が知らない筈がないのです。

 

 警察どころか、検察ですら、紅林が拷問を加え、自白を強要し、証拠品の捏造、調書の捏造をしていた事を、知っていたと考えられます。

 

 そして山崎氏自身も二俣事件の法廷で次のような事を証言しています。

 

県警(島田事件のみ、これ以前は国警静岡県本部)の組織自体が拷問による自白強要を容認または放置する傾向があった

 

紅林麻雄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

 山崎兵八氏の名誉回復の為に裁判が行われ、警察の体質にメスが入れば、国家地方警察静岡県本部の上層部が、紅林による不正の事実を知っていたかどうかにまで当然、話が及ぶ事になります。

 

 すると国家地方警察静岡県本部の上層部も非難と批判の対象となり、処分や刑事処罰の対象となる可能性が出てきます。

 

 定年退官後、土地の名士として振る舞って来た元警察幹部のOBらが、一転して、大勢の無実の人間達を拷問と捏造で犯罪者にでっち上げて地獄のどん底に突き落とした人格異常者として、社会から白眼視され、何もかもを失う事になるわけです。

 

 自分達が何もかもを失い、家族にまで累が及ぶくらいなら、山崎氏には濡れ衣を着ていて貰った方が都合がよい。

 

 こうした卑劣で卑怯でどうしようもない考えを持った人間達が、国家地方警察静岡県本部・静岡県警の上層部を構成していた。

 

 つまり紅林の悪行は、警察ぐるみ、検察ぐるみのものだった、という事です。

 

 山崎氏宅の放火は、二俣事件で悪事に関与した現場の警察官らの暴走というより、県警本部の幹部らも関与する形で行われた、組織的な犯罪行為であった可能性(最悪の場合、上層部からの指示による犯行)が高いのではないか、と個人的には考えています。

 

 途中より話が横道に逸れてしまいましたが、警察には、内部告発者を精神障害者にでっち上げる事で、告発潰しを働く悪しき体質がある、という点を覚えておいて下さい。

 

 ここが非常に重要なポイントとなります。

 

■2.企業がセクハラやパワハラの被害者、内部告発者を精神障害者にでっち上げたケース■

 

 オリンパスの配置転換訴訟をご存知でしょうか。

 

社内のコンプライアンス(法令順守)窓口に上司の行為を通報したことで配置転換などの報復を受けたとして、オリンパス社員、浜田正晴さん(50)が1千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が31日、東京高裁であった。鈴木健太裁判長は請求を棄却した一審判決を変更し、「配転先の部署で働く義務はない」と確認して配転は無効とし、同社と担当部長だった男性上司に計220万円の支払いを命じた。

 

引用元:

「内部告発で配転は人事権乱用」 オリンパスに賠償命令
日本経済新聞
2011年8月31日 12:30 (2011年8月31日 13:44更新)

 

 最初にお断りさせて頂きますが、これからこの項で述べる内容は、あくまでも過去の話であり、現在のオリンパスの話ではありません。

 

 また、ついでですので述べておくと、訴えを起こされた浜田氏はその後もオリンパスに残り、ずっと戦われ続けた為、現在はこの項で述べるような、異様な体質が残っているという事はないようです。

 

 ですので、オリンパスに関して言えば、既に過去の話です。

 

 無論、過去の話だから許されるという事ではないばかりか、たとえ過去の話だろうが、行った事は到底、許されてはならないような、極めて悪質かつ陰湿、卑劣で卑怯な蛮行なのですが、そうであったとしても、過去に起きた事であるという事を強調しないと問題になるような、そんな酷い事が、本当に行われていたのです。

 

 また、これから述べる話は、オリンパスの話だけでなく、同様の悪行に手を染めていた他社の話も含みます。

 

 オリンパスの配置転換訴訟問題ですが、主要メディアは、実は、この問題の真の核心部に当たる部分を、全く報道していません。

 

 その核心部分について報道したのは、日刊サイゾー、J-CASTニュースのたったの二社です。

 

 他には類似する問題についてビジネスジャーナルが少し報道した程度でした。

 

