去る17日から25日まで、東アフリカ、タンザニアに行った来た。アフリカへの旅は、北アフリカのモロッコを含めれば4地域目、7カ国目だ(南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエ、ザンビア、エチオピア、モロッコ)。
ダルエスサラームには立ち寄らず
むろんお目当ては、セレンゲティ国立公園とその入り口に当たるンゴロンゴロ自然保護区である(下の写真の上=ンゴロンゴロ自然保護区の入り口)。旧首都のダルエスサラーム(現首都は内陸部にあるドドマ)は、飛行機の乗り継ぎで降りただけで、一切のなかった。こういうツアーも珍らしい(下の写真の下=飛行機の窓から見たダルエスサラーム市街)。
石油も天然ガスも産出せず、最近流行りのレアアースも採れない。銅・金などの鉱産物と農産物(キリマンジャロ・コーヒーのブランドで名高い)が主な輸出産品だ。他に、野生動物のサファリに訪れる外国人観光客の落とすカネがかなりの外貨獲得源になっている。
そのため1人当たりGDPは1200ドルほどと決して豊かではない。
ビニール袋全廃
ただこの国が世界でも突出した政策となっているのは、2019年6月から自国内でのプラスチック製袋(ビニール袋)の使用・製造・輸入などを禁止したことだ。そのため車窓からの観察とホテル周辺で、プラゴミは途上国にしては驚くほど少なく、清潔感に満ちている。むろん国立公園内や自然保護区内は皆無だ。
4年前に訪れたネパールでのプラゴミの驚くほどの散乱ぶりとは雲泥の違いだ。プラスチックは袋に限定されているようだが、ランチボックス内のスプーン、ホテルでの使い捨て歯ブラシの柄、カードキーは、木製だった(写真)。
モータリゼーション進み、トヨタ車が圧倒的
前記のように決して豊かではないが、大都市ダルエスサラームやザンジバルシティでは、都市鉄道がないためもあってやはりモータリゼーションが進んでいる。車種は圧倒的にトヨタ車で、BMBもベンツは全く見かけなかった。
僕たちがセレンゲティやンゴロンゴロで乗ったサファリカーもトヨタのランドクルーザーで、ここで見たサファリカーはすべてトヨタのランドクルーザーだった。ただし庶民の脚は、「バジャジ」と呼ばれる排気量150㏄未満の3輪車だ(写真)。
また途上国でよく見られるが、車体に日本語の元所有者の名前の書かれたままの中古車もよく見かけた。
最後の日にライオンの群れがバッファローを貪り食う場面に遭遇
乾季を選んで行ったので、1日も雨に降られることはなかった。
ただしンゴロンゴロ自然保護区に入ると、野生動物保護のために道はすべて未舗装のラフロードになる。そのため、サファリカーが巻き上げる砂埃がすごい。時にはすれ違ったサファリカーの巻き上げた砂埃で、前が全く見えないホワイトアウトになる。
ンゴロンゴロ自然保護区は、300万年前に大噴火した火山のクレーターも見物だ。世界2番目の大きさというカルデラを外輪山のビューポイントが観た風景は絶景だ(写真)。ちなみに世界最大のカルデラは阿蘇山。
セレンゲティ国立公園は、まさに野生動物の王国で、入り口にあたるンゴロンゴロ自然保護区と共に、動物優先である。サファリカーは、道を動物が横断する時は、じっと待つ(写真)。
望外だったのは、セレンゲティ最終日の朝、ホテルからセロネラ空港に向かう途中、道のど真ん中でライオンのプライド(群れ)がバッファローを仕留め、貪り食っている場面を目にできたことだ(写真)。
ここでどのような野生動物を観られたかは、おいおい本日記で紹介していく。
昨年の今日の日記:「ワグネル反乱はロストフナドヌー市民に歓迎される一方、ロシア空軍は多大な損害、プリゴジンの運命は?」