たまらなく孤独で、熱い街 -45ページ目

『トリックスターズ』 久住 四季

トリックスターズ (メディアワークス文庫)

トリックスターズ
著者・後書:久住 四季

(アスキー・メディアワークス文庫)

初版:2016年1月23日

(2005年6月に電撃文庫より刊行)

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これが作者のデビュー作らしいが、若書きもほほえましい。

魔術が学問として認められ、一部とはいえ大学に魔術部まである世界。

しかし、世界には魔術師は6人しかいない。

シリーズものなのでこの6人がとっかえひっかえ登場するのかな。

ランドル・ギャレット同様魔術はオールマイティでないという縛りを課しているので、ミステリも真っ当だった気がするが、なんだかゴチャゴチャしてて読みづらい上に「七番目の謎」が余計だわな。

普通にしゃべってくれてた方が余程良かった。


『赤ヘル1975』 重松 清

赤ヘル1975 (講談社文庫)

赤ヘル1975
著者・後書:重松 清

(講談社文庫)

初版:2016年8月10日

(2013年11月に講談社より刊行)

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なんとかCSまでに読み終えた。

昭和50年は広島カープが初優勝をした年なのだが、まだ戦後30年なんだね。

生粋の広島っ子のヤスとユキオが転校生のマナブと過ごす半年間の青春小説でもあるが、原爆の後遺症が今なお残る広島という街や人々の歴史も無視できない。


『ぼくのミステリな日常』 若竹 七海

ぼくのミステリな日常 (創元推理文庫)

ぼくのミステリな日常
著者・後書:若竹 七海

解説:逢坂 剛

(創元推理文庫)

初版:1996年12月27日

(1991年3月に東京創元社より刊行)

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『さよならの手口』を読む前の復習のつもりで何年かぶりの再読だけど、社内報に掲載の小説というのが面白いアイデア。

毎月の社内報の目次を見るだけでも楽しいし。

今なら当たり前のような最後に全体を総括する謎解きがあって、当時は斬新だった(かも)。

まあ、多少古さを感じてしまうのは仕方ないね。

『宇宙人の村へようこそ~四之村農業高校探偵部は見た!~』 松屋 大好

宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た! (電撃文庫)

宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た!
著者・後書:松屋 大好

(電撃文庫)

初版:2015年8月8日

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「肉食女子と吸血鬼」

「フォークダンスと首なし死体」

「舌切り雀と時間停止」

「ハートマークと平等人間」

「植物人間と皆殺しクッキング」

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この人、松屋が大好きなのかね。

昔、岐阜の山奥に宇宙船が不時着し、宇宙人とのハイブリッドの末裔が住んでいる村。

という全体の設定は(どうでも)いいのだけど、個々の話が思いつきで書かれたようにバラバラで、一本筋が通っていれば面白かったかも。

人間離れしている住民が「なんでもあり」のジョーカーになってるけど、それを逆手にとってワクワクさせてくれれば期待できるかも。


『銀の船と青い海』 萩尾 望都

銀の船と青い海 (河出文庫)

銀の船と青い海
著者:萩尾 望都

解説:坂田 靖子

(河出文庫)

初版:2015年2月20日

(2010年10月に河出書房新社より刊行)

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萩尾望都のイラスト多数収録の童話プラスエッセイ集。

文庫本ですので大きさが物足りませんが、秋の夜長にパラパラと見かえすのもいいですね。

私はSFの方が好みですが。

『記憶破断者』 小林 泰三

記憶破断者

記憶破断者
著者:小林 泰三

(幻冬舎)

初版:2015年8月5日

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『忌憶』(角川ホラー文庫)所収の「垝憶」の後日談なのだろうか。

主人公の名や冷蔵庫の中身云々でそれとなく匂わせているが。

それにしても、数十分しか記憶が保たない前向性健忘症の主人公に、手を触れただけで相手の記憶を変えてしまうことのできる能力を持つ殺人鬼の相手をさせるとは、このアイデアだけで作者の勝ちですね。