 また、日刊サイゾーやJ-CASTニュースの記事では、いわゆる電波系陰謀論でよく使用される架空の都市伝説用語として知られている『集団ストーカー』という言葉が使用されていました。

 

 更に、記事の内容自体は事実だったのですが、信憑性の低い情報も報道する日刊サイゾーが配信した記事であった事から、与太話と受け取った人達も大勢いたようです。

 

 その為、今から書き綴っていく内容は、世間ではあまり知られていない話となります。

 

 企業では、従業員が、不正の内部告発をしたり、上司からのパワハラ、セクハラ被害を訴える事があります。

 

 ブラック企業アナリストの新田龍氏が語るところによると、大手法律事務所やコンサルティング会社が、企業の人事部に対し、ガスライティングを実行し、産業医を悪用して精神障害者にでっち上げて、上述の上業員らを退職に追い込み、告発潰しを働く手法を提案していた事実が確認されており、某シンクタンクの裁判でも、この点が問題となり、オリンパスからは、手口を紹介した社内勉強会用の資料が流出したそうです。

 

 ガスライティングを実行し、産業医を悪用して精神障害者にでっち上げる、とは、一体、どういう事なのでしょうか。 

 

 ここから具体的な手口について、解説していきます。

 

 まず、企業の人事部や法務部が、自社と繋がりのある宗教団体に、従業員に対するガスライティングの実行を依頼します。

 

 すると依頼を受けて、業務委託のような形で請け負った宗教団体が、従業員と面識のない信者を大動員し、組織的にストーカー行為とガスライティング行為を実行します。

 

 ストーカー行為はほぼ24時間体制で行われ、従業員の自宅と居所の建物は監視下に置かれ、住居と居所を出発すると、監視要員からその旨が他の監視要員らに通達され、組織的なストーカー行為が実行されます。

 

 従業員は常に、面識のない教団信者らに監視され、信者らは、ある程度の距離、ある程度の時間、尾行や監視を行うと、交代要員の信者にバトンタッチし、バトンタッチされた信者が従業員の尾行と監視を引き継いで継続します。

 

 その為、尾行や監視しているような動作を取る不審人物が、常に従業員の周囲に数十メートル以内に存在するという、異様な状況になりますが、ある程度の距離、ある程度の時間が経過すると、交代要員の信者と交替してしまう為、ストーカー行為の立証が非常に困難です。

 

 日本のストーカー規制法は恋愛感情によるもののみを規制対象としている上、この種の組織犯罪的に行われるストーカー行為は原則として対象外の為、現在のストーカー規制法では取り締まりようがありません。

 

 宗教団体側はそこまで計算してこのような形態でのストーカー行為を働いています。

 

 当然ですが、従業員は常に、面識もない人間から尾行や監視されている状況ですので、余程鈍感でない限り、監視者の視線を感じたり、尾行してくる人間の存在に気付きますが、仮に気付いたとしてその人物を見ても、常に監視者、尾行者の顔ぶれが違っていますから、正確に、監視者や尾行者が誰なのかを特定できないという、被害者の立場から見て厄介な状況に追い込まれます。

 

 また、ただ組織的にストーキングするだけでは、従業員を精神的に追い詰める事が出来ません。

 

 そこで、外出先に、監視要員、尾行要員の信者とは別に信者を配置して、その信者に従業員の顔をじっと見させたり、睨みつけさせたり、ゾロ目ナンバーの車や従業員の誕生日と同じ数字のナンバーを付けた車両など、それとは別に、変わった色の車体を持つ大型トラック、派手で非常に個性的なキッチンカー、今時使用されていないような珍しい出前用スクーターなど、とにかく目立つ車両、記憶に残り易い車両を何台も用意して、外出中の従業員と執拗に遭遇させる事で、従業員を監視している組織がある事に気づかせるようにします。

 

 一時期、ネットで、カルトナンバー攻撃等と言う言葉が流行っていたようですが、この種の目立つ車両、ゾロ目ナンバーの車両、従業員の印象に残り易い数字のナンバーを付けた車利用を何台も用意して、執拗にそれらの車両と遭遇させる事によって、ストーカーされている事実に気づかせ、従業員を精神的に追い詰める手口は、ガスライティングの典型的な手口です。

