月日が経つのは夢のようにはやい。

越前の男は山へ、女は紙をすく。

ときは長徳4(998)年

 

まひろの父が云ふ。

4年後どうなっているかわからな

い、わしは世の中が見えんが、宣

孝は清濁を飲み…。

どうして人の心をとらえたのか、

こんなに筆まめとは。

都に一度帰って、確かめて見よ!

あいつは、妾も何人もおり、他の

女もいつくしむ。

お前は潔癖で、そのことで傷がつ

かぬよにな。

と、云われたまひろは越前から都

に帰る。

 

 

藤原為時(岸谷五朗)とまひろ(吉高由里子)

 

都に帰ったまひろ。

まひろは驚いた!

侍女のもとに通う男と偶然顔合わ

せた。侍女は、この男がなんでも

言うことを聴くので好いと褒めた。

それに、まひろの侍男も越前から

海女を連れて都にやって来た。

ひとの相性はわからないが、身近

な人が幸せなのは良いと思う。

 

この日、まひろの弟そして宣孝が

やって来、酒の席をもってみんな

で団らんする。

 

 

まひろと藤原宣孝(佐々木庫之助)

 

 

道長と安倍晴明。

安倍晴明は、大元の帝が正さねば、

都に大雨、地震など天変地異のすべ

てが起こるという。

道長が加茂川の堤を補修を奏上して

も、を貸さず、一条天皇は、定子の

邸にゆき、政務どころでなくなって

いた。

 

 

一条帝(塩野 瑛久)と中宮・定子(高畑充希)

 

清明の予言通りになり、道長は、左

大臣の職の辞表を出すが、帝は三度

これを拒否した。

 

 

 

安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)と左大臣道長(柄本佑)

 

宣孝と道長、まひろ

宣孝は左大臣さま(道長)にまひろ

を妻にしたいと言った。道長…。

まひろには、あとで、いじわるされ

ると困るので報せたことを告げる。

これにまひろが怒り、宣孝は「好き

だから」といい、「また、叱られて

しまった」と去った。

一方道長は迎えの車が来たが、今日

は、政務で帰らぬという。

 

宣孝とまひろ。

月日が流れ、人の考えもかわり、ま

ひろも決意をした。

「わたしは不実な女ですが、それで

も…」といい、宣孝は、

「わしも不実だ。あいこ」

と、まひろを抱き横に伏させた。

一枚々着物を剝いでゆく…。

我が体を宣孝に身を任せ、得も知れ

ない快い感覚が蘇り、夢のような世

界にしたってゆく…。

 

 

 

まひろ(吉高由里子)と藤原宣孝(佐々木庫之助)

 

 

つづく光る君へ㉖「いけにえの姫」

紫式部と道長(年譜)

永祚2(990)年

1月一条天皇元服。定子入内する。

(2月定子、女御となる。)

5月兼家、関白となり、道隆、

摂政となる。

6月清原元輔、任国肥後で死去。

7月兼家死去。

10月定子、中宮となる。

権中納言道長、中宮大夫を兼ねる。

正暦2(991)年

1月伊周、参議となる。

2月円融法皇崩御。

7月伊周従三位に、高階成忠従二位

に序せられる

正暦4(993)年

4月摂政道隆関白となる。

11月清少納言(27歳)宮に初出仕

正暦5(993)年

5月関白道兼、死去。道長に内乱の

宣旨。

7月この頃から伊周と道長の論争。

隆家従者と道長従者の闘争相つぐ。

長徳2(996)年

伊周・隆家、従者に花山法皇を射

させる。同藤原為時が越前守に任

ぜられ、紫式部ともに下向する。

4月伊周を太宰権現に、隆家を出雲

守に左遷。

5月中宮定子、二条邸において出家。

同、伊周を播磨に、隆家を但馬にと

どめる。

10月高階貴子重病により伊周入京。

露見し筑波に追われる。同月貴子死

去。

12月中宮定子、脩子内親王を出産。

長徳4(998)年

7月詮子、天皇、病のため大赦。

紫式部(25歳)は父の任国より帰

京し、宣孝と結婚。

長保3(1001)年

4月紫式部(28歳)は宣孝と死別。

『源氏物語』の執筆始まる。

 

 

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