空間への幅広いアプローチ(慶應経済2018年数学第5問) | 受験で実力を得点に変えよう(家庭教師の心がけ)

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家庭教師歴約25年。医学部東大など難関大学受験生中心に教えてきました。ちょっとした工夫でケアレスミスを防ぎ実力が点数に反映させる実践的方法や受験生の質問の多かったポイントや過去問などのブログにする予定です。ご連絡あればkatekyo424-public@yahoo.co.jpまで。

去年慶應経済の空間が難しかったので、ちらっとみてみようと思ったところかなりきつい問題でした。この問題は空間に対する幅広いアプローチをどう選んでいくかが問われる問題なので、試験では途中でとばしていいと思いますが、これから受験を迎える数学で勝負をしたい難関大受験生や、来年度以降の受験生にはかなり良い練習になる問題のような気がします。

 

 

以前こちらに書いた図形?ベクトル?座標?の究極の応用編といった問題ですね。僕はこんな感じで解きました(超略解)

 

 

 

 

 

 

僕個人的には(1)と(3)は幾何で攻めて先に片付けてしまい、(2)のPまではそんなに悩みませんでしたが、(2)のQはいろんな方針があり、実はかなり迷いました。ここからが本題です。

 

 

 

ベクトルを軸に解く場合、本来はQの座標(ベクトルOQの3成分)の3未知数を

 

1.AQとOQが垂直である条件

2.円錐側面にある条件

3.ARS平面上にある条件

 

の3個で絞るのが合理的です。

 

 

ですが、2.は(3)を先にやっていないとできない、もしくはcosの値がとんでもない値なので計算面倒そう

答えの可能性が複数出てくるため必要条件になってしまうが、処理の簡単そうな原点からの距離1という条件で攻めるときりかえなければいけません。つまり

 

1.AQとOQが垂直である条件

2.原点からの距離1という条件

3.ARS平面上にある条件

 

 

で攻めることになります。ここまでは(3)を先に片付けていない場合は迷わないで済むかもしれませんね(^_^;)ですが、さらに3のARS平面上にある条件に関しては、高校数学で有名な順に

 

1.平面上の2本のベクトルで表す

2.法線ベクトル

3.平面の式(発展)

 

 

といったアプローチがあり(2と3はほとんど同じ)、1番高校生に馴染みのある1が原点との距離の条件と相性が悪いため、法線ベクトルや平面の式をやってみようとなるかどうかが鍵になります。使うかわからない法線ベクトルを試験時間で出してみようと思えるのかなぁ?(実は(3)を先にやった場合、三平方から出てくるので垂直条件or原点からの距離1とかぶりますがAQ=√35もわかってるんですよね。。)

 

 

 

しかも、これら全てが計算力さえあればおそらく全て処理可能(未検証)なはずなので、方針の選択理由が処理の効率性(なるべく0を含む式、シンプルな式といったもの)しかなく、今まで述べた全てが脳内で整理されていないとかなりハマるはずです。

 

 

そもそも(1)(3)も幾何でやらないとかなり面倒(未検証)だし、平面の式知らないと法線ベクトルに着目する理由が説明できないし、文系にはキツすぎる気が。。。それにしてもよくこんな問題思いつくなー。

↓他の空間求積の一例です。

 

 

 

 

 

2019年東大理系数学第3問

2018年東京大学理系数学第6問

2018年の慶應経済の第4問

1987年東京大学理系数学第4問

 

合わせて参考にして下さい。

 

 

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