 

 恐らくここまで読んだ時点で、こんな事をする団体や人間がいるのかと、疑問に思われた方もいらっしゃるでしょう。

 

 その疑問を氷解させる事は容易です。

 

 この種の業務を委託している団体は、ただの宗教団体でなく、カルト教団だからです。

 

 その信者達ですので、普通の人間でなく、教団からの指示があれば、どんな行為にでも平気で手を染める、高度にマインドコントロールされた信者達(狂信者達)が動員されていて、信者達は大抵、こうした行為に功徳がある(功徳が積める)、教団の為に行う意義と意味と価値のある宗教活動だと認識して実行している為、それで常人ならば精神を病むであろうこれら行為を、平気の平左でやってしまうわけです。

 

 まあ、そんな人間達によってたかってストーカーやらガスライティングやらをされる従業員は堪ったものではありませんがね。

 

 話を戻します。

 

 外出中にすれ違わせて、「死ね」、「くたばれ」と罵らせたり、すれ違い様に咳やくしゃみをする行為を嫌がらせとして執拗に行わせる。

 

 家の前を通るとドアや引き戸を思い切り閉める行為を執拗に行う。

 

 通路(進路)を塞ぐ、前から歩いてきて酔っぱらいのようなふらふらした歩き方をさせて、道を塞ぐような、塞がないような、気持ちの悪い動作を取らせる。

 

 自宅の郵便受けから郵便物を盗んで暫く経ってから戻す。

 

 家電量販店に行って家電を選んでいたら、行きつけのスーパーに信者を配置して、立ち話している風を装って、その会話の中に、従業員が見ていた家電の話を混ぜ込んで、ストーカー行為を働いている事実を臭わせる(こういう行為を『仄めかし』といいます)。

 

 従業員の個人的なSNSに嫌がらせの書き込みをする、従業員がよく利用しているネット掲示板とスレッドを突き止めて、そこにストーカー行為を臭わせる書き込みをする。

 

 従業員が不快に感じる書き込みを執拗にする。

 

 匿名である事を最大限に利用して、警察沙汰にならないようにネットストーキングを働く。

 

……など、ありとあらゆる嫌がらせをします。

 

 また、宗教団体の信者が従業員の自宅がある地域で事実無根のデマや中傷を拡散させて、地域社会から孤立するよう仕向けたり、職場で他の従業員に事実無根のデマや中傷を拡散させて、職場でも孤立するように仕向け、職場や地域での人間関係が上手く行かなくなるように小細工します。

 

 非常に恐ろしい話ですが、地域社会で中傷やデマをばら撒き、従業員を悪い人間、不審者、犯罪者予備軍や要注意人物にでっち上げて、そんな人間だったら余所の土地に引っ越して貰った方がいいという世論を地域社会で形成し、住民達を従業員に対する嫌がらせやストーカー行為に加担させるような、そんな卑劣な行為が行われるケースもあります。

 

 その場合、ガスライティングがどのような行為なのか、全く知らずに、単なる嫌がらせだと考えて、面白がって加担する住民達が大勢出る状況になりますので、本当に、悲惨な事になります。

 

 ここまで述べてきたようなストーカー行為、ガスライティング行為、嫌がらせ行為の数々で、従業員は強いストレスと常に監視されている事からくる心理的な不安、恐怖等で精神的に追い詰められている為、怒鳴ったり、暴力を奮ったりし易くなっています。

 

 その上で地域社会や職場で孤立すれば、口論や喧嘩になって対人トラブルを抱える可能性も出てきますし、相手を殴ってしまって傷害や暴行で警察沙汰になる、最悪のケースであれば、余りに酷い嫌がらせが続いた事で、殺人事件や殺人未遂事件にまで発展してしまい、そうなれば当然、完全に人生を棒に振る事になります。

 

 並びに、これらの行為を通じて精神的苦痛を与え続ける事で、自殺し易い精神状況に陥る事になります。

 

 言うまでもない話ですが、被害に遭った従業員たちの中には、自殺者も出ていると想定されます。

 

