空間求積の応用(東京大学2018年理系数学第6問) | 受験で実力を得点に変えよう(家庭教師の心がけ)

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久々の本格派の空間求積の登場です^_^昔の3円柱の問題を知っていればある程度楽にできたかもしれませんね。

 

 

まずは(1)です。

 

 

薬のカプセルのようなものをねじれの位置に重ねたもので

 

円柱の切断面が長方形

球の切断が円

円柱の中心軸に対する等方向性

球の中心に対する等方向性

 

の4点から、切断面を中心軸からの距離に対する関数のように定めてスタートすると全体の処理の効率が良くなるだろうと見通してそこからスタートしました。2つ場合分けして書くのがやや面倒です。

 

 

この段階でこれ積分させられたら死ぬなーと思いつつ(2)(3)にいきます。

 

 

↓ドモルガンがドモアブルになってます。。

 

ここからの初見の思考の流れはこんな感じです。

 

(2)を読んで平面の図を見て外側ってことかーと思いつつ「なんなんだこの条件?」と疑問に思う

先に(3)(4)を考えて出題意図を探る

(3)で3つの複雑な立体を考え僕の脳がショート(こういう複雑な絡み合いを考えるためにわざわざ2つの時から数学1Aでベン図書いてるんですよね。個人的にはこれ使うたびにありがとうドモルガンという気持ちになります。)

そんな困った時の時の定番のドモルガンのベン図を書いて、「SとTだけで表せるわけなくね?」と疑問に思う

また(2)に戻って問題文の条件を考える

「ああ、(2)の条件で3S-2Tにしたいだけか。初めて見た気もする。面白い設定考えるなー」

「(3)どうやって書こう。まあ(1)の図に円書いて示せばなんとかなるか。」

「てことは(4)は何やるんだ?なんて思いつつ、y=tの断面の積分は勘弁して欲しいので(まだ考えてもいませんので不確実ですが、積分可能な関数になってさえくれればおそらくできます)、中心軸から等方向の断面できって、おーこれは計算楽そうじゃん。助かるー」(以前こちらに生来面倒くさがりやの人が得意になるって書いた具体例がコレです。とにかく楽な断面を血眼になって探す習性みたいなものです。)

 

 

といった流れです。実は先に(3)と(4)の構想が完成してしまい、さあやろうと思ったら「あ、(2)忘れてた」みたいな思考の流れです(^_^;)

 

 

この問題で難しいのはおそらく(3)ではないかと思うのですが、僕自身は(2)が1番印象に残っています。 

 

 

上の流れのように、(2)で先に平面で条件を考えた後に(3)(4)にいって、また平面に戻って考えたため脳内でtが固定されてしまいました。「tが変数にならないと問題成立してないよなーおかしいなー」と問題再度確認して、「あ、空間全部で成立するから0<t<1の変数に戻して立体完成させなきゃダメじゃん」というところが、1番の考えどころでした。

 

 

これを乗り越えたらあとは(3)はどうやって書くんだ?というのを丁寧版と現実版の2バージョンほど考えて最後までやって終了という感じでした。

 

 

後から振り返れば、(4)の断面の方で説明した方が良かったと思うのですが、時すでに遅しでした。先に(4)の断面軽く書いてるのに、最初の構想から転換に失敗してます。(2)の詰まり方といい忍び寄る老化の影に怯えますね。。

 

 

が、おそらく試験だと右下のようにさらっと対称性が言えるように図形をねじって言葉で短く片付けちゃうのが限界な気もするので、書き直しをサボりました。

 

 

 

 

正直に書くとそこまでつまりませんでしたが、久々に空間の共通部分を考える時に脳がフル回転した空間求積の問題(未だに(2)が成立する時がどんな感じかクリアに浮かばなくて3S-2Tの立体が見えない)だったので、ある程度難問だと思いたいです。そうでもないのかな?まだ第1.2.4問を解いていなくて、解く可能性もあるのでヒントの書いてある評価をみれません。。。

 

 

1.空間への等方向性の認識能力

2.切断面を捉える空間把握能力

3.複雑に絡む空間同士での

ドモルガン→凡人」or「脳内立体融合能力→天才」

4.こちらで触れた立体求積の基礎

 

 

あたりの総合力が問われる問題です。 しかも計算が楽なのがありがたいです(^_^;)個人的には(3)がなくていきなり(4)だったと想像して、「果たしてドモルガン考えるという発想が出てきただろうか?」と考えて、恐ろしい難問に化ける恐怖を感じました。そんなのが平然と出る時代になっていくのかなー?

↓他の空間求積の一例です。

 

 

 

 

 

2019年東大理系数学第3問

2018年東京大学理系数学第6問

2018年の慶應経済の第4問

1987年東京大学理系数学第4問

 

合わせて参考にして下さい。

 

 

 

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