今日の言葉は、職責(しょくせき)です。
職責とは、職務上の責任の事ですが、私が好きな言葉の一つです。職とは、役職を表すこともあれば、立場を表すこともあれば、職業を表すこともあると思います。その立場立場で、なすべき事があるはず。役割があるはず、そういった事を考えるとき、いつも思い出す言葉です。社会に出たての頃は、勿論、役職についている筈もありませんが、新入社員なりに下積みの仕事を経験することで、会社の力の一つとして活躍できるようになる。これもある種、職務上の責任でしょう。
一応、職責(しょくせき)という言葉を構成する、それぞれの文字を眺めてみます。職(しょく)とは、役目がら担当する仕事、生計のための仕事、を意味する言葉です。責(せき)とは、せめる、とがめる、義務、しなければならないこと、等を意味します。職責(しょくせき)とは、役目がら担当して果たさなければならない義務、という事になるのでしょう。辞書でその意味を調べてみると、随分、淡泊な説明しかありませんが、私は、実際にはもっと深い意味があると感じています。
例示として相応しくないかも知れませんが、わが国のリーダーである総理大臣を支える裏方の主力である官房長官。まさに、裏方として総理に立派な仕事をしてもらうのが職務上の責任「職責」であろうかと思いますが、現政権の官房長官は、総理大臣より目立ちすぎ・・と批判される場面も度々。昨日は、総理大臣を持ち上げるかのような、総理のリーダーシップで決断された政治課題を列挙するような奇妙な記者会見を行っていましたが、立場立場での職責について考えるには、分かりやすい例だったかも知れません。