 このような行為を通じて、従業員が、ノイローゼになったり、鬱病になったり、感情の起伏が極めて激しくなり、情緒不安定になったりすると、人事部長や直属の上司、労働組合が、執拗に、産業医を受診するよう勧めてきます。

 

 勧めると言えば聞こえがいいですが、実際には、強要してきます。

 

 下記は浜田氏がブログで書かれている言葉です。

 

被告会社オリンパス人事部長・課長が、しつこく、ねちっと陰湿に、そして断ると激しく、「オリンパス産業医診断」を強要したことと同じく、「あなたの健康のためだから」とか、「従業員の健康が会社の願いだから」、などと、巧みに、「オリンパス産業医の診断を受けてください」、「産業医の診断をうけて欲しいという会社の願いは組合としても同じだから」と、思い出しただけでも「気持ち悪い組合委員長・中央書記長の文言」、の一言に尽きます。この、「組織ぐるみでの産業医診断強要作戦」は、「労働者に再起不能のレッテルを貼る(復職したくても、精神的なこを理由とされ、復職許可させないで休職期間満了退職を狙う)」ことを意図する、絶対にしてはならない「禁じ手」に他なりません。

労働安全衛生法の逆手どり悪用がぷんぷん匂いました。要するに、「休職にもちこもうとした」と強く推認されるのです。就業規則には、復職は、会社指定の医者(即ち産業医など会社と利害関係のある医師免許を有す人物)の許可がないと許されないこととなっているのですからなお更です。なぜ、独立した会社の部下でない医者がOKを出してもダメなのか全く理解できません。すこしでも、弱い意志のもとでは、この作戦に「はめられる」とおもいます。「オリンパス指定の医師でないと復職は認めないなどと労働協約締結したり、就業規則としたりしている事実」は、「オリンパスと利害関係のある医師免許を持つ人物(原則オリンパスが雇用する産業医)でないと復職許可医師として認めない」という、とんでもないことです。

 

引用元:

オリンパス内部通報事件・現職正社員の正義と涙と勇気・「異常なオリンパス御用労組と産業医診断強要」
オリンパスOBのブログ 「公益通報者が守られる社会を!ネットワーク」(浜田正晴氏のブログ)
2011-07-23 22:26:03

 

 オリンパスではここまでの事はしなかったようですが、企業から業務委託を受けた宗教団体の信者であり、従業員の知人や友人、職場の同僚でもある人物達が、その素性を隠し、被害を訴える従業員に対して、「それって精神障害の症状じゃないの?」、「一度、病院で見て貰った方がいいよ」、「そんな事をする暇人、いるわけないじゃん」、「あんた頭がおかしいよ」、「精神障害って本人では気づかないらしいから、あなたが問題を起こす前に、病識を持って欲しいから言っているんだよ」等と親切心を装って言い、従業員が精神障害を患っていると思い込ませようとしたり、精神病院への受診を勧めるような事もします。

 

 実はこの「被害に遭った人に自分を精神障害者だと思い込ませようとする」のは、ガスイティングの手口の典型です。

 

 特にこの種の精神障害でっち上げ工作では、仕上げとして、また、教団による犯行の隠蔽として、非常に重要なポイントとなっている行為です。

 

 そして産業医を受診すると。

 

 外出時に見知らぬ他人から顔を見つめられた、という被害は、精神障害の「人の視線が気になる」という症状だった事に捏造されて、すれ違い様に「死ね」と罵られたという被害は、精神障害の幻聴だった事にされて、不特定多数の信者達からの組織的な監視や尾行の被害に遭った事は、単なる妄想で片付けられ、その他の嫌がらせの大部分は、病的な被害妄想だった事にでっち上げられて、従業員は、統合失調症や妄想障害、統合失調症感情障害などと診断書を作成されて、退職に追い込まれます。

 

 言うまでもない話ですが、産業医は、自分を雇用している企業が宗教団体に業務委託して、ストーカーとガスライティングを組織的に働いた事実を知っていますから、従業員の訴えた被害が、本当に行われてた事実を認識しています。

 

