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米国株、続落でダウ29ドル安 原油高を懸念
小売りやITに売り
8日の米株式相場は続落した。
ダウ工業株30種平均は前日比29ドル44セン
ト(0.2%)安の1万2380ドル05セント、
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同15.72ポイント(0.6%)安の2780.42で終えた。
原油先物相場が連日で直近の高値を更新。
金相場など他の商品相場も上昇基調を強め、景気への悪影響を懸念する売りが優勢となった。
午後に原油相場が上げ幅を広げると、株式相場の下げが加速した。
ダウ平均の下げ幅は88ドル安に達する場面があった。
ガソリン高が個人消費の抑制要因にな
るとの懸念や、
原燃料コストの増加が企業収益を圧迫するとの警戒感が浮上。
情報技術(IT)や小売り、自動車や航空株などへの売りが目立った。
2011会計年度の予算を巡るオバマ大統領と議会の協議が難航し、
連邦政府の窓口が一時停止される可能性が高まった。
行政の停滞が経済活動の阻害要因になりかねず、先行き不透明感を嫌気した面もあった。
ダウ平均は週半ばに約2年10カ月ぶりの高値を付けており、
目先の利益をひとまず確定する目的の売りが出やすかった。
ただ、週末に中東・北アフリカ情勢や日本の原発問題に何らかの進展が見られる可能性もあり、
相場は取引終了にかけて下げ渋って終えた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億2000万株(速報)。
ナスダック市場は約16億株(同)。業種別S&P500種株価指数(全10業種)では、
「金融」と「一般産業」など7業種が下落した。
ダウ平均構成銘柄では航空機大手ボーイングや
JPモルガン・チェース、ウォルマート・ストアーズなどの下げが目立った。
前日、海外腐敗行為防止法(FCPA)違反容疑で司法省などから調査を受けている
と発表した海洋掘削のヘラクレス・オフショアも売られた。
一方、前日夕に事業分割を発表したネット旅行販売のエクスペディアが大幅上昇。
市場予想を上回る収益見通しや復配を発表した
ハードディスク駆動装置
(HDD)大手シーゲイト・テクノロジーも上げた。
原油高が収益に寄与するとして石油大手シェブロン、エクソンモービルなどエネルギー株も買いを集めた。
(日経新聞マネー 4/9 8:18)