大根の種を蒔きたいのですが? 品種は何ですか? | 家庭菜園を応援する農業おやじのブログ~家庭菜園・園芸用野菜の種のことなら市川種苗店

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秋大根の種まきはほぼ終わりに近づいています。

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秋、冬、春と かなり幅広い播種期を持った大根も、品種改良の結果出回り始めました。写真はタキイの「三太郎大根」です。
時無し大根はいつでも蒔ける大根というイメージをお持ちの方が多いのですが、実はマチガイ! こちらのブログをお読みいただけたら幸いです。


お客様
「9月に買った大根の種が残っているのだが、蒔いていい?」

「品種は何ですか?」
お客様
「知らん。忘れてしまった。」

「そうですか・・・・」
お客様
「このくらい分からんのか?」

「言葉を濁すのは、10月の10日が秋大根にとっては微妙な時期だからです。」
お客様
「つまり、ダメなのか?」


「大根は秋大根と春大根と大きく二つに分けられます。(私見です!) 秋大根は適期にまくとトウ立ちはまず問題となることはないので、品質が第一に重視されて育成されてます。 一方、春大根はトウ立ちしないことが最優先で、品質は二の次という優先順位で品種改良されています。 つまり、10月中旬は秋大根の種まき時期としては適期を過ぎてしまっているので無理して蒔くと太りきらずにトウ立ちしてしまうのです。 セオリー通りだと・・・ダメ!なのです。」

お客様
「結局ダメなわけ?」

「そうお急ぎにならないで!
ところが最近は春大根のDNAを取り入れたトウ立ちしにくく遅くまで種まきできる秋大根もあるし、逆に、秋大根の血筋を引いたおいしく品質のいい春大根も開発されているのです。
だから、品種は何ですかとお聞きしたわけで、大きく品種に依存するのです。」

100円均一ショップや、店頭に並んでいる置種には、○○大蔵大根、○○宮重大根、○○おでん大根。○○みの早生大根。○○青首大根。などほとんどの品種がすでに蒔けなくなっているのに、未だ種まきできるかのように店頭に並んでいます。
(たぶん、10月中旬以降に種まきできる品種は○○二年子大根。○○時無し大根だけだと思います。)

種まきできない種を店頭から引っ込めると言うような管理ができていません。それで、陳列してある種はいつでも種まきできるのだと考えていらっしゃるお客様が多いのが現実ではないでしょうか。専門店の立場としては非常に迷惑だと考えます。お客様のためにならないからです。たとえ有効期限は残っていても、種子としては役に立たない場合が多いのです。


お客様
「あ、思い出した。早太り聖護院大根、YRくらま大根、冬職人、三太郎大根を買ったと思う。」

(以下、佐世保での場合でお答えします)
「分かりました。お答えします」
「聖護院大根は純然たる秋大根です。もう蒔いてはいけません。太らずにトウ立ちしてしまいます。」
「YRくらま大根はスゴイ大根です。秋大根の中でもぐんぐん太ります。後数日でしたら種まきOKです。ただし、一週間たつとダメです。今すぐ蒔けば2~3月頃までに極上の大根が食べられますよ!」
「冬職人は最も遅く蒔ける品質極上の秋大根です。20日くらいまで露地で平気で蒔けます! べたがけなど簡易被覆をすると、10月下旬でもOKです。普通の大根がスが入って食べられなくなった頃においしい大根が食べられるのでおススメですよ!」
「三太郎大根は、かなりトウ立ちの遅い大根です。冬職人とおなじように、10月下旬頃まで露地蒔きできます。やや短めですが、肌の良い、青首の色が薄くさわやかな大根で超おススメですよ!」

このようにお答えしています。

一般的に、適期を過ぎた場合は、適応できる品種を選ばない限り種まきしてはいけないのです。
人間の都合で種まきするのは間違ってます。あくまで、植物の都合に合わせてやらなければ良作は期待できないと思います。

閑話休題(それはさておき)

あんまり、はっきり申し上げると気分を害されるお客様もいらっしゃるので、実は、一番接客で気をつけています。当店は最初というお客様にはハッキリ断言するのは勇気が要りますので、普通は神妙にしています(笑)。ただ、質問を受けたらとことんお話しするようにはしております。お気軽にお問い合わせください。
ただし、常連さんには私の性格を十分ご承知なので、100%正直にダメなものはダメとはっきり申し上げることにしています。


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