 産業医による診断は犯罪じゃないのかと思われるでしょうが、実は、犯罪者として断罪するのは、かなり難しいのです。

 

 何故かというと、精神障害の診断を下す場合には、精神科診断面接と呼ばれる手法が用いられるからなのです。

 

 精神科診断面接とは何かというと、要するに、患者に困っている事や体験談を語らせて、そのような診察を慎重に、何回も積み重ねていく事によって、その患者の障害名を特定していく、という方法です。

 

 その為、重要になってくるのは、診察時に被害者が語った内容です。 

 

 外出時に面識のない人間から顔をじっと見られる。どこに行っても知らない人間から顔を凝視される。

 

 患者がこう語れば、医師は、それを精神障害に特有の、他人の視線が気になる症状として処理して問題ないのです。

 

 またこのような医師が健常者を精神障害にでっち上げる診断書を作成したとしても、刑事罰には問えないようです。

 

 公務所に提出する診断書であった場合に限定して、虚偽診断書等作成罪が成立するとの事です。

 

 また、仮に警察沙汰になったとしても、医師が嫌がらせの事実があった事は知らなかったとしらを切れば、それまでです。

 

 つまり、従業員が被害について語った場合、その内容が精神障害の症状と一致するものであった場合、診察した産業医が精神障害との診断を下したとしても、実質、問題ないという、とんでもない欠陥があるのです。

 

 精神障害者の烙印を押され、退職に追い込まれてしまえば、内部告発も、セクハラやパワハラの告発も、実質、出来ません。

 

 精神障害者の証言、発言には信憑性が著しく低下する為、警察も、裁判所も、報道機関も、相手にしてくれないからです。

 

 そしてそれでも粘る従業員には、産業医が、従業員が健常者であると知りつつ、措置入院させてしまう。

 

 結果、被害に遭った元従業員は泣き寝入りしたり、自殺してしまうわけです。

 

 ここまで書いてきた話ですが、非常におぞましい内容だったと思います。

 

 何故、こんな深刻な問題を、マスコミはまともに報道しなかったのでしょうか。

 

 その理由は、この種の問題を起こしていたのが大企業で、マスコミにとってのスポンサーだったからです。

 

 マスコミは基本的に、スポンサーの意向に反する報道はしません。

 

 しかもこの問題は、労働組合まで企業と一緒になって、産業医制度を悪用した従業員潰しに加担していました。

 

 その為、労働組合≒連合を支持母体とする旧民主党(現立憲民主党、現国民民主党)も、問題を追及し難い立場でした。

 

 そうなれば、国会でこの問題の核心部分が追及される事はない、という事になります。

 

 更に業務委託によってガスライティングを引き受けたと噂されているのが、宗教団体です。

 

 マスコミは宗教団体関連の報道をタブー視する傾向がありますが、この宗教団体として疑われているカルト教団は、某政権党の支持母体ではないかと噂されています。

 

 敢えて名指しすることは控えますが、この宗教団体は、報道タブーですので、マスコミは報じません。

 

 そのせいで、問題の核心部分である、精神障害でっち上げ工作が、まるで報道されなかったのです。

 

 この項の最後に、このような実例があるという話を出しておきます。

 

 またソニーが社員を辞めさせるために、産業医と結託するだけではなく、取引先企業に勤める社員の家族まで脅しているのではとの疑惑も囁かれている。複数の現役社員やOBの話をまとめてみよう。

 数年前本社に勤務していたB氏は、ある日突然人事部に呼び出され、「君はストーカー行為をしているのではないか?」と言われた。加えてなぜかそこに産業医が同席していて、「精神病の疑いがある」と診断された。すると今度は、ソニーから発注を受ける企業に勤めるB氏の親を呼び出し、同社指定の病院でB氏が診断を受けるよう説得を頼んだというのだ。

 B氏はその病院で診断を受けると、再び精神病と診断され、会社から休職を命じられた。休職中もソニー側が指定する病院で何度も診察を受けさせられたが、復帰は認められず、休職継続1年半で強制的に退職という就業規定に基づきクビになった。退職金規定に反し退職金がゼロであったため、B氏は退職取り消しを求めて交渉したが、同社はB氏に対し、本件を表沙汰にしないことを条件に数百万円を支払い、退職させることに成功したという。

