たまらなく孤独で、熱い街 -46ページ目

『街角の書店~18の奇妙な物語~』 中村 融・編

街角の書店 (18の奇妙な物語) (創元推理文庫)

街角の書店 (18の奇妙な物語)
編者・後書:中村 融

(創元推理文庫)

初版:2015年5月29日

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「肥満翼賛クラブ」(1963) ジョン・アンソニー・ウェスト (訳:宮脇孝雄)

「ディケンズを愛した男」(1933)  イーヴリン・ウォー (訳:中村融)

「お告げ」(1958) シャーリイ・ジャクスン (訳:深町眞理子)

「アルフレッドの方舟」(1965) ジャック・ヴァンス (訳:中村融)

「おもちゃ」(1969) ハーヴィー・ジェイコブズ (訳:中村融)

「赤い心臓と青い薔薇」(1961) ミルドレッド・クリンガーマン (訳:山田順子)

「姉の夫」(1965) ロナルド・ダンカン (訳:山田順子)

「遭遇」(1970) ケイト・ウィルヘルム (訳:山田順子)

「ナックルズ」(1964) カート・クラーク(ドナルド・E・ウェストレイク) (訳:中村融)

「試金石」(1964) テリー・カー (訳:中村融)

「お隣の男の子」(1951) チャド・オリヴァー (訳:中村融)

「古屋敷」(1960) フレドリック・ブラウン (訳:中村融)

「M街七番地の出来事」(1955) ジョン・スタインベック (訳:深町眞理子)

「ボルジアの手」(1963) ロジャー・ゼラズニイ (訳:中村融)

「アダムズ氏の邪悪の園」(1963) フリッツ・ライバー (訳:中村融)

「大瀑布」(1970) ハリー・ハリスン (訳:浅倉久志)

「旅の途中で」(1960) ブリット・シュヴァイツァー (訳:中村融)

「「街角の書店」(1941) ネルスン・ボンド (訳:中村融)

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いわゆる「奇妙な味」を集めたアンソロジー。

怖いだけでなく、色々な味があっていいですね。

巻頭の「肥満」が強烈でしたけど、他もほとんどが面白くてどれがベストか決めかねます。

「ディケンズ」もいいし、「方舟」はその後が気になるし、巻末の3編もなかなか。

一番意外だったのはシャーリー・ジャクスンの「お告げ」でした。


『筐底のエルピス-絶滅前線-』 オキシ タケヒコ

筺底のエルピス (ガガガ文庫)

筺底のエルピス
著者:オキシ タケヒコ

(小学館・ガガガ文庫)

初版:2014年12月23日

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次元の裏からやってくる「殺戮因果連鎖憑依体」、古来よりの言い方だと「鬼」。

今回はほんの顔見世でさらに強い鬼やもっと強い鬼が次から次へと際限なく登場しつつも、「門部」のメンバーが助け合って辛くも倒すというパターンにならないかと危惧するところもある。

しかし、人類の滅亡が避けられない絶望的な戦いがどうなるのか今後が非常に楽しみです。

『夏の滴』 桐生 祐狩

夏の滴 (角川ホラー文庫)

夏の滴
著者:桐生 祐狩

(角川ホラー文庫)

初版:2003年9月10日

(2001年6月に角川書店より刊行)

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第8回(2001年)日本ホラー大賞長編賞受賞作。

以前『小説探偵GEDO』というのを読んで以来。

主人公たちは小学4年生という設定だが、中学生くらいという感じ。

オメラス役の同級生の少女のおかげ(?)で車椅子の少年もいじめられることなく学校へ来れる。

だが、ぽつりぽつりと子供たちが行方知れずとなって・・・。

それなりに読ませたけど、大前提となるアレは無理があるような。

昔はいつ生まれたかなんていい加減だし、親も本人も正確には分からないんじゃないかな。

『或るろくでなしの死』 平山 夢明

或るろくでなしの死 (角川ホラー文庫)

或るろくでなしの死
著者・後書:平山 夢明

解説:片岡 人生

(角川ホラー文庫)

初版:2014年10月25日

(2011年12月に角川書店より刊行)

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「或るはぐれ者の死」

「或る嫌われ者の死」

「或るごくつぶしの死

「或る愛情の死」

「或るろくでなしの死」

「或る英雄の死」

「或るからっぽの死」

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救いようがない話なのは覚悟していたが、ここまでとは。

それぞれの人物のそれぞれの死は、ほとんどが犬死に。

でも、情緒というか余韻があってなぜか惹きつけられる。

この人の小説はいつも不思議だ。



『ラブスター博士の最後の発見』 アンドリ・S・マグナソン

ラブスター博士の最後の発見 (創元SF文庫)

ラブスター博士の最後の発見
著者:アンドリ・S・マグナソン

訳者・後書:佐田 千織

(創元SF文庫)

初版:2014年11月21日

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2002年の作。

P・K・ディック賞特別賞受賞作ということで読んでみることに。

人間をしゃべる広告塔に使うところはディックみたいで面白いが、はた迷惑だよね。

コードレス、ラブデス、インラブ等のガジェットもいいのだが、余りにもある「理想的」すぎるカップルを前面に押し出しすぎて、読んでてかったるい。

まあ、主人公格だし重要な役を負っているのだが。

ユートピアに思えてディストピアな世界で、孤独なラブスター博士が最後に発見したものとは?