どう対抗するかは読んでのお楽しみですが、最後の仕打ちには思わず笑ってしまいました。

この底意地の悪さがたまりません。

『神さまがぼやく夜』 マイクル・Z・リューイン

神さまがぼやく夜 (ヴィレッジブックス)

神さまがぼやく夜
著者:マイクル・Z・リューイン

訳者・後書:田口 俊樹

(ヴィレッジブックス)

初版:2015年1月20日

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2012年の作。

リューインがSFを書いたのか、と驚いた。

神さまが下界に降りてナンパしようとするのだが、摩訶不思議な女というものに翻弄される。

神さまの目を通じて人間とは何かと問うている感じだし、神さまの成長物語のようでもあるが、面白かったかどうかと聞かれれば、キリスト教でないので微妙なところですな。


『シャーロック・ノート~学園裁判と密室の謎~』 円居 挽

シャーロック・ノート: 学園裁判と密室の謎 (新潮文庫nex)

シャーロック・ノート: 学園裁判と密室の謎

著者:円居 挽

(新潮文庫NEX)

初版:2015年4月1日

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「学園裁判と名探偵」

「暗号と名探偵」

「密室と名探偵」

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いわゆる名探偵が実在する世界で、日本に2校しかないエリート探偵の登竜門でもある鷹司高校。

そこに入学した剣峰成が3年生の会長と舌戦を繰り広げる1話目は面白かった。

剣峰の過去に迫る2話目もなかなか。

しかし、彼に危機が襲う3話目は逆に弱く感じてしまったな。

次巻に期待しよう。

全日程終了 2016

89勝52敗2分で、25年ぶりのリーグ優勝です。

 

長かった・・・。

 

さあ、CSファイナルへ、そして日本シリーズへ、GO!

 

倉、廣瀬、楽天に移籍した栗原が引退。

お疲れさまでした。


【読書メーター】 2016年9月分

広島カープは9月25日に25年ぶりのリーグ優勝が決まりました。

いやあ、長かった。

 