 もしこれが事実であれば、同社が非を認めた上で、口止め料を握らせたといえるのではないか。「品川本社内にもリストラ部屋がある」「人事部と産業医が結託しているので気をつけろ」というのは、社員の間では暗黙の了解だと語るOBもいる。

 

引用元:

ソニー、リストラの実態 狭い部屋で単純作業、産業医や取引先まで使い社員を退職へ…

Business Journal

2013.04.02 06:05

 

3.横行する精神障害でっち上げ■

 

 足尾銅山鉱毒事件で有名な田中正造は、明治天皇に直訴する為に馬車に走り寄りましたが、警備の警官に取り押さえられました。明治政府は足尾銅山側についており、この問題の隠蔽を図ろうとしていた為、精神障害者がふらふらと馬車に近付いただけだったという事にして事態の矮小化を図ろうとしましたが、号外も配られ、東京市中は大騒ぎになり、直訴状の内容が広く知れ渡るという結果になりました。

 

 インパール作戦に従軍し、同作戦の失敗が確定した後、上長の第15軍司令官・牟田口廉也中将の命令に反して独断撤退をした師団長・佐藤幸徳中将は、自身を軍法会議にかける事で、自分の命と引き換えに、牟田口中将の罪を明らかとし、インパール作戦そのものが無理な作戦であった事実を白日の下に晒そうとしました。しかし、自己保身に走った上層部は、佐藤中将を精神病という事にし、精神鑑定にかけるという処理をする事で責任逃れを図りました。

 

 明治時代、精神障害者とされていた旧中村藩主・相馬誠胤の症状が悪化し、自宅で監禁されていました。しかし、旧藩士が病状に疑いを持ち、家督相続を狙った異母弟家族による不当監禁ではないかと告発。大学教授らによる診断がまちまちの結果となり、正常と診断する医師が出た為、 本当に精神障害があるのか、わからない事態に直面しました(相馬事件)。

 
 1936年、 明治神宮ミソギ会の会員で交霊会に参加した男爵夫人・島津治子は不敬罪で逮捕されます。精神鑑定の結果「感応性精神病(祈祷性精神病)」と診断され不起訴となります。ところが鑑定前の段階で既に入院が決まっており、本当は精神障害者ではなく、精神障害者にでっち上げる目的で起訴前精神鑑定を実施したようです。交霊会の内容が政府にとって不都合なものだった為、精神障害者にでっち上げる必要があった為だと考えられています。(島津大逆事件)。
 
 考古学者で東北帝国大学教授・松本彦七郎は1933年、文官分限令により休職を命じられ、1935年に休職満期となり、退官させられた。同処分は東北帝国大学医科大学教授・丸井清泰による「変質性精神病質症殊に偏執病」との診断に基づく処分ものだったそうですが、実際には松本の主張が皇国史観と合わなかった事に加え、学内の勢力争いに巻き込まれた結果、偏執病にでっち上げられて、そのような処分を受けたと考えられるそうです。

 

 組織・団体の内部告発者に対して、精神障害者のレッテルを貼りつける事で、告発内容を妄想だった事にして隠蔽しようとする。

 

 あるいは、邪魔になる人間に対して、精神障害者のレッテルを貼りつける事で、邪魔者を社会的に抹殺したり、団体や組織から排除する。

 

 こういった行為はよく見られる事です。

 

 この種の告発者を精神障害にでっち上げる事で不都合な事実を隠蔽する、邪魔な人間を社会的に抹殺する行為は昔から横行しており、事例を探せば幾らでも見つかります。
 
 今挙げたのはほんの一例です。
 
 中にはもっと小さな社会で起きたもので、団体や組織、資産家や土地の有力者が、精神科医や病院に金を握らせて、告発者や邪魔者に精神障害者の診断を下させて潰したようなケースもあるのでしょう。

 

