カウンセラー中島知賀です。

心の自己治癒力が働き出す

【深い傾聴によるカウンセリング】をしています。

 

 

<カウンセリングにおける傾聴>について、シリーズでお話しをしています。

 

【産業カウンセラー実技試験に向けて】その⑥です。

参考にしていただけたら、幸いです。前回までの記事はコチラです。

私が産業カウンセラーの実技指導に関わっていたのは、2012年までです。ですから、今は、どのような指導がされているのか??ちょっと分かりません。また、協会を離れてからは、私の学びは、1人の先生に師事しているので、もしかしたら、この記事はズレているかもしれません。ですので、みなさんが傾聴トレーニングに参加する中で取捨選択して参考にして頂ければと思います。

 

今日は、話し手としての振り返りです。

●話し手としての振り返り

①この5分間で、聴いて欲しかった気持ち(主訴)を短く言語化する。

例:「仕事と家庭の両立の中で、どのように父親の役割を果たしたらいいのか?困っている気持ちや、父親としての自己嫌悪や子どもへの申し訳ない気持ち、罪悪感を聴いて欲しかったです」

 

②「聴いてもらって、どうだったか?」聴き手の態度や、応答から、話し手として感じた気持ちを言語化する。

よくある例として「聴いてもらえてよかったです」という振り返りがありますが、それはNGです。

 

「具体的にどんな気持ちを、どのように聴いてもらえて(応答があって)、どんな気持ちになったか?」と言えるようにしましょう。

 

例:「仕事の家庭の板挟みの自分のシンドサや、苦しみを、どういうことなんだろう?と、うなづきや、あいづちがたくさんあったので、関心をもって聴いてもらえている感じでした。僕の話を遮ったり、先取りしないで、話しやすかったですし、<とってもシンドイんですね>という応答で、分かってもらえていると感じて嬉しい気持ちになりました。もっと、話したくなりました」

父親の役割を果たしたらいいのか?という困っている気持ちや、父親としての自己嫌悪や子どもへの申し訳ない気持ち、罪悪感を話しているとき、聴き手の人が大きくうなづいたり、なるほどと応答があって、話してもいいんだ~と安心感が生まれました。お父さんとして辛いんですね・・と応答されたとき、ああ、そうか、辛い気持ちもある・・と気づきました

などなど。

 

・振り返りでは、聴き手、話し手ともに、まずは、感情を言語化できることが大切です。

・また、聴き手は、自分の具体的な態度や、応答が、どうであったのか?を言語化すること。

・話し手は、聴き手の具体的な態度や、応答が、どうであったのか?を言語化すること。

・そして、聴き手、話し手として、どんな気持ちを感じたり、自分の中にどんな気持ちが湧いてきたのか?を、言語化することが大切です。

・実技試験の中で、「聴き手、話し手としてできなかった」と感じたら、そのことも素直に表現できることが大切ですね。「○○ができなかったのは、緊張してしまったからです。頭が混乱して、感じることができなかったです」と、ありのままの自分を素直に自己開示できる態度そのものが大切です。ですから、完璧にできない自分を認め、それを受け容れている在り方も大切なのです。

 

*振り返りとは、「こんなことがあって、○○の気持ちがあって、そして、こんなことを話されて、そして○○の気持ちがあって、でも今は、こんな状況で、それを話しされました」というような話のあらすじを語ることではありませんので、間違えないようにしましょう。

 

傾聴という営みでは<今、ここで、経験している感情を言語化すること>が、とても大切です。日ごろから、自分の感情を言語化する練習をしましょう。

 

今、どんな気持ちなんだろう?

モヤモヤしてるけど、どんな感情があるんだろう?

悲しい?悔しい?切ない?どの言葉がぴったりだろう?

と、自分の気持ちに問いかけてみる習慣をつけると、感情の言語が増えてきます。

 

傾聴の基礎のお話を書いています。

みなさんの傾聴の学びの一助になれば幸いです。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございました♪