2016年9月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:5,311ページ



魔術師が多すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 52-1) 魔術師が多すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 52-1)感想
こちらは長篇。 そのため、密室殺人・英仏帝国とポーランドとの確執・スパイ・秘密兵器などがでてきて、いささか冗長ではあったが楽しめました。 魔術がどこまでできるのかが把握してないので面食らうところもありましたが、あくまでも補佐にとどめているのですね。 傑作かどうかは微妙ですし密室殺人の解明も脱力ものでしたが、久住四季の『トリックスターズ』も魔術を使っているそうなので、そちらも楽しみ。 347ページ
読了日:9月2日 著者:ランドル・ギャレット
宰相の二番目の娘 (創元SF文庫) 宰相の二番目の娘 (創元SF文庫)感想
アンソロジー『時を生きる種族』に収録された「真鍮の都」という短編の長篇化。 ワンパターンもご都合主義もなんのその、ひたすらロマンチックな物語。 正直、またおっさんと少女かよと思いましたが、読んでいるうちにさほど気にならなくなりました。 千夜一夜物語をモチーフにしたおとぎ話に今夜は酔いしれましょう。 しかし、こう言ってはなんですが、いい年こいてこんなお話を書けるなんて、やはりヤングの中ではどこかで時間が止まっていたのかも。 244ページ
読了日:9月3日 著者:ロバート・F・ヤング
vN (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) vN (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)感想
自律型の知性と自己修復機能を持つアンドロイドまではいいとして、沢山食べて成長して複製(子ども)を産むこともできるという辺りで本を投げだしそうになったがなんとか読む。 他のアンドロイドを食べて、そいつの能力も取り込めば無敵のアンドロイドができますねえ。 内容はロードノヴェル風で、ハビエルはエイミーの白馬の騎士みたい。 人間側から見たアンドロイドとの関わりが良く分からなかったな。 382ページ
読了日:9月5日 著者:マデリン・アシュビー
幸せスイッチ (光文社文庫) 幸せスイッチ (光文社文庫)感想
突然の出版ラッシュはどうしたことか。 昨年3冊、今年もすでに4冊。 この表紙とタイトルはいいですね。 ハートウォーミングな本かと間違えて表紙買いした人もいそうです。 そういう人にも気にいってもらえればいいのですが、まあ無理かな。 視覚に訴えるようなグロさは少な目ですが、3話目4話目は精神的にダメージを受けます。 モンスターというか自己中というか、こんな人には決してお近づきにはなりたくないもんです。 344ページ
読了日:9月7日 著者:小林泰三
ガレキノシタ (実業之日本社文庫) ガレキノシタ (実業之日本社文庫)感想
今となっては忘れたが、表紙からどのような話を予想(期待)したのだろう。 突然校舎が崩れ落ちた中で、ガレキの下での人間ドラマ。 短編の味わいもあってどれも悪くないのだけど、ハートウォーミングな話を読みたい気分ではなかったのでいささか面食らった。 402ページ
読了日:9月9日 著者:山下貴光
ウィンブルドンの毒殺魔 (ハヤカワ ポケット ミステリ) ウィンブルドンの毒殺魔 (ハヤカワ ポケット ミステリ)感想
帯には「笑いっ放し」「爆笑まちがいなし」等書かれているので、どれだけ面白いんだと期待したのだが・・・。 さえない中年男が自分の妻を殺そうとするのだが、妻はそれを無意識にかわして自分の親友や隣人たちが死んでしまう。 ほとんどが主人公の妄想というか内省的なモノローグばかりで、読むのがしんどい。 まあ、英国のブラックユーモア自体が私には理解不能なんでしょうね。 これを心底楽しめた人がうらやましい。 349ページ
読了日:9月11日 著者:ナイジェル・ウィリアムズ
BISビブリオバトル部1 翼を持つ少女〈上〉 (創元SF文庫) BISビブリオバトル部1 翼を持つ少女〈上〉 (創元SF文庫)感想
ビブリオバトルはまさしく本を巡ってのバトルなのですね。 SFおたく少女がSFを熱く語るところは、作者の代弁かとも思ったり。 244ページ
読了日:9月12日 著者:山本弘
BISビブリオバトル部1 翼を持つ少女〈下〉 (創元SF文庫) BISビブリオバトル部1 翼を持つ少女〈下〉 (創元SF文庫)感想
ビブリオバトルというのは、薀蓄マンの作者にぴったりという感じ。 本文に登場する本を探すだけでも膨大な手間がかかるけど。 作者の思い入れ(と思われる)部分が少しうるさい気もしたが、なかなか面白かったですよ。 311ページ