『星読島に星は流れた』 久住 四季

星読島に星は流れた (ミステリ・フロンティア)

星読島に星は流れた
著者・後書:久住 四季

(東京創元社・ミステリフロンティア)

初版:2015年3月20日

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未読の作家なのに『トリッテクスターズ』を大量に買い込んでしまったが、まずはこちらから手をつける。

3年か4年毎に隕石が落ちてくるという不思議な孤島を舞台にしたクローズドサークル。

ここを所有している天文学者は毎年天体観測の集いを開いているのだが、今年は殺人事件が起きてしまう・・・。

陰湿な雰囲気はなくどちらかというとカラッとしているので、やや安っぽく思えてしまうのだがネタはちゃんと仕込んであるし、後味も悪くない。

隕石はロマンですね、頭の上やとてつもなく大きいのが落ちてこない限りは。


『不屈の棋士』 大川 慎太郎

不屈の棋士 (講談社現代新書)

不屈の棋士
著者:大川 慎太郎

(講談社現代新書)

初版:2016年7月20日

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今春は、将棋では佐藤天彦名人誕生が衝撃的でしたが、囲碁で世界トップレベルの棋士がソフトに1勝4敗というのこそ衝撃でした。

将棋ソフトもすでにプロのトップ棋士を凌駕しているのかもしれないが、そんな「黒船」についての11名によるインタビュー。

今後はますますその存在と向き合わなければいけないわけで、数年後に同じ人に同じことを訊いても今とは違った返答になるかも。

将棋そのものは変わらなくても、それに関わるさまざまな人は変わらざるを得なくなるでしょう。

『探偵の探偵』 松岡 圭祐

探偵の探偵 (講談社文庫)

探偵の探偵
著者:松岡 圭祐

解説:村上 貴史

(講談社文庫)

初版:2014年11月14日

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初読みの作家。

タイトル見て本格物かなと思って、つまり「探偵」のへぼい推理を「探偵の探偵」がことごとく否定して最後にドンデン返しが来るみたいな。

序盤は掴みとしてはまあまあかと思ったけど、そこから映像化を意識したような派手なアクションシーンの連続で、正直疲れちゃったな。


『BISビブリオバトル部1~翼を持つ少女~』(上・下) 山本 弘

BISビブリオバトル部1 翼を持つ少女〈上〉 (創元SF文庫)

BISビブリオバトル部1 翼を持つ少女〈上〉
著者:山本 弘

(創元SF文庫)

初版:2016年4月28日

(2014年12月に東京創元社より刊行)

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BISビブリオバトル部1 翼を持つ少女〈下〉 (創元SF文庫)

BISビブリオバトル部1 翼を持つ少女〈下〉
著者・後書:山本 弘

解説:池澤 春菜

(創元SF文庫)

初版:2016年4月28日

(2014年12月に東京創元社より刊行)

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ビブリオバトルというのは、薀蓄マンの作者にぴったりという感じ。

本文に登場する本を探すだけでも膨大な手間がかかるけど。

作者の思い入れ(と思われる)部分が少しうるさい気もしたが、なかなか面白かったですよ。


『ウィンブルドンの毒殺魔』 ナイジェル・ウィリアムズ

ウィンブルドンの毒殺魔 (ハヤカワ ポケット ミステリ)

ウィンブルドンの毒殺魔
著者:ナイジェル・ウィリアムズ

訳者・後書:高儀 進

(ハヤカワ・ポケットミステリ)

初版:1993年4月30日

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1990年の作。

帯には「笑いっ放し」「爆笑まちがいなし」等書かれているので、どれだけ面白いんだと期待したのだが・・・。

さえない中年男が自分の妻を殺そうとするのだが、妻はそれを無意識にかわして自分の親友や隣人たちが死んでしまう。

ほとんどが主人公の妄想というか内省的なモノローグばかりで、読むのがしんどい。

まあ、英国のブラックユーモア自体が私には理解不能なんでしょうね。

これを心底楽しめた人がうらやましい・・・か?