今年の日本医科大の数学第2問です。今年度は慈恵も順天も素直な問題が多く、日本医科大の数学が異様にレベルが高かったように思います。解きごたえのある問題ばかりで僕は楽しめましたが、入試問題として機能したのだろうか??次回やる予定の第3問はテーラーの定理使ってしまいました。。。高校数学でできるやり方あるんだろうか??
さて、本問は以下のリブログ先の上から3つ目の「図形?ベクトル?座標?」と同じテーマの空間版であり、解法の選択によって大きく処理量が変わった問題(未検証)だったと思われます。
以下、軽く問題を解くのに必要な内容は抜粋してありますが、正式な問題の方は予備校のサイトなどにあるはずなので、そちらをご覧ください。とりあえず僕はこんな感じで解きました。ですが、本題はその後にあります。実は、「全ての空間をある平面に着目してほぼ平面の問題として解いている」ことが伝わるでしょうか?
(1)では△ABCの含まれる切断面に着目して幾何
(2)は正射影ベクトルに着目して△ABCの含まれる切断面における平面ベクトル
(3)はPHの通貨領域面に着目して幾何
で解いています。そこを少し補足したのが↓です。
ブログで伝わるか自信ないですが、こんな感じをベースに組み立てて、それをやや真面目に書いたものが、最初の解答です。ですが、問題を考えている時に動いている脳は、解答にはなくほぼ補足にあります。
本問は特にわかりやすい例ですが、幾何でさばけるときは大抵幾何でやっちゃうと計算が最も楽です。ですが、「相似や三平方の定理といったほぼ自明なことをどれくらいまで真面目に書かないといけないか悩む」のが幾何解法の弱点です。本問の(3)でもどれくらい書くべきかスペースの都合もあり、少し悩みました。
個人的基準ですが、
1.問題の負荷に比べて単純な幾何に関しては、減点覚悟で必要な材料をなるべく図を利用して書く(その際図形的な配置が変わる場合は必ず両方書くよう気をつける)
2.計算負荷が低い場合は、少し面倒でもベクトルを優先する
といったものです。採点官に「最楽つまり最善のアプローチ」を「どのような配置でも成立するところまで」考えたことが伝われば、細かい減点を気にするより他の問題の正確な答えを出すことに注力したほうが、トータルの点数は上がるはずと考えています。
予備校の模試の採点をみて、採点基準で悩む生徒もおおいです。予備校の模試は、その性質上ある程度減点基準を公平に設定して採点せざるをえないところがあります。それとは異なり、大学入試本試験は、採点官にちゃんとわかって解いてることが正確に伝わるかどうかを意識しておけば全く問題ないはずと考えるのがシンプルでしょう。その上で、正確に伝えるために「定番のフォーマット(書き方)を覚える」ようにするのが「解答に何を書くべきか悩む」より高得点への近道でしょう。
最後に、この空間幾何についてですが、基本的に高校ではやらず、中学数学の範囲です。高校から真剣に受験勉強を始める人も多いかと思いますが、その際中学幾何に関して手薄になりやすいので、まずそこをうめることを強く意識すると、より効率よく仕上がるはずです。特に空間幾何の空間感覚は短期間ではなかなか育てられないので、まだ受験まで時間があれば、空間幾何をしっかり復習することが必ず大きなアドバンテージになります。
医学部はあまり関係ありませんが、物理学科志望であれば、この幾何空間の感覚が位相空間といった概念に拡張されたとき、それを掴むベースになり、大学物理の一般相対性理論を理解する上で大きく役にたつはずです^_^
↓他の空間求積の一例です。
合わせて参考にして下さい。
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