花木広場 危惧が現実に フユザクラが枯れた! | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

ここは遊具設置が予定されている

花木広場です。

この立ち入り禁止の措置は

 

6月27日に東京都公園協会が実施した樹木診断

のあとになされました。

 

ご覧の通り、フユザクラの周囲をぐるりと大きく

赤いコーンと柵で囲ってあります。

 

というのもフユザクラの木は

こんなにも枯れ枝が目立つようになり、

落枝の危険があるまでに急速に弱ってしまったからです。

 

今年1月半ばに2本あるフユザクラのちょうど真ん中に

工事のためのプレハブ小屋が建てられました。

サクラは踏圧に弱いことから、

「樹木の会」として、すぐにプレハブ小屋の撤去を工事担当の

東京都建設局に求めたのですが、

 

動きは鈍く、撤去されたのは2ヶ月後の3月下旬のことでした。

2ヶ月の間、フユザクラの根元に圧力をかけ続け
土をかたくし、根を酸素不足にし
木にダメージを与え続けたのです。

 

 

それに加えて遊具設置工事では

広場の土を50㎝以上掘り返し、

(建設局の説明では20㎝掘り返すとの説明だった)

そこにコンクリートのマスを埋め込み

周囲を砂利で埋めたのです。

この工事の過程で

ヤマボウシやフユザクラの根を切った可能性が考えられます。

しかも砂利には、樹木が育成するための養分は含まれていませんから

根をはることはできません。

樹木にとっては二重のダメージです。

 

そして遊具が設置されれば、

日常的に樹木の根が踏みつけられ、

さらに樹勢が弱まるのは火を見るより

明らかです。

 

公園協会にお願いし、

フユザクラの「樹木診断カルテ」を送ってもらいました。

 

それによると、

大枝の片方はほぼ枯死しており、

地際の被害周は73%におよび

(根元の幹の約3/4は枯れているということ)、

キクイムシによる被害が随所に見られる。

 

総合判定は

「今後樹勢を回復することは難しい。(中略)キクイムシと思われる被害の拡大も考えられるため、撤去が望ましい。」

とありました。

 

つまり「伐採」です。

「樹木の会」が危惧していたことが

早くも現実になってしましました。

しかしこれほど急速に樹勢の衰えが進展してしまうとは!

 

私が公園に通い始めた4年前には、フユザクラは2本ともそれは見事に咲き誇って花の少ない季節、道行く人の足を止めていたのですよ。

 

第二、第三のフユザクラを生み出さないためにも

花木広場への遊具設置は断固中止にしてください。