蒸し暑い日だった。
歯に触れるだけで激痛が走り、
歯科医院に駆け付けた。
何もかも患者のことを知り尽
くしていた歯科医。
受付では「熱のある方は治療
できません」とあったが、頬
が腫れて熱があった。
歯を抜くことになった。
血流をよくする薬を飲んでい
るため、口など痺れますが長
時間効く強い麻酔により、抜
歯していきます。我慢できな
いとき、手をあげてください
という。
医師が歯を抜いてゆく。
助手に麻酔などの指示をする
声を聴き、痛みを感じ、ぐっ
とからだを反らす。
しだいに医師の声もきえてゆ
き、身につけた着物は肩から
剥がされ、上半身を裸にされ
、乳首をいじられ、快い痛み
に変わってゆく。
診察室から抱きかかえられ、ベ
ッドのある部屋に移り、全裸に
される。
その手が徐々に下へと降り、茂
みの奥に入り、もだえる姿に合
わせ動いている。
衣服を脱ぎ、覆いかぶさった、
先生が激しく上下、左右にゆさ
ぶり、いつしか首筋を固く握り
しめ耐えている。
まるで、昼間から、夢のなか
で夢のような景色を見ている
ようだった。
あの「白日夢」の中の歯科医師
の麻酔のおかげでわたしは恍惚
の世界にしたっていた。
蒸し暑い日がつづく。
歯は万病の源という。
歯科医院を出ると、傍には椿の
樹があり、その花の実（乳首）
をじっと見ている性依存症のぼ
くがいた。
2024.6.23
2024.6.24
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2024.6.25
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