読了日:9月14日 著者:山本弘
探偵の探偵 (講談社文庫) 探偵の探偵 (講談社文庫)感想
初読みの作家。 タイトル見て少しひねった本格物かなと思って期待したのだが。 新米「探偵」のへぼい推理を「探偵の探偵」がことごとく否定して最後にドンデン返しが来るみたいな。 序盤は掴みとしてはまあまあかと思ったけど、そこから映像化を意識したような派手なアクションシーンの連続で、正直疲れちゃったな。 297ページ
読了日:9月16日 著者:松岡圭祐
不屈の棋士 (講談社現代新書) 不屈の棋士 (講談社現代新書)感想
今年は、将棋では佐藤天彦名人誕生が衝撃的でしたが、囲碁で世界トップレベルの棋士がソフトに1勝4敗というのはまさに衝撃でした。 将棋ソフトはすでにプロのトップ棋士を凌駕しているのかもしれないが、そんな「黒船」についての11名によるインタビュー。 今後はますますその存在と向き合わなければいけないわけで、数年後に同じ人に同じことを訊いても今とは違った返答になるかも。 将棋そのものは変わらなくても、それに関わるさまざまな人は今後変わらざるを得なくなるでしょう。 317ページ
読了日:9月18日 著者:大川慎太郎
星読島に星は流れた (ミステリ・フロンティア) 星読島に星は流れた (ミステリ・フロンティア)感想
未読の作家なのに『トリックスターズ』を大量に買い込んでしまったが、まずはこちらから手をつける。 3年か4年毎に隕石が落ちてくるという不思議な孤島を舞台にしたクローズドサークル。 ここを所有している天文学者は毎年天体観測の集いを開いているのだが、今年は殺人事件が起きてしまう・・・。 陰湿な雰囲気はなくどちらかというとカラッとしているので、やや安っぽく思えてしまうのだがネタはちゃんと仕込んであるし、後味も悪くない。 隕石はロマンですね、頭の上やとてつもなく大きいのが落ちてこない限りは。 329ページ
読了日:9月20日 著者:久住四季
ラブスター博士の最後の発見 (創元SF文庫) ラブスター博士の最後の発見 (創元SF文庫)感想
P・K・ディック賞特別賞受賞作ということで読んでみることに。 人間をしゃべる広告塔に使うところはディックみたいで面白いが、はた迷惑だよね。 コードレス、ラブデス、インラブ等のガジェットもいいのだが、余りにもある「理想的」すぎるカップルを前面に押し出しすぎて、読んでてかったるい。 まあ、主人公格だし重要な役を負っているのだが。 ユートピアに思えてディストピアな世界で、孤独なラブスター博士が最後に発見したものとは? 373ページ
読了日:9月22日 著者:アンドリ・S・マグナソン
或るろくでなしの死 (角川ホラー文庫) 或るろくでなしの死 (角川ホラー文庫)感想
救いようがない話なのは覚悟していたが、ここまでとは。 それぞれの人物のそれぞれの死は、ほとんどが犬死に。 でも、情緒というか余韻があってなぜか惹きつけられる。 この人の小説はいつも不思議だ。 299ページ
読了日:9月24日 著者:平山夢明
夏の滴 (角川ホラー文庫) 夏の滴 (角川ホラー文庫)感想
第8回(2001年)日本ホラー大賞長編賞受賞作。 以前『小説探偵GEDO』というのを読んで以来。 主人公たちは小学4年生という設定だが、中学生くらいという感じ。 オメラス役の同級生の少女のおかげ(?)で車椅子の少年もいじめられることなく学校へ来れる。 だが、ぽつりぽつりと子供たちが行方知れずとなって・・・。 それなりに読ませたけど、大前提となるアレは無理があるような。 昔はいつ生まれたかなんていい加減だし、親も本人も正確には分からないんじゃないかな。 389ページ
読了日:9月26日 著者:桐生祐狩
筺底のエルピス (ガガガ文庫) 筺底のエルピス (ガガガ文庫)感想
次元の裏からやってくる「殺戮因果連鎖憑依体」、古来よりの言い方だと「鬼」。 今回はほんの顔見世でさらに強い鬼やもっと強い鬼が次から次へと際限なく登場しつつも、「門部」のメンバーが助け合って辛くも倒すというパターンにならないかと危惧するところもある。 しかし、人類の滅亡が避けられない絶望的な戦いがどうなるのか今後が非常に楽しみです。 ラノベっぽい部分はちょっと勘弁ですが。 295ページ
読了日:9月28日 著者:オキシタケヒコ
街角の書店 (18の奇妙な物語) (創元推理文庫) 街角の書店 (18の奇妙な物語) (創元推理文庫)感想
いわゆる「奇妙な味」を集めたアンソロジー。 怖いだけでなく、色々な味があっていいですね。 巻頭の「肥満」が強烈でしたけど、他もほとんどが面白くてどれがベストか決めかねます。 「ディケンズ」もいいし、「方舟」はその後が気になるし、巻末の3編もなかなか。 一番意外だったのはシャーリー・ジャクスンの「お告げ」でした。 389ページ
読了日:9月30日 著者:中村融(編)

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