 精神医学が登場する以前は、「気が触れた」、「心の病になった」というレッテルを貼れつけるだけででっち上げが可能で、精神医学が未発達の時代であれば、登場以前のように簡単にでっち上げる事は難しくなりましたが、それでも、意外と簡単に精神障害の診断を取る事は可能だった為、でっち上げて潰す事は比較的容易でした。

 

 特に戦前までは、詳しい人の話を聞いた限りでは、邪魔な人間が出てくると、精神科医に精神病(精神障害)の診断を下させて、レッテルを貼りつける事で告発や邪魔な人物を潰すといった行為が非常にありふれた出来事として起きていたようです。

 

 何件もケースを挙げたので、横行していた事実は十分伝わったと思いますが。

 

 海外の事は不明ですが、日本に限って言えば、精神障害者にでっち上げる行為は、団体や組織の文化として、社会的な文化として、完全に定着してしまっていると言っても過言でないでしょう。

 

 しかし、精神医学がある程度発達した現代では、精神障害者へのでっち上げは、そこまで容易ではありません。

 

 その為に行われるのが、ガスライティングと呼ばれる行為を、組織的に行う、というものです。

 

■4.ガスライティングとは■

 ガスライティングとは、ウィキペディアの説明を借りると、『ガスライティング(英: gaslighting)は心理的虐待の一種であり、被害者に些細な嫌がらせ行為をしたり、故意に誤った情報を提示し、被害者が自身の記憶、知覚、正気、もしくは自身の認識を疑うよう仕向ける手法』となります。

 

 語源となったのは映画『ガス燈』ですが、お話を簡単に説明すると、男が、ある宝石を盗もうとし、所有者の中年女性を殺害してしまいます。宝石は女性の姪が相続しますが、その事を知った男は自身の素性を隠して女性に近付き、結婚。女性も共に暮らすようになった自宅で宝石を探しますが、どこに保管してあるのか、なかなか見つかりません。

 

 その間、男は妻となった女性に対して、妻の私物を隠して、物がなくなったのは妻の物忘れが原因だと言い放ち、ここ最近、妻は物忘れが激しいと嘘を吐きます。

 

 別の場所から私物が発見されたと嘘を吐いて詰ったり、妻からの贈り物がなくなったと友人らの前で大騒ぎをして、その贈り物を事前に、妻のバッグに隠しておきながら、妻がバッグの中に手を入れて贈り物が見つかると、お前が盗んだ、妻には盗み癖がある、等と罵ったり。

 

 妻が自宅の壁から絵を外した事実などないのに、外した絵を元に戻して欲しいと友人たちの前で言い放ち、妻が自分のやった事を忘れてしまったかの如く言い放ったりします。

 

 当然ですが、こんな事を言われ続ければ、妻は自分が精神を病んでいるのではないか、おかしくなってしまったのではないか、本当に自分は物忘れが激しいのではないか、と、自身の正気を疑うようになりますし、精神を病んでいき、心が壊れて行きます。

 

 その一方で男は、妻と接触しようとする隣人女性を、家政婦に命じて、妻に近付けないように命じたり、妻が家政婦と自分との関係を男女の仲ではないかと疑うよう仕向け、自身の抱いた疑問を打ち明けて相談する事が出来ないように誘導したり、家政婦や友人たちには「妻は心の病気なのだ」と嘘を伝えます。

 

 初めのうちは本当に心の病気なのだろうかと半信半疑だった友人たちや家政婦たちも、日々憔悴していく妻の姿と、男が仕掛けた罠にはまり、物忘れが激しい、盗み癖があるといった出来事を目前で見せられた事によって、本当に妻の事を心の病気なのだと思い込みます。

 

 ある時、男は妻と口論になりますが、妻の母親が精神を病んで自殺している事実をあげつらい、お前も精神を病んで自殺するのだと、酷い言葉を浴びせたりもしました。

 

 男からすれば妻が死んでくれたら財産を我が物にできるので、都合がよかったのです。

 

 それで自殺を誘発するような言動を取ったのでしょう。

 

 この一家の異変に気付いた警察官が男の正体を突き止め、妻となっていた女性に伝えた事で、妻はことなきを得たところでお話は終わります。

 

 ここまでお読み頂けたらわかると思いますが、映画『ガス燈』自体が、夫が妻を、妻は精神障害者なのだと思い込むように仕向け、周囲の人達にも妻が精神障害者なのだと思い込むように仕向け、妻を精神障害者にでっち上げようとするお話なのです。

 

 つまりガスライティングという言葉には、はじめから、精神障害者へのでっち上げ工作も、概念として含まれているのです。

 

 ガスライティングによって精神障害者にでっち上げるケースに関しては、こちらのケースが参考になると思います。

 

【事例紹介】若年性アルツハイマーを疑われ仕事も失い……

実際に私がお話をうかがった事例では以下のようなケースがありました。

共働きで仕事も家庭もがんばっていたAさん(40代)。大学教授で10歳ほど年上の夫はいつもAさんを温かく見守り、ときには父親か先生のようにAさんにいろいろなことを教えてくれる頼れる存在でした。

そんなAさんはあるときから忘れ物をよくするようになります。持ってきたつもりの傘がなかったり、家の鍵がなかったり。でも家に帰るとそれらはなぜか机の上に残っていることが多く、いっしょに出かけた夫からはあきれられたり、がっかりされたりといったことが続くようになりました。

そんなとき、義母の介護施設の入所手続きに夫と出かけた際、必要な書類一式を忘れ、手続きができない事件が発生。

間違いなく朝カバンに入れた確信があったAさんは、帰宅後、書類がテーブルの上に残っていたのを見つけます。思わず「あなたが何かのタイミングで書類をカバンから取り出したんじゃないの?」と夫に問いかけると、夫は「自分のミスを棚に上げ、俺を疑うのか」と激怒。

それ以降、2人で話した内容に関して「言った/言わない」で論争になったり、「もう忘れたのか」などと記憶違いを指摘されたりすることが増えていき、Aさんはだんだん自分の記憶力に自信がなくなっていきます。

さらに夫は周囲の親戚に対して「Aは物忘れがひどいくせに、自分の過ちを夫のせいにするので心配だ」「若年性アルツハイマーのような症状がみられるが、自分ががんばって支えている」などとAさんのイメージダウンになるようなことを吹き込み、その結果Aさんは親戚から孤立してしまいます。

精神的に不安定になったAさんは仕事で大きなミスを犯してしまいます。顧客の重要な書類を家に持ち帰った際になくしてしまったのです(後に明らかになりますが、これは夫がこっそり廃棄していたのです)。

Aさんが「移動の途中で紛失したのかも」と、途中の立ち寄り先や駅で捜索を依頼している間に、夫はAさんには内緒でAさんの上司に電話をかけます。そしてAさんが忘れ物や記憶違いを頻発していて、若年性アルツハイマーの恐れがあること、メンタルを病んでいて、親戚からも孤立していることなどを告げ口してしまいます。

その際に夫は、決して妻を貶めるのではなく「妻は家庭でも仕事でもがんばっているんです。でも病気なんです。だから自分が彼女のミスをカバーし、優しく支えているのです。どうか彼女を責めないでください」と涙ながらに訴え、上司もAさんの夫にすっかり騙されてしまいます。

Aさんはその後、会社でポストを外されて仕事への自信も周囲からの信頼もなくし、社内で孤立した結果、仕事をやめてしまいました。

今やAさんは親戚からも会社からもつながりを絶たれ、夫が吹き込んだ「若年性アルツハイマー」の疑惑におびえ、夫しか頼れずに、彼の完全な支配下に置かれています。

なぜ夫はこんな行動を取るのか。なんの得があるのか。それは本人しかわかりません。

妻を独り占めしておきたいのかもしれない。妻にずっと家にいてほしい歪んだ愛情かもしれない。ガスライティングの理由は計り知れません……。

 

引用元:
夫婦関係の専門家が見た精神的DV「ガスライティング」の実態

サンキュ!
2023/07/17

 

 通称『やりすぎ防犯パトロール』問題 警察の告発者潰し目的の精神障害者でっち上げ工作疑惑が浮上 2』 に続く

 

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※10月14日に配信した記事